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0512komazawa.JPG夏の三重へと続く重要なステップはこの5月中旬から。東京朝鮮と駒場東邦が対峙するインターハイの一次トーナメント初戦は駒沢第2球技場です。
昨シーズンも好チームを創り、選手権予選では準決勝まで進出。その西が丘でも関東第一と大熱戦を演じ、最後は延長戦で3-4と力尽きたものの、素晴らしいゲームを繰り広げた東京朝鮮。迎えた今シーズンの関東大会予選は、ベスト16で駒澤大学高に0-1で敗れ、既に開幕しているT2リーグはここまで2勝2敗のイーブンですが、「関東大会で負けた後に、3年みんなでミーティングして、絶対全国に行こうという意思統一ができました」とはユン・チス(3年・東京朝鮮中)。ここから5連勝での全国出場という目標は揺るぎません。
新人戦は地区大会で日本学園に1-2、インターハイ予選は支部予選で日大鶴ケ丘に0-1、都大会に進出した選手権予選はブロック1回戦で東亜学園に延長で敗れるなど、悪くないゲームを繰り広げながら、接戦で敗退する大会の続いた昨シーズンの駒場東邦。昨年中に立ち上がった新チームは、新人戦こそまたも地区予選で姿を消しましたが、今大会の支部予選は都立練馬と筑波大駒場を続けてPK戦で撃破すると、都立井草にも3-2で競り勝って、この一次トーナメントへ。『接戦で勝てるチーム』へのさらなる脱皮を目指し、大事な80分間に挑みます。会場の駒沢は今週も初夏を思わせるような25度近いコンディション。注目の一戦は東京朝鮮のキックオフでスタートしました。


いきなりのチャンスは2分の東京朝鮮。右からサイドバックのアン・ジュノ(2年・東京朝鮮中)がアーリークロスを放り込み、リ・チャンギ(3年・東京朝鮮中)のヘディングは枠を越えるも、早くも最初のフィニッシュまで。3分は左から、こちらもサイドバックのパク・チュンボム(3年・東京朝鮮中)がクロスを上げ切り、ここもリ・チャンギのボレーは枠の右へ外れましたが、両サイドから好機を創出します。
すると、スコアが動いたのは8分。センターバックのキム・チャンミョン(3年・埼玉朝鮮中)が縦に付けると、左サイドで受けたキム・スソン(2年・東京朝鮮中)は「練習中からやっていたサイドから中へ切り込むという形」で、カットインしながら丁寧にシュート。ボールは右スミのゴールネットへ飛び込みます。「うまくかわせたので、ファーを狙って蹴ったら決まったみたいな感じで、気持ち良かったです」と笑う2年生アタッカーの一撃。東京朝鮮が1点のリードを奪いました。
さて、ビハインドを背負う格好となった駒場東邦。8分には左サイドハーフに入った溝口一真(1年)のパスから、渡部颯太(2年・駒場東邦中)が狙ったミドルはクロスバーを越えましたが、ファーストシュートを。10分に東京朝鮮もリ・チャンギ、ユン・チスと繋いだボールから、キム・スソンがシュートを枠へ収めるも、駒場東邦のGK大久保燎(2年・駒場東邦中)がファインセーブで凌ぐと、11分は再び駒場東邦。山縣俊太郎(1年)を起点に杉山弘樹(2年・駒場東邦中)が右へ流し、走った砂山雄哉(2年・駒場東邦中)にはわずかに届かなかったものの、少しずつ出てきた攻撃の形。
それでも以降のペースは東京朝鮮。15分にユン・チスの右CKから、こぼれを拾ったキム・スソンのシュートは大久保がキャッチ。17分にもユン・チス、キム・スソンとパスを回し、プ・リョンス(3年・東京朝鮮第五中)が狙ったシュートは大久保が確実にキャッチ。23分にユン・チスが、25分にプ・リョンスが放ったシュートは共にゴール右へ外れると、32分には中盤アンカーを務めるチェ・テソン(3年・埼玉朝鮮中)のスルーパスにキム・スソンが抜け出すも、GKと1対1で打ったシュートは右ポストを直撃。「ボールは握れたんですけど、最後に相手を崩すという所ではちょっと工夫やアイデアが足りなかったですね」とは姜宗鎭監督。右から岡井日々樹(2年・駒場東邦中)、地頭所明洋(2年・駒場東邦中)、安藤裕基(1年)、吉村寿太郎(1年)と並んだ4バックを中心に、粘り強く対応する駒場東邦ディフェンス陣。
少し漂い出した嫌な流れを切り裂いたのは、「自分がチームを勝たせられる選手になりたい」と語るナンバーエイト。38分にミドルレンジでボールを引き出したユン・チスは、「うまくターンができて、それは得意なプレーだったので、あとは思いきり振り抜くだけでした」と右足一閃。ボールはゴールネットへ豪快に突き刺さります。「去年の選手権予選も最後は出た選手で、アイツには期待してるんです」と指揮官も言及したユン・チスのゴラッソ。東京朝鮮が2点をリードして、最初の40分間は終了しました。


