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1015horikoshi2.JPG2試合目は野心を隠さない都立校同士の対戦。都立日野台と都立府中東が激突する注目の80分間は、引き続き堀越学園総合グラウンドです。
一昨年度はベスト8、昨年度はベスト16と、選手権予選においても都大会進出の"その先"を明確に目指すだけの成果を積み重ね始めている都立日野台。新チーム初の公式戦となった新人戦では、地区予選で都立松が谷にPK負けを突き付けられ、関東大会予選進出とは行きませんでしたが、インターハイ予選では0-1で敗れたものの、駒澤大学高と接戦を演じるなど、その実力は証明済み。今大会の1次予選でも2試合で25ゴールを奪って、このステージまで。國學院久我山への挑戦権を得るための大事な一戦に挑みます。
一昨年度と昨年度の選手権予選は、一次予選をきっちり勝ち上がって都大会を経験。その他のトーナメントコンペティションでも地区予選や支部予選を潜り抜ける回数が増え、その名前を聞くことも多くなってきた都立府中東。昨年末の新人戦では準決勝で大成に敗れ、関東大会予選進出を逃した中で、インターハイ予選では一次トーナメント進出を果たすと、今大会でも一次予選決勝で都立墨田川を延長の末に5-1で下して、3年連続となる二次予選へ。地区トップリーグでは全勝でグループ優勝を勝ち獲るなど、さらなる躍進を狙うだけの要素は揃っています。高尾の空から降り続く雨は一向に止む気配なし。12時。日野台のキックオフでゲームはスタートしました。


先にシュートを放ったのは2分の日野台。ミドルレンジから山田響(3年・コンフィアール町田)が狙ったシュートはクロスバーを越えましたが、10番が積極的なトライを。一方の府中東は「ちょっと緊張していたのかなというのと、いつもの攻撃の良さが今日は出ていなかったなという感じはありましたね」と本宿博史監督が振り返ったように、なかなか効果的なアタックを繰り出せず。「最初はバタつきましたね」とは林田諒太(3年・FC多摩)。ややうまく行かない時間が続きます
ところが、先にスコアを動かしたのは府中東。25分、左サイドを抜け出した林田がGKをかわして中央へ折り返すと、飛び込んできたのは地区トップリーグでダントツの得点王に輝いた鈴木涼雅(3年・FCトレーロス)。丁寧なシュートが確実にゴールネットを揺らします。「相当走ってますね。もう自由にやっています」という林田のアシストでエースがきっちり一仕事。府中東が1点のアドバンテージを手にしました。
ビハインドを負った日野台も、28分には右から山田がCKを蹴り込みましたが、DFが冷静にクリア。33分は逆に府中東のセットプレー。左サイドで斉藤琉嘉(3年・八王子上柚木中)がショートコーナーを蹴り込み、重久洋輝(3年・府ロクJY)、林田と繋ぎ、鈴木が浮き球で裏を取るも、宗形春希(3年・三鷹F.A.)にはわずかに届かず。36分は日野台。ルーズボールにいち早く反応した山田のシュートは、DFが体でブロック。「キツい時間もあったんですけど、先制点が大きかったですね」とは林田。府中東が1点をリードして、ハーフタイムに入りました


後半はスタートから日野台に交替が。右サイドハーフの笹沼李空(3年・多摩落合中)に替えて、宮本開(2年・FC府中)を送り込み、サイドのバランスを整えに掛かると、43分には同点のチャンス。ピッチ左寄り、ゴールまで約25mの位置から、山田が直接狙ったFKは強烈な弾道で枠を捉え、府中東のGK道本勝太(3年・田無第四中)がわずかに触って方向の変わった軌道はクロスバーにハードヒット。こぼれを拾った、キャプテンマークを巻く橋本晃輔(3年・町田鶴川第二中)のミドルは枠を越えましたが、あわやというシーンにどよめく場内。
44分も日野台。宮本が右サイドを運んで折り返し、3列目から飛び出した松永祐太郎(3年・FC多摩)のシュートは枠の左へ。47分は府中東。右サイドで得たのは、ゴールまで25m強のFK。林田が蹴ったキックは壁がブロック。49分も府中東。工藤琢斗(2年・FC Branco八王子)のパスを受け、左サイドを切り裂いた斉藤が中へ送り、ニアに入った鈴木のスライディングシュートは日野台のGK勝又祐樹(3年・日野七生中)ががっちりキャッチ。右から岸井雄佑(3年・FC.VIDA)、西谷惇(3年・FUNフットサルクラブ)、小山翔葵(3年・JACPA東京FC)、小田寛樹(3年・稲城第五中)で構成された日野台4バックも、何とか1失点で踏みとどまります。
53分も府中東。右センターバックの高橋了悟(2年・三鷹F.A.)が短く付けると、「『右に来たらもう勝負』とみんなに言われている」という佐藤葵士(3年・JACPA東京FC)はサイドをちぎってシュートを放つも、ボールは枠の左へ。54分は日野台に2人目の交替。効いていた山田を下げ、185センチの長身フォワード高橋幹也(3年・FC府中)を投入し、前線に明確なターゲットを。
ところが、次の得点を記録したのも府中東。57分に相手ディフェンスラインのビルドアップを、「もうこれは絶対来るなと」狙っていた林田がボールを奪うと、「もうかわしたら1点だなと思ったので」冷静にゴールキーパーを外し、無人のゴールへボールを流し込みます。「想定内だったので、アレをずっと狙っていて『来たな』と思いました」という林田の抜け目ない一撃は貴重な追加点。両者の点差は2点に開きました。
苦しくなった日野台は59分、古川竜太郎(3年・FC.VIDA)を起点に高橋幹也がドリブルからシュートを放つも、重久が体でブロック。逆に60分は府中東。鈴木が右へ振り分け、佐藤の枠内シュートは勝又がファインセーブ。日野台は60分に大竹康平(3年・アローレはちきた)、63分に柳沢直哉(3年・東京ウエストFC)と最上級生を相次いでピッチへ送り込み、打ち出したい反発力。65分には宮本のパスから大渕詩音(3年・立川第九中)が打ち切ったシュートは、DFをかすめてわずかにゴール左へ。反撃弾とは行きません。
68分は府中東。右サイドを抜け出した佐藤のクロスに、突っ込んだ斉藤のシュートは勝又がキャッチ。71分も府中東。ここも右サイドをぶっちぎった佐藤が丁寧にクロスを放り込み、ファーに飛び込んだ斉藤のシュートは枠を外れますが、「スピードには自信があります」と言い切る佐藤と斉藤の両サイドアタッカーは、本宿監督も「どことやっても十分通用する子たちかなと思います」ときっぱり。終盤になってもワイドを切り裂き続けます。
まずは1点を返したい日野台。74分には柳沢が左CKを蹴り込むも、林田が確実にクリア。75分に今度は中央から柳沢が放り込んだFKは道本が丁寧にキャッチ。76分にも高橋幹也のパスから宮本が狙ったミドルは、宗形が果敢に顔面ブロック。池田豊嗣(3年・調布中)と児玉尚也(3年・調布神代中)で組むセンターバックを中心に、「結構失点が多いので、ゼロで抑えたい」(佐藤)府中東守備陣の続く高い集中力。
トドメの一撃は福田龍生(2年・調布神代中)が1枚目の交替カードとしてピッチへ解き放たれた直後の78分。自らのドリブルに対するファウルでFKを獲得した林田は、「笛が鳴ってなくて、キーパーがポストで壁の設定をやっていたので、これは打つしかないと思って」すかさず直接ゴールを狙うと、ボールは素晴らしい弾道で左スミのゴールネットへ豪快に飛び込みます。「無回転的なブレ球はずっと練習していたので」という林田の技術と判断力が融合したゴラッソには、本宿監督も「3点目のFKは定石というか、必然性のある彼のこの3年間の努力の賜物で、この夏を過ぎてからパンチのあるシュートを打てるようになったので」と納得の表情。最後は柴田凌雅(3年・FC多摩)を送り込み、ゲームクローズにも成功した府中東に凱歌。優勝候補に挙げられる久我山への挑戦権をもぎ取る結果となりました。


