ペア

いよいよ頂上決戦。スローやツイストの4回転で高い基礎点を獲得するのか、質の高いエレメンツで加点を積み重ねて勝負するのか。各陣営の戦い方も楽しみだ。ロシアの川口悠子/アレクサンドル・スミルノフ組とカナダのジュリアン・セガン/シャルリ・ビロドー組は、それぞれが女性の怪我で欠場を発表した。今シーズン好調だった2組の演技を観られないのは残念だが、繰り上がり出場のペアにはがんばってほしい。

◆ロシア=モーゼル帝国◆
ロシアからは、タチアナ・ヴォロソジャル/マキシム・トランコフ組、クセニア・ストルボワ/ヒョードル・クリモフ組、エフゲニア・タラソワ/ウラジミール・モロゾフ組が出場する。この3組は、いずれもニーナ・モーゼルの元で練習を積むチームメイトだ。世界一熾烈なロシアの国内選考を勝ち抜いた3組なだけに、複数のメダリストが誕生する可能性も高い。ストルボワ/クリモフ組はクリモフの肩の怪我により欧州選手権を欠場しており、怪我の回復具合が気になるところだ。

◆不調からのカムバック◆
カナダからは、セガン/ビロドー組に代わり、カーステン・ムーア=タワーズ/マイケル・マリナロ組の出場が決まった。1月のカナダ選手権では、SP(ショートプログラム)冒頭の3ツイストリフトを投げ上げる際に互いのエッジが接触し、激しく転倒した。総合4位となり一度は代表を逃したが、今回巡ってきたチャンスをものにしてほしい。ディフェンディングチャンピオンのメーガン・デュハメル/エリック・ラドフォード組、ルバ・イリュシェチキナ/ディラン・モスコビッチ組の2組には、不調に終わった2月の四大陸選手権からの上昇に期待したい。

◆技術の中国◆
中国は、代表候補4組でのテストスケートを行った。その結果ウェンジン・スイ/ツォン・ハン組とシュエハン・ワン/レイ・ワン組がエントリー通りに出場、当初補欠だったチェン・ペン/ハオ・ジャン組が最後の1枠に決まった。ジャンは、昨年12月のISUグランプリシリーズ・ファイナルで腰を負傷。その怪我が長引き1月の国内大会は棄権していた。大会直前のテストスケートによる選出は議論を呼ぶだろうが、2人には批判を吹き飛ばすほどの滑りを見せてほしい。スイ/ハン組は、四大陸選手権のFS(フリースケーティング)で、4ツイストリフトとスロー4回転ジャンプの両方を成功させる離れ業を見せた。技術点を積み重ねることができれば中国3組目の世界チャンピオンに手が届くかもしれない。ダイナミックなエレメンツで、中国ペア黄金期を再び見せてほしい。

◆レジェンド候補サフチェンコ◆
ドイツのアリオナ・サフチェンコ/ブルーノ・マッソー組は、このペアとしては初めての世界選手権となる。今シーズン出場した全ての大会でメダルを獲得している2人だが、1月の欧州選手権のFSでは、2つのリフトがノーバリュー(0点)となるミスを犯した。世界選手権で同じミスを繰り返せばメダルからは遠のいてしまうだろう。サフチェンコは、ロビン・ゾルコビーとのペアで2007年から2014年まで8年連続でメダルを獲得。あと2度表彰台に立つと、フィギュアスケートのレジェンドであるイリーナ・ロドニナ(ソビエト連邦)のメダル数に並ぶことになる。記録にも注目しつつ、2人の演技を観てほしい。

◆アメリカ14年ぶりのメダルへ◆
アレクサ・シメカ/クリス・クニエリム組は、2月の四大陸選手権のFSで競技人生最高の演技を披露。マークした140.35点は、2人が世界選手権のメダル候補であることを世界に知らしめた。アメリカのペアは、2002年の伊奈恭子/ジョン・ジマーマン組の銅メダルを最後に世界選手権の表彰台から遠ざかっている。今シーズンの全米チャンピオンであるタラ・ケイン/ダニエル・オシェイ組と共に、地元の観衆を沸かせることはできるだろうか。

◆第3ラウンド◆
イタリアのヴァレンティーナ・マルケイ/オンドレイ・ホタレック組は、2月のヘルムート・ザイブトメモリアルから、SPを『カルメン』に変更した。このエネルギッシュなプログラムは、2人にとてもマッチしている。マルケイがシングルスケーターとして2005年から2007年にかけて滑ったキュートなSP『カルメン』と比較してみるのもいいだろう。そんなエネルギッシュな2人のプログラムとは対照的に、同じイタリアのニコル・デラ・モニカ/マッテオ・グアリーゼ組は荘厳なSP『Magnificat(by Mina)』で演技する。今シーズン1勝1敗の2組にとって、雌雄を決する大会になる。

◆26歳での初出場◆
フランスからは、おなじみのヴァネッサ・ジェームス/モルガン・シプレ組に加え、ローラ・エスブラ/アンドレイ・ノボセロフ組が出場する。ロシア出身のノボセロフは、幾度もパートナーチェンジを経験。8歳年下のエスブラとのペアで、26歳にして世界選手権初出場を決めた。ISU主催の大会には、2010-2011シーズンのジュニアグランプリシリーズ以来の出場である。「継続は力なり」を体現するノボセロフの演技が楽しみだ。

◆我らが日本代表◆
日本代表の須藤澄玲/フランシス・ブードロー=オデのSPのシーズンベストは、出場22組中17位となっている。FS進出に向け、52.70点のシーズンベストを0.01点でも更新することが必要となる。まずは、SPで「日本にはこんなに上手なペアがいる」ということを世界にアピールしてほしい。

世界フィギュアスケート選手権ペア競技は、4月13日(水)午後2:00〜出場全選手の演技と会見・インタビューがJ SPORTS 4で放送される。

お知らせ

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世界各国から集いし“美のスペシャリストたち”果たして表彰台の真ん中に立つのは誰なのか?
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