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0211nishigaoka-2.JPG2年ぶりの覇権奪還か。それとも一気に初の戴冠まで駆け抜けるか。FC東京U-18とFC町田ゼルビアユースのファイナルは、もちろん味の素フィールド西が丘です。
「リーグ戦だろうがトーナメントだろうが練習試合だろうが、一戦一戦すべて勝ちにこだわる中でどこまで行けるか」というベースを携えた中村忠監督が就任して約1か月。「全員まだ揃ってやっていない状況があるんですけど、この先はまだ伸びしろもあると思いますし、練習も結構みんな意識高くできていると思うので、これを継続していきたいと思います」と湯本創也(2年・FC多摩)も話したように、少しずつチームの芽が膨らみつつあるFC東京U-18。今大会は初戦でFCトリプレッタユースを苦しみながらも4-2で振り切り、Rio FCから10-0で勝ち点3を奪取。先週の三菱養和SCユース戦は、ディフェンス陣の奮闘もあってスコアレスドローで2年ぶりのファイナルへ。「『東京で1位を取らなきゃ、これからオレらが目指している所に届かない』というのはみんなで決めていた」とは宮田和純(2年・FC東京U-15深川)。タイトル獲得への意欲は十分です。
「サッカーってチームスポーツなので、個性を出す所とどこかで個性を押し殺して、チームが転がるために自分を切り捨てる瞬間と、そのバランスをこっちがどう見てあげるかということと、彼らがそういうバランスを少し感じられたときに、非常に良いグループに僕はなると思っています」とは竹中穣監督。当然プロを目指していく大前提の中でも、個と組織の融合を高次元で結び付けることが求められるフェーズに入ってきた感のあるFC町田ゼルビアユース。今大会は初戦で東京武蔵野シティFC U-18に1-0で競り勝つと、大森FCにも4-0で快勝を収め、グループ首位を懸けた東京ヴェルディユースとの決戦にも、江口大介(1年・FC町田ゼルビアJY)のドッピエッタで鮮やかな逆転勝利を収め、初めての西が丘ファイナルへ。「今年の目標は全部優勝なので、西が丘でも勝てるようにしたいです」とは八木直人(2年・FC町田ゼルビアJY)。冬の東京制覇を勝ち獲るための90分間へ堂々と向かいます。相変わらず底冷えのするスタンドには、少なくないサッカージャンキーが。注目の決勝は13時30分にキックオフされました。


スタートからペースを掴んだのは「今まで自分たちは立ち上がりは良くなかったんですけど、今日は良く入れました」と大会を通じて中盤で存在感を発揮してきた常盤亨太(1年・FC東京U-15深川)も言及するFC東京。この大会から取り組んできた3-4-3ではなく、4-4-2を敷いてきた布陣の中で、右の小林里駆(2年・FC東京U-15むさし)、左の角昂志郎(1年・東京武蔵野シティFC U-15)を配したサイドハーフも、外と内を使い分けながら攻撃の推進力に。9分に角が枠へ収めたミドルはゼルビアのGK鈴木悠矢(2年・桐光学園中)のパンチングに阻まれましたが、勢いを持って立ち上がります。
すると、11分に生まれた先制点。ここも小林の仕掛けで獲得したCK。右からキャプテンマークを巻くバングーナガンデ佳史扶(2年・FC東京U-15深川)がファーまで蹴り込むと、待っていた木村誠二(2年・FC東京U-15深川)のヘディングはゴールネット左スミへ飛び込みます。「トップ昇格よりも、まずはチームをプレミアに戻すというのが今年1年の最大の目標です」と言い切るディフェンスリーダーが攻撃面でもきっちり結果を。FC東京が1点をリードしました。
15分の決定機もFC東京。最終ラインから木村が好フィードを送ると、抜け出した久保征一郎(2年・太陽SC鹿児島U-15)のループはクロスバーの上へ外れるも、トップチームのキャンプを経験した2人でシンプルなフィニッシュまで。22分にもバングーナガンデが蹴った右CKはシュートまで至りませんでしたが、続くFC東京のリズム。
一方のゼルビアは「当然守備の所で怠ってないので、なかなかトップの菊池のラインを人が追い越していくという所が出なかったですね」と竹中監督が口にしたように、右から高島大夢(2年・FCヴァーデュア三島)、小山田賢信(2年・FCトッカーノ)、新井田楓(2年・府ロクJY)と最終ラインに並んだ3枚と、右に船戸詩季(1年・FC町田ゼルビアJY)、左に関口陽大(2年・FC町田ゼルビアJY)を配したウイングバックも含めた5バック気味の時間も長く、5-4-1で守備に比重が掛かる中で、1トップの菊池陸斗(2年・FC町田ゼルビアJY)にボールが入っても、否応なく孤立気味に。ボールを奪った流れも手数には結び付きません。
ただ、「先に点を獲っちゃったんで『よし行けるぞ!』みたいに、勢いだけでサッカーをやっていた部分があった」(中村監督)「先制点も獲れたんですけど、その後の時間帯から全員のやりたいことが噛み合ってなくて、ミスとかも増えてしまった」(常盤)と2人が声を揃えた通り、ボールこそ長く持っているFC東京も手数は少なめ。34分に自ら蹴った左CKのこぼれを森田慎吾(2年・FC東京U-15むさし)がクロスに変えるも、湯本の位置がオフサイド。36分に木村がくさびを打ち込み、反転した久保のエリア外シュートは鈴木がキャッチ。42分に角が左へ展開し、バングーナガンデのクロスにニアで合わせた久保のヘディングは枠の左へ。逆に44分には町田にチャンス。ボランチの一角に入った金澤空(2年・FC町田ゼルビアJY)が左へ流し、八木のスルーパスに抜け出した菊池はオフサイドを取られたものの、ようやく狙いの一手を。「思ったよりはエネルギーを出し戻したので、そこはポジティブに捉えていました」とは竹中監督。前半はFC東京が1点のアドバンテージを携えて、ハーフタイムに入りました。


