昨年の花園ベスト16進出メンバーから12名が残り、17回目の出場にして戦力は「國學院栃木史上最高」と評される。新チーム発足から間もない2月の関東新人大会で初の決勝進出を果たすと(結果は桐蔭学園に敗れ準優勝)、5月のサニックスワールドユースでは京都成章や國學院久我山に快勝。さらに6月の関東大会はAブロック初優勝を飾り、単独チームで出場した10月の国体でも東福岡主体の福岡にあと一歩と肉薄するなど(●25-27)、順調にステップを重ねてきた。

かつては大型FWのパワープレー主体の戦い方だったが、ここ数年は大きく、早くボールを動かし続けるスタイルへとモデルチェンジを進め、今年はその集大成ともいえるチームに仕上がった。その中心となるのが東福岡の藤田と並び、注目を集めるFB田村煕(明治大学進学予定)だ。卓越した視野の広さで相手防御の隙を見つけ、加速とともにぐっと重心が沈み込む独特の走りでチャンスメークからフィニッシュまでこなす。正確なプレースキックも大きな得点源だ。

このほかテンポのいい連続展開のキーマンであるSH金子峻大、抜群の決定力を誇るWTB吉岡征太郎、強靭なコンタクト力で攻守の要となるCTB森田健仁と、田村を含め4人の高校日本代表候補が並ぶBKラインの攻撃力は、今大会随一だろう。一方のFWも傑出したリーダーシップを誇るNo.8小野貴久主将、昨年度の17歳以下日本代表に選出されたPR塚原巧巳、166cmと小柄ながら抜群の走力を誇るHO穴澤寛高など、全国レベルのタレントは多い。全般に小柄なチームだけに近場の力勝負にはやや不安も残すが、それを補ってあまりあるスピードと展開力はどの相手にとっても脅威となる。

花園開幕までにケガ人もすべて復帰し、チーム状態はまさにピーク。初のAシードとして、堂々と覇権獲りへ挑む。

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直江 光信
スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。

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