府中東は前述したように、今シーズンの地区トップリーグで46得点を挙げての7戦全勝という結果を出したのもうなずけるような好チームでした。「基本的には自分のサッカーのイメージは"ハンドボール"」という本宿監督の下、ワイドに佐藤と斉藤というスピード豊かなアタッカーを置きながら、「ゴール前にリトリートされた時の崩し方で、両サイドを余らせると。両サイドに引き付けられれば、今度は中を使う、というコンビネーションや調和がうまくいくという」(本宿監督)アグレッシブなスタイルは非常に魅力的。9月には清水桜が丘に出向いたり、先週は三浦学苑に出向いたりと、他県の強豪とも肌を合わせてきたことが、ここに来てチーム力を一段階引き上げているそうで、指揮官は「今日久々に都大会で結果が出せたというのは、お世話になったいろいろなチームに感謝ですよね」と笑顔を見せました。次の相手は強豪・久我山。「楽しみですね。ずっと強いチームとやってみたかったので」(佐藤)「久我山とは本当にやりたかったです。僕たちの手本となるサッカーをやってくれるので、それにどれだけできるかという所ですね。でも、チャレンジャーなのでやりやすいですよ」(林田)と両選手が期待を口にすれば、「ウチは自分たちでアクションしていくサッカーなので、10点取られても自分たちのサッカーで3点取れるようにというふうには考えていますね。その方が自分たちもやっていて楽しいと思いますし、結果がどうなるかはやってみないとわからないですけど、自分たちのスタイルを通すしかないかなと思います」と本宿監督も力強い決意を。都立府中東。注目しておいて損はなさそうです。        土屋

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20171015horikoshi1.JPG全国出場経験を有する強豪がいきなり初戦で激突。2年前のファイナリストでもある堀越と、昨年度のファイナリストとしての記憶も新しい成立学園の対峙は、堀越学園総合グラウンドです。
2014年度、2015年度と続けて選手権予選で西が丘での白星を奪取。共に全国まではあと一歩及ばなかったものの、古豪復活を強く印象付けた堀越。迎えた今シーズンは関東大会予選の初戦で日本学園に大敗を喫すると、インターハイでも支部予選初戦で都立鷺宮にPK戦で敗れるなど、トーナメントコンペティションでは苦戦が続いたものの、前半戦は1勝も挙げられなかったT2リーグでも、9月には3連勝を達成しており、チーム全体のバイオリズムは上昇傾向に。ホームで戦う選手権予選のファーストマッチに準備万端です。
昨年度は宮内聡監督が好チームを創ってきたものの、インターハイ予選、選手権予選と全国の懸かった一戦で主導権を握りながらも、それぞれPK戦と0-1で屈し、晴れ舞台を踏むことは叶わなかった成立学園。今シーズンはここまで関東大会予選の2回戦で実践学園に競り負け、大成に都立駒場と難敵を一次トーナメントで撃破したインターハイ予選は、駒澤大学高に0-1で惜敗した中で、こちらも9月のT1リーグでは実践学園、FC東京U-18(B)、関東第一とリーグ指折りの強豪相手に3連勝を飾り、宮内聡監督も「割とTリーグの後期は内容が良くなってきたので、みんな自信を持ってやるようになった」と語るなど、チームには確実に成長の跡が。12年ぶりの全国のみに照準を合わせています。残念ながら朝から降り続いている雨は止まず、高尾の空は曇天模様。ビッグマッチは成立のキックオフでスタートしました。


先にシュートを放ったのは堀越。2分に右へ開いた工藤颯太(3年・F.C.Branco八王子)のクロスを、キャプテンの佐々木響希(3年・横浜FC JY)が頭で残し、ルーズを拾った米田悠哉(2年・JACPA東京FC)のミドルはDFがブロック。7分には成立も京谷泰我(3年・ジェフユナイテッド千葉U-15)のパスを左で受けた八木橋俊介(2年・青森山田中)が、カットインから枠の右へ外れるシュートまで。堀越は11分に星野凪砂(3年・相模原上溝中)が短く付け、青木翔(2年・F.C.Branco八王子)のミドルは成立のGK横井健太(3年・FCトリプレッタJY)にキャッチされたものの、ピッチコンディションもあってか、まずはお互いが揃って静かに立ち上がります。
14分は成立。八木橋、佐久間駿希(3年・田口FA)とスムーズにボールが回り、窪田稜(2年・S-P FUTE U-15)のシュートは枠の右へ。17分も成立。窪田が右へ振り分け、上がってきたサイドバックの大野裕輝人(3年・成立ゼブラFC)のクロスを、ファーでフリーになった菅原克海(3年・中野北中野中)が頭で叩くも、ボールはゴール右へ。18分も成立。菅原、八木橋と繋いだボールを窪田は右から中へ戻すと、佐久間の反転シュートは堀越のGK久保田晴也(3年・あきる野東中)がファインセーブで回避しますが、あわやというシーンを創出。そのCKの流れから、八木橋の左クロスに村上渉(3年・クリアージュFC)が競り勝ち、大野がダイビングヘッドで枠へ飛ばした一撃は久保田がキャッチ。「あとはスルーパスの精度が上がれば通るという展開が何本かあった」と窪田。攻勢は成立。
ただ、26分に京谷の左FKをファーで合わせた大野のヘディングも久保田に阻まれ、30分にも鈴木皓(3年・柏レイソルU-15)のパスを佐久間がヒールで流し、村上が出したスライディングパスは窪田に届かず、久保田にキャッチされると、先に歓喜の瞬間を迎えたのは"ホームチーム"。33分にショートカウンターから三根碧斗(2年・あきる野東中)が左へ流し、少し運んだ工藤は目の前のディフェンダーをブラインド気味に使って、右スミギリギリへ綺麗なシュートを突き刺します。「攻めている時に奪われた後のポンと入る、そのボールでポイントを作られているから、リスクマネジメントはもうずっとやっていたんだけど」と宮内監督も嘆く堀越のカウンターはゴールで完結。"ホームチーム"が1点のリードを奪いました。
「インターハイでも先制されて、逆転勝ちみたいなことが多かったんですけど」と窪田も話したように、今シーズンは増えている先制点の献上を、この日も突き付けられた成立。38分には大野を起点に八木橋のパスから窪田が左クロスを上げ切り、佐久間が叩いたシュートは久保田がビッグセーブ。1本のチャンスをしっかり成果に結び付けた堀越が1点のアドバンテージを握って、最初の40分間は終了しました。