後半はスタートから双方に交替が。FC東京はバングーナガンデに替えて、大迫蒼人(中学3年・FC東京U-15むさし)をそのまま左サイドバックへ。ゼルビアは2枚替え。八木と米盛憲輝(1年・FC町田ゼルビアJY)を下げて、猪野毛日南太(1年・FC町田ゼルビアJY)と坂野大地(1年・FC町田ゼルビアJY)をそれぞれ右シャドーとボランチに送り込み、「攻撃を改善しましょうということで」(竹中監督)同点、逆転への態勢を整えます。
52分はFC東京に決定機。右サイドから小林が好クロスを上げ切り、突っ込んだ角のダイビングヘッドは枠を捉えるも、カバーに入った船戸がスーパーブロックで危機回避。54分もFC東京。木村が左へ流し、大迫はドリブルから積極的なミドルを枠の左へ。59分もFC東京。再び左サイドをドリブルで駆け上がった大迫は2人をぶっちぎり、マイナスに折り返したボールから久保が狙ったシュートは新井田が体でブロック。「後半はもうちょっと謙虚に行こうと」(常盤)後半に入ったFC東京の続くアタック。
62分はFC東京に2枚替え。木村と久保がベンチへ下がり、大森理生(1年・FC東京U-15むさし)と横田峻希(2年・FC東京U-15むさし)がピッチへ。65分はゼルビアに2枚替え。「非常に前半からタイトにやってくれていたので、どこまで行けるかなという所だった」と竹中監督も評した菊池と新井田を、江口と石川凛太朗(1年・FC町田ゼルビアJY)にスイッチして、最前線に江口と石川、中盤はサイドハーフとして右に猪野毛、左に塩澤拓馬(2年・FC栃木)を配し、ボランチは坂野と金澤、最終ラインは右から船戸、高島、小山田、関口を並べる4-4-2で勝負に出ます。
68分はゼルビア。左サイドから塩澤が蹴ったFKは、FC東京のGK飯塚欣士(2年・前橋FC)がしっかりキャッチ。72分はFC東京。角が左へ展開し、大迫のクロスにダッシュで飛び込んだ角のシュートは塩澤がブロックしたものの、躍動感を放ち続ける大迫とアグレッシブな姿勢の続く角でフィニッシュまで。72分にはその大迫が右CKを続けて蹴り込み、どちらもシュートには結び付かなかったものの、中盤で攻守に的確なプレーを続ける安田虎士朗(中学3年・FC東京U-15深川)と大迫の"中学3年生コンビ"は、ごくごく普通にやれている感が。
77分もFC東京。角が左FKを蹴り込むと、4分前に投入されたばかりの岡哲平(2年・FC東京U-15深川)が合わせたヘディングはゴール左へ。80分はFC東京に決定的なチャンス。左サイドを圧巻の突破力で貫いた小林が中央へ戻し、受けた横田はフリーでシュートを放ったものの、ここは鈴木が懸命に残した手でビッグセーブ。ゲームを決める次の1点は奪えません。
「今日は何としてでも勝ちたかった」竹中監督は、82分に5枚目のカードを投入。町田丈(1年・Forza'02)を右サイドハーフに解き放ち、猪野毛を左サイドハーフにスライドさせて、踏み込みたいラストアクセル。85分にレフティの関口が放り込んだ右FKは湯本にクリアされますが、最終盤で到来したこのゲーム最大にして唯一の得点機。90分。鈴木が自陣から大きく蹴り込んだFKをGKはファンブル。エリア内にボールがこぼれます。誰よりも早く落下地点に入ったのは小山田。10番のキャプテンが左足で狙ったシュートは、しかし枠の右へ逸れてしまい、千載一遇とも言うべき同点のチャンスを逃すと、程なくして聞こえたファイナルホイッスル。「選手が頑張ってくれたと。1試合ずつ元気になってくれて、今日の試合なんか今までで一番僕がベンチからの口数が少なかったと思うんです。アレでも(笑) みんなで声を出している部分が結構あったので、そこは良かったなと思います」と中村監督も語ったFC東京が"ウノゼロ"できっちり勝ち切って、2年ぶりのタイトルを手にする結果となりました。


「本当に優勝を狙えるチームはこういうゲームをしていないはずなんですよ。僕が言うのもおかしな言い方なんですけど、そこはまだチャレンジャーで、どっぷり組み合って『オマエ何できるの?オレはコレできるぜ』っていう見せ方をしている訳じゃないと、僕は本当に正直に捉えていて、そこにはまだもう少し時間が掛かると思っています」と竹中監督も話したゼルビア。指揮官は続けて「僕が一番彼らに多く話をするのはサッカーとどう関わるか。自分がサッカーを愛していて、継続してきているものに対して、ふとした瞬間に凄くルーズなサッカーとの関わり方をするようになったり、多感な時期ですので、他のことにちょっと目が行きかけたり、行ったり。そういう所も含めてサッカー選手になるにはそれではダメだと。サッカーを通じて大人になるという意味ではいいんですけど、『君たちはプロになるんだよね』っていう。『プロになるためにゼルビアを選んだんじゃないの?』ということはテーマとして言っていますけど、何人がそれをスタンダードにしているか。1人じゃみんな見上げているだけだし、その人数をチームとして増やさなきゃいけないと。そこがFC東京との明らかな差というふうに僕は捉えていますので」とも。おそらくはシュート1本に抑えられたこの決勝の景色をどう上書きしていくかが、今シーズンのゼルビアのカギを握ってくるであろうことは間違いなさそうです。
「『試合に出たい!』『俺は元気があるぞ!』というヤツが1人でも増えて欲しい、というのがこの大会通してのテーマの1つだった」と中村監督も口にしたFC東京の今大会を振り返ると、個人的に2人の選手が特に印象に残っています。1人は常盤亨太。「去年はプレミアのベンチばっかりで悔しい思いをしたので、今年は自分が引っ張れるくらいの立ち位置でやりたいなと思っています」と話すボランチは、中盤で攻守に中心と言えるようなパフォーマンスを継続して披露。「今大会に関しては守備の所もサボる回数も少なく、今日も2,3回サボったシーンはあったんですけど(笑)」とは指揮官ですが、本人も「この大会は、去年より一段階攻撃面も守備面も上がったかなとは思っているんですけど、トップレベルに近い相手に対して、まだまだできることはあるんじゃないかなって思っています」とさらなる向上心を。このポジションも新1年生を含めて激戦区と言えるだけに、常盤の今シーズンには大いに注目したいと思っています。
もう1人は宮田和純。「どちらかというとチームをまとめたいというか、勝つために自分から行動したいので、これからもやる機会があったらしっかりやりたいと思ってます」というキャプテンをこの日は譲り、「毎試合指名なので、今日はオレじゃなかったですけど、『最後までやり切りたかったな』というのはありました」という想いこそあったものの、最前線で気持ちを前面に押し出しながらのプレーは、常にチームへ一定以上の推進力を。「征一郎がトップに呼ばれて、里駆がイングランド遠征に行っていた中で、彼は前で中心になって、この大会は良くやってくれたのかなと思うので、これを継続できるとね。まだ失う回数も多いし。もっともっと質を高めないと。ただ、やれる選手かやれない選手かという最後の見極めは、『もっとオレがやってやろう』という気持ちを持っているか、持っていないかだと。そこは大事にしたいですし、結局そういう選手はグラウンドに立つ回数は増えると思うんですよね」と中村監督も触れた宮田のメンタルは、見る者に訴えかけてくる何かがあると思います。「たぶんオレらは1試合1試合選手が固定されないので、出ている選手が自分をどんどん主張して、周りが受け入れて、それでうまく試合の中で成長できたらと思います」と話す13番のストライカーが、2019年に向かう青赤の命運を左右する選手になる可能性は、決して小さくなさそうな気が個人的にはしています。        土屋