「ちょっと前半が思ったよりうまくいっていなかったなというのがありまして、ハーフタイムで今日は僕よりもコーチ陣が喝を入れていました」と苦笑した姜監督。そのハーフタイムで決断したのは2枚替え。ハ・ジュノン(3年・東京朝鮮第一中)とプ・リョンスに替えて、リャン・ユンデ(2年・東京朝鮮第一中)とキム・サンテ(3年・千葉朝鮮中)を送り込み、選手も「自分たちで『もっと自分たちのサッカーをしよう』と」(キム・スソン)後半のピッチへ飛び出します。
"喝"の効果はすぐさま結果に。後半開始早々の41分。センターバックを務めるキャプテンのムン・ヒョンジョン(3年・埼玉朝鮮中)が、右に開いてクロスを上げると、入ったばかりのリャン・ユンデが放ったシュートは大久保がファインセーブで凌いだものの、こぼれを拾ったリャン・ユンデの折り返しに反応したのはキム・スソン。「結構外していたので、もう思いきり蹴ろうと思って」右足で打ち込んだシュートはゴールネットへ到達します。「今日は監督からも『結果を残せ』とずっと言われていました」という11番はこれでドッピエッタ。東京朝鮮のリードは3点に広がりました。
踏み込んだアクセル。43分は東京朝鮮。相手のミスを突いたリャン・ユンデのミドルは枠の右へ外れるも、積極的なチャレンジ。44分も東京朝鮮。リャン・ユンデ、リ・チャンギとパスを回し、キム・スソンのシュートは大久保がキャッチ。46分も東京朝鮮。パク・チュンボムのパスからリャン・ユンデが左サイドをえぐり、リ・チャンギのシュートは良く戻った駒場東邦の10番を背負う中島理希(2年・駒場東邦中)が体でブロック。直後の左CKをユン・チスが蹴ると、こぼれを叩いたチェ・テソンのミドルは枠の上に消えるも、「後半は入りが良くて、みんな気持ちが入ってできたと思います」というユン・チスの言葉通り、より活性化した東京朝鮮の攻撃陣。
51分にもユン・チスが右足で上げた左クロスは、DFに当たってクロスバーにぶつかると、駒場東邦は1人目の交替を決断。岡井を下げて、笠井雄士(1年)をそのまま右サイドバックへ送り込みますが、次の得点も東京朝鮮に。53分、左サイドでボールを奪ったリャン・ユンデはマイナスに折り返し、キム・スソンのシュートは安藤が体で必死にブロックしましたが、リ・チャンギがきっちりとこのボールをゴールネットへ押し込みます。ようやく9番のセンターフォワードにも生まれた1点。スコアは4-0に変わりました。
55分には東京朝鮮に3人目の交替。ゴールを記録したリ・チャンギとコ・ジャンオ(3年・埼玉朝鮮中)を入れ替え、アタッカー陣の顔触れに変化を加えると、57分にはキム・スソンが右へ流し、コ・ジャンオが中へ戻したパスに、ユン・チスはループを選択。ボールはクロスバーを越えましたが、右のコ・ジャンオ、左のリャン・ユンデと後半から切ったカードが躍動する東京朝鮮の止まらない勢い。
相次いで切られたカード。66分の東京朝鮮はアン・ジュノとカン・ジュンソン(2年・千葉朝鮮中)を、67分の駒場東邦は溝口と山田真弘(2年・駒場東邦中)をそれぞれスイッチして、図るサイドの推進力アップ。68分は東京朝鮮。右に開いたキム・スソンのクロスに、ダイレクトで合わせたリャン・ユンデのシュートは大久保がキャッチ。70分も東京朝鮮。ユン・チスとリャン・ユンデのパスワークから、キム・スソンが枠へ飛ばしたシュートは大久保がビッグセーブで応酬すると、直後には駒場東邦が3人目の交替として、砂山と村田大介(1年)をスイッチ。残りは10分間。差し掛かる最終盤の攻防。
71分は東京朝鮮。左サイドを切り裂いたリャン・ユンデのフィニッシュは、大久保がこの日6本目のファインセーブで仁王立ち。直後の71分も東京朝鮮。キム・スソン、パク・チュンボム、キム・サンテとスムーズにボールが動き、チェ・テソンのミドルは枠の上へ。73分は東京朝鮮に5人目の交替。2ゴールをマークしたキム・スソンを下げて、リ・サンリョン(3年・埼玉朝鮮中)が登場。74分は駒場東邦に4人目の交替。足を痛めながらピッチに立ち続けていたキャプテンの地頭所が下がり、渡部龍翔(2年・駒場東邦中)が左サイドバックへ送り込まれ、吉村がセンターバックへスライドします。
79分は東京朝鮮。カン・ジュンソンの仕掛けで獲得した右CKをコ・ジャンオが蹴り込み、ムン・ヒョンジョンが合わせたヘディングはクロスバーの上へ。80分は駒場東邦。ミドルレンジで前を向いたボランチの杉山が、そのまま左足で打ち切ったシュートが枠の左へ外れると、これがこのゲームのラストシュート。「後半の方が全然良いゲームができたと思います」とキム・スソンも話したように、攻勢を続けた東京朝鮮がきっちり勝利を収め、一次トーナメント決勝へと勝ち上がる結果となりました。


「11番の子は2年生なんですけど、チーム立ち上げの時から育てるというか、スタメンで結構使ってきた中で、最近全然結果を残していなかったんです。なので『ちょっと替えようかな』とは思ったんですけど、ケガ人もいろいろあったので、昨日は『明日がラストチャンスだ』ということは言いました」と明かした姜監督。そのことを問われたキム・スソンは「そうなんです」と肯定しながら、「もうがむしゃらに、もう結果だけ、ってずっと考えて、『自分で行こう』という気持ちでゲームに入りました」とのこと。崖っぷちでの2ゴールに「一応結果は残せたので良かったです。先輩からも『どんどん自分でやりたいことをやっていいから』と言われていて、そういう所で吹っ切れた部分もあります」とも語った2年生の活躍は、チームにとっても小さくない成果と言えるでしょう。昨シーズンからの主力を数枚欠く中で、リ・サンリョンやカン・ジュンソンのように地区トップリーグでのプレーが認められ、Aチーム入りを果たした選手も公式戦デビューを果たすなど、メンバー争いも確実に活性化の一途を。「口だけだったら周りが付いてこないのは当たり前なので、先頭に立ってみんなを連れていくような姿を見せられる、そういうキャプテンを目指しています」と言い切るムン・ヒョンジョンを中心に、まとまりが出てきつつある今シーズンの東京朝鮮も非常に楽しみです。       土屋

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0428komazawa2.JPG5年ぶりか、はたまた10年ぶりか。久々となる関東大会出場を懸けたセミファイナル。帝京と駿台学園の一戦は、引き続き駒沢第2球技場です。
近年の都内におけるトーナメントコンペティションでは、優勝にこそ一歩届いていないものの、再び上位進出の常連になってきている帝京。今大会も早稲田実業を1-0、都立東久留米総合を5-1で下すと、先週のクォーターファイナルでは成立学園相手に梅木遼(3年・ミラグロッソ海南)の1点を守り、"十条ダービー"を制して5年ぶりのベスト4進出。「今の帝京は雑草軍団でいいんですよ。走れるヤツ、戦えるヤツがピッチに立てば良い話で」とは日比威監督。春先のこの大会で確かな結果を残すことで、さらなる自信を手にしておきたい所です。
ブロックベスト8に入った昨シーズンの選手権予選は復活の兆し。迎えた今大会も修徳に4-0と大勝を収めると、T1所属の国士舘も3-1で撃破。さらに前半だけで3-3と撃ち合いの様相を呈した大森学園戦も、6-3というハイスコアでモノにして、10年ぶりに準決勝まで勝ち上がってきた駿台学園。「シーズン前に目標は立てていて、"大目標"としては都大会のベスト4ということなので、これで彼らは達成できたから引退かなと思ってますけど(笑)」と明るく笑うのは大森一仁監督ですが、もちろんここで進撃を止めるつもりは毛頭ありません。楽しみな80分間を見届けようと、駒沢第2のスタンドはかなりの大入り。セミファイナル第2試合は駿台のキックオフでスタートしました。