ハーフタイムを挟んでも攻勢は成立。48分に左サイドから京谷が右足で上げたクロスに、佐久間が合わせたヘディングは久保田にキャッチされたものの、後半のファーストシュートを打ち切ると、52分には決定機。村上が縦パスを打ち込み、受けた佐久間はすかさずスルーパス。抜け出した窪田はGKと1対1になりましたが、少しドリブルが大きくなった瞬間を久保田が見逃さず、果敢に飛び出してビッグセーブ。守護神の久保田や、CBコンビの串田滉樹(3年・FCヴァリエ都留)と水流大輔(3年・FC.GONA)を中心に、途切れない堀越ディフェンスの集中力。
「ハーフタイムは『このまま同じことを繰り返したら点は取れねえぞ』という話はしたんですけどね」と話す宮内監督は、53分に1人目の交替を決断。左サイドバックの京谷を下げて、田村裕(3年・成立ゼブラFC)を最前線に送り込み、複数ポジションを入れ替える勝負の一手を。59分はセットプレーのチャンス。中央右寄り、ゴールまで約25mの位置から、FKを獲得した佐久間が自ら狙ったキックは枠を捉えるも、久保田が丁寧にキャッチ。62分にも鈴木が左へ流し、八木橋がカットインから左スミへ収めたシュートは、ここも久保田がファインセーブで回避。直後に成立は2人目の交替。菅原に替えて、高木健匠(2年・横浜F・マリノスJY)を入れる「もう行くしかないかという感じ」(宮内監督)の采配を振るいます。
すると、65分に輝いたのは「攻撃陣に『精度を高めれば決めるからパスをくれ』って言ってました」という2年生ストライカー。左サイドでボールを持った八木橋がクロスを上げると、「ファーストタッチでうまい所に止められた」窪田は既にエリア内。「キーパーがニアを消したので、ファーに流し込めば取れると思って」左足で押し出したボールは、絶妙のコースを辿って右スミのゴールネットへ転がり込みます。「2年生のベンチに入れていない人たちから、『点を取ったら来てくれ』と言われていたので、『取ったら行こう』と思って行きました」という窪田は応援団の方向へ一目散に。11番が叩き込んだ貴重な同点弾。ゲームは振り出しに引き戻されました。
粘り強く時計の針を進めていた中で、追い付かれてしまった堀越は66分に最初の交替。左サイドで奮闘した水野洸(2年・田口FA)と寺尾海音(3年・東伊興SC)をスイッチして、サイドの推進力向上に着手。67分には佐々木のパスを工藤が力強く前に運び、こぼれを狙った佐々木のミドルは枠の左に逸れるも、後半最初のシュートを記録。68分にも工藤を起点に寺尾が残し、佐々木がクロスバーを越えるミドルまで。工藤のキープ力が灯す、勝ち越し弾への希望の光。
69分の主役は「シュートがあまり打てていなかったので、どんどん貪欲にシュートを打とうかなと思ってピッチに入った」ゼブラ軍団の13番。右サイドでボールを持った高木は、「ちょっとドリブルがデカくなったかなと思ったんですけど、相手が来なかったので」左足一閃。低い弾道で枠を襲ったボールは、そのままゴールネットへ突き刺さります。「自分でも覚えていないですけど、スタンドの方に走り出して、飛び込んでグチャグチャにされた感じです」という高木も、窪田同様に応援団の真ん中で歓喜の抱擁。「良い仕掛けでしたね。アレは彼の得意なプレーなので」と指揮官も称賛した高木が途中出場で大仕事。4分間で成立がスコアを引っ繰り返しました。
1点のリードから一転、追い掛ける展開となった堀越。70分に佐々木が右へ展開し、高根洋介(3年・朝霞第三中)が狙ったシュートは枠の上へ。71分は成立に3人目の交替。八木橋と武井颯太(3年・成立ゼブラFC)を入れ替え、攻守におけるサイドの強度向上を。73分は堀越にビッグチャンス。右から高根が中央へ戻し、工藤が粘って落としたボールを寺尾は確実に枠へ飛ばすも、ここは横井がファインセーブで仁王立ち。スリリングな局面も両者の点差は変わらず。今度は照山颯人(2年・柏レイソルU-15)と中村海斗(3年・東松山ペレーニア)の成立センターバックコンビに圧し掛かる失点回避のプレッシャー。
74分は堀越。右サイドでの崩しから工藤が裏へ通し、走った高根の折り返しに米田が突っ込むも、主審はオフェンスファウルの判定を。直後に堀越は2人目の交替として、成立の脅威になり続けた工藤を下げて、古澤柊磨(2年・S.T.FC)に託した同点とその先。78分は成立に4人目の交替。同点弾の窪田と田中将太(3年・バリエンテオンセFC)を入れ替え、取り掛かるゲームクローズ。78分は堀越。左サイドで奪ったCKを米田が蹴るも、シュートまでは持ち込めず、これがこのゲームのラストチャンス。「今年のチームは本当に経験不足ですから、勝つか負けるかは本当に大きいんですよね。この子たちには」と宮内監督も安堵の表情を浮かべた成立が、2回戦へと駒を進める結果となりました。


「『このまま負けちゃうかな』と思ったけど、今日のこういう試合がやっぱり"初戦の難しさ"ですよね。コイツらも相当緊張していたので、相手のグラウンドに乗り込んでいかないといけないゲームでしたし」と80分間を振り返った宮内監督。終わってみれば今日のゲームは、2年生アタッカーの2人がチームを救う結果となりました。特に決勝ゴールとなった2点目のスコアラーでもある高木は、「自分はいつも途中から出してもらっているんですけど、なかなか点が入らなくて、いつもバーとかに当たっちゃうので、今日は点が入って良かったです」と話した後に、「実はTリーグの開幕戦に点を取って、それ以来のゴールなんです」と続けて笑顔を見せましたが、こういうラッキーボーイの存在もトーナメントコンペティションを勝ち抜く上では非常に重要。また、「まだ1試合に1点ぐらいしか取れていないので、1試合に2点ぐらい取れるようになりたいと思っているんですけど、前期のリーグ戦より夏以降からは成長できている実感は何となくあります」と話す、同点弾を決めた窪田の抜群のスピードも含めたパフォーマンスにも注目する必要がありそうです。「3-0で勝たせてもらうよりも、良い勝ち方かもしれないですけど、それは今度の結果を見て、『あの試合が良かったね』ということになるんでしょうから、ここからですよね」と気を引き締めた宮内監督。12年ぶりの戴冠へ。成立の挑戦はまだまだ続きます。         土屋

