突然ですが、行ってきました、シン・ゴジラ。もう、周囲の人間が絶賛して止まないので、何となく雰囲気に呑まれ、久々に映画館へと足を運んだのである。若い頃であれば、そんな好評を博す映画、歯牙にも掛けなかっただろうけれど、年を取るとそういった変なこだわりがなくなるので楽である。そして、「日本には高い建物が増えた」というのが、この映画を観たぼくの率直な感想。

まだこれからご覧になる方もおられると思うので、あまり内容には触れないでおくけれど、印象に残ったシーンを一つ。神奈川方面から東京を目指すゴジラは丸子橋付近から多摩川を渡河するのだが、武蔵小杉界隈のビル群の方がその傍を通り過ぎるゴジラよりデカイのである。これには正直、驚いた。現代の高層建築を見慣れた目からすると、あの辺のビルにはこれと言った印象がなかったのである。しかし、実際はゴジラよりも高い、れっきとした高層建築だったのである。武蔵小杉、侮りがたし。

ぼくはオリジナルのゴジラをちゃんと観たことがないので、正確なところは分からないけれど、まだ東京タワーすら存在していなかった当時の東京で、ゴジラよりも高い建築物は殆どなかったのではないだろうか(千住のおばけ煙突はいい勝負か?)。しかし、半世紀が経った今では、高さという点で、ゴジラは武蔵小杉に負けるのである。ゴジラという時代を超えた尺度が、武蔵小杉のビル群の高さを改めて人々に認識させたという見方もできるが、ゴジラが近くを通り過ぎるまでそのデカさにあまり意識的でなかったのだから、慣れというのは恐ろしいものである。仮にゴジラが九十九里浜辺りから上陸して東京を目指していたとしたら、多分、幕張あたりで高さ勝負に敗北し、幕張恐るべし、なんていうことになっていただろう。

日本における昨今の高層ビル事情と同じように、フットボーラーの平均身長も昔と比べると随分高くなったのではないかと推察する。今夏より赤いユニフォームを着てプレーするズラタン・イブラヒモヴィッチがいい例である。かつて、彼はフィールドプレイヤーでは群を抜いて巨大だった。ぼくは日韓ワールドカップのとき、スウェーデン対アルゼンチンの試合をスタジアムで観戦したのだけど、途中出場で出てきたズラタンの違和感を覚える巨大さは今でも鮮明に記憶している。とにかくデカかった。それは、絵的に、少年サッカーに乱入したユニフォーム姿の父兄であり、1950年代の東京にやってきたゴジラの如し、であった。

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