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0211nishigaoka y-v.JPG昨年度はファイナルで激突した両者がぶつかるのは3位決定戦。三菱養和SCユースと東京ヴェルディユースの好カードは、おなじみ味の素フィールド西が丘です。
「守備に関しては3試合連続無失点で、ちょっとずつちょっとずつ良くなっているのかなとは思います」と栗原イブラヒムジュニア(2年・三菱養和巣鴨JY)も話したように、この大会は初戦のRio FC戦に4‐0、2戦目のFCトリプレッタユース戦も4‐0と徐々に調子を上げながら勝ち切ったものの、先週のFC東京U-18戦では決定機を生かし切れずにスコアレスドローで終わり、得失点差でグループ2位となった三菱養和SCユース。「去年出ていた子もいるけど、なかなか経験値が低いから、少しフレッシュな選手も新人戦でいろいろ使っていく感じだよね」と話す増子亘彦監督は、この試合を最後にユースの監督を退任するため、勝利できっちり締め括りたい90分間へ臨みます。
永井秀樹監督にとっての3シーズン目。「サッカーって"良いサッカー"をする方が最終的には勝つと思うし、だからこそ追求したいと。自分からすると結果を出すために、確率高く勝つために"良いサッカー"をやり続けたい、突き詰めたいというのは凄く感じるんです」というスタンスもチームに浸透し、一定以上のベースは築かれてきた東京ヴェルディユース。今大会は大森FCと東京武蔵野シティFC U-18には揃って4‐0で勝利を収めましたが、先週のFC町田ゼルビアユース戦は終盤に2失点を喫して痛恨の逆転負け。そのゲームを年代別代表のスペイン遠征で欠場した松橋優安(2年・東京ヴェルディJY)と馬場晴也(2年・東京ヴェルディJY)も帰国翌日ながらスタメンに名を連ね、プリンスでもぶつかるライバル相手にフルパワーで挑みます。西が丘のスタンドは思わず身震いするような寒さ。注目のゲームは11時ジャストにキックオフされました。


いきなりの決定機は開始わずか23秒。相手GKにプレスを掛けた栗原はそのままボールを取り切ると、すかさずヒールでラストパス。走り込んできた今野息吹(2年・三菱養和巣鴨JY)のシュートはクロスバーを越えましたが、「自分も代表に行ったヤツらに負けないぐらいやらないと、周りからの評価も下がっちゃうと思う」と年代別代表選手を抱える相手へ対抗意識を燃やす栗原が、積極的なプレーで早くもゲームの沸点を高めてみせます。
12分はヴェルディに決定機。中央で前を向いた松橋は、右サイドに質の高いパスを通し、受けた家坂葉光(1年・東京ヴェルディJY)はカットインから左足シュートを枠に飛ばすも、ここは養和のGK渡辺舜作(2年・三菱養和巣鴨JY)がファインセーブで応酬。18分は養和。左サイドの高い位置に侵入した古舘陸大(2年・三菱養和巣鴨JY)の右足クロスに、頭で合わせた栗原のシュートはゴール左へ外れたものの、左センターバックがチャンスメイクを。20分も養和。今野の左スローインから保坂祐貴(2年・三菱養和巣鴨JY)を経由し、田村進馬(2年・三菱養和調布JY)のミドルは枠の上へ外れましたが、お互いに出し合う手数。
すると、先にスコアを動かしたのは23分のヤンググリーン。中盤で違いを見せつつあった石浦大雅(2年・東京ヴェルディJY)が「最初に優安が動き出した時に、相手がまだスライドしてなくて、1回左を見てから出したという感じ」のパスを右へ送ると、受けた松橋は「相手が滑ってくるのが見えたので」深い切り返しでマーカーを完全に外しながら左足でフィニッシュ。ボールは渡辺も弾き切れず、ゴールネットへ収まります。「もうちょっと強いシュートを打とうとしたんですけど、うまく当たらなくて... 結果的に入ったので良かったです」とは本人ですが、さすがの決定力を披露した11番の先制弾でヴェルディが1点をリードしました。
ノリ始めたヴェルディのラッシュ。24分には左サイドバックの遠藤海斗(2年・東京ヴェルディJY)が縦に好フィードを送り、走った廣野零二(1年・東京ヴェルディJY)のクロスに、ニアへ突っ込んだ家坂のボレーは渡辺にキャッチされたものの、幅を広く使った形でフィニッシュまで。25分にも中盤アンカーの山下柊飛(2年・東京ヴェルディJY)、石川拓磨(2年・東京ヴェルディJY)と短く回し、石浦は絶妙のスルーパス。松橋のグラウンダークロスは渡辺が何とか掻き出しましたが、光る石浦のセンス。その左CKを石浦が蹴り込み、馬場がヒールで残したボールを遠藤がシュートまで持ち込むも、DFがブロック。26分にも右サイドを突破した松橋のクロスに、ファーで合わせた廣野のシュートは枠の左に逸れるも、この時間帯には「どこからでも誰でも点が取れるサッカー」(永井監督)の香り十分。
ところが、一発で劣勢を吹き飛ばしたのはキャプテンマークを巻いたレフティ。27分に最終ラインでボールを持った清水雅仁(2年・三菱養和巣鴨JY)は、躊躇なく絶妙のフィードを相手ラインの裏へグサリ。左ウイングバックの位置から抜け出した今野は、飛び出してきたGKを左にかわしながら、無人のゴールへ丁寧にボールを流し込みます。今シーズンのチームを牽引していくであろう2人の連携から、シンプルな手数で最大の成果を。養和が4分間でスコアを振り出しに引き戻しました。
29分はヴェルディにビッグチャンス。遠藤のフィードに全力で追い付いた松橋が、GKを左にかわしながら左足で放ったシュートはわずかに枠の左へ逸れましたが、「背後をとにかく狙って、相手の裏を狙って、そこで得点を決めるという役割が僕の特徴です」と言い切るアタッカーは帰国直後でもキレキレ。37分は養和に決定的なシーン。相手のディフェンスラインでもたついたボールを宮崎楓吾(2年・三菱養和調布JY)がかっさらい、独走からシュートを打ち込むも、ここはヴェルディの守護神を託された佐藤篤輝(2年・東京ヴェルディJY)がビッグセーブで仁王立ち。共に勝ち越しゴールを奪えません。
43分は養和。上田英智(2年・三菱養和巣鴨JY)と田村の連携で奪った右CKを、チームのダイナモ井上太一(2年・三菱養和調布JY)が蹴り込み、竹内駿斗(2年・Forza'02)が打ったシュートは、ヴェルディのセンターバックに入った藤田譲瑠チマ(2年・東京ヴェルディJY)がきっちりクリア。45分も養和。右サイドの深い位置から田村がFKを蹴り込むと、高い打点でGKに競り勝った竹内のヘディングはゴール左へ外れたものの、養和のセットプレーは迫力十分。
45+1分の主役はまたもこの2人。ヴェルディは最終ラインでのボール回しから遠藤が左へ付けると、サイドに開いていた石浦がピンポイントのグラウンダークロス。「真ん中に入った時にはクロスに飛び込むというのを意識している」松橋は、ニアで受けると素早く左足一閃。ボールはニアサイドをぶち抜いて、ゴールネットへ突き刺さります。「思ったよりも結構良い場所に置けたので、ゴールを見ずに感覚で打ちました」という松橋はこれでドブレーテ。ヴェルディが再びリードを手にして、最初の45分間は終了しました。