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0918chosen.JPG11勝1分け3敗の2位と優勝を視野に捉えている國學院久我山が、3勝3分け6敗の8位と消化試合の少なさはあるものの、残留争いに巻き込まれている駒澤大学高と対峙する一戦。楽しみな好カードは朝鮮大学校グラウンドです。
関東大会予選は準決勝で実践学園に屈し、インターハイ予選は再び準決勝で関東第一に敗れ、2大会続けてあと一歩の所で代表権を逃している國學院久我山。リーグ戦では前半戦で大きく白星を先行させてきましたが、後期は4勝2敗とややペースダウンしている中で、「ウチにとっては負けられないゲームを選手権前にずっとできているというのはいいことだと思っています」とは清水恭孝監督。5年ぶりのT1制覇に向けて、勝ち点を落としたくないホームゲームに挑みます。
リーグ戦では苦戦を強いられているものの、関東大会予選では準々決勝で國學院久我山と接戦を演じ、PK戦で敗れたとはいえ、好ゲームを披露。インターハイ予選でも二次トーナメントで成立学園を撃破し、やはり準々決勝で実践学園に惜敗しましたが、トーナメントコンペティションでの粘り強さは今年も健在の駒澤大学高。スタメンに3年生は1人のみというメンバー構成について、「前回のトリプレッタ戦は最後の15分くらいで1年生を3人出したら逆転されちゃったので、今日はちょっと逆バージョン」と大野祥司監督。下級生の奮起に期待したい90分間へ向かいます。会場の朝鮮大グラウンドは、バックスタンド側に人垣がグルリ。注目のゲームは駒澤のキックオフでスタートしました。


立ち上がりからパワーを持ってゲームに入ったのは駒澤。2分にエリア内へボールを押し込むと、スタメン唯一の最上級生となった青山慎二(3年・三菱養和調布JY)のシュートは枠の右へ外れましたが、いきなり惜しいシーンを。6分にも右から江藤惇裕(2年・坂戸ディプロマッツ)が右FKを蹴り込み、最後は久我山のキャプテンを務めるGK平田周(3年・FC東京U-15むさし)がこぼれをキャッチしたものの、まずは駒澤が2つのチャンスを創出します。
ボールは握りながら、縦へのテンポが出てこない久我山は13分にファーストシュート。右サイドバックの井上翔太(2年・ジェファFC)が短く付けたボールを、松本雄太(3年・成立ゼブラFC)は枠内ミドル。ここは駒澤のGK宮崎雅崇(2年・Wings U-15)にキャッチされましたが、1つフィニッシュを取り切るも、15分は再び駒澤。左サイドバックの鉄本雅樹(2年・FC府中)から青山、橋本雄也(1年・ルキナス印西)を経由し、保科一生(2年・東京久留米FC U-15)が狙ったシュートは味方に当たってゴール右へ外れるも、スムーズなパスワークからフィニッシュまで。17分には久我山も山本航生(1年・東急SレイエスFC)がドリブルから右へ流し、松本の折り返しを三富嵩大(3年・横河武蔵野FC JY)が枠内へ収めるも、宮崎が丁寧にキャッチ。お互いに出てきた崩しの形。
ただ、「1人1人に対してこれぐらいプレッシャーに来るのを久しぶりに受けた」と清水監督が話したように、駒澤は中盤の出足の速さと強さで久我山のアタックをうまく分断。19分には高い位置で保科がボールを奪い、そのまま放ったシュートの跳ね返りを、右サイドバックの山田英夫(2年・三菱養和調布JY)が持ち込んだシュートは久我山ディフェンスがブロック。その右CKを江藤が蹴ると、齋藤我空(2年・Forza'02)が高い打点で打ち下ろしたヘディングは、カバーに入ったDFが懸命にクリア。一方の久我山は24分にセンターバックの保野友裕(1年・東京武蔵野シティU-15)が負傷したことでプレー続行が難しくなり、澤田雄大(3年・FC多摩)との交替を余儀なくされるなど、なかなか流れを引き寄せ切れません。
とはいえ、20分以降は膠着した展開に。27分には久我山が右サイドで獲得したFKを三富が放り込むも、宮崎が鋭い出足からのパンチングで回避。34分は駒澤にセットプレーのチャンス。右サイドから江藤が蹴ったFKは、平田がさすがの安定感でかっちりキャッチ。40分は久我山。左サイドバックの竹浪良威(2年・FC東京U-15むさし)が中に付け、中盤アンカーの福井寿俊(1年・東急SレイエスFC)を経て、三富が裏へ落とすも、走った高橋黎(2年・ジェファFC)はわずかに及ばず宮崎がキャッチ。「前半は何もなかったですね」と厳しい口調は清水監督。駒澤ペースで推移した前半はスコアレスで45分間が終了しました。


後半はスタートから久我山に交替が。山本に替えて、やはりルーキーの戸坂隼人(1年・FC東京U-15むさし)をそのまま左ウイングに送り込み、サイドの推進力アップを狙うと、47分には左CKを、50分には右CKを獲得するなど、前半よりサイドアタックに鋭さが。「後半から相手はスイッチが入ってきて、完全にやられ出した」とは大野監督。福井、高橋、三富の中盤スリーセンターへ前向きにボールが集まり始め、一気にゲームリズムを手繰り寄せます。
ところが、不思議と手数は駒澤。58分に相手のバックパスが乱れた所を見逃さず、こぼれをかっさらった保科のミドルは枠の左へ。59分にも齋藤が右から巧みなフィードを送り、中村廉(2年・FCクラッキス松戸)が合わせたヘディングはゴール右へ。64分はカウンター炸裂。運んだ橋本が左へ通し、ドリブルから保科が放ったシュートは枠の左へ逸れましたが、流れに反して駒澤が続けて掴んだチャンス。
大野監督が64分に下した決断は一気に3枚替え。江藤、中村、橋本を下げて、秋遼太郎(3年・Forza'02)、椛澤陸(3年・Forza'02)、中村一貴(3年・FC東京U-15むさし)の3人を投入し、攻撃のギアを一段階高める采配を振るうと、69分には久我山も3人目の交替。松本と加納直樹(1年・ジェファFC)をスイッチして、加納がセンターフォワードに入り、その位置にいた宮本稜大(2年・東急SレイエスFC)を右ウイングにスライドさせて、こちらもさらなる攻撃のパワーアップを。
さらに大野監督は69分に保科と石澤浩太朗(3年・Forza'02)も入れ替え、76分に最後のカードとして米谷拓海(3年・FC東京U-15むさし)を涌井蓮(2年・TACサルバトーレ)との交替でピッチへ解き放つと、駒澤の中盤より前の6人は全員3年生に。「苦しいんですけど、最近は逆に吹っ切れてやっているかなという感じがあって、『最後だからもうやろうぜ』という感じで頑張っています」(米谷)という最上級生に託された勝ち点奪取。
最終盤に入り、ゲームはさらにヒートアップ。79分は久我山。加納が左へ送り、戸坂のシュートは宮崎がキャッチ。82分も久我山。澤田の左FKがこぼれ、拾った高橋のミドルはクロスバーの上へ。84分は久我山に4人目の交替が。宮本が下がり、こちらも最上級生の鵜生川治臣(3年・前橋FC)がピッチへ。直後の84分は駒澤。青山、石澤とパスが繋がり、椛澤が狙ったシュートは平田がキャッチ。一進一退。久我山の上加世田達也(3年・Forza'02)と澤田、駒澤の齋藤と羽鳥陽祐(2年・フレンドリー)、両チームのセンターバックコンビが築く堅陣は揺るがず。
86分は久我山にビッグチャンス。高橋の縦パスから綺麗にターンした三富の左足シュートは、DFに当たって宮崎がキャッチ。87分は駒澤。中村の右ロングスローはDFが何とかクリア。88分は久我山。鵜生川の左ロングスローは抜群の飛距離でゴール前を襲い、加納のヘディングはわずかに枠の左へ。89分も久我山。高い位置で粘ってボールを収めた三富は、ミドルレンジから左足を振り抜くと、軌道はクロスバーにハードヒット。譲らぬ両者。アディショナルタイムは4分。勝敗の行方は果たして。
熱戦の結末は突然に。90+1分。中村が蹴った駒澤の右CKをキャッチした平田が、すかさず蹴ったキックは何と味方に当たってルーズボールに。「よくわからなかったんですけど、たぶん相手のキーパーのキックが当たって、たまたま自分の所に転がってきた」という米谷は落ち着いて枠を見据えると、丁寧にボールをゴールネットへ送り届けます。「前線の選手が結構変わっていたので、『今日は出ないかな?』という気持ちはあったんですけど、まだ1枠残っていたので諦めずにしっかりアップして、良い状態で呼ばれた時に入れたと思います」という3年生の想いの強さが呼び込んだ劇的な決勝弾。「本当に泥臭い点ですけど、やっぱり彼の所にこぼれてきて、彼が決めたらみんなが喜ぶんじゃないかなというのはありますよね。それだけ苦労人というか、努力している子なので」と大野監督も評した米谷の"サヨナラゴール"で、駒澤が勝ち点3をもぎ取る結果となりました。       土屋

