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東京都クラブユースU-17サッカー選手権大会3位決定戦 三菱養和SCユース×FCトリプレッタユース@西が丘

February 11, 2017 10:50 PM

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0211nishigaoka1.JPG新人戦で実現した東京街クラブ王座決定戦。三菱養和SCユースとFCトリプレッタユースが対峙する一戦はおなじみ味の素フィールド西が丘です。
難敵の居並ぶプリンス関東は8勝2分け8敗と五分の成績を残して5位でフィニッシュ。クラブユース選手権でも清水エスパルスユースやサガン鳥栖U-18と同居したグループを首位で通過し、ラウンド16ではガンバ大阪ユースを撃破して堂々のベスト8進出さらに。Jユースカップでもベスト16まで食い込むなど、改めて存在感を全国に示した昨シーズンの三菱養和SCユース。迎えた今シーズンは「去年は結構タレントも揃っていましたけど、今年のチームはみんなでやらないと勝てないチームだと思います」と加藤慎太郎(2年・三菱養和巣鴨JY)が話したように、チームワークをベースに置きながら、狙うはもちろん色々な意味での"昨年超え"。ここはきっちり3位の座を確保して今大会を終えたい所です。
昨シーズンの東京高校サッカーシーンを、その溢れる個性で大いに楽しませてくれた主力の大半が卒業を迎え、まさに"新チーム"という形で今シーズンに臨んでいるFCトリプレッタユース。大貫雅之監督も「今年はスター選手がいない分、みんなでという意識も高いし、誰が出ても同じようなことができるような感じで、結構層が厚いんですよ」と自信の一端を。先週の杉並FCユース戦も先制される苦しい展開の中で、途中出場の根本悠希(2年・ヴェルディSSレスチ)が同点ゴールを叩き込めば、ほとんどラストプレーで昨シーズンから実戦経験を積んできた谷本竜一(2年・FCトリプレッタJY)が劇的な決勝ゴールを叩き込み、2年続けて西が丘へ。プリンス関東所属の強豪に真っ向からぶつかる覚悟は整っています。この日の西が丘は午前中からしっかり陽射しが差し込む観戦日和。「東京の街クラブ一,二を争うクラブ」(加藤)同士の90分間は養和のキックオフでスタートしました。


ファーストシュートはトリプレッタ。6分にキャプテンの進藤佑(2年・FCトリプレッタJY)が左からFKを蹴り込み、加藤のクリアに反応した岩崎海里(2年・FCトリプレッタJY)は果敢にハーフボレーでミドル。ボールは枠の右へ逸れたものの、勝利への意欲をフィニッシュに滲ませましたが、以降は「最初は後ろに5枚置いて、攻撃は谷本が起点を創って前の3人で何とかできればというぐらいでやりました」とトリプレッタの大貫監督が話し、養和の心臓部分を担う長岡龍之介(2年・三菱養和巣鴨JY)も「思ったよりトリプが前から来なくて引いている状態だったので、僕たちが回している状態が続いた」と言及したように、両者がお互いの出方を窺う時間が続きます。
それでも9分には左から松川隼也(1年・三菱養和巣鴨JY)が、15分には右から長岡が悪くないFKをゴール前に蹴り込むと、16分の先制弾もやはりセットプレーから。ここも右から長岡が蹴り込んだCKは混戦を生み出し、こぼれを拾った遠藤光(1年・三菱養和調布JY)のシュートはDFがブロックしたものの、このリバウンドを松川が力強くゴールネットへ打ち込みます。「最初に相手を上回るというのが養和のスタイルなのに、そこで相手を上回ることができなくて、全体的に中途半端になってしまった」と長岡が振り返った状況の中でも、セットプレーできっちり成果を。養和が1点のリードを手にしました。
「『1点はしょうがないかな』という部分もあるんですけど、取られ方もそこまで許せるような所でもないですし、難しかったですね」という大貫監督は追い掛ける展開の中、24分に早くもアクシデントでセンターバックを竹野晴人(2年・FCトリプレッタJY)から茅島虹太(2年・1FC ELDER)にスイッチ。養和も29分には長岡が右CKを蹴り込むも、ルーズボールはウルヴェ・ヒューゴ(2年・青山SC)が大きくクリア。30分に長岡が蹴った左CKもニアでDFがクリア。32分にも長谷川佳輝(2年・三菱養和調布JY)のパスから渋谷黎聖(2年・三菱養和調布JY)がエリア内へ侵入するも、カバーに入った進藤が確実にクリア。「1点取ってちょっと落ち着いたとは思うんですけど、前の連携はちょっと悪かったですね」と長岡。養和も完全にはゲームリズムを引き寄せきれません。
34分はトリプレッタに2人目の交替。1トップ下を濱田真(2年・FCトリプレッタJY)から杉並FC戦のスコアラーでもある根本に入れ替えると、トリプレッタ応援団が大黒摩季の名曲に乗せて歌う「♪ら・ら~ ら・ら・ら~ ら・ら・ら~ やっぱり~ ネモトユウキの前髪長いよ~」というチャントに思わず吹き出すスタンド。養和のゴール裏に陣取った3人の選手たちと、数で勝るトリプレッタ応援団のチャントにおける主導権争いからも目と耳が離せなくなっていきます(笑)
39分は養和。鈴木旭飛(2年・三菱養和巣鴨JY)のパスから長谷川が狙ったミドルはゴール右へ。42分はトリプレッタ。進藤のパスを引き出したウルヴェ・ヒューゴが右に付け、岩崎の上げたクロスは養和のGK大塚紀人(2年・FC東京U-15深川)が丁寧にキャッチ。45+1分もトリプレッタ。1トップを任された森友紀(1年・学習院中)のドリブルで右CKを獲得すると、進藤のキックにフリーで飛び込んだ松本大樹(1年・VERDY S.S. AJUNT)のヘディングはヒットせず、岩崎が残したボールを船越毅郎(2年・FCトリプレッタJY)が叩いたミドルは枠外へ。「たぶんボールを奪いに行ったけど彼らの個人技でかわされて、ちょっと行けなくなっちゃったみたいな所はあったと思います」と養和の増子亘彦監督も語った通り、トリプレッタも十分に拮抗した戦いに持ち込んだ前半は、養和が1点のアドバンテージを握ってハーフタイムに入りました。


