2017年世界ラリー選手権(WRC)第7戦ラリー・イタリア・サルディニアは、長くタフな金曜日を終えてヒュンダイのヘイデン・パッドンが首位に立っており、チームメイトのティエリー・ヌービルが8.2秒差で続く展開になっている。
サバイバル戦となったサルディニアの金曜日、シトロエンのクリス・ミークのアクシデントによって、朝のループを終えて首位へと浮上したパッドンだが、彼もトラブルと無縁ではなく、午後のループでは左フロントダンパーに問題を抱えることになった。
それでも彼は正常な状態ではなくなったダンパーとラフなコンディションでタイヤが摩耗しないようにいたわりながらもどうにか首位をキープ、アルゲーロのサービスへと帰ってきた。
「難しい午後となり、いくつか小さな問題があったが、うまく最後まで走りきることができた。今日の優先事項は、明日の為に良い出走順を得ることだった。そしてその目標は達成できたよ」とパッドンは満足そうに語っている。
多くのライバルたちがトラブルに見舞われるなか、朝のループでは滑りやすい路面に苦しんだヌービルが2位へと浮上してきた。
2本のスペアタイヤを搭載したためにマシンバランスに悩むオット・タナックがヌービルから1.3秒差の4位、さらに0.3秒差の4位には朝のループで6位に沈んでいたトヨタのヤリマティ・ラトバラが浮上してきた。
朝のループを4.4秒差の3位で終えたマッズ・オストベルグは、午後のループをハードタイヤとソフトタイヤのギャンブルで挑んだものの、ずるずるとタイムを落として5位で初日を終えることになった。
朝のループでは一時首位を快走、2位で午後のループをスタートしたトヨタのユホ・ハンニネンはパッドンから7.9秒遅れで最終ステージに向かったものの、最後のセクションでフロントをクラッシュ、38秒失って6位に転落することになった。
ハンニネンのヤリスはボンネットが歪み、冷却システムのパイプが破損しており、彼はロードセクションで修理を行ったものの、完全には直せず、ラジエータに水を補給しながらアルゲーロのサービスへ向かうことになった。
2番手スタートのヌービルと3番手スタートのラトバラが午後のステージでペースを上げたにもかかわらず、1番手スタートのセバスチャン・オジェは引き続きスリッパリーな路面に苦しんで首位から41秒遅れの7位でフィニッシュすることになった。「最悪だ。まるで悪夢だよ。グリップが全くなかった。明日も僕にとってはあまり改善しないだろう。僕より前に走るマシンは多くないだろうからね。だがこれがWRCだ」とうんざりした表情で彼は語っていた。
初日にセンセーショナルな速さをみせたのはトヨタの新人エサペッカ・ラッピ。3回のベストタイムを奪った彼は、シトロエン・ワークスからスポットで参戦するアンドレアス・ミケルセンを抜いて8位でフィニッシュすることになった。
ヒュンダイのダニエル・ソルドはSS4のトップタイムなど上位進出が期待されながらもターボトラブルで28位まで順位を落としたが、自力で修理を行ったあとSS8、9と連続してベストタイムを奪って19位まで挽回、トラブルが悔やまれる速さを見せている。
明日の土曜日は今週末で最長の一日となり、ドライバーたちはアルゲーロを朝の5時にスタートしたあとタフな6SS/143.16kmへ向かうことになる。
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