ハーフタイムに動いたのは増子監督。田村と宮崎を下げて、望月海輝(2年・三菱養和巣鴨JY)と樋口陸(2年・三菱養和巣鴨JY)を投入し、前線と右サイドの推進力アップに着手すると、48分には上田のドリブルから獲得した右CKを井上が蹴り込み、望月の高い打点で合わせたヘディングはオフェンスファウルを取られましたが、同点への意欲をパワフルに打ち出します。
それでも突き放す形は"らしい"パスワークから。52分にヴェルディは石川とのパス交換から藤田が左へ流し、遠藤のリターンを引き出した石川はすかさずスルーパス。3人目の動きで抜け出した松橋がグラウンダーで中央へ送ると、後半開始から右ウイングへ移動していた廣野が、スライディングシュートでボールをゴールネットへ送り届けます。「こういうサッカーをやるにはみんながすべてを共有できて、共鳴できないとなかなか難しいので、2,3人だけわかっていてもその先が続かないとか、距離感1つとっても今はまだまだです」とは永井監督ですが、この一連の"共有"と"共鳴"はトレーニングの賜物。スコアは3-1に変わりました。
2点のビハインドを背負った養和の反撃は直後の53分。左から今野がアーリークロスを放り込み、うまく収めた樋口のシュートはクロスバーにヒットしましたが、すぐさま反攻の一手を。56分にも栗原とのワンツーで今野が左サイドを突破して中へ。樋口の落としを保坂が叩いたシュートはゴール左へ外れるも、2点差を付けられても心が折れるつもりは毛頭なし。ヴェルディは57分に1人目の交替。家坂に替えて、権田陽大(1年・東京ヴェルディJY)がそのままウイングに入ると、58分には松橋とのワンツーから石浦がミドルにトライするもクロスバーの上へ。
60分は養和に1点を返すチャンス。清水を起点に今野が左クロスを上げると、エリア内でハンドがあったという判定を主審は下し、PKが与えられます。キッカーは10番の栗原。短い助走から右を狙ったキックは、GKの逆を突いてゴールネットへ。「結果にこだわって1年間チームを引っ張っていきたい」と言い切るエースストライカーの一撃。再び点差は1点に縮まりました。
61分は養和に2枚替え。古舘と上田に替えて、櫻井佑樹(1年・横浜F・マリノスJY)と白井敬(1年・三菱養和巣鴨JY)をピッチへ送り込み、2人を両サイドハーフに据えながらシステムも4-4-2にシフトして、狙うのは同点とその先まで。65分はヴェルディに決定機。松橋がスルーパスを繰り出すと、走った廣野はGKをかわし切れず、詰めた権田のシュートは枠を強襲しましたが、カバーに入った清水がライン上でスーパークリア。66分にも右サイドを駆け上がった中嶋基至(1年・東京ヴェルディJY)のマイナスクロスから、権田のシュートはわずかにゴール左へ外れるも、1年生アタッカーがさらなるゴールへの欲求を。
70分は養和。樋口、井上と細かく繋ぎ、栗原のポストから白井のシュートはDFに当たってゴール左へ。直後には5人目の交替として井上と田中雄大(1年・三菱養和調布JY)をスイッチし、中盤へ厚みをもたらしに掛かると、75分にも保坂のパスから白井が裏へ落とし、エリア内へ入った櫻井は自ら打たずに中央へ折り返すも、栗原はシュートまで持ち込めず。76分はヴェルディに2人目の交替。3点目を挙げた廣野と堀内泰雅(1年・東京ヴェルディJY)を入れ替え、堀内が3トップの中央へ入り、松橋が左へスライド。残された時間は15分間とアディショナルタイム。
76分は養和。今野の左CKから、竹内のヘディングは佐藤が丁寧にキャッチ。79分はヴェルディ。遠藤の左FKは弾き返されるも石川が拾い、遠藤が蹴り込んだミドルは枠の上へ。85分は養和に6人目の交替。保坂と仙北颯音(1年・三菱養和調布JY)をスイッチして最後の勝負に。直後の85分はヴェルディ。松橋が左からカットインしながら、打ち切ったシュートは清水が執念で弾き出し、トリプレッタとはいかず。87分はヴェルディに3人目の交替。石川と冨樫輝(1年東京ヴェルディJY)をスイッチして、整える全体のバランス。いよいよゲームは最終盤へ。
88分は養和に同点機。右サイドから望月がロングスローを投げ込むと、ルーズボールに反応した栗原は右足を振り抜くも、軌道はわずかにゴールの左へ。90+3分も養和にチャンス。ここも望月が右からロングスローを敢行し、栗原が競り勝ったボールは佐藤がパンチングで掻き出し、今野が合わせたボレーはしかしクロスバーの上へ消え、万事休す。「50点もあげられないくらいダメな試合です。まずボールが持てないし、ボール保持率が低過ぎるし、新チームの立ち上げで、昨年から出ているメンバーしかやり方がわかっていないというのは問題ですね」と永井監督は厳しい評価を口にしたヴェルディが、打ち合いを制する結果となりました。