後半はスタートからトリプレッタに3人目の交替。ウルヴェ・ヒューゴに替えて、宇田川尚輝(2年・1FC ELDER)をそのまま右サイドハーフに送り込むと、55分にはショートカウンターからチャンス到来。谷本がドリブルで運んで左へ流し、少し中に潜った根本のシュートは大塚にキャッチされたものの、60分にも船越の突破から左CKを獲得し、進藤のキックは大塚のパンチングに阻まれましたが、「狙いとして前半は凌ぐ、後半は出ていくという部分で崩れはしなかった」と大貫監督。トリプレッタに出てきた縦への推進力。
61分は双方に交替が。トリプレッタは岩崎を下げて、切り札のレフティ川野優太(2年・FCトッカーノ)をいよいよピッチヘ。養和は長谷川と遠藤に替えて、宮本康生(1年・三菱養和調布JY)と廣川虎太郎(1年・三菱養和巣鴨JY)を同時投入。65分には養和も松川と宮嶋俊弥(1年・三菱養和調布JY)の連携で右CKを奪うも、長岡のキックは谷本がクリア。67分はトリプレッタに5人目の交替。森と坂東亜門(2年・FCトリプレッタJY)をスイッチして、前線には川野と船越が並び、右に宇田川、左に坂東、ドイスボランチに谷本と根本という布陣で同点ゴールを狙えば、加藤と佐々木陸生(2年・三菱養和調布JY)のセンターバックコンビを軸にゴールへ鍵を掛ける養和ディフェンスもまったく破綻なし。スコアは1-0のままで残された時間は20分間とアディショナルタイム。
71分はトリプレッタ。船越の仕掛けで右CKを得るも、川野のキックは「ヘディングは苦手なんですけど、色々なスタッフがこの1週間特訓してくれたので、今日も自信を持ってやれた所はあった」と明かした加藤がきっちり頭でクリア。直後は養和に2枚替え。ボランチで気の利くプレーを見せていた冨久田和真(1年・三菱養和調布JY)と先制弾の松川が下がり、林壮真(1年・三菱養和調布JY)と西田湧大(1年・三菱養和巣鴨JY)がピッチヘ。72分はトリプレッタ。ルーレットを敢行しながら運んだ谷本は右へ振り分け、川野のミドルは枠の右へ。ほぼ流れはフィフティ。拮抗するお互いのバランス。
75分には養和に決定的なチャンス。長岡が蹴った右CKの流れから、再び入ったクロスに廣川が打ち切ったシュートはトリプレッタが築く人壁に跳ね返り、さらに加藤が放ったシュートは枠を捉えるも、カバーに入った榎戸龍平(2年・FCトリプレッタJY)がライン上でスーパークリア。78分も養和にビッグチャンス。林のドリブルで得た右CKを長岡が蹴り込むと、ファーで加藤が合わせたヘディングはクロスバーの上へ消え、追加点とは行かず。進む時計の針。差し掛かる最終盤の攻防。
81分はトリプレッタに2枚替え。根本と松本に替えて、三浦龍一(2年・FC PROUD)と大友蓮(2年・FUNフットサルクラブ)が緊張感のある舞台へ。82分は養和。右から林が蹴り込んだクロスはファーで進藤が懸命にクリア。直後の左CKが跳ね返ると、キッカーの長岡は少し持ってシュートを放つもトリプレッタのGK島田航樹(1年・PELADA FC)が丁寧にキャッチ。84分も養和。宮嶋の右クロスはファーヘ流れるも、拾った宮本の左クロスに飛び込んだ林のヘディングはヒットせず。86分に大貫監督が切った8枚目のカード。宇田川と高橋海志(2年・府ロクJY)のスイッチで最後の勝負に。
トリプレッタに訪れたこのゲーム最大の決定機。88分に左サイドからエリア内へ侵入した船越が、中央を確認しながらマイナスへ折り返したボールは、フリーで走り込んだ坂東にぴったり合いましたが、シュートは当たり切らずに上がってしまい、大塚が大事に大事にキャッチ。90+1分に養和も鈴木と穴吹瞬平(2年・三菱養和調布JY)を最後の交替として入れ替えると、90+2分はトリプレッタのラストチャンス。谷本が執念で前に仕掛け、こぼれを拾った坂東の左足ミドルが大塚にキャッチされると、ほどなくして西が丘に鳴り響いたファイナルホイッスル。「できればもっと得点をして気持ち良く終わりたかったですし、自分の中ではうまく行っていないという感じでしたけど、厳しい中でも勝ち切ることが一番ですから」と長岡も語った養和が粘り強く接戦を制し、3位決定戦での勝利を手繰り寄せる結果となりました。


