昔、ランディ・ジョンソンに会いたければ、冬の間に西新宿に行けばいい……という噂があった。

今年の殿堂入り左腕は、無類の音楽好きで知られている。日本に来た時は必ず、西新宿のブートレグ(海賊版)販売店に立ち寄って、日本のビルの中であの長身を折りたたんで、これがいいかな、いや、さっき見たやつのほうが良いかな、と悩むらしい。きっと店を丸ごと買える貯金はあるだろうけど。

ジョンソンは身長2メートル8センチというだけで、我々日本人だけではなく、米国人にとっても“異端”だった。

「だってさ、俺の背中から腕が出てくるんだぜ」

現役時代、そうこぼしていたのは、カージナルスの元主力選手ジム・エドモンズ外野手だった。彼は左打ちの好打者で、左投げのジョンソンと対戦すると「Fear Factor=恐怖心と戦わなくてはならない」と言った。

「あの長身から投げ込んでくる速球だけでも充分、手強いのに、左打者にとってはあのArm Angle=腕の角度だ。スライダーなんて投げられたら、もう終わり。それでも踏み込もうなんて気を起こそうもんなら、ドン!とインサイドに投げられて、その打席だけではなく、その試合はもう立ち直れなくなるんだ」

限りなくサイドスローに近いスリークォーターからの角度ある速球とスライダー。晩年はスプリットや2シームファストボールなども投げて投手寿命を延ばしているが、記憶に残るジョンソンといえばやはり、エドモンズが言うような“怖い”パワーピッチャー像だ。

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