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0821koma2.JPG全国出場経験を有する都立の雄同士が都大会進出を懸けて激突する一戦。都立駒場と都立三鷹の1次予選ファイナルは駒沢補助競技場です。
昨シーズンは関東大会予選でベスト8まで勝ち上がり、インターハイ予選でも半年前の高校選手権で全国準優勝を達成した國學院久我山を倒して、やはりベスト8へ進出したものの、選手権予選では都大会初戦で学習院に0-1で敗れ、悔しい終戦となった都立駒場。迎えた今シーズンは新人戦で地区予選を制し、関東大会予選では優勝した関東第一に敗れたものの、1-2と好ゲームを披露。インターハイ予選でも一次トーナメントで成立学園と熱戦を展開した上で屈するなど、一定以上のチーム力は証明済み。チームを率いる山下正人監督にとっても、三鷹は前任校だけあって「運命あるよね。還暦でそろそろ終わるタイミングに、それも都大会を懸けてやるなんて」と感慨を口に。そういう意味でも楽しみなゲームです。
選手権で都内の強豪を相次いでなぎ倒し、全国大会に出場したのは3年前。そのチームのメンバーと入れ替わりで"後期課程"に入ってきた学年が、今年で最高学年になった都立三鷹中等。全国後はなかなかチームとして結果が出ず、苦しい時期を過ごしてきましたが、「僕らは自分たちがヘタだってわかっているので、挑戦者だという意識でやってきました」と話すのは相田直人(3年・三鷹中等教育学校)。新チームになって新人戦、インターハイ予選と共に2試合目で敗れてきた中で、今大会は都立松原を6-1、都立青梅総合を9-0で倒してブロック決勝へ。"4試合目"、すなわち都大会を目指して難敵相手の一戦へ挑みます。会場の駒沢補助には両チーム共に少なくない応援団が集結。注目の好カードは駒場のキックオフでスタートしました。


4分のファーストシュートは三鷹。左サイドでボールを持った近藤直輝(3年・三鷹中等教育学校)は、カットインからそのままミドル。DFに当たったボールは駒場のGK藤本和輝(3年・FC.PROUD)がキャッチしましたが、まずは三鷹がフィニッシュを。7分は駒場。増田慶斗(3年・AZ'86東京青梅)が収めたボールを右へ流し、鳥山凌佑(2年)が狙ったシュートは枠の左へ。お互いに1つずつチャンスを創り合って、ゲームはスタートします。
ただ、駒場が攻撃の時間は長く持つ中でも、ボランチの宇田川翔平(3年・三鷹中等教育学校)と奥村耕成(3年・三鷹中等教育学校)を中心に、セカンドを拾う回数の多かった三鷹は、ボールアプローチで徐々に上回り始めると、18分に迎えた歓喜。右CKをレフティの増田が蹴り込み、加地修大(3年・三鷹中等教育学校)のシュートから奥村が粘って残したボールを、浦和史哉(3年・三鷹中等教育学校)が左足一閃。右スミへ向かった軌道はそのままゴールネットへ吸い込まれます。「正直、先制点が取れると思っていなかったので『ヨッシャー』と思いました」とは守護神の堀切健吾(3年・三鷹中等教育学校)。三鷹が先にスコアを動かしました。
さて、ビハインドを追い掛ける展開となった駒場は「浮き球がものすごく多くて、それだとウチも思った所にパスを出せないし、良い所でボールを持てない」と山下監督。23分には増田が枠の左へ外れるミドルを放ちましたが、27分には三鷹も浦和の浮き球パスから宇田川が左足ミドルをゴール右へ。少し焦りもあってか縦へのボールが多くなり、なかなか決定的なシーンを創れません。
31分は駒場。右から増田が蹴ったCKは奥村がクリア。36分も駒場。左寄り、ゴールまで約30mの位置から岡村直輝(3年・FC駒沢U-15)が直接狙ったFKはわずかにクロスバーの上へ。38分も駒場。岡村がピンポイントで入れた右FKから、飛び込んだ大海航輝(3年・Forza'02)のヘディングはゴールネットを揺らすも、副審のフラッグが上がり、オフサイドでノーゴール。40+1分も駒場。土屋諒輔(3年・三鷹F.A.)、村田明飛(3年・東京ベイFC U-15)とボールを繋ぎ、大海のクロスに増田が突っ込むもへディングはヒットせず。「最初から押されることはわかっていた」(堀切)三鷹が、ワンチャンスをモノにする格好で1点のリードを手にしたまま、最初の40分間は終了しました。