「入りは良かったんですけど、15分過ぎから怪しい対応が始まっちゃった」と大森監督が話したように、やや駿台ペースで進んだ立ち上がりを経て、徐々に帝京がゲームリズムを奪還する中で、スコアが動いたのは17分。GKの白鳥俊介(3年・板橋高島第二中)のキックをDFがクリアすると、拾った赤井裕貴(3年・FC東京U-15むさし)、佐々木大貴(3年・FC東京U-15むさし)とボールが回り、赤井は右へラストパス。ここへ走り込んだ中村怜央(3年・FC東京U-15深川)のシュートは、左スミのゴールネットへ飛び込みます。先週のゲームではなかなかチャンスを生かせなかった中村の先制弾。帝京が1点をリードしました。
22分にも佐々木が左寄り、ゴールまで約25mの左FKを直接狙い、ボールは枠の右へ外れたものの、惜しいシーンを創出すると、直後には駿台学園にアクシデント。右サイドバックの小比類巻翔(3年)が負傷でゲーム続行が難しくなり、三澤崚太(2年)と交替。「ある程度やられるのは覚悟していたんですけど、ちょっといただけない失点だった」(大森監督)流れから、1人目の交替を想定外の形で強いられるなど、嫌な空気が漂い掛けます。
ところが、36分に訪れた歓喜の主役は「ちょこちょこしか出ていなかった2年生」(大森監督)。左サイドでCKを獲得すると、キッカーの布施谷翔(3年)はニアへ。GKが弾いたボールはファーへ流れ、ここに突っ込んだ三澤のヘディングはゴールネットへ到達します。「ずっとセットプレーでは取っていなかったので、『今日はセットプレーがカギだぞ』と言っていたんです。そこで取れたのは本当に大きかったかなと思います」とは大森監督。前半途中からピッチへ送り込まれた2年生右サイドバックが大仕事。駿台がスコアを振り出しに引き戻して、最初の40分間は終了しました。


後半のファーストチャンスは駿台。41分にGKの猪田光哉(3年)が得意のキックを蹴り込み、高根沢翔が繋いだボールから上原飛翔(3年)が狙ったシュートは、クロスバーの上に消えるも好トライ。45分にも布施谷が右にサイドを変え、上原がダイレクトで折り返すと、大野竜之(3年)のシュートは帝京のセンターバック萩原颯都(3年・FC東京U-15むさし)が体でブロックしたものの、「先週だけスタメンじゃなくて悔しかったので、『次の試合は絶対スタメンで出よう』と思って練習から意気込んでいました」という9番が1つフィニッシュを。
47分は帝京に決定機。梅木がドリブルで右サイドを運び、抜け出した入澤大(3年・FC東京U-15深川)のシュートは枠を捉えるも、左のゴールポストにヒット。50分は駿台にもセットプレーのチャンス。ドリブルで仕掛けた布施谷がマーカーに倒され、最初はPKを指示した主審が、副審と協議して訂正したFK。左サイド、エリアすぐ外のFKを布施谷が蹴ると、白鳥が懸命に伸ばした手に少し当たったボールはクロスバーにハードヒット。お互いにやり合った"あわや"。一段階上がったスタンドのボルテージ。
53分に動いたのは帝京ベンチ。梅木に替えて、中島涼太(3年・練馬石神井中)をそのまま右サイドハーフへ送り込み、狙う攻守のバランスアップ。54分には駿台にも2人目の交替。負傷した田中竣(3年)を下げて、鮫島貴士朗(2年)がセンターバックの位置へ。55分は駿台。左サイドで粘った布施谷のシュートは白鳥がキャッチしましたが、自らの特徴を「流れを持ってくる所」と言い切る布施谷の推進力もあって、徐々にペースは駿台へ。
63分は駿台。中盤で田中亮汰(3年)はダブルルーレットを成功させて右へ。三澤がダイレクトで打ち込んだクサビは、わずかに上原と合わなかったものの、狙いは上々。64分は帝京。中央で前を向いた10番の佐々木は、2人を外してシュートまで持ち込むも、駿台の左サイドバックに入った今大会初スタメンの渡邊駿介(3年)が体に当てて、猪田がキャッチ。このプレーで足の攣った渡邊は、中村海知(2年)との交替を余儀なくされ、これで最終ラインは3人が替わったことになりましたが、「コレもウチっぽいですよね」と大森監督。スタメンの4バックで唯一残った山崎亮(3年)を中心に、渡邊と同じく今大会初スタメンでボランチの一角を託された高橋竜太郎(3年)も粘り強い守備を続けるなど、集中力の続く駿台ディフェンス。
65分は帝京。右でサイドバックの塩入颯斗(3年・横河武蔵野FC JY)を起点に中島が仕掛け、最後は赤井がシュートを放つも、ボールは枠の右へ。66分も帝京。入澤が左へ展開し、受けた佐々木は右足でピンポイントクロスをファーへ。飛び込んだ中島のボレーはヒットしなかったものの、佐々木はさすがのチャンスメイク。72分は駿台。田中のフィードに上原が抜け出すも、GKにエリア外で倒されて得たFK。右寄り、ゴールまで20m強のポイントから布施谷が直接狙ったキックは枠の上へ。最終盤。残り時間は5分間とアディショナルタイムのみ。
75分の主役は「今日は大野で行こうと決めていた」と指揮官も言及した逆襲のストライカー。右サイドで三澤が縦に付けたボールを、走った上原はさらに運んで中央へ。エリア内で収めた大野は、「ずっと練習の時からキーパーの光哉と左足で打つという練習をしていて、それがちょうど同じ形で来たので」左に持ち出しながら左足一閃。ボールは右サイドのゴールネットへ吸い込まれます。「左足は振らない男なので、まさかあそこで振るとは思わなかったですけど」という大森監督に対し、「右足よりは左足の方が決めている確率は高いので。左足のシュートには自信があります」という大野の"食い違い"はご愛敬。終盤で駿台が逆転に成功しました。
追い込まれた帝京はラッシュ。77分には佐々木のパスから、司令塔の三浦颯太(3年・FC東京U-15むさし)が左へ流し、入澤のシュートは山崎が執念でブロック。入澤と福澤吉記(3年・ナサロット)の交替を経て、左から佐々木が蹴ったCKは中央でオフェンスファウル。80分は駿台に3人目の交替。高根沢と松本州(3年)をスイッチして、取り掛かるゲームクローズ。いよいよゲームは後半のアディショナルタイムへ。
80+1分は帝京にビッグチャンス。ほとんどの選手を前に上げて、萩原が蹴った長いFKに赤井が競り勝つと、センターバックで奮闘した久保莞太(3年・横浜F・マリノスJY)が丁寧に落とし、左サイドバックの鷲田優斗(3年・FC町田ゼルビアJY)がきっちりシュートを枠へ収めるも、「出れない選手もああやって、応援とかでいつも声を掛けてくれるので、その分も出ているヤツらは覚悟を持ってやっている」と言い切る猪田が正面で丁寧に、丁寧にキャッチ。最後は渡辺鉄也(3年)もピッチへ解き放ち、さらに時間を使いながら、聞いたのは勝利を告げるホイッスル。「奇跡に近いんですけど、『大森采配的中!』って書いといてください。アハハハハ」と豪快に笑った指揮官。駒沢に響き渡る"カモン駿台"。逆転で帝京に競り勝った駿台が優勝した2008年度以来、10年ぶりとなる関東大会の出場権を獲得する結果となりました。


