クラコベツキは投技の切れる天才肌。素晴らしい投げのセンスに恵まれながら勝負には淡白、ゆえにツアーでは早期敗退を繰り返してなかなか上位に食い込めなかった選手であるが、五輪では得意の「回り払腰」と足技が冴え、まずアンドレ・ブライドバルト(ドイツ)、さらに打倒リネールの一番手と目されたイアキフ・カモー(ウクライナ)を凄まじい「一本」で一蹴してついにその本領を発揮したばかり。予選ラウンド敗退が多いゆえなかなかJ SPORTSの中継でその姿を拝むことが出来なかったが、シード入りした今大会は大チャンス。ぜひその戦いぶりをチェックしてみて欲しい。

ほか66kg級の高市賢悟と渡邉勇人の日本勢、わけても渡邉には注目しておくべき。渡邉は2014秋の講道館杯に優勝、永瀬貴規追撃の一番手と目されながら翌春の選抜体重別で大けがを負い長期欠場。しかし今夏ついに畳に戻り、8月の全日本実業個人では早くも優勝を果たしたばかり。国際大会はまだ実績がないが、「永瀬以外」の層が薄い日本の81kg級に次なる有力選手現れるかどうかは国際的な注目事項。健闘に期待したい。

グランプリ2大会連続優勝を狙う78kg級のアビゲイル・ヨー

グランプリ2大会連続優勝を狙う78kg級のアビゲイル・ヨー

女子の「新顔」率の高さは男子以上、これも大会の推移と結果を見守るしかないところだが、事前に注目選手を挙げておくとすれば78kg級のアビゲイル・ヨー(ハンガリー)だろう。かつての欧州チャンピオンも世界の表彰台に君臨するパワーファイター達に負け続けて序列を思い知らされた感あり、すっかり影が薄くなってしまっていたが五輪では世界王者の梅木真美を破って久々存在感発揮。五輪後第1戦のグランプリ・ザグレブでは決勝で躍進中のフュッシェ・ステインハウスを破って久々のツアー優勝を飾ったばかり。ハイシーズン外とはいえ、グランプリ2連続優勝となればこれは大事件。ヨーがその名誉を手にするか、そして今後上位戦線に食い込んで来る勢いがあるのか、注目してその戦いぶりを見守りたい。

※10月3日のエントリー情報をもとに作成しています

photo

古田 英毅
柔道サイト 「eJudo」編集長。国内の主要大会ほぼ全てを直接取材、レポートを執筆する。
コラム「eJudo's EYE」の著者でもある。自身も柔道六段でインターハイ出場歴あり。J SPORTSワールドツアー中継ではデータマンを担当。

お知らせ

J SPORTSオンデマンド

J SPORTSオンデマンドでは
IJFワールド柔道ツアーを配信中!

全てのジャンルが定額で見放題!!
配信される大会はこちら »

■ 総合パック :月額2,400円 (税抜)
» 詳しくはこちら
※25歳以下の方は、U25割月額1,200円 (税抜)でご利用いただけます!

スカパー!×J SPORTS J SPORTS オンラインショップ