みずからの力を限界までふり絞り、実力差を覆して強豪校を撃破する。青一色のスタイルでおなじみの長崎北陽台は、そうやって数々の忘れがたい記憶を花園の歴史に刻んできた。日体大−東芝で活躍した元トップリーガー、品川英貴監督が就任して2年目の今季のチームにも、そうした文化はしっかりと息づいている。

今年は1月の新人戦で長崎北に0−21、6月の県大会は長崎南山に12−15で敗れるなど優勝は一度もなかったが、11月の県予選ではその両者を連破し、3年ぶりの花園切符を手にした。準決勝の長崎北戦は一進一退の展開から、終盤のトライで抜け出す狙い通りの試合運びで34−21と勝利。決勝の長崎南山戦は厳しいディフェンスで相手の攻撃をことごとく封じ、18−0と快勝を収めた。春、夏の地道な基礎練習で地力を高め、ここ一番にピークを合わせてくるあたりは、さすが伝統校の底力と言うほかない。

戦力的に見ると、今季のチームは先発15人中8人が下級生という若いメンバー構成だ。もっとも少年ラグビーの盛んな土地柄とあってほとんどの選手が中学までのラグビー経験者であり、実力的には他地区の強豪校とも遜色ない。身体に染みついた鋭いゲーム感覚は、全国の舞台でも大きな武器になるだろう。

注目は司令塔にしてキャプテンを務める大黒柱のSO山崎雄希だ。182センチ、84キロの大型BKながらパスやキックのスキルが高く、昨年はU17日本代表でも主軸を務めた。得意のテンポのいい連続攻撃から、決定力あるWTB尾寛実を走らせる展開に持ち込みたい。1、2年生が5人と若いFWは、NO8中尾進太郎副将がまとめる。サイズはないものの機動力ある8人がどこまで密集戦で対抗できるかが、上位進出のカギとなる。

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直江 光信
スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。

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