「ここまでやれるとは思わなかったですけど。本当によく頑張ったと思います。できすぎですね」と大森監督も笑った駿台ですが、T1の国士舘と帝京を下してファイナルまで勝ち上がった実力はホンモノ。とりわけ4試合で15ゴールを奪った爆発的な攻撃力は、「勢いだけというか、そういうのでやっているので、自分たちで上げていけたら良い試合ができると思います」と猪田も話した強烈な"勢い"を感じさせます。また、その"勢い"に「声援がガッと聞こえると、自分たちはもうアガってくるので、応援は大きいですね。普段からずっと仲良くて、一緒に楽しみながらやっているので」と大野も話した応援団が少なくない影響を与えていることも間違いのない所。そんな応援団の中には、この勝利に涙を浮かべる選手も。「どんなに相手の応援団が多くても、それに張ってやってくれるので力になりますね。国士舘の試合でも泣いているヤツがいるくらいでしたし、今日も本当にそういうヤツらを泣かせれたので良かったですね」とは猪田。この一体感もこれからの駿台にとって、大きな武器になっていくはずです。関東大会に向けての意気込みを問うと、「ウチの子たちがどこまでやれるのか、もう楽しみでしかないんですけどね。本当に今は勢いもあるので。あまり調子に乗らないようにとは思っているんですけど、絶対にアイツらは調子に乗ります(笑) だから、調子には乗らせますけど、足元はちゃんと見つめながら、謙虚に練習はやりたいかなと思っています」と大森監督。2018年の駿台学園には、ここからの東京も大いに沸かせて欲しいですね。        土屋

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0428komazawa1.JPG関東大会の本大会へ出場するための切符を巡るセミファイナル。ディフェンディグチャンピオンの関東第一と、今大会のビッグサプライズとも言うべき都立狛江の一戦は駒沢第2球技場です。
都の代表権が懸かったトーナメントコンペティションでは、一昨年のインターハイ予選から実に5大会続けて、その代表権を獲得し続けている関東第一。今大会も初戦こそ都立江北に5-1と快勝を収めましたが、2回戦の都立東大和南戦に続き、先週行われた準々決勝の駒澤大学高戦と、2試合連続でウノゼロで競り勝ってセミファイナルへ。他校の監督もその勝負強さを称賛する中、"6大会連続"を決めるべく目の前の80分間に向かいます。
「いわゆる普通の都立高校」(長山拓郎監督)の躍進。初戦では昨年度の選手権予選でベスト4に入った東海大菅生を延長後半の決勝ゴールで1-0と沈めると、続く2回戦は駒込も1-0と撃破。先週のクォーターファイナルは大成を0-0からのPK戦で振り切って、堂々とベスト4まで勝ち上がってきた都立狛江。「技術とかでT1やT2のチームに劣っている所はあると思うんですけど、耐える力というのはどこのチームにも負けていないかなと思います」とセンターバックの曲木雄吉(3年・世田谷尾山台中)が話した通り、ここまでの3試合で無失点という守備力は特筆すべき安定感。一定以上の自信を携えて、東京王者に挑みます。会場の駒沢第2には、先週同様に夏日を思わせる強い陽射しが。注目の準決勝は狛江のキックオフでスタートしました。