ヴェルディで存在感を放ったのは、20番を背負ったレフティの石浦。2アシストにとどまらず、機を見たスルーパスや展開のパスには、近くで見ていた小学生たちも「あの20番、ヤバくね!」と大興奮。本人は「ヴェルディでの自分らしいプレーは全然できていなかったと思います。後半とか自分たちのペースじゃない時に、自分で流れを変えられるようなプレーができていなかったので、納得がいかないです」と渋い顔を浮かべ、永井監督も「普通だったらまあまあかもしれないですけど、僕の中では彼に対する期待はまだ遥か高い所にあるので、今日ぐらいだとまったく不満ですね」と言い切るあたりに、彼の置かれている基準の高さが窺えます。自身のプレーの特徴については「相手のいない所で一番ゴールに直結する所にパスを出すのと、スルーパスだけじゃなくて普通のパスでも、受け手が次のプレーを何をしようかと考えたタイミングで、やりやすいよう所に出すことだと思います」と話しながら、「去年から自分は(山本)理仁をライバルだと思っていて、良い目標だし、超すべき選手だと思うので、理仁にない自分の良い所を出しつつ、ダメな所はしっかり直していきたいなと思います」と一足先にトップ昇格を果たした同級生への対抗心もチラリ。今シーズンの彼がここからどういう成長曲線を描いていくかは、継続して見ておく必要がありそうです。
終盤は猛攻を見せながらも1点及ばず敗れた養和は、前述したように増子監督がこのゲームをもってユースの監督を退任。個人的には昨シーズンも番組のインタビューに答えてもらったり、取材に伺った試合後にいろいろとお話を聞かせていただいたりと、非常にお世話になりました。1年間、ないし2年間を見てきた選手たちに向けてのメッセージを改めてお聞きすると、「この学年は良い子たちが多いので、そういう良さを出してほしいなと。本当に今年は良い子が多いんですよ。悪い子はいない(笑) ただ、ちょっとおとなしいかなと思います。もうちょっと自信持ってやれるようになればいいんだけど、とにかく厳しいリーグ戦を残って欲しいよね」と期待半分、不安半分といった面持ち。とはいえ、きっと養和のグラウンドに行ったら別のカテゴリーを指導されている姿にお会いできることでしょう。増子監督、いろいろとありがとうございました!          土屋


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0210shikishima.JPG新チームにとって初のタイトル獲得が懸かった新人戦もいよいよファイナル。前橋育英と桐生第一の"新・群馬クラシコ"は、群馬高校サッカー界の聖地とも言うべき群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場です。
インターハイでは初戦で大津に0‐3と完敗を喫し、全国連覇を狙った年始の選手権では、初戦こそ宇和島東に2‐0で勝利を収めたものの、続く3回戦で結果的に埼玉スタジアム2002まで辿り着くことになる尚志に1‐2で敗れ、結果という意味では悔しいシーズンを過ごすことになった昨年度の前橋育英。主力の大半が抜けて迎えた新人戦は、初戦こそ沼田に12‐0と大勝を収めながら、3回戦では館林に3‐2、準々決勝では新島学園に2‐0と、比較的苦しみながらも接戦をモノにすると、昨日の準決勝も高崎商業を3‐1で下して、7年連続の決勝へ。「1年間通して必ず何回も当たる相手なので、県内の一番のライバル」とキャプテンマークを託された渡邊綾平(2年・横浜F・マリノスJY追浜)も口にする、昨年度は屈した同じ相手に同じステージでのリベンジを期して、この80分間に向かいます。
昨シーズンを振り返ると、久々に復帰したプリンスリーグ関東では後期の驚異的な巻き返しで見事に残留。新人戦でも前橋育英を倒してタイトルを獲得したものの、インターハイ予選と選手権予選では揃ってファイナルまで進出しながら、ライバルの高い壁を越えることは叶わず、全国への扉は開けなかった桐生第一。こちらも主力のほとんどが入れ替わった新チームで挑む新人戦は、初戦で吉井を12‐0、3回戦で太田工業を4‐0と危なげなく退けるも、準々決勝の前橋商業戦は4‐2と打ち合いに持ち込まれ、準決勝の健大高崎戦も3‐1で何とか競り勝っての決勝進出。まずは連覇を達成することで、「何とかプリンスに残るのと、夏か冬かどっちかは全国大会に行きたいなというのが今年の目標ではあります」と中村裕幸コーチも掲げる目標達成へ弾みを付けたい一戦です。気温6度というかなり冷え込むコンディション下でも、スタンドには少なくない観衆の数が。楽しみなファイナルは桐一のキックオフでスタートしました。


