欧州シリーズ第3戦となるグランプリ・トビリシ大会の開催がいよいよ今週末に迫った。柔道どころジョージアでの大会でもあり盛会を期待したいところではあるが、選手たちにとってこの春はキャリアの一大目標であるオリンピックを睨み、コンディション調整と出場(あるいはシード権獲得)に必要なランキングポイントを秤にかけて出場大会を絞り込まねばならないシビアな時期。グランドスラム・パリにグランプリ・デュセルドルフと目玉のハイレベル大会2つが終わったこともあり、トップ選手の出場は率直に言って目減り。地元ジョージアがアヴタンディル・チリキシビリとヴァーラム・リパルテリアニのエース2人を取り置いたことにこの傾向は端的だ。

もちろんスター選手のスポット的な参戦はあるが、彼ら「名のある選手」は大雑把に言って不調で思うようにポイントが溜まらないゆえいまだツアー出場を切り上げ切れないという印象。どの選手もギリギリ一杯のハイコンディションでやってくる五輪で勝敗を分ける最重要ファクターはその選手が上昇ベクトルにあるかどうかであり、この観点からして今回注目しておくべきは彼ら不調下にある大物ではなくこの欧州シリーズで「上がり目」を示している新進選手ということになるのではないだろうか。

というわけで、81kg級のイヴァルロ・イヴァノフ(ブルガリア)、90kg級のマーカス・ナイマン(スウェーデン)、100kg超級のオール・サッソン(イスラエル)、そして100kg級のホルヘ・フォンセカ(ポルトガル)の4人を注目選手として挙げておきたい。

イヴァノフはまったくの無名から昨秋のグランドスラム・アビダビでいきなり優勝を果たし関係者をあっと言わせたばかりの21歳。小手先の組み手やパワーを生かした返し技というような戦術的ドーピングでなく、あくまで掛け切り、投げ切る骨太の柔道で以後も一線に踏みとどまり続けてパリ大会では2位、デュッセルドルフ大会でも3位に入賞している。デュッセルでは日本の丸山剛毅を当たり前のように予選ラウンド敗退に追い込むなど、もはやトップグループの一員としての貫禄すら漂い始めた。

ナイマンは2010年に一瞬光を放ったのち長らく低迷していたが、デュッセルドルフ大会ではガク・ドンハン(韓国)、イリアス・イリアディス(ギリシャ)と世界王者を立て続けに倒して5年ぶりの戴冠。こちらは巴投や隅返を仕掛け捲って寝技に持ち込むという刹那的なスタイルの戦術派だが、続けて成績を残すことが出来るかどうか。

サッソンは七戸龍を倒して決勝進出したパリ大会で名を挙げたが、続くデュッセルドルフ大会ではあっさり予選ラウンド敗退。今大会は真価が問われる。

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