ファーストシュートは開始3秒。センターサークルに入った曲木は、いきなりのキックオフシュートを枠の右へ。「どうせキーパーに取られちゃうんだったら、もう思い切ったことやれよっていうことで、『打っていいですか?』と言うから『打っていいぞ』と言いました(笑)」とは長山監督ですが、この試合への強い意欲をキックオフへ滲ませます。
3分は関東第一にチャンス。左サイドを運んだ加藤陽介(3年・VIVAIO船橋)がマイナスに折り返し、1人外した小関陽星(3年・町田JFC)のシュートは枠の右へ。6分は狛江。「自分はあまり緊張しなくて、先週の大成戦の方が緊張していました」という新井湧大(3年・調布FC)は、中盤でボールを奪うとそのまま積極的なミドルを放つも、ここは関東第一のGK北村海チディ(3年・GRANDE FC)が確実にキャッチ。9分も狛江。山本由稀(3年・コンフィアール町田)とキャプテンの安藤貴大(3年・東京小山FC)の連係で左CKを奪うと、秋本恭平(3年・町田木曽中)のキックで生まれた混戦でオフェンスファウルを取られましたが、「立ち上がりが大事と言っていた」(新井)狛江も繰り出す手数。
13分は関東第一。ボランチでスタメン起用された類家暁(1年・東京ベイFC U-15)が左へ流すと、サイドバックの弓氣田葵(1年・ジェフユナイテッド千葉U-15)の好クロスは飛び込んだ小関も池田健太(3年・VIVAIO船橋)もわずかに届きませんでしたが、1年生コンビで悪くないトライを。18分は狛江。右サイドでルーズボールを収めた櫻井拓実(2年・ルキノSC)は果敢なミドルをゴール右へ。「『相手は強いけど引いて守って勝つんじゃなくて、とにかく奪いに行け』ということで、それがうまくできた所もあった」とは長山監督。奥村直木(2年・世田谷梅丘中)の出場停止を受け、この日のセンターバックに入った神山範佳(3年・町田木曽中)と曲木に、中盤アンカーを務める勝見明也(3年・緑山SC)のユニットも安定感を打ち出し、やれる雰囲気を纏い始めた狛江。
さて、なかなか決定機を創り切れない関東第一は29分にビッグチャンス。右サイドバックの田中大生(2年・横浜FC JY)を起点に、加藤とのワンツーでバイタルに潜った小関のシュートは右スミを襲うも、狛江のGK八木下悠太(3年・町田小山中)がファインセーブで回避。32分にも類家、池田、類家、加藤と細かく回し、小関が前を向くも、ここは狛江の右サイドバックを託されている伊藤潤(2年・コンフィアール町田)が体を入れて好カット。37分に大井航太(2年・VIVAIO船橋)が放ったミドルもゴール左へ。攻撃する時間は長くなる中で、関東第一もゴールは取り切れません。
ただ、忍ばせていた一刺しは38分。狛江が獲得したFKをきっちり跳ね返した所から、一気に関東第一のカウンターが発動。ポストプレーに長けた池田が左へ繋ぐと、縦に運んだ加藤は「とりあえず打とうかなと」左足でフィニッシュ。良いコースを辿ったボールは右スミのゴールネットへ吸い込まれます。「自分としても公式戦で初めてのゴールだったので、そういう意味でも嬉しかったです」と笑った加藤の"一刺し"。関東第一が1点のアドバンテージを手にしました。
スコアに変化が訪れると、お互いに創り合った決定的なチャンス。39分は関東第一。北村のキックで抜け出した加藤がゴールに迫るも、抜群のタイミングで飛び出した八木下ががっちりキャッチ。40分は狛江。上がってきた伊藤が外へ付け、秋本のクロスがこぼれると、左で待っていた安藤のボレーはクロスバーの上へ。「声とか気持ちとかそういう面では負けてた感じはしなかったです」とはその安藤。前半は関東第一がリードして、ハーフタイムに入りました。


後半スタートから双方に交替が。関東第一は大井に替えて笠井佳祐(1年・VIVAIO船橋)が、狛江は山本に替えて前原龍太郎(3年・世田谷FC)がそれぞれピッチへ送り込まれると、立ち上がりの攻勢は狛江。43分に前原が左へ振り分け、秋本のグラウンダークロスをニアでスライディングしながら合わせた小野達矢(3年・世田谷砧中)のシュートは枠の左へ。46分に安藤が左からFKを蹴り込むも、飛び込んだ曲木はわずかに届かず。48分にも左サイドをドリブルで持ち出した前原が、そのまま打ったミドルは北村にキャッチされましたが、狛江が滲ませる同点への意欲。
51分は関東第一に決定機。左サイドを加藤とのワンツーで抜け出した弓氣田はマイナスに折り返し、笠井のスルーから池田が左足で叩いたシュートはクロスバー直撃。53分にも古宇田旭(3年・横浜F・マリノスJY追浜)の左FKをファーで加藤が残すも、伊藤が懸命にクリア。56分にもエリア内で笠井が粘って残し、加藤が放ったシュートは枠の上へ。60分にもビッグチャンス。古宇田のパスから、左サイドを駆け上がった弓氣田が中へ戻し、小関が打ち切ったシュートは右のポストを叩き、左のポストにも当たってピッチ内へ。「ポストとかバーに結構助けられた」とは安藤ですが、点差を広げられません。
「中盤頃とか足が止まった感じはありましたね」と長山監督も振り返った狛江を横目に、続く関東第一のアタック。62分には類家のパスから、1人外した笠井の左足シュートは八木下がキャッチ。70分にも右サイドへ開いた笠井が低いボールで折り返し、飛び込んだ古宇田のシュートがクロスバーの上に消えると、狛江ベンチは2枚替えを決断。秋本と小野の2トップを下げて、中元広平(3年・目黒東山中)と櫻井太陽(2年・三菱養和調布JY)を投入し、前線に前原と中元を並べ、櫻井太陽を左サイドハーフに配して最後の勝負へ。
71分は狛江。新井のパスを中元が右へ展開し、上がった伊藤のクロスは北村が確実にキャッチ。74分も狛江。ここも新井のパスを引き出した中元は、右からカットインしながらシュートを枠へ収めるも、北村がキャッチ。そして77分には狛江に絶好の同点機。中元が右へ流し、サイドを単騎で突破した櫻井拓実は中へ。走り込んだ前原のシュートは枠を捉えましたが、北村が圧巻のビッグセーブで仁王立ち。「途中で出た2人もこんな言い方は変ですけど、今日ぐらいできるとは思っていなかったです」(長山監督)「途中から出てくるヤツの勢いとか元気がいいんです」(安藤)と2人揃って交替カードへの評価を口にしたものの、北村に菅原涼太(1年・SCH FC)と山脇樺織(3年・東急SレイエスFC)のセンターバックコンビで組むトライアングルを中心に、揺るがない関東第一の堅陣。あと一歩でスコアは変わりません。
78分に足が攣るまで奮闘した弓氣田と高嶋隆太(2年・田口FA)をスイッチして、ゲームクローズに取り掛かる関東第一。「バックラインは粘り強くやってくれているので、どこかで1点取れば守り切ってくれるだろうなという安心感はある」と語る加藤も、左サイドで高い技術を生かしながら独力で30秒近くを消し去るなど、勝負に徹する姿勢を。80+3分は狛江のラストチャンス。前原が粘って得た左CKを安藤が蹴り込むと、ファーに入った前原のヘディングは、しかし枠の右へ外れて万事休す。「チームとして苦しくなるのはわかっていたんですけど、その通り苦しかったですね」とは加藤ですが、それでもきっちりウノゼロで勝ち切った関東第一が、2年連続で関東大会の出場権を手中に収める結果となりました。