先に決定機を掴んだのは桐一。4分に右サイドで竹下諒(2年・セブン能登)がスローインを入れると、富樫勇人(2年・ホワイトスター)は巧みなヒールキック。受けた山本直(2年・ザスパクサツ群馬U-15)がエリア内で1人かわしてシュートを放つと、ボールは惜しくもクロスバーに当たって跳ね返り、先制点とは行きませんでしたが、「『アレ?アレ?抜けちゃった』という感じなので、彼が良くやったかなという感じでしたね」と中村コーチも言及した山本のフィニッシュワークで、ゲームは立ち上がります。
以降もペースは「狙って横も取れて、中に入っていけそうなシーンはあった」(中村コーチ)桐一。センターバックの丸山佑大(2年・前橋ジュニア)と青木脩悟(2年・前橋ジュニア)からきっちりボールを繋ぎ、右サイドハーフの落合遥斗(1年・前橋ジュニア)が積極的にボールへ関わりながら、山本の仕掛けや突破を生かすスタイルで、生まれそうなビッグチャンス。
ただ、「僕ら以上に選手もプレッシャーであったり、いろいろなものを感じていた」と櫻井勉コーチも話した育英も、10分以降は少しずつ攻撃にリズムが。13分には右サイドバックの水上翼(2年・ESA)が中央へ送り、エリア内へ松原知希(2年・クマガヤSC)が侵入。最後は竹下の鋭い寄せに態勢を崩し、ボールは桐一のGK近藤秀吉(2年・AZ'86東京青梅)がキャッチしたものの、ようやくチャンスの芽を生み出すと、17分には中央で「守備ではボールを奪えてセカンドも拾えて、攻撃では配球や展開もできる選手になりたい」と言い切る渡邊がスルーパス。抜け出した松原のシュートは近藤のファインセーブに阻まれましたが、育英に漂い始めたゴールへの雰囲気。
18分も育英。左から渡邊が入れたCKはシュートまで至らず。19分も育英。レフティの熊倉弘貴(1年・FCステラ)が自ら蹴った右CKのこぼれを再びクロスに変え、山岸楓樹(2年・大宮アルディージャJY)が狙ったシュートは桐一の左サイドバックに入った眞玉橋綺人(2年・前橋ジュニア)のブロックに遭うも好トライ。21分には右から水上がこの日3本目のロングスローを投げ入れ、フィニッシュは取り切れなかったものの、中村コーチも「押し込まれた時にセットプレーで拾われて、拾われてとなると、冷静さも一緒に失っちゃうのは今年の子たちの弱さ」と言及した桐一を尻目に、タイガー軍団が掴んだゲームリズム。
23分の主役は「先制点が大事だと思っていた」というストライカー。ここもCKの流れから、左サイドでボールを持った熊倉弘達(1年・FCステラ)が「相手のバックパスが緩かったので、インターセプトがうまくできて、自分もスピードに乗った状態でドリブルができた」流れからクロスを上げると、エリア内で受けた松原は右へ持ち出しながら、ゴールネットへボールを流し込みます。「ちょっとボールが後ろ気味に来たので、トラップして、そこから冷静にゴールが見えていました」という26番の一撃は、自身にとっても新人戦の初ゴール。ペースそのままに育英が1点のリードを奪いました。
次の得点機も育英に。32分に右CKを熊倉弘貴が蹴り込み、水上のヘディングは近藤にパンチングで阻まれると、前半の終盤はようやく桐一に手数が。35分に眞玉橋のパスから中央を運んだ遠藤青空(2年・AZ'86東京青梅)がシュートまで持ち込むも、育英のセンターバックを務める相原大輝(2年・クマガヤSC)が気合のスライディングでブロック。38分にはレフティの飯島圭一郎(2年・FCおおた)が右へ鋭いサイドチェンジを送り、走った竹下はわずかにオフサイドを取られたものの、大きな展開を披露。40+1分にもアンカーの田中陸翔(1年・前橋ジュニア)を起点に、落合が放ったシュートはここも相原が頭できっちりブロック。攻守に高い集中力を発揮した育英が、1点をリードしてハーフタイムに入りました。


後半はスタートから桐一に2枚替え。飯島と富樫に替えて、荻原礼士(2年・前橋ジュニア)と須藤礼智(2年・前橋ジュニア)を投入し、荻原はセンターバックへ、センターバックの丸山はアンカーへ、アンカーの田中は左サイドハーフへそれぞれスライドしつつ、須藤は山本との2トップに配して、残り40分で狙う同点、逆転への態勢を整えます。
43分は桐一にチャンス。右サイドのミドルレンジで前を向いた落合は果敢にシュートを放つも、ここは育英のGK牧野虎太郎(1年・Wings U-15)が丁寧にキャッチ。45分は育英。渡邊が中央をドリブルで仕掛け、こぼれを拾った熊倉弘達のミドルはクロスバーの上へ。50分も育英。右サイドでFKを渡邊は中央へ蹴るモーションから縦に付け、大野篤生(1年・Wings U-15)の落としに熊倉弘貴が打ったシュートはDFがブロック。その右CKを熊倉弘貴が蹴り入れ、ファーで相原が折り返したボールを久林隆祐(2年・前橋FC)が合わせたヘディングは枠を越えましたが、育英のセットプレーは常に脅威に。
54分は桐一。青木のパスを高い位置で引き出した眞玉橋が中央へ折り返すと、落合が左へ流れながら打ち切ったシュートは相原が頭でブロック。これで三度目のシュートブロックとなった相原には、「たまに見せてくれるそういうプレーが今日は随所に出ていたので(笑)、僕も『やるな』という感じで見ていました。その場にいるということが大事だと思いますし、それだけ彼も強い気持ちを持ってやってくれたかなと思います」と櫻井コーチも思わず笑顔。3番の長身センターバックという風貌も、どことなく2年前のディフェンスリーダーだった角田涼太朗(筑波大)を思わせます。
57分も桐一。遠藤のパスを受けた須藤は、GKの位置を見ながら35mミドルにチャレンジするも、軌道は枠の右へ。58分は育英。渡邊、山岸とボールを繋ぎ、右へ開いた松原のクロスに、左サイドバックの位置から走り込んできた倉俣健(2年・tonan前橋U-15)はわずかに届かなかったものの、「倉俣も攻撃的な選手なので、アレもチームの特徴の1つだと思います」と松原も話したダイナミックな攻撃を。60分は桐一。山本、遠藤と細かく回し、須藤がドリブルでエリア内へ侵入するも、よく戻った倉俣がきっちりカット。一進一退。拮抗する両雄。
追加点は「年少ぐらいからずっと一緒にプレーしているので、声を出さなくてもわかる部分はあります」という双子によって。61分に左サイドで粘って残した熊倉弘貴は、ライン際から浮かせてクロスを上げ切ると、ファーサイドで拾った熊倉弘達はこちらも粘り強いキープから右足一閃。ボールはニアサイドを破って、ゴールネットへ到達します。2年前に日本一を勝ち獲った悠と涼の田部井兄弟を目標に、「ずっと前橋育英に行きたくて」2人で新潟からやってきたツインズにとって、「ルーキーリーグでは何回かあったんですけど、トップで2人が関わって決めるのは初めてだったので嬉しかったです」と弘達も笑う記念のゴール。育英のリードは2点に広がりました。
64分に育英は1人目の交替として、「まだまだこれに満足しないで、試合にもっと絡めるように頑張っていきたいと思います」と語った先制弾の松原と吉澤怜央(2年・三菱養和巣鴨JY)をスイッチすると、67分にも水上とチームきってのムードメーカーだという山田涼太(2年・前橋FC)を入れ替え、全体の強度向上に着手。72分には桐一にも3人目の交替。山本を下げて、Jクラブの練習参加から帰って来たばかりの若月大和(2年・前橋ジュニア)をピッチへ解き放ち、最後の勝負に打って出ます。
すると、78分に魅せたのはやはり桐一のエース。「今年はアイツに全部やらせます。守備も展開も」と中村コーチも信頼を寄せる落合がフィードを送ると、若月は巧みな動き出しでラインの裏に抜け出し、右サイドからそのままシュート。ボールは懸命にカバーへ入ったDFに当たりましたが、逆サイドに詰めていた眞玉橋が丁寧にプッシュします。「大和は短い時間でも一応仕事をしてくれましたね」とは中村コーチ。たちまち点差は1点に縮まりました。
とはいえ、「最後は1点やられちゃいましたけど、集中したゲームができたと思います」と櫻井コーチも言及した育英は、以降もサイドで時間を使いながら、吉澤や熊倉弘達も枠外ミドルで攻撃を終わらせるようなセオリーを遵守しつつ、アディショナルタイムの2分も消し去って、聞いたのは優勝を告げるタイムアップのホイッスル。「勝つしかなかったですし、勝たなきゃいけないという想いだったので、みんなで頑張りました」(渡邊)「まずこの新人戦はみんなで獲ろうと話していたので、それが獲れて良かったです」(松原)。"新・群馬クラシコ"を制したタイガー軍団が、2年ぶりとなる新人戦のタイトルを奪還する結果となりました。