後半はスタートから駒場に2枚替え。増田と鳥山に替えて、奥谷友哉(3年・FC町田ゼルビアJY)と菊池陽(2年・ジェファFC)を送り込み、「ドリブラー2人」(山下監督)で攻撃のギアを上げに掛かると、いきなりの同点機は42分。木下航介(3年・三菱養和調布JY)、大海とボールが回り、岡村のクロスに村田がヒールで合わせたシュートは堀切がファインセーブで凌ぐも、ルーズボールの接触で三鷹ディフェンスにファウルがあったというジャッジを主審が下し、駒場にPKが与えられます。キッカーは入ったばかりの奥村。短い助走から思い切り中央に蹴り込んだボールが、激しく揺らしたゴールネット。後半開始早々にスコアは振り出しへ引き戻されました。
駒場に入ったスイッチ。44分には収めた奥谷のスルーパスに村田が走るも、飛び出した堀切が何とかクリア。47分には三鷹も1人目の交替として浦和と吉田翔馬(1年・FC町田ゼルビアJY)をスイッチしましたが、48分には岡村のパスを受けた奥谷が、1人外して堀切にキャッチを強いるシュートまで。53分には奥村の右CKから、高い打点で叩き付けた村田のヘディングは堀切がファインセーブで回避。54分にも奥谷がゴールまで25m弱の距離から、枠を越えるFKにトライ。押し込む駒場の続く攻勢。
「僕らにはセットプレーしかない」(堀切)、その"唯一"で突き付ける鋭い脅威。56分は三鷹の右スローイン。丸山雄大(3年・BOMBA立川FC)が投げ入れたロングスローを村田がニアですらすと、木原博光(2年・三鷹中等教育学校)が至近距離から放ったシュートは、藤本がファインセーブで仁王立ち。直後の右CKを木原が蹴り込み、近藤が打ったシュートはDFが体でブロック。少ない手数に忍ばせる三鷹の"可能性"。
63分は駒場。今川雄太(2年・鹿嶋鹿島中)が右へ流し、大海のクロスに菊池が当てたヘディングはヒットせず、堀切が落ち着いてキャッチ。直後の63分は三鷹。近藤が左へスルーパスを送り、抜け出した木原のシュートは藤本がキャッチ。64分は駒場。増田が右サイドをドリブルで運び、木下のシュートは枠の左へ。65分も駒場。キャプテンの高木晴(3年・府中浅間中)が左のハイサイドへ落とし、菊池がえぐって中へ折り返すも、大海のシュートはヒットせず。66分は駒場の決定機。村田がワンテンポためて右へ送り、走った奥谷のシュートは堀切が躊躇なく飛び出してファインセーブ。ペースは駒場にある中で、「やっぱり三鷹の伝統だよな。ゴール前は厳しい。あそこでよくみんな頑張ってるよ」と敵将の山下監督も認める三鷹のディフェンスが、確実に潰すピンチの芽。
71分は駒場。右から菊池が蹴ったFKは、三鷹のセンターバックに入った岡本大輝(3年・三鷹中等教育学校)がきっちりクリア。直後も駒場。岡村のパスから菊池のカットインミドルはゴール右へ。73分も駒場。今川を起点に菊池がドリブルで仕掛け、大海が打ち切ったシュートはクロスバーの上へ。74分も駒場。左から岡村がクロスを上げ切り、ファーで合わせた大海のボレーは枠の右へ。75分は三鷹に2人目の交替。木原と水口優太(1年・三鷹中等教育学校)をスイッチして、攻守に渡るサイドの強度向上に着手。80+1分は三鷹。吉田の右CKへニアに宮嵜拓郎(3年・FCトッカーノ)が突っ込むも、藤本ががっちりキャッチ。80+2分は駒場。今川、奥谷と回ったボールを、大海が枠へ収めるも相田が決死のブロック。「凄く頼りがいがあります」と堀切も評した三鷹守備陣の堅陣は揺るがず。80分間では決着付かず。勝敗の行方は前後半10分ずつの延長戦へともつれ込むことになりました。


延長の前半は三鷹に強度が復活。83分はその三鷹のチャンス。右から吉田が蹴り込んだFKに、ファーで合わせた奥村のヘディングは藤本がキャッチ。86分には駒場も菊池のドリブルから左CKを得るも、奥村のキックは堀切がパンチングで回避。エンドの変わった後半は91分の三鷹。丸山の右CKがこぼれると、宇田川のボレーはDFをかすめて枠を捉えるも、藤本が丁寧にキャッチ。93分は駒場。村田のパスを受けた奥谷のシュートがゴールネットを揺らすも、オフサイドの判定。両者譲らず。勝負はラスト5分間へ。
94分に訪れた千載一遇の逆転機。駒場は村田、奥谷と回ったボールが左サイドに繋がり、鋭い突破を見せた菊池がDFともつれて転倒すると、主審はペナルティスポットを指し示します。この日2本目となるPKのキッカーはまたしても奥谷。静まり返るピッチ。今度のキックは左。GKは右。「よくPKを取りましたよ。交替で入れた2人だからね」とは山下監督。土壇場で駒場がとうとうスコアを引っ繰り返しました。
最終盤で1点のリードを許した三鷹。96分に村田と小松優介(3年・江戸川西葛西中)を入れ替えた駒場3人目の交替を挟み、97分には丸山の右ロングスローからニアで近藤が競り勝つも、シュートには至らず。いよいよ苦しい状況に追い込まれていく中で、「このチームだったら絶対に行けると思っていたので、仲間を信じていたというか、根拠のない自信ですけど、行けると思っていた」(奥村)「最後は決めてくれると思った」(堀切)という2人の想いが結実したのは100分のこと。右サイドで獲得したFK。キッカーの岡本が蹴り込んだボールは、「抜けてきたら触れるんじゃないかなと思って入っていった」相田へ。肩に当たったボールはGKもよく反応したものの、左のポストを叩いてゴールラインの内側へ転がり込みます。何と相田はこれが3年間で公式戦初ゴール。ゴールの瞬間に足が攣り、細貝航大(3年・三鷹中等教育学校)との交替を余儀なくされるも、殊勲の同点ゴールにベンチも応援団も瞬時に沸騰。ファイナルスコアは2-2。都大会へと進むための切符はPK戦で奪い合うことになりました。


先攻は駒場。1人目の高木は左スミへグサリ。後攻は三鷹。1人目が左へ蹴ったキックは、藤本が素晴らしい反応でストップ。駒場2人目の柴田遼空(3年・VIVAIO船橋)は左スミへ成功。三鷹2人目の宇田川は右上にきっちり成功。駒場3人目の木下は左を狙い、堀切も触ったもののボールはゴールネットへ。三鷹3人目の近藤は右スミギリギリにコントロールショットで成功。3人目を終わって3-2。駒場が一歩前へ。
駒場の4人目。右下を狙ったキックは1本前のタッチで「『これだったらこの後も行けるな』という気持ちになった」堀切が見事なストップを見せましたが、三鷹4人目のキックはクロスバーに嫌われてしまいます。決めれば勝ちの駒場5人目。左スミへ蹴り込んだキックは、「実は5本目ということを僕がわかっていなくて、それが良かったかもしれないです」という堀切がスーパーセーブで繋いだ勝利への糸。三鷹5人目の宮嵜は右上にきっちり成功。5人が終わって3-3。サドンデス。PK戦でも両雄はまったく譲りません。
駒場6人目の奥谷は、この日3本目となるキックを左のゴールネットへ。三鷹6人目の岡本はGKの逆を突いて成功。駒場7人目の土屋は左スミに収めてガッツポーズ。そして三鷹の7人目。短い助走から右を狙ったキックは、藤本が横っ飛びで掻き出して熱戦に終止符。PK戦のスコアは5-4。「本当に壮絶だったね。東京都の決勝じゃなくて地区大会の決勝というのがいいよね。ドラマがあって」と山下監督も安堵の笑顔。真夏の激闘を制した駒場が都大会へと駒を進める結果となりました。


