「ボールを走らせろ。ボールは疲れない」というのが、先日他界したヨハン・クライフの数ある名言の一つであるのは良く知られた話である。多くの名言がそうであるように、これは何のひねりや含みのない、完全なる直球であり、言葉その物の意味合いよりも、誰が言ったのかに重きが置かれる類いのフレーズである。クライフが言って初めて言葉の豪速球となるのであって、同じことを凡百の人間が言っても単なる棒球にしかならない。

このクライフの言葉は、恐らく今後もフットボール界に於いて色褪せることのない金言として残り続けるのだろうけれど、コンテンポラリーなフットボールでは、ボールを走らせる人のみならず、よく走る人が重宝がられるのも事実である。解説者の口から漏れる「この選手はよく走りますねえ」という言葉は紛れもない賛辞であり、よく走る選手が同時にテクニックを売りにする秀麗な選手だったりすると、「見かけによらず真面目で良い人」と評価は鰻上りであり、イケメンが高いレベルで家事をこなすのと同じ効果があったりする。

さて、このミッドウィークに行われた延期分のマンチェスター・ユナイテッドvs.ボーンマスの一戦を持って、今季のプレミアリーグは幕引きとなった。これに伴い、シーズンを総括する記事が散見されるようになるのはいつものことである。なかには、1シーズンを通した各種データに関連した記事もあって、ポチポチとクリックしながらこういう記事に出くわすと、「ほー」とか「ヘー」とか言いながら、思わず読みふけってしまう。

というわけで、今回は5月19日付けでデイリーメール電子版に掲載されていた走行距離に関する記事を取り上げたいと思う。なんでも、記事によると、今季のプレミアリーグでシーズンを通して最も走ったのは全38試合フルタイム出場を果たしたボーマンスのアンドリュー・サーマンで、その総合距離は460.04Km。これは日本風に言うと東京・京都間に匹敵する距離で、サーマンは東海道五十三次を約57時間(90分 x 38試合 + ロスタイム)かけて、フットボールしながら走破したことになる。ちなみに、この記事ではサーマンの走破した距離をロンドン・パリ間と同じであると紹介していた。東京・京都間とロンドン・パリ間はほぼ同じ距離だったのですね。

ただ、東海道を走破した飛脚フットボーラーのサーマンも、1試合の平均走行距離ということになると、90分平均でリーグトップの11.98Km走ったボーンマスの同僚であるダン・ゴスリングの後塵を拝することになる。総合距離と平均距離の二冠に輝いた(?)ボーンマスは、チームとしてもプレミア全20チーム中、一番走っており、シーズンを通して4400Km以上走った唯一のチームとなった。こうしたデータからも、ボーンマスのプレミア残留が、走って走って走りまくった結果勝ち取ったものであることがよく分かる。

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