「『育英だけ倒そう』じゃなくて、全国に行っても勝てるようなことをベースにはやっているので、去年一応ウチの存在価値は示せた中で、今年や来年でとは思っているんですけどね」と中村コーチも話した桐一は、それでも個々に光る選手が少なくない印象。「今年は前に個性があるヤツが大和しかいない、(田中)渉みたいに中盤でゲームメイクを完璧にできるヤツもいない、後ろもキャプテン(中野就斗)みたいな強さがあるヤツがいない、とか弱い所ばっかり見えてしまって、本当は良い所を出していかないといけないと思うんですけど、苦しいなあって思います(笑)」(中村コーチ)とスタッフの基準がより高く置かれている中で、田中や落合といった素材感のある1年生がプリンスリーグを経験して、どう成長していくかは非常に楽しみ。今年も群馬の高校サッカー界を彼らが牽引していくことは間違いなさそうです。
「新人戦では選手を固定せずに、競争と刺激を与えながら試合をやりました。選手権を肌で感じた選手と見ていた選手がいたので、そういう舞台に立てるという意味ではみんな頑張ってくれましたけど、これからまた競争が出てくるかなと思います」と櫻井コーチが評した育英も、既になかなか強度の高いチームになってきている感がありました。中でも昨年度の選手権を唯一ピッチで経験している渡邊の存在感はやはり別格。「尚志に負けたピッチに立っていて、あの凄く悔しい想いをできたのは自分だけなので、その想いをチームに還元すれば凄く良いチームになれると信じていますし、自分が引っ張って良いチームになれるように頑張りたいと思います」という言葉に、キャプテンマークを任されたチームの中心としての自覚も滲みます。2年前は田部井涼、1年前は若月輝という2人の偉大なキャプテンの背中を見据えつつ、「育英のキャプテンを辿っていったら、あの2人みたいな人ばかりなので、少しでも近付けるように、この1年間を通してそういう所も自分は求めていきたいなと思います」ときっぱり。今年のタイガー軍団を引っ張っていく10番の新キャプテンにも大いに期待したいと思います。        土屋

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いわゆる"プレシーズンマッチ"扱いの1試合目は、石川俊輝と奧抜侃志のゴールで大宮アルディージャが2-0で勝利を収めました。その試合終了から約30分後にキックオフを迎えた"トレーニングマッチ"扱いの2試合目を、ここではレポートしたいと思います。


高木琢也新監督が率いる大宮は、1試合目同様に3-4-3のシステムを採用。ゴールキーパーは塩田仁史。3バックは右から山越康平、河本裕之、高山和真。ウイングバックは右が奥井諒で、左が酒井宣福。ドイスボランチは水戸から帰ってきた小島幹敏とルーキーの小野雅史という"ユース同期のレフティコンビ"で。前線は中央に富山貴光が入り、右は茨田陽生、左はダヴィッド・バブンスキーという11人でスタートします。
一方、反町康治監督体制が8年目を迎える松本もおなじみの3-4-3。ゴールキーパーは村山智彦。3バックは右から當間建文、飯田真輝、新加入のエドゥアルド。中盤は右に田中隼磨、左に那須川将大が構えるウイングバックと、中央は岡山から加入した塚川孝輝と熊本から加入した米原秀亮の"新加入ドイスボランチ"。前線は高崎寛之を頂点に、1試合目も共に15分間ほどプレーした永井龍と中美慶哉がその下に並ぶ11人で挑みます。


