東京を舞台に4月28日(月)から5月5日(月)の8日間にわたって開催され、日本は女子代表が銀メダル、男子代表が銅メダルと好成績を収め、大盛況のなかで幕を閉じたJA全農2014年世界卓球団体選手権東京大会。大会の熱気も冷めやらぬなか、男子代表の松平健太、塩野真人、田勢邦史コーチが都内のJ SPORTSのスタジオを訪れ、準々決勝のポルトガル戦(5月10日 土曜日 午前9:00より放送)のゲスト解説の収録を行った。

現役の選手が、自分の出場した試合のゲスト解説を行なうという貴重な機会となった今回の収録だが、松平、塩野の両選手はゲスト解説自体が初めてだったこともあって、やや緊張気味の面持ちでスタジオに登場。こうしたなか、松平と同じ青森山田高校のOBである解説の坂本竜介が気さくな振る舞いで公私ともに付き合いのある後輩の緊張をほぐし、なごやかな雰囲気のなかでポルトガル戦の収録がスタートした。

メダルがかかったポルトガル戦、松平にとっては因縁の相手

日本にとってポルトガルはグループリーグでも対戦した相手で、この時は3-1で快勝。ただ、ゲストの松平はモンテイロを相手に2-3で敗れていたため、この試合はリベンジの意味合いを含むものとなった。

日本、ポルトガル共にオーダーはグループリーグでの対戦時と同じで、日本は丹羽孝希、水谷隼、松平の3人が登場。この日のゲストである塩野はオーダーから外れることになったが、解説の坂本は成長著しいカットマン塩野の存在は、どの対戦相手にとっては不気味であり、メンバーに入っていただけでも貢献度は高かったと評価。また田勢コーチも、コートの外から積極的に仲間に声をかけ、チームを盛り立てた塩野の前向きな姿勢を評価していた。

一方のポルトガルはフレイタス、アポローニャ、モンテイロと“三銃士”の異名をとる盤石の布陣。お互いに対戦する相手も同じという、手の内を知り尽くすなかでリターンマッチは戦われることになった。

圧倒的な強さをみせつけ、貫録勝ちした丹羽と水谷

第1試合はここ数年で世界ランクを急上昇させたフレイタスを丹羽が迎え撃つ形。グループリーグでストレート勝ちしていたこともあって、余裕をもってポイントを重ねる丹羽について、ゲストの松平は「サーブが上手く、自分は苦手としている選手」と評価。また、塩野も「丹羽選手は頭がいい、考えて卓球をしている」とその強さに舌を巻いた。また、田勢コーチはグループリーグでの戦いを踏まえた上で、丹羽が試合当日の朝練習で徹底的なフレイタス対策を行なっていたと明かし、勝利は必然だったとしている。

第2試合は日本のエース、水谷がアポローニャと対戦。丹羽と同じくグループリーグでストレート勝ちしている相手に対し、水谷は安定感抜群のプレーで楽々と2セットを連取する。松平は水谷について「サーブのバリエーションが豊富で、どんなに対策を講じてもその上を行かれてしまう」とその圧倒的な技術を評価した。

ところが迎えた第3セット、水谷がアポローニャに捕まり、1-8と大きくリードを許してしまう。日本のエースはここから一気に3ポイントを連取するが、いい流れのなかでアポローニャが肘から出血し、試合が一時中断。ここで塩野は「これは水谷の勢いを削ぐためのポルトガルの作戦だと思った」と舞台裏を明かすが、アポローニャが負傷したリプレーの映像をみて「やっぱりこれは痛そうですね…」と苦笑い。ただ、水谷はこのアクシデントに焦りの表情を見せることもなく、最終的に11-9と大逆転勝利。エースとして頼もしい姿をみせつける形となった。

遂に“マツケン”登場、難敵へのリベンジに成功

日本がメダルにリーチをかけるなか、今大会で全国的にも知名度を上昇させた“マツケン”こと松平がコートに登場する。普段は自分の出場した試合は一切みないという松平は「変な感じ。正直イヤです(笑)」と開始前は戸惑い気味だったものの、いざ試合が始まると冷静な分析を披露する。

まずはグループリーグでのモンテイロ戦の敗因について、「全体的にサーブの判断が悪かったのですが、第5セットの8-5でリードしていた場面での選択が特に悪く、それが負けにつながってしまった」とコメント。「相手のレシーブに対してミスが多く、特にフリックをされた時のバックでの対応がよくなかった」と分析し、そこを重点的に修正したという。

これがバッチリはまった松平は、第1セットは11-7と勝利。ところが続く第2セットを落とすと、第3セットでは最初にゲームポイントを握られるなど曲者モンテイロ相手に大苦戦。それでも解説の坂本が「みていて負ける気がしなかった」と評価した通り、ここから驚異の粘りで12-10とし、逆転で第3セットを奪取。ただ、「8-10になったときは正直ヤバいと思った」と素直な心境を吐露した。

なお、貴公子然としたルックスに否が応でも注目が集まる松平だが、もう一つ目を引くポイントが、驚異的な発達を遂げている太ももの筋肉だ。近年取り組んでいる肉体改造の結果が如実に現れており、攻撃時のパワーは格段に増し、左右に振られても体幹がブレることがなくなった。筋力トレーニングについては「好きではない」と語った松平だが、田勢コーチが「松平は合宿期間中以外でも自主的にトレーニングをしている」と明かした通り、自ら前向きに取り組んでいるようだ。

結局、第3セットで競り勝った勢いそのままに、松平は第4セットを11-7で制して日本の4大会連続でのメダルを確定させた。「相手の凡ミスにも助けられた」と自己謙遜した松平だが、「このチームならまだまだ上に行ける」と力強い言葉も飛び出した。準決勝の相手は強豪・ドイツ。大観衆が詰めかけた国立代々木競技場 第一体育館が異様な雰囲気に包まれるなか、日本男子は世界トップクラスの強さを体感することになる。

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J SPORTS 編集部

お知らせ

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男子代表の松平健太、塩野真人、田勢邦史コーチが解説!
世界卓球 準々決勝 日本 vs. ポルトガル
5月10日(土)午前9:00〜午前11:20 J SPORTS 1
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