大学・社会人の主要リーグでは最も遅い開幕となる関西大学Aリーグが、10月5日にスタートする。同リーグは、ここ数年、大混戦が続き、昨年は4連覇を目指した天理大、一昨年は同志社大という伝統校が全国大学選手権出場を逃した。5日は、近鉄花園ラグビー場に全チームが集って4試合を行うが、注目はメイングラウンドの第2試合だろう。「事実上の優勝戦」という声もあがる同志社大対天理大だ。

好カードが初日から実現したのは、天理大が昨季6位に沈んだからなのだが、その天理は、春から積極的に関東勢と練習試合を組み、6月15日に筑波大を31-24で下し、夏合宿でも立正大、中央大、東海大を破った。弱点とされてきたスクラムを強化し、フィジカル面もレベルアップ。相変わらず体格は小さいがどこと戦っても力負けしないようになっている。フィジーからの留学生であるジョシュア・ケレビも、2年生になって日本のラグビーにフィットし、CTBコンビを組むモセセ・トンガとともにBKの突破役になっている。この2人が怪我無くシーズンを戦えれば、相手チームにとっては脅威だろう。

7年ぶりの関西制覇を目指す同志社は、昨季2位で大学選手権に出場したが、筑波大、流通経済大に敗れ、またしも関東の壁に跳ね返された。今年の夏合宿では、法政大、東海大、筑波大など関東の強豪にチャレンジし、3連敗したが、フィジカル面では手ごたえをつかんだ。また、PR北川賢吾を軸にしたスクラムは強力で、9月に入っての明治大戦でも押し負けない力強さを見せている。安定したセットプレーから、ジュニア・ジャパンのWTB松井千士ら決定力あるBKにスペースを作り出したい。

昨年の関西リーグでは、同志社が21-7で天理を下しているが、今年の6月29日の練習試合では、33-12で天理が勝っている。同志社の粘り強いディフェンスに苦しみながらも、ドライビングモールからNO8内山朝日らがトライを奪う、いい意味で「天理らしからぬ」勝利だった。敗れた同志社は、個々に前に仕掛けられない、もどかしい試合になった。しかし、天理の小松節夫監督は「同志社は個々の能力が高い。いい選手がいる」と感心したように話し、チームが完成していない段階での勝利を冷静に見つめた。

10月5日は、互いに強化をしてきたスクラム対決にまずは注目したい。同志社有利が予想されるが、天理が優位に立てば、トンガとケレビの両CTBが爆発的な攻撃力を発揮するだろう。両大学とも、テンポの素早いワイド展開を得意とする。横だけの動きではなく、ディフェンスを集めるための縦攻撃をいかに織り交ぜられるか。縦横のバランスをとった攻撃と、素早く前に上る防御の紙一重の戦いが、楽しみなライバル対決だ。

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村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

お知らせ

◆10月5日は無料の日!関西大学リーグ 今週末の放送予定
10月5日 (日) 午前11:50 大阪体育大学 vs. 立命館大学 J SPORTS 1
10月5日 (日) 午後1:55 同志社大学 vs. 天理大学 J SPORTS 1
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