「リオ五輪からワールドツアーを考える」最終回は、五輪で大爆発した有望選手、これからワールドツアーで注目すべき活躍を見せた若手たちをあらためて何人か紹介してみたい。

なんといっても代表格は66kg級で金メダルを獲得した無印の若手ファビオ・バジーレ(イタリア)。2015年欧州U-23選手権で優勝した経歴はあるが、この大会はどちらかというと成長スケジュールから外れた「有望ジュニア崩れ」が集う大会で経歴評価としては微妙。ツアーのメダル獲得は今年2月のグランプリ・トビリシ(2位)の1度のみで、4月の欧州選手権では3位に入ったが、つまりは到底五輪のメダル候補に挙がる選手ではなかった。それが異常なテンションの高さと非王道の勝負技で次々勝利を重ね、あっという間に表彰台の真ん中まで登攀。大会最大のアップセットを演じるに至った。

表彰台上の派手なパフォーマンスを見てわかる通りこの人は良い意味で自己陶酔型の異常人。筆者は当日試合場係から「やばいイタリア人がいる」「待機線に止まっていられない。出るなといっても放っておくと勝手に進んじゃうので必死に止めておかないといけない」「気合を入れようと自分の体を叩くのが止まらなくなってしまい、コーチに羽交い絞めにされていた」などなど予選ラウンドの段階でかなりアブないエピソードを聞かされていたが、「若く、長期的にも短期的にも成長カーブのとば口にある」選手の大化けという五輪のテンプレートを踏んだ、わかりやす過ぎる一例と言えるだろう。66kg級はロンドン五輪でもラシャ・シャフダトゥアシビリ(ジョージア)というダークホースの若手が優勝したが、以後の彼の4年に渡る大苦戦とようやくの復活はファンの記憶に新しいところ。この先バジーレがまず、ツアーの上位常連となり得るかどうかは非常に興味深い。非王道の一発技はともかく足技の巧さを考えれば少なくとも業師として存在感を発揮するところは間違いないところだろう。

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