前戦のニュージーランドではリードしていたフォードのヒルボネンとラトバラが最終段階で1-2ポジションを失い、連続2週続きで開催されるスペイン・フランス(ツールドコルス)を前にしてドライバー・メーカー両方で俄然シトロエンが有利となりました。

バルセロナの東側の海岸コスタブラバを中心に開催されたWRCスペインは2005年にはバルセロナの西側のコスタダウラダに移り現在の正式ラリー名称は44th Rally RACC Catalunyna-Costa Daurada /Rally de Espanaという長い名前になります。

路面はターマックですがツールドコルスに比べて道幅が広く、路面も比較的良好、カーブの曲率も大きく高速ラリーとなります。高速であるが故のコーナーカットも2008年からのデフコントロールの制限により危険を伴うことになり、注意が必要です。天候は比較的良い地方ですが秋口は不安定になることもあります。ターマックは天候により状態が劇的に変化しますので勝敗の大きい要素になります。併催されるのはジュニアーの第6戦です。

さて、マニュファクチャラーとマニュファクチャラーティームにはシーズン中に使用できるエンジンをはじめミッション・デフ等の主要コンポーネンツの基数制限が設けられていますが、レギュレーション解釈がはっきりしない面があり時々問題を起こして審査委員会が激論のうえ結論を出すことがあります。スペインを機会に解釈がモットはっきりするように規則が改定されました。長くなりますので細かいことはここでは述べませんがマニュファクチャラーは一台当たり年間で5台のエンジンを使用できます。どのナンバーのエンジンをどのラリーに使用するかあらかじめ登録することが義務付けされます。マニュファクチャーティームは15戦中、参戦10の場合3基、11-12戦の場合4基、15戦の場合5基となります。車検からスタートまでの間にエンジンが不調になって交換する場合には届け出たエンジンが初戦の場合ペナルティなしで交換可能。それ以外では5分間のペナルティが課せられます。

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福井 敏雄
1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。

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