「本当にヘタクソなヤツばっかりなんですよ。正直な所よくぞここまで来たなという感じですよね」とは佐々木監督。三鷹の健闘が光ったゲームでした。「悔しかったんですけど、先輩たちも終わるまでは絶対泣かないようにしていましたし、僕らもそこで取り乱したら三鷹らしくないので、最後までやってからということは考えていました」とキャプテンの奥村が話した通り、試合後の挨拶まで気丈な態度を続けていた選手たち。「すがすがしくてやりきったという感じで、そういう面ではやってきたことが最後にしっかりできたかなというのがあります」という言葉に続けて、「ちょっとまだ気持ちの整理ができていないんですけど、これで終わっちゃったなと思うと寂しいですね」と語った堀切の2つの言葉が、三鷹の最上級生たちの共通の想いだったのかなと。三鷹は中等教育学校という性質もあって、6年間に渡って一緒にボールを追い掛けてきた仲間との日々もここで一区切り。「最後は6年間の集大成なので、今日はサッカーを楽しもうと。最後はサッカーを6年間楽しめて終わったかなと。駒場とは結構差があったと思うんですけど、粘っこく"らしさ"を出してくれたかなというふうに思います」と佐々木監督。それぞれの持ち場を全うした「何でも言い合えるし、みんな親友みたいな感じ」(堀切)の6年生15人に大きな拍手を送りたいと思います。      土屋

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約1ヶ月ぶりに我々の元へ帰ってきたのはT1リーグ。クラ選で日本一に輝いたFC東京U-18と、インターハイで全国8強を経験した関東第一の対峙は小平グラウンドです。
真夏の群馬と西が丘を無敗で駆け抜け、2年連続で夏のクラブユース王者に輝いたのは約2週間前。今シーズンも全国屈指の実力を有していることを証明してみせたFC東京U-18。この日も年代別代表とJ3の公式戦に臨むU-23に主力選手が吸い上げられる中で、Bチームは明確にプリンス昇格を目標に置いているT1リーグの公式戦が。「平川選手や久保選手はどんどんトップチームに上がっているんですけど、2年生でプレミアに絡む選手が少ないので、どんどんプレミアに関わっていけるようにしたいですね」とは鈴木智也(2年・FC東京U-15むさし)。当然勝利を目指す中で、個人としてもさらなるステップアップを期すための90分間へ向かいます。
3年連続で東京を制し、宮城の地へ乗り込んだインターハイでは山形中央、神村学園、広島観音を相次いで退け、ベスト8進出。こちらも3年連続での対戦となった市立船橋戦は「2失点がいらなくて、決める所も決めていれば絶対に勝てたと思います」とセンターバックの関口聖人(2年・フレンドリー)が話したように、押し気味にゲームを進めながらも1-2で敗れ、またも同じチームに敗退を突き付けられた関東第一。小野貴裕監督も「今は頑張らないとという時期」と表現した今は、インターハイから強度を落とさずに来ているため、コンディション的には厳しい時期ですが、こちらも勝ち点3を狙って難敵相手の一戦へ挑みます。小平には久々に夏らしい青空も。楽しみなゲームは関東第一のキックオフでスタートしました。


静かな立ち上がりを経て、先にチャンスを創ったのは関東第一。10分に小関陽星(2年・町田JFC)が重田快(3年・バンデリージャ横浜)とのワンツーでエリア内へ切れ込み、そのままフィニッシュ。ここはFC東京のセンターバック高橋亮(2年・FC東京U-15深川)にブロックされましたが、積極的なトライを。20分に佐藤誠也(1年・VIVAIO船橋)が左から蹴ったFKは中谷太地(2年・FC東京U-15むさし)に跳ね返されたものの、まずは関東第一が攻勢に打って出ます。
22分も関東第一。左サイドバックの嶋林昂生(3年・町田JFC)を起点に村井柊斗(3年・FC多摩)が中へ流し、上がってきた右サイドバックの山脇樺織(2年・東急SレイエスFC)が打ち切ったミドルは、DFに当たって枠の右へ。直後の右CKを小関が蹴り込むと、ファーに突っ込んだ関口のスライディングシュートはゴール右へ。続く関東第一のラッシュ。
すると、先制点は勢いそのままに関東第一。26分に小関のパスを受けた重田は丁寧なスルーパス。抜け出した村井がGKと接触してエリア内で転倒すると、主審はペナルティスポットを指し示します。PKのキッカーはキャプテンの小野凌弥(3年・Wings U-15)。左スミを丁寧に狙ったキックは、GKもわずかに及ばずゴールネットへグサリ。「今は間違いなくデイフェンスリーダーというのが随所に見れるようになってきましたね」と指揮官も認めるセンターバックが貴重な先制弾。関東第一が1点をリードしました。
さて、「前半は失点するまでの所はどうしても前で受けたがる選手が多くて、みんなボールに寄ってきちゃって、同サイドで何とかしようとして、食われてそのまま行かれていたと思います」と右田聡コーチが話した通り、全体のバランスも悪く、攻撃の手数を繰り出せない東京。30分にも村井にミドルを打たれるなど、苦しい時間が続く中でワンチャンスを生かしたのは32分。左サイドで獲得したこの日1本目のCK。キッカーの金誠敏(1年・西東京朝鮮第一中)が丁寧にボールを蹴り込むと、今村涼一(2年・FC東京U-15むさし)が頭で合わせたボールは、右スミのゴールネットへ吸い込まれます。「今村がああやって決めることはなかなかないですし、ソンミンのボールもいつも定まらないんですけど、あの1本だけはたまたまでしたね(笑)」と右田コーチも笑った同点弾。スコアは振り出しに引き戻されました。
「2点目を取れればもっと試合を優位に運べたかなと思います」と関口も話した通り、そこまでの流れを考えてもややもったいない失点を喫した関東第一は、34分に佐藤の左FKから、こぼれを拾った村井の放ったミドルは東京のGK高橋優仁(1年・FC東京U-15深川)がしっかりキャッチ。40分は東京。「サイドからのドリブルとか、もっと出していけたらと思います」と話す鈴木が左サイドを運び、折り返しを今村が狙うも小野が体でブロック。41分も東京。金の左CKがこぼれ、収めたバングーナガンデ佳史扶(1年・FC東京U-15深川)のミドルはクロスバーの上へ。「失点した後で4,5分はしんどい時間が続いたんですけど、そういう時間を自分たちでちゃんとコントロールして、自分たちの時間をちゃんと創ることができたのは前節から比べると成長できた所かな」と右田コーチ。1-1で最初の45分間は終了しました。


