少し風向きが変わってきた。プレミアリーグに各国の超トップフットボーラーたちが集まり、“世界スーパーリーグ化”し、もう10年以上が経つ。世界中のサッカーファンの心を掴み、テレビを席巻し、世界最高のリーグとなったが、その結果、招いたのはイングランド代表の弱体化だ。イングランド人選手が、プレーする機会が少ないのだから仕方ない。

この10年、欧州選手権やワールドカップ(W杯)といった国際主要大会では8強止まり。2008年の欧州選手権は予選を突破できなかったし、昨年のW杯ブラジル大会では1次リーグ敗退だった。こうした状況を打開しようと、FA(イングランド協会)のチェアマン、グレッグ・ダイク氏は「2022年W杯で優勝」という目標を掲げ、さまざまな改革案を示した。そのひとつが、前にも((「もはや日本人はプレミアでプレーできない!?」で)書いたが、プレミアリーグでイングランド人選手の出場機会を増やそう、というものだ。

そもそもイングランドでは、代表の人気は高くない。フットボールファンたちは、贔屓クラブは応援するが、代表チームは近年、強くないことも手伝って、どうも関心が低い。日本とは、まったく逆だ。だからリーグ全体が儲かり、経済的に豊かになり、我がクラブに国籍は問わずいい選手が来て、強くなればそれでいい、という空気が主流だった。

しかし最近になって、メディアの報道や関係者、ファンのなかで、ダイク・チェアマンの声に耳を傾けよう、というムードが出てきているような気がする。欧州選手権予選で、いまイングランド代表が4連勝と好調なせいもある。先日も「プレミアリーグに外国人選手は必要か?」という記事を読んだ。もしかしたらこの背景には、現在、人気薄の代表戦を盛り上げ、収益を増やしたい、というFAやメディアの意向も働いているかもしれない。

昨季、イングランド人選手の出場時間は、全体の32.36%で、3分の1以下だったことが話題になったが、最近BBC(英国放送協会)が行った調査によると、今季は10月1日までで、36.08%とやや改善した。今季昇格したバーンリーは、主力がイングランド人で占めることが主な理由だという。とくに改善したわけではない、という分析だが、10年後に振り返ったとき、これが潮目だった、という可能性は大いにある。とにかく、いまプレミアリーグは、これまでの“世界スーパーリーグ化”とは異なる流れが、静かに出てきた。

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原田 公樹
1966(昭和41)年8月27日横須賀生まれ、呉育ち。国学院大学文学部中退。週刊誌記者を経てフリーのスポーツライターとして独立し、99年に英国へ移住。ウェンブリースタジアムを望む、北ロンドンの12階のアパートメントに住んでいる。東京中日スポーツやサッカーマガジンに寄稿し、ロンドン・ジャパニーズの不動の左サイドバックでもある。 »Twitterアカウント »メールを送る

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