ラリーファンの皆様!明けましておめでとうございます。J SPORTSでは本年もWRC全戦の放映をいたします。引き続きよろしくお願いいたします。
シトロエンとロウブが連勝を続けた時代から本年は大きな変化がありそうです。ただし、いとも簡単にVW・オジェがロウブの後継者になりそうな気配もありますが他のメーカーやドライバーにはVWの独走を許さない健闘が期待されます。
まず、本年のスケジュールを確認しておきます。

1 ) Rally Monte-Carlo ・・・ 14 - 18 Jan
2 ) Rally Sweden ・・・ 05 - 08 Feb
3 ) Rally Mexico ・・ ・06 - 09 Mar
4 ) Rally de Portugal ・・・ 03 - 06 Apr
5 ) Rally Argentina ・・・ 08 - 11 May
6 ) Rally d'Italia ・・・ 06 - 08 June
7 ) Rally Poland ・・・ 27 - 29 June
8 ) Rally Finland ・・・ 01 - 03 Aug
9 ) Rally Deutschland ・・・ 22 - 24 Aug
10) Rally Australia ・・・ 12 - 14 Sep
11) Rally de France ・・・ 03 - 05 Oct
12) Rally de Espana ・・・ 24 - 26 Oct
13) Rally Wales GB ・・・ 14 - 16 Nov

残念ながら歴史の長いラフ・グラベルイベントであるアクロポリスが脱落、その代りにポーランドが入りました。年間ラリー数は14で昨年と変わりません。

ここで昨年からのチーム体制の変化について少し書いておきます。
大きな話題は韓国メーカーであるヒュンダイ(ヒュンデと発音することもあります)で、以前に参戦を試みた時代がありましたがその時は挫折。今回2度目のメーカー挑戦です。今回はかなり準備を整えての全戦参加です。チーム代表は元トヨタチームのチーフエンジニアーであったミシェル・ナンダン(フランス人)です。私と長い間仕事をしてくれた人なので個人的には強い関心と応援の気持ちを持っています。
ロウブのあと、各チームがどのような動きを見せるか大変興味のあるところですがVWはチャンピオンドライバーのオジェとサポート役になってしまったラトバラをすでに決定してしまいましたので、注目すべきドライバーマーケットの動きはフォードとシトロエンそれに新加入のヒュンダイに誰が行くかに絞られます。

その結果

VW:オジェ、ラトバラ、ミケルセン
シトロエン:クリス・ミーク、オストベルグ、(ロウブ)−−−Citroen Total Abu Dhabi
アル・カシミ−−−−−−−−−−−−−−−−−−−Abu Dhabi Citroen Total
Ford M-Sport World Rally Team:ヒルボネン、エバンス、ブッヒャー
RK M-Sports:クビサ
JIPOCAR CZECH National Team:プロコップ
Hyundai:ヌービル、ソルド、アトキンソン、ハンニネン

となりました。

スポーティングレギュレーション(運営規則)も大略下記の変化がありました。

◆従来メーカーチームは全戦すべてに出場するドライバーを一名登録すべきところ、本年はそれを10戦とし、規制を弱めることにより他のドライバーに出場の機会を増やすことを目的としています。2台目のドライバーは従来からイベントごとに誰を乗せるか自由です。

◆初日のスタート順を決めるクオリファイステージは廃止され、初日はチャンピオンシップポイントが高い順からスタート。2日目からは前の日のポイントが高い方からリバースオーダーとする。この方式はターマック、グラベル両方に適用。

◆パワーステージはイベント最終ステージとし、距離は少なくとも10キロ以上を確保すること。

◆ラリー標準日程を統一する。木曜日セレモニアルスタート、金曜日―日曜日を競技にあて、最終日は12時(正午)ごろには終了すること。これはヨーロッパのラリーに適用。

◆シードドライバーがデイリタイアし翌日再走(ラリー2)する場合そのスタート順はシードドライバーの直下に入れること。(あまり下におろすと技量の差で前の車両に追いついて危険であるため。)

さて、モンテカルロラリーについてですが、このラリーは第一回の開催が1911年ですからすでに100年経っています。100年といっても実際には世界大戦等により中断がありますから今年で82回目の開催です。世界選手権が創設された1973年以来の主要イベントです。初期は他に例を見ない大型イベントでヨーロッパの遠隔地や北アフリカから3000キロも走って集結するコンセントレーション・ランで始まり今のラリーと同じSSタイムを争って最終日は上位60台だけが参加できるサプリメンタル(追加)テストがあって競技が終了するという大型ラリーでした。その中でポルシェ、ルノーアルピーヌ、ランチア、オペルマンタ、アウディ、ミニ、などの名車と名ドライバーが長い歴史のページを飾っていきました。 モンテを飾ったもう一つの要素は夜間の山岳コースで特別に有名なのはチュリニ峠で最終日マウンテンサーキットと呼ばれたコースを何回も通過し、峠の東側にはイタリア人、西側にはフランス人が雪合戦をしながらラリーカーを待つ独特の雰囲気がありました。
今年のモンテはフランスアルプスの東のガップ(Gap)に本拠を置き初日はGap-Gap,2日目はGap-Monaco、最終日はMonaco-Monacoという構成になります。コースの構成が昔の大型イベントに似てきました。

モンテのスケールの大きさは最近のFIAのイベント規模の縮小や企画の統一の器の中では充分に収容能力がなく、規制が厳しかった時代にはWRCを脱退して新しいシリーズであるIRC(International Rally Challenge)入りましたが2012年にWRC復帰しました。 レースのルマン24と共に主催者のプライドが高いイベントで、もし嫌なら出ていくと云うのも伝統を捨てない気概があります。

基本的にはターマックラリーですがこの時期のフランスアルプスでは、雪、氷はつきものです。暖冬が10年ほど続いていましたが昨年は久しぶりに雪と氷のラリーでした。今年はどうでしょうか。ステージは中・長距離で構成されています。標高は概して700m-1300mで峠越えが多くみられます。最高点は先に書いたチュリニ峠で1600mです。
SS距離が一番長いのはSS7/SS9の49.03kmです。最終日のチュリニ峠は2回通過しますが、1回目は午後、2回目は夜間ステージとなりドライビングランプの鋭い光が現地の興奮と共に伝わってくるでしょう。
同じSSの中で路面条件が変わるのでタイアの選択がキーポイントです。

今回J SPORTSではイベント中に3回のライブ中継を予定しています。ヨーロッパと日本の時差の関係で日本では深夜と早朝になりますがぜひご覧になってください。

イベント概要は次の通りです。(今回は現地時間木曜日スタート、土曜日フィニッシュです)

DaySS本数SSkmLiaisonkmTotalkm
Leg1(1/16)6本125.62km386.00km511.62km
Leg2(1/17)5本178.36km350.50km528.86km
Leg3(1/18)4本79.90km276.38km356.28km
Total15本383.88km1012.88km1396.76km
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福井 敏雄
1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。

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