「去年は関東大会予選に出られなかったんですけど、『大会をやることが一番良い練習なんだよ』ということは言っている中で、真剣勝負で4試合も公式戦ができたので、『本当に良い練習になっているな』というのは凄く感じます」と長山監督も話した狛江。関東第一に対して「相手が感じたことのないようなスピード感で、ビックリしました」と苦笑した安藤も、「これに慣れていって、インハイ、選手権では自分たちもこういう相手を倒せるようにならないといけないと思うので、練習の質をもっと上げていこうって話をしていました」ときっぱり。新井も「『自分たちも結構やれるんだ』という自信が付いたので、これからの練習でもっと基準を変えて行って、次の大会ではカンイチとかに勝てるようになりたいです」と言い切るなど、練習への意識もこの結果を受けて、より変わって行きそうな雰囲気を感じました。基本的にお調子者が多い代ということで、「自分たちはこの間も先生に『常にチャレンジャーだ』と言われていますし、勝っても勝っても調子に乗らずに、謙虚に行こうと思います。自分が引き締めないとチームもまた調子に乗っちゃうので」と笑った安藤も、「この大会は楽しかったです。だから絶対戻ってきたいですね。インハイと選手権で」と確かな意気込みを口に。狛江の今後にも注目していく必要がありそうです。         土屋

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0421komazawa4.JPG同じ地区でしのぎを削ってきたライバルが激突するビッグマッチ。帝京と成立学園の"十条ダービー"は、引き続き駒沢第2球技場です。
昨シーズンも都内屈指のチームを創り上げながら、選手権予選はまたも関東第一に決勝で敗れ、全国出場には一歩及ばなかった成立学園。迎えた今シーズンは「今はまだまだチームとして積み重ねる時期で、それは彼ら選手には伝えています」と話す五十嵐和也監督が新たに就任し、狙うは言うまでもなく都内の頂。今大会も初戦で私立武蔵を5-0で退けると、2回戦は日大豊山を1-0で振り切って、このクォーターファイナルへ。2年ぶりの関東大会出場へ王手を懸けたい80分間に向かいます。
近年の都内におけるトーナメントコンペティションでは、常に上位進出を果たしているものの、全国の懸かったインターハイ予選と選手権予選では惜しい結果が続いている帝京。リーグ戦では3連敗と厳しい結果を突き付けられている中で、「インターハイ、選手権の準備としてリーグ戦を考えてやっているので、意味のあるリーグ戦になっているのかなと思います」とは日比威監督。迎えた今大会は早稲田実業に1-0で辛勝を収めると、2回戦の都立東久留米総合戦は5-1で勝ち切ってのベスト8進出。さらなる先を目指して、大事な一戦に挑みます。さすがに夕方の迫る駒沢は少し過ごしやすい気候に。注目のダービーは16時30分にキックオフされました。


「今年のチームは"貫き通す"という意味ではポゼッションしてというのもあるんだけど、逆に割り切って両方できなきゃいけないというので、シンプルにスペースを突かせてやらせたりしている」と日比監督が話したように、帝京は三浦颯太(3年・FC東京U-15むさし)と中村怜央(3年・FC東京U-15深川)のドイスボランチを軸にボールを回しつつ、「チームの人を捕まえて練習したりとか、ボールを蹴ってもらって収める練習とかやっているので、その成果が少しずつ出ているかなと思っています」と話す長身フォワードの赤井裕貴(3年・FC東京U-15むさし)へシンプルに当てるアタックも交えながら、引き寄せるゲームリズム。
25分は帝京。右から三浦が蹴ったCKは、成立のボランチを務める宇津木優人(2年・柏レイソルU-15)がニアでクリア。直後の右CKを再び三浦が蹴り込み、ファーで久保完太(3年・横浜F・マリノスJY)が折り返すと、入澤大(3年・FC東京U-15深川)の決定的な左足ボレーは枠の上へ外れ、頭を抱えるピッチとベンチ。32分も帝京。梅木遼(3年・ミラグロッソ海南)の仕掛けで奪った右CKをここも三浦が入れるも、成立のGK阿部海士(3年・聖和学園)がキャッチ。セットプレーを中心に押し込むカナリア軍団。
すると、勢いそのままに先制点を手にしたのは37分。「9番の梅木君が足が速いので、その裏というのは意識付けしていた」というセンターバックの久保が右サイドへ好フィードを届けると、ここに走った梅木は少し運んでから右足でフィニッシュ。ボールは左スミのゴールネットへ吸い込まれます。「サイドの足の速い梅木を使ったりするのを意識しています」と司令塔の三浦も言及するスピードスターと、「1本思い切って蹴ったら入ったので良かったです」と笑う久保のイメージもしっかりシンクロ。帝京が1点のリードを奪って、最初の40分間は終了しました。


