中日は厳しい戦いが続いている。残り16試合でクライマックスシリーズ進出ラインには「4.5」差。ドラゴンズは窮地に追い込まれつつある。

そんなドラゴンズだが、先日またひとつ大記録が産まれた。岩瀬投手の通算381セーブである。今季35セーブ目を挙げた岩瀬投手は、あの大魔神、佐々木主浩氏の日米通算381セーブ記録(日本252、米国129)に並ぶ偉業を達成した。残り試合数を考えると、新記録を更新することはほぼ確実だ。

岩瀬投手のすごいところはどこか? あのキレキレのスライダーを想像する方は多いだろう。確かにあのスライダーはエグい!だが、それ以上にその豪腕ぶりを表しているのは、実は入団から5年目の2003年まで中継ぎで通算セーブ数はたったの「6」。落合政権下で抑えに転向した2004年はケガで22セーブ。抑えとしては実働わずか9年(2013年含む)なのだ。このお方、なんとほぼ9年間で記録を更新したことになるのだ。

一昨年辺りからドラゴンズファンの間では「ずいぶんと岩瀬も衰えたなぁ……」なんて声も聞かれるが、よく考えて欲しい、衰えた男が年間30セーブ以上もできるのかと。しかも昨年までの成績だと通算防御率は2.04で今年の成績如何によっては1点台もあり得る。う〜ん……末恐ろしい成績である。

背番号13、この数字をして、一部のファンは「死に神」と岩瀬投手を評することがある。死に神とは穏やかではない、ましては聞こえもよくはない。だが、相手打者からすれば、岩瀬投手の登場ほど絶望感に包まれるものはないだろう。

2006年だったか…、横浜で岩瀬投手が最終回に登場したのだが、多村選手にまさかの同点2ランホームランを打たれた試合を観戦していたのだが、その時の横浜ベンチとファンの盛り上がりは尋常じゃなかったことをよく覚えている。もう、サヨナラ勝ちしたような盛り上がりなのだ。それほどに岩瀬投手を打つことは相手からすると“トンデモ”なことだったのだろう。ちなみにその試合、ドラゴンズはキッチリ勝利したと記憶している。

と、豪腕ぶりばかりが目立つ岩瀬投手だが、実はバッティングもかなりのセンスがあるという。愛知大学リーグ時代の通算安打数は神野純一氏(元ドラゴンズ)に次ぐリーグ歴代2位。外野手としてベストナイン4度、一試合3本塁打の記録も光る。

私自身、思い出に残っているのは2006年の大阪ドームの阪神戦、初球の低めのストレートを見事なバッティングでセンターに運んで犠牲フライ。あれは相手からしたら心折れる一点だったろうなぁ……としみじみ感じたものだ。

クライマックス争いは佳境も佳境、一つも負けられない状況だ。ここは岩瀬投手の記録樹立を毎試合願って、逆転進出に望みを託したい。

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谷川 球一
三十代半ばの某週刊誌編集者。小学生の頃、藤王康晴さんと握手をしたことと、熱狂的ドラゴンズファンであったが父の影響でドラゴンズファンの道を歩み始める。20代は野球観戦に明け暮れ、「野球は外野レフト」を信条にホームの試合そっちのけでアウェイ戦のために遠征を繰り返していた。最近は球場で叫ぶと1週間ほど喉の痛みが抜けないため、もっぱら自宅でスカパー観戦(もちろんホームはJ SPORTS)がメイン。愛知県出身。Twitter→@tani_Q36

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