初めて見た印象は「ワイルド」で「エネルギー全開」だった。

7月下旬にイーグルスに加わったカルロス・ペゲーロ外野手は、身長196センチ、体重111キロ。

恵まれた体躯に違わぬ豪快なスイングで、軽々とスタンドインのホームランを放ったり、守備では意外なほどスピーディな動きで大飛球に食らいついたりと、見る者を惹きつけるプレーをみせている。

チームに合流して間もない7月末のマリーンズ戦では、気迫のヘッドスライディングで三塁打という猛チャージ。チームが5-4で勝利した直後は、奇声にも似たハイパワーな叫び声とともに飛び跳ねながら仲間とハイタッチをかわしていた。

だから、初めて話した時はその「繊細さ」と「ていねいな対応」というギャップに少し驚かされた。

いつも試合後はゆっくりシャワーを浴びてロッカーを出るというペゲーロは、さっぱりした顔つきで立ち止まると、終始和やかに自分のことを語ってくれた。

◆「ホームランは狙ってないよ(笑)」。永遠の課題は“コンタクト”

ペゲーロは、ドミニカ共和国出身の29歳。2005年の19歳の時、シアトル・マリナーズと契約し、その6年後の2011年4月にメジャーデビュー。

翌月に当時マリナーズに在籍していたイチローも驚かせた豪快なライナー性のアーチを見せる活躍も、打率.196にあえぎメジャー定着はならなかった。

その後ロイヤルズ、レンジャーズ、レッドソックスに在籍するも、メジャーでは出場機会に恵まれず、通算5シーズンで103試合の出場に留まり、打率.194(289打数56安打)の13本塁打となっている。

だが、マイナーでは11年間で913試合の研鑽を積み、通算179本塁打の打棒が光る。

期待に応えるかのように、ペゲーロはイーグルスに来てから8月だけで5本塁打をマーク。ここまで打率.290(118打数31安打)で、長打率はチームトップのウィーラーの.498に次ぐ.486をマークし、“助っ人”としての存在感を放ちつつある。

好調の秘けつを尋ねると、謙遜しながら「何にもないよ。ただ、準備をしてチームに貢献できるようがんばるだけ。右投手と左投手で変わるけれども、いいアプローチができるよう考えた上で打席に立っているよ」とペゲーロは言う。

さらに長打やホームランについて、いつも狙っているのかと尋ねると、にわかに破顔の表情で応える。「そんなことないよ、ホームランは狙わないよ(笑)」。いわく、いつもクリーンなコンタクトを目指すだけだそう。続けて言う。

「ずっとコンタクトについて取り組んでいるんだ。なぜなら(僕の場合、パワーがあるから)ホームランを打つのに思いっきり球を叩く必要はないから。きちんとコンタクトさえすれば、(フィールドを越えて)行っちゃうものだからね」。

ペゲーロは、プロ入りした19歳の時、現チームメイトのキャム・ミコライオと出会っている。マリナーズ傘下のマイナーリーグで、当時ミコライオは22歳。

10年を経て再びチームメイトになれたことを嬉しく思うと明かしたミコライオは、「当時も才能あふれる若者だったけれど、今はあの時とはスイングとアプローチがすごく変わった。より思慮深く、経験を重ねたことが見てとれるよ」とペゲーロの10年の進化を証言する。

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