海老沼匡の復活戦となる66kg級はもちろん、日本のファンにとって特に見逃せないのは100kg超級だ。1次エントリーに名を連ねたテディ・リネール(フランス)は肩の負傷のため欠場の見込みだが、現在世界で明らかに「リネールの次」の位置に座る七戸龍と原沢久喜のダブルエースが同時出場。七戸は世界選手権2連続銀メダル、一方の原沢は国際大会6連勝で七戸にも3連勝中。今大会、選抜体重別、そして全日本選手権と五輪代表決定までに最大3度の直接対決が見込まれるこの2人がいかなるストーリーを刻むのか、もはや「柔道史」レベルでの見逃せない大会となるはずだ。 リネールとロイック・ピエトリのエース2人を欠く地元フランス勢は60kg級のヴィンセント・リマールの活躍に期待。

女子はトップ選手の参加が極めて多く、すべての階級が大激戦。近藤亜美、ムンクバット・ウランツェツェグ(モンゴル)、サラ・メネゼス(ブラジル)、浅見八瑠奈と世界チャンピオン4人にシャーリーン・ファンスニック(ベルギー)とエヴァ・チェルノビスキ(ハンガリー)が同時エントリーして五輪以上の密度となった48kg級、ハバナで優勝したばかりのイダリス・オルティス(キューバ)と現役世界王者のユー・ソン(中国)が激突する78kg超級を筆頭にどの階級もAシード選手には五輪で頂点を狙える選手ばかりが揃った。レベルの高さはもちろん、透けて見える「物語」が面白い階級ばかり。

日本勢は全員が譲れないバックグランドを抱えて背水の陣だが、五輪に向けた上がり目を探る意味では63kg級の田代未来に注目したい。田代は世界選手権で連続銅メダルを獲得しているが、「金」を狙うトップグループに対しては明らかな壁が感じられた。その壁を打破すべく海外遠征によるメンタル強化に具体的な戦術立案と手を打ち続けてきたわけだが、今回はまさにその眼前の敵であるティナ・トルステニャク(スロベニア)とクラリス・アグベニュー(フランス)、そしてそこに割って入らんとしているマルティナ・トラジドス(ドイツ)のターゲット3名がそろって出場。勝敗はもちろん、確実に炙り出されるはずのこの3人との関係の現在位置をなにより見極めておきたい。

※2月2日時点のエントリー情報に基づいています

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古田 英毅
柔道サイト 「eJudo」編集長。国内の主要大会ほぼ全てを直接取材、レポートを執筆する。
コラム「eJudo's EYE」の著者でもある。自身も柔道六段でインターハイ出場歴あり。J SPORTSワールドツアー中継ではデータマンを担当。

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