勢い良く立ち上がったのはホームチーム。4分に酒井の左クロスを奥井が残し、茨田が打ったシュートはDFにブロックされましたが、幅を使ったアタックを繰り出すと、5分には小野の右CKから、酒井の右クロスに河本がボレーを放つもヒットせず。さらに6分には中盤で前を向いた茨田が、ゴールまで約45mの位置からロングシュートを狙うと、バックステップで下がった村山が転倒。ワンバウンドしたボールはクロスバーに当たり、先制とは行きませんでしたが、まずは大宮が積極的な姿勢を打ち出します。
8分も大宮に決定機。小野が左クロスを上げ、飛び込んだ茨田のヘディングは村山のファインセーブに阻まれたものの、サイドからきっちりフィニッシュまで。11分も大宮。バブンスキーの左CKは村山がパンチングで掻き出すも、こぼれに反応した酒井のボレーは枠の左へ。13分も大宮。右サイドを駆け上がった奥井のクロスから、最後は山越が思い切ったミドルを枠の左へ外しましたが、ゲームは小野と小島のボランチでうまくボールを動かしつつ、茨田がさすがのセンスで好機に絡み続ける大宮ペース。
なかなか前の3枚にボールが入らない松本も、23分にようやくチャンス。高崎がエリア内で落とし、田中のクロスはDFに弾かれるも、拾った米原は縦パスにトライ。ここもDFにカットされたものの悪くないアタックを。24分にはミドルレンジで前を向いた中美のシュートはDFに弾かれるも、少しずつ前へのパワーが出てきます。
そんな中で先制点を奪ったのはオレンジ軍団。27分に小島が付けた縦パスを富山がきっちり返すと、小島は完璧なタイミングで中央へスルーパス。抜け出したバブンスキーは、冷静に左スミのゴールネットへボールを流し込みます。プロ5年目の26番が感じさせる飛躍の予感。ここまでも再三試みていた中央でのワンツーから、大宮が1点のアドバンテージを手にしました。
畳み掛けたのは29分。小島とは同期昇格に当たる高山が好フィードを右サイドへ送り、走った奥井は丁寧に中央へ。飛び込んだ富山がワンタッチでフリックすると、絶好のポジショニングで難なく押し込んだのは茨田。左右に揺さぶる展開から、ワンタッチを交えた綺麗な形での一撃。わずか3分間で両者の点差は2点に広がります。
さて、何とか前半の内に1点は返しておきたい松本。31分に相手のパスミスをかっさらった中美が、少し運んで狙ったミドルはクロスバーの上へ。44分には塚川が前方のスペースへフィードを流し込み、体をねじりながら合わせた永井のボレーは塩田にキャッチされましたが、永井の持ち味は良く出た一連。45分にもセットプレーの流れから、那須川のクロスに飛び込んだエドゥアルドのヘディングは、ここも塩田ががっちりキャッチ。最初の45分間は大宮が2点をリードして、ハーフタイムに入りました。


後半はスタートから両チームに交替が。大宮は河本に替えて、練習生が右センターバックに入り、山越が中央へスライド。松本は一挙に4枚替え。永井、那須川、米原、塚川が下がり、それぞれ前橋育英と四日市中央工業から加わったルーキーの榎本樹と山本龍平、帰ってきた宮阪政樹、安東輝がピッチへ。榎本はシャドーの右、山本は左ウイングバック、宮阪と安東はドイスボランチにそれぞれ組み込まれます。
47分は松本の左CK。宮阪は鋭いボールを蹴り込むも、塩田がパンチングで回避すると、続けて右からここも宮阪が蹴ったCKは大宮ディフェンスがきっちりクリア。49分は大宮にCKのチャンス。左からバブンスキーが放り込み、こぼれを叩いた高山のシュートは枠の上へ。52分も大宮。富山のパスから、茨田が左足で打ったシュートはクロスバーの上へ。53分も大宮。今度は茨田のスルーパスに富山がうまく抜け出し、ここはオフサイドを取られたものの、富山の推進力はチームに間違いなく好影響を。
55分は榎本の仕掛けで松本が獲得したCK。右から宮阪が蹴ったボールは塩田がパンチング。60分も松本。安東が右へ展開し、田中のクロスは跳ね返されるも、宮阪の強烈なミドルはDFに当たってゴール左へ。63分も松本。右サイドを駆け上がった田中のクロスから、ルーズボールを榎本がダイレクトで狙ったボレーは枠の上へ。ようやく右が活性化したことでチャンス自体は増えてきましたが、なかなかフィニッシュが枠を捉えません。
やや全体の運動量が低下しつつあった大宮も、65分にはビッグチャンス。小島が左へ流し、酒井のクロスはファーまで届くも、小野のシュートは村山にがっちりキャッチされ、帰還後初となるナクスタでのゴールには到らず。70分に高木監督は5枚替え。塩田、奥井、酒井、バブンスキー、小野に替わって、加藤有騎、ユースから昇格したルーキーの吉永昇偉、佐相壱明、1本目にも出場した奥抜、プロ18年目の金澤慎がピッチに。吉永は右ウイングバックへ、佐相は挑戦中の左ウイングバックへ、奧抜は左シャドーへ送り出され、金澤は小島と"13歳差のユース出身ドイスボランチ"を形成。松本も70分に2枚替え。當間と中美を下げ、阪南大出身のルーキー大野佑哉と練習生①を投入。大野はそのまま右センターバックに、練習生①もそのままシャドーの一角へ入ります。
すると、73分に輝いたのは新境地開拓に燃える2年目の34番。大宮は左サイドで細かくパスを繋ぐと、奥抜のパスを受けた佐相がカットインしながら思い切り良く右足を振り抜くと、軌道は豪快にゴールネットへ突き刺さります。昌平高校時代から相性が良いというナクスタでの成果に、「NACKでゴールを決めるという前みたいな良いイメージはできたかなと思います」と本人も笑顔。ホームチームに3点目が記録されました。
苦しくなった松本は75分、高い位置で榎本がボールを回収すると、練習生①のミドルは枠を越えたものの、積極性は間違いなく好印象。76分にも練習生①は右サイドでドリブルを仕掛け、シュートは力んでゴール左へ外れるも、チームにもたらす前へのパワー。79分に松本は再び2人の交替。エドゥアルドと田中を、練習生②と溝渕雄志に入れ替え、前者は左センターバック、後者は右ウイングバックとして最後の10分間へ解き放たれます。
84分は松本。右CKのスポットに立った宮阪がショートで蹴り出し、溝渕が上げたクロスはシュートまで行けず。86分も松本。右サイドの狭いスペースで巧みにターンした練習生①がクロスを上げ切り、ディフレクトしたボールを高崎がシュートに変えるも、DFにブロックされると、これがこのゲームのラストチャンス。きっちり3つのゴールを積み重ねた大宮が勝利を収める結果となりました。        


大宮のドイスボランチを組んだ小島と小野には、長期的な意味での可能性を感じました。ユースでの同期という連携面でのアドバンテージを差し引いても、ボールの動かし方や引き出し方は常に一定以上のスムーズさが。1試合目の大山啓輔と石川の連携も十分良かった上に、このポジションには昨シーズンのチームを支えた三門雄大や茨田も控えているだけに、すぐに公式戦でという訳には行かないと思いますが、この段階であれぐらいのパフォーマンスを発揮できれば、シーズンが進んでいく中でポジション争いに絡んでいくだけの力は十分あるのではないかなと。これからの彼らには大いに注目していきたいと思います。     土屋


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0203kodaira.JPG西が丘でのファイナルを懸けた強豪同士のビッグマッチ。FC東京U-18と三菱養和SCユースの激突は、おなじみ小平グラウンドです。
初戦はFCトリプレッタユースのポジティブな奔放さに苦しみながらも、何とか4‐2で逆