ハーフタイムに関東第一は交替を決断。佐藤に替えて、長野真大(2年・VIVAIO船橋)をそのまま左サイドハーフへ送り込み、サイドの推進力向上に着手したものの、後半のファーストチャンスは東京。48分に寺山翼(2年・FC東京U-15むさし)がクロスバーの上へミドルを外すと、55分にも金、寺山と回ったボールを鈴木は枠の左へ外れるミドルまで。「後半はみんなどんどんゴールを狙っていこうとハーフタイムに話していた」とは鈴木。立ち上がりのペースは青赤。
歓喜の逆転弾は58分。右サイドバックの天野悠貴(2年・FC東京Ù-15むさし)のフィードは相手に渡るも、「相手が低い位置で前を向いたので」寄せてボールを取り切った鈴木は左足一閃。「ニア上が空いていたので、そこに強くシュートを打とうと思って、きれいに打てた」という一撃は豪快にゴールネットへ突き刺さります。「自分は今までサイドバックをやっていて、今日はTリーグで初めて左サイドハーフをやったんですけど、今日は誕生日なので絶対点を取ろうって思ってました」と笑った鈴木のゴラッソ。東京が逆転に成功しました。
東京はゴール直後に1人目の交替を。中谷を下げて、芳賀日陽(2年・FC東京U-15深川)を右サイドハーフへ投入し、金がボランチヘスライド。一方、「相手が後半良くなっちゃうのは仕方なかったので、いつカードを切ろうかと思っていた」小野監督は63分に2人目の交替を。長谷部竣(3年・JSC CHIBA)と貝瀬敦(1年・田口FA)を入れ替え、小関は右サイドハーフからボランチヘスライドし、貝瀬が右サイドハーフの位置へ。お互いに人と配置を入れ替えつつ、勝敗に直結するであろう、次のゴールを狙いに掛かります。
67分は東京に決定機。鈴木からボールを引き出した今村が、1人かわして左足で放ったシュートは右のゴールポストにハードヒット。直後の68分には東京に2人目の交替。「背後に飛び出していくようになって、そこからちょっと押し込んで、そうすると中盤も空いてくるので、やっとボールを動かせるようになってきたと思う」と右田コーチもその働きを評価した小林里駆(1年・FC東京U-15むさし)と久保征一郎(1年・太陽SC U-15)をスイッチして、前線にさらなるパワーを。73分にはFKのチャンス。ゴールまで約30mの位置から金が左スミギリギリへ収めたキックは、北村海チデイ(2年・GRANDE FC)が丁寧にキャッチ。「後半はずっとウチのペースでやれていた」と話す右田コーチも「ここに来てようやく自分を出せるようになってきた、上に強くて、対人も強くてという子」と評したセンターバックの湯本創也(1年・FC多摩)を中心に、守備陣の安定感も後ろ盾にしながら押し込む東京。耐える関東第一。
「エアポケット」(右田コーチ)を見逃さなかった東京王者。76分に小関からボールを受けた長野は、前を向くとすかさずスルーパス。走った重田はマーカーの前に体を入れてボールを収め、GKとの1対1も冷静に左スミのゴールネットへボールを送り届けます。全国での3ゴールを経て、プレーに自信がみなぎってるように見える重田の同点ゴールに「よく1点取ったなと思います」とは小野監督。再びスコアは振り出しに引き戻されました。
ここからは双方にチャンスが。78分は東京。左から金が蹴り入れたCKに、寺山が頭で合わせたシュートは枠の上へ。79分は関東第一。スタメン起用されたルーキーの田中大生(1年・横浜FC JY)が縦に付け、左サイドで1人かわしながらカットインから狙った村井のミドルは高橋がキャッチ。81分の東京は3人目の交替として、金と武井翔暉(1年・FC東京U-15深川)をスイッチ。「お互いに勝ち点を欲しかったゲーム」(小野監督)はいよいよ最終盤へ。
84分は関東第一。小関のドリブルで獲得したFK。中央やや右寄り、ゴールまで25m強の位置から村井が直接狙ったキックは、カベに当たってクロスバーの上へ。そのCKを左から小関が蹴るも、DFがきっちりクリア。86分は東京。寺山が左へ振り分け、バングーナのクロスに芳賀が飛び込むもわずかに届かず。87分も東京。右から今村が蹴り込んだCKに、寺山が当て切ったヘディングはゴール左へ。直後に東京は今村と谷地田陸人(1年・FC東京U-15深川)を入れ替える4人目の交替を敢行するも、以降の両チームにシュートは生まれず。「ちょっと悔しいゲームで終わってしまいました」(鈴木)「今日は勝てたゲームだと思いました」(関口)と2人が言及したように、久々に夏らしいコンディションの中で行われた90分間は痛み分け。両者に勝ち点1ずつが振り分けられる結果となりました。


「この前の実践の時は早い段階で1点取られてしまった後に、そこからバタついて2点、3点と連続で失点してゲームが決まっちゃうような内容だったので、もう1点取り切れなかったのは残念な所なんですけど、ゲーム全体をコントロールしていくという意味では前節から成長したのかなと思います」と右田コーチが話した東京。前述したようにJ3やプレミアというステージがその先にある中で、右田コーチは「ここにいるヤツらが、Tリーグで活躍することはもちろんなんですけど、もう来週のプレミアの清水戦にも何人か絡んでいくと思いますし、そこで当たり前のようにプレーして、Tリーグの方は1年生とか中学生を引き上げてでもやれるようになっていかないと、J3が始まってどんどん吸い上げられている成長に、Tのグループが一番追い付いていかないといけない所で、本当にそういう所まで発展していかないといけないのかなと思います」ときっぱり。バースデーゴールを決めた鈴木も「次は僕たち2年生がクラ選3連覇を目指してやるためにも、ここからどんどん追い上げていきたいと思います」と高い意識を口に。残りは6試合。自らの未来を切り開く意味でも、残された540分間は今まで以上に大切な時間になってきそうです。
インターハイ、金沢とトップギアで走り続け、迎えたこの一戦は「勝てれば自信も付くし、レベルも上がるしという感じ」(小野監督)という位置付けの中で、勝ち点1という成果を手に入れた関東第一。「グッとやる所の強さの本質を知っている子たちというか、そこの本質をリーグの中で一番持っているチーム」と指揮官が評した相手に、押し込む時間も創った90分間は決して悪い出来ではなかったのかなと。また、センターバックの関口は「東京予選ではできていたことがインターハイではできなかったですし、特に市船の福元(友哉)選手は衝撃で、スピードも東京にはない速さで、競り合いも本当に強くて、自分とコンタクトした時のボディバランスが凄く良くて、全然崩れないし、むしろこっちが崩れるくらいで、すべてレベルが違ったので凄く刺激をもらいましたし、またイチからしっかり見つめ直すことができる良い経験でした」と話すなど、インターハイで感じた全国レベルは確実にチームの目線を上げている様子。再び競争のサイクルに入っている関東第一の今後も注視していく必要があるのは間違いありません。      土屋


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