大会中に選手たちが成長していったのも確かだ。岩波、植田直通(鹿島)、奈良竜樹(川崎)とセンターバックを回しながら使った通り、このチームは誰が出ても大きな穴は見つからなかった。突出した選手がいないからこそ、そういう戦い方を選択せざるを得なかったのだろうが、団結力や一体感といった日本の武器が遺憾なく発揮されたのは大きい。今大会は今後、日本代表がワールドカップやアジアカップなど主要大会に挑む際の1つのモデルケースになるかもしれない。

ここから注目されるのは、この中の誰がA代表へとステップアップするかという点。すでにヴァイッド・ハリルホジッチ監督に何度も招集されている遠藤、浅野は当確として、FWの軸を担った久保、中盤で変化をつけた原川、身体能力の高さを見せつけた植田らも候補になってきそうだ。原川や植田は所属クラブでレギュラーポジションをつかめるか否かがポイントになる。大会MVPに輝いた中島もFC東京で出場機会を増やさなければ、次のステージに上り詰めることはできない。

それだけ今季のJでの活躍ぶりが重要視される。いくらU-23年代でアジアの頂点に輝いても、所属クラブで活躍できなければ、この栄冠の意味も薄れてしまう。最終予選メンバーから漏れたものの、すでにJではある程度の実績を残している関根貴大(浦和)や鎌田大地(鳥栖)のような選手もいるだけに、今回の23人は危機感を持つことが肝要だ。熾烈な競争を勝ち抜いた者しか、A代表の戦力にはなれない。そういう気持ちでこれからの日々を過ごしてほしい。

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元川 悦子
もとかわえつこ1967年、長野県生まれ。夕刊紙記者などを経て、94年からフリーのサッカーライターに。Jリーグ、日本代表から海外まで幅広くフォロー。ワールドカップは94年アメリカ大会から4回連続で現地取材した。中村俊輔らシドニー世代も10年以上見続けている。そして最近は「日本代表ウォッチャー」として練習から試合まで欠かさず取材している。著書に「U-22」(小学館)「初めてでも楽しめる欧州サッカーの旅」(NHK出版)ほか。

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