「結構戦い方を"2WAY"で変えていて、前半と後半は必要な所が違ってくるので、後半は前を向いてプレーできる選手を取っておいていたというのもあります」と大貫監督が明かしたトリプレッタは、確かにその指揮官も「後ろは失点がなかったですし、マイボールの時間も前半よりは増やせたので、後半の狙いは実行してくれた」と認めたものの、最後まで1点が遠く敗戦という結果に。「せっかくこの格上と試合ができたのに、チャレンジする姿勢がもうちょっとだったなという所だったんですけど、やっぱり質が出ますね。あと1本ちゃんと繋がればという所で、チャンスが半減したりとか、逆にここのワンタッチの処理を精度高くすればちゃんと凌げるという所も相手に渡ったりとか、ちょっとした所ですけど差はそこですよね」(大貫監督)と、プリンスで揉まれている相手との差を実感する90分間になったようです。それでもこの日は珍しくネクタイにジャケット着用でゲームに臨んでいた大貫監督が「目標としてはここは"お祭り"みたいなものなので、『面白いことをしよう』という割には今日は堅いゲームになっちゃいましたけど」と笑いながらも、「チームのスタートとしては彼らにとって相当大きいんじゃないですか。クラブとしてはこの西が丘は狙いたい所でしたし、年間を通して一番お客さんが入るゲームだと思うので、そういう意味ではクラブのアピールにはなりましたかね」と続けたように、トリプレッタの持つ魅力の一端は応援も含めてアピールできたはず。T1に返り咲く2017年のトリプレッタが狙う旋風に期待したいと思います。
チームの持ち味を尋ねられ、「全員攻撃全員守備で一生懸命やることが養和のモットーでもあるので大事だと思います」と話したのは加藤ですが、このゲームでその"モットー"をある意味で最も体現していたのはゴール裏の3人。前の試合で退場処分を受けたために出場停止となっていた川島康暉(2年・三菱養和巣鴨JY)と、ケガでの欠場を余儀なくされていた松崎唯人(2年・三菱養和巣鴨JY)と山田陸(2年・三菱養和巣鴨JY)の「ギャグセンに関しては相当持っている」(加藤)2年生トリオは、そのセンスに定評のあるトリプレッタ応援団に3人だけで対抗。「♪養和よりトリプ」「♪トリプより養和」と「♪巣鴨より渋谷」「♪渋谷より巣鴨」のアンサーソングから一転して、「♪"スクランブル"より"地蔵"」で先手を取ってかぶせに行ったチャントスキルには、「ちょっとプレー中も笑っちゃいました」(加藤)「ちょっと試合中だけど面白かったです」(長岡)とピッチ上の選手も脱帽の体。増子監督も「ああやってチームのためにやってくれるからみんなも頑張れますし、自然とじゃないですけどジュニアからずっと繋げていることなので、そういうのは僕らがあまり言わなくても身に付いていることなのかなと思いますね。本当だったらウチもジュニアの子とかを連れてきて応援させたかったんですけど、今日は指導者もイベントをやったりしていて、なかなかそこまで余裕がなくて逆に申し訳ないと思いました」と3人に一定の評価を。「彼らも早く復帰できればやってくれると思いますけど、今日は凄くチームとして助かった応援でもありました」と加藤も認める川島&松崎&山田の奮闘に、養和の養和たるゆえんと養和の養和たる魅力が凝縮されていたように感じました。        土屋


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