さて、なかなかチャンスを創り切れない中でビハインドを追い掛ける展開となった成立は、後半開始から巻き直したアタックのネジ。42分にサイドバックの豊田優磨(2年・成立ゼブラFC)を起点に三上昂佑(3年・成立ゼブラFC)が右へ付けると、10番を背負った窪田稜(3年・S-P FUTE U-15)はサイドをえぐり切って折り返すも、DFが何とかクリア。44分にもスムーズな形。宇津木のパスを窪田が捌き、八木橋俊介(3年・青森山田中)が落としたボールに、右足を強振した窪田のシュートは枠の左へ。46分はセットプレー。右からレフティの原豪汰(3年・三菱養和調布JY)がFKを蹴り込み、八木橋のボレーはクロスバーを越えましたが、ようやく出てきた攻撃の迫力。
49分は帝京。中村が裏へ落とし、走った赤井はバイタルへ侵入するも、ここは成立のセンターバック西尾将吾(3年・グラマードNFC)がきっちりカバー。50分も帝京。右から梅木が中央へ戻し、中村が狙ったミドルはゴール左へ。51分は成立。八木橋が右へ振り分け、またも窪田が抜け出してクロスを上げるも、帝京のセンターバックを託された萩原颯都(3年・FC東京U-15むさし)が懸命にクリア。やり合う両者。増える手数。
52分に1枚目のカードを切ったのは成立ベンチ。三上に替えて、切り札の高木健匠(3年・横浜F・マリノスJY)をそのまま右サイドハーフへ送り込み、図るサイドの推進力アップ。54分も成立。キャプテンの照山颯人(3年・柏レイソルU-15)のフィードを、高木が収めて獲得した右CKを原が蹴るも、萩原はきっちりクリア。55分も成立。窪田が左サイドからロングスローを投げ込むも、シュートには至らず。59分にも右から原がCKとFKを相次いで打ち込むも、前者はDFが跳ね返し、後者は帝京のGK白鳥俊介(3年・板橋高島第二中)が確実にキャッチ。「今まで失点がずっと続いていたので、ディフェンスの意識がみんな高かった」と話す久保と萩原のセンターバックコンビに、サイドバックは右に塩入颯斗(3年・横河武蔵野FC JY)、左に鷲田優斗(3年・FC町田ゼルビアJY)で組んだ帝京4バックの続く高い集中力。
62分は成立に2人目の交替。左サイドハーフの後藤樹(3年・成立ゼブラFC)を下げて、茅野祐太(3年・大豆戸FC)がピッチへ。63分は帝京に決定機。「点が入った後はチームのみんなが声を掛けたりしてくれたので、何とか競り合いに勝てたり、収めることもできた」と振り返る赤井が基点を創り、佐々木大貴(3年・FC東京U-15むさし)が繋いだボールを中村が狙うも、ボールはクロスバーにハードヒット。ビッグチャンスが訪れましたが、追加点とは行きません。
何とか追い付きたい成立は、67分に3人目の交替としてボランチの太田弘量(3年・成立ゼブラFC)と鎌原遼祐(3年・三菱養和巣鴨JY)をスイッチすると、宇津木と八木橋がボランチに並び、最前線に入った鎌原の下に右から高木、茅野、窪田の3枚を並べ、明確に打ち出した攻撃姿勢。ただ、以降もなかなかチャンスを創り切れないと見るや、75分には宇津木と原田歩夢(3年・成立ゼブラFC)も入れ替えて最後の勝負へ。直後に窪田の突破で得た左CK。原が丁寧に蹴り込んだキックは白鳥がパンチングで掻き出すと、八木橋のヘディングはゴール右へ。帝京が1点のアドバンテージを握ったまま、ゲームはいよいよ最終盤へ。
79分は帝京。鷲田の左ロングスローから、佐々木が枠へ収めたシュートは阿部がキャッチ。80分も帝京。赤井のパスから中村が打ち切ったミドルも阿部にキャッチされましたが、そのシュートが結果的にこのゲームのラストチャンス。「今の帝京はチャンピオンじゃないから、1つずつ叩き上げじゃないけど頑張ってやらせて、雑草のようにやらないとダメだと思う」と日比監督も言い切った帝京が、ベスト4への勝ち名乗りを上げる結果となりました。       土屋


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0421komazawa3.JPGクォーターファイナルの第3試合もフレッシュな顔合わせの"大森ダービー"。駿台学園と大森学園の対峙は駒沢第2球技場です。
ここ数シーズンはリーグ戦のカテゴリーも徐々に下降し、トーナメントコンペティションでも上位進出は叶わず、「ウチらも練習していて何が正解なのかまったくわからずに、結果も出ずで苦しかった」と大森一仁監督も言及した駿台学園。ただ、昨年度の選手権予選で最後は國學院久我山に惜敗したものの、久々にベスト8まで進出すると、迎えた今シーズンはT3リーグの初戦で7ゴールを叩き出した上に、今大会も修徳を4-0、国士舘を3-1と相次いで撃破し、3試合の平均得点は圧巻の4.5。「3月までの練習試合でも大量得点を取る感じではなかった」とは指揮官ですが、この勢いを準々決勝にも持ち込みたい所です。
関東大会予選は初戦で、インターハイ予選は支部予選で敗れたものの、勝負の選手権予選では日大三や都立保谷を退けて都大会まで進出すると、2つ勝って挑んだベスト8では帝京相手に大善戦。最後は延長戦で屈しましたが、その戦いぶりが注目を集めた昨シーズンの大森学園。今大会も初戦で難敵の堀越に3-1で勝利を収め、先週の2回戦では実践学園を食った都立城東にPK戦で競り勝ってクォーターファイナルへ。「選手権はブロックのベスト8なので、その1個上に彼らは自分たちで来たというのはわかっている」とは小川伸太郎監督。一気にベスト4まで駆け上がる準備は整っています。会場の駒沢はもはや完全に夏日。楽しみな80分間は大森学園のキックオフで幕が上がりました。


先にゴールを手にしたのは駿台学園。14分に右サイドでスローインを入れた小比類巻翔(3年)が、上原飛翔(3年)の落としをダイレクトでクロス。中央の混戦に飛び込んだ布施谷翔(3年)はワントラップから右スミのゴールネットへ冷静に流し込みます。「ブラインドに入った感じですね」という11番の先制弾。駿台学園が1点のリードを奪いました。
すぐさまの反発力は大森学園。18分に左サイドからセンターバックの比嘉直人(3年・横浜FC鶴見JY)がCKを蹴り込むと、GKが痛恨のファンブル。ここにきっちり詰めていた塩田翔斗(2年・S.victoire SC)は、こぼれ球をすかさずゴールネットへプッシュ。意外な形をモノにした大森学園。スコアは振り出しに引き戻されます。
追い付かれた駿台学園を襲うアクシデント。前半早々に負傷しながら、この時間まで耐えてきた吉澤翔吾(3年)のプレー続行が難しくなり、25分に渡辺鉄也(3年)とスイッチ。「彼は欠きたくなかった選手だったので、あそこからちょっと計算外が始まってという所だった」と大森一仁監督も言及した交替を余儀なくされましたが、続いた"計算外"。その1分後の26分に田中亮汰(3年)が左へ流すと、サイドハーフに入った渡辺鉄也はカットインから右足一閃。ボールは右スミのサイドネットへ突き刺さります。まさに"怪我の功名"。勝ち越したのは駿台学園。
やり合う両者。再び追い掛ける展開を強いられた大森学園は28分に平木拓海(3年・シュートJY)がドリブルで仕掛け、こぼれを叩いた安藤翔(2年・シュートJY)の左足シュートはゴール右へ逸れましたが、30分には衝撃的なシーン。中央でパスを回した流れから渡邊真白(3年・大豆戸FC)、藤井海人(2年・シュートJY)とダイレクトでボールが繋がると、遠藤力哉(2年・横浜FC鶴見JY)もダイレクトでスルーパス。抜け出した渡邊真白はGKとの1対1を確実に制します。駿台学園応援団からも思わず「今のはしょうがない。相手が上手かった」との声が挙がった、パーフェクトな崩しとパーフェクトなフィニッシュ。2-2。上がり続けるゲームのボルテージ。
38分に3度目の歓喜を迎えたのは大森学園。左サイドを単騎で抜け出した藤井が中へ戻すと、走り込んだ平木はGKと1対1に。このシチュエーションで9番のストライカーが選択したのはGKの頭上。激しく揺れたゴールネット。「撃ち合いになったら相手の攻撃力に一日の長はあるなと思っていたので、狙いはロースコアでした」とは小川伸太郎監督ですが、撃ち合う展開で2-3と逆転に成功します。
40分には大森学園に突き放すチャンス。右サイドバックの山田泰瑚(3年・シュートJY)が50m近い距離を駆け上がってフィニッシュまで。最後はDFのブロックに遭ったものの、あわや4点目というシーンを独力で生み出しましたが、直後のゴールは駿台学園に。40+2分。田中を起点に布施谷が笹本周(3年)とのワンツーで抜け出すと、右スミのゴールネットへグサリ。「最近ワンツーの練習をしていたので、それが出たかなと思います」という布施谷の同点弾には、「3-2でハーフタイムというのは覚悟はしていて、同点になったのは大きかった」と大森監督が話せば、「前半の最後に追い付けた所が大きかったんじゃないかと思います」とキャプテンのGK猪田光哉(3年)。激しくやり合った前半は、3-3というハイスコアで40分間が終了しました。


「前半の残り10分は『アレっ?』て感じでウチのリズムになって行きましたね」と小川監督も話した通り、リズムを掴んだ中で逆転まで持って行きながらも、タイスコアでハーフタイムに入った大森学園は、後半開始早々の42分にも決定機。比嘉の左CKから土屋政悟(3年・S.victoire SC)が合わせたヘディングは、DFに当たって右ポストを直撃。絶好の勝ち越すチャンスを生かし切れません。
すると、43分に輝いたのは「一生懸命やるということの象徴的な子」と指揮官も評したスピードスター。センターバックの山崎亮(2年)が好フィードを送ると、快足を飛ばした上原は右スミのゴールネットへ丁寧にボールを送り届けます。19番を背負った俊足フォワードがこの局面で大仕事。4-3。駿台学園が再逆転に成功しました。
早くもこの日3度目のビハインドを負った大森学園。47分にはカウンターから「ウチのキーマン」と小川監督も名指しで期待を寄せる平木が抜け出し掛けるも、良く戻った駿台学園の左サイドバック中村海知(2年)が必死にブロック。直後に比嘉が蹴った右CKもDFがクリアすると、48分は駿台学園に2人目の交替。センターバックの萩優太(3年)と田中竣(3年)をスイッチ。変化した最終ラインの顔ぶれ。
48分は大森学園。比嘉の左CKをファーで土屋が折り返すも、突っ込んだ藤井はオフェンスファウル。52分は駿台学園。布施谷が蹴った右CKに、渡辺鉄也が競り勝ったヘディングはわずかにゴール右へ。56分も駿台学園。高根沢翔(3年)がドリブルで運び、布施谷がトーキックで狙ったシュートは枠の右へ。60分は大森学園。高原力斗(3年・Forza'02)のビルドアップから渡邊真白が裏へ落とし、ミドルレンジから平木がボレーで打ち切ったシュートはゴール右へ。63分は駿台学園。中盤でボールを奪った田中が、そのまま運んで打ったミドルは枠の左へ。「大森学園が後半は足が止まった部分があって、ウチのヤツらも止まり掛けていましたね」とは大森監督。続くノーガードの"どつきあい"。
そんな流れの中で、63分に再び輝いたのは『一生懸命やれる』ストライカー。駿台学園のラフなロングボールから、大森学園の連係が乱れると、諦めずに走った上原の視界の先に広がったのは球体と無人のゴール。静かに、確実にボールはゴールネットへ到達します。「よく頑張っているとは思いますけど、あんな点数の取り方はないですよね」と大森監督も笑った上原はこれで堂々のドッピエッタ。5-3。このゲームで初めて両者の点差が2点に広がりました。
それでも展開は変わらず。66分は駿台学園。中村の左アーリーに、走り込んだ高根沢のヘディングはゴール左へ。68分は大森学園に決定的なチャンス。遠藤と塩田のパス交換から、左スミに飛ばした渡邊のミドルは「1失点目は自分のミスからの失点だったので、『締めないとな』という感じでした」という猪田が意地のファインセーブ。直後の68分は駿台学園に3人目の交替。高根沢と大野竜之(3年)を入れ替え、さらなる攻撃力アップに着手。70分は大森学園も1枚目のカードとして白鳥硫生(2年・シュートJY)を送り込み、最後の勝負へ。残りは10分間とアディショナルタイムのみ。
71分は駿台学園。猪田の完璧なレーザーパントから、笹本が持ち込んだドリブルシュートはDFをかすめてクロスバーの上へ。74分は大森学園。安藤が右へ流し、山田が放ったシュートは山崎が体でブロック。直後の右CKを比嘉が蹴り入れ、ニアで当てた藤井のヘディングはゴール右へ。75分は駿台学園。田中が展開し、カットインから渡辺鉄也が打ったシュートは大森学園のGK宮澤栄伍(3年・江東第二砂町中)がキャッチ。76分には大森学園に2人目の交替。藤井と野村淑紀(2年・インテリオールFC)をスイッチして、何とか詰めたい点差。
試合を決めたのは途中出場のナンバーセブン。76分に左サイドでサイドチェンジを受けた渡辺鉄也は、上手くトラップで収めながら豪快に右足を振り切ると、ボールはニア上を破ってゴールネットへズドン。「もともと彼はレギュラーで出ていたんですけど、ケガが多かったりしていた子なんです」と大森監督が明かした渡辺鉄也もこれでドッピエッタの大活躍。大勢は決しました。
駿台学園は鶴岡泰嘉(3年)と徳永夢樹(3年)を、大森学園は青木勇人(1年)と晩田来輝(1年)とルーキー2人をピッチへ解き放った最終盤。77分に布施谷が、80分に笹本が相次いで迎えたチャンスは、共に宮澤が執念のファインセーブで凌ぎ、80+1分に大野が放ったシュートもポストに弾かれましたが、終わってみれば6-3という派手なスコア。「たまたまうまくいっちゃっているだけだなと僕らは思っているんですけどね」と大森監督も笑った駿台学園が、ベスト4へと勝ち進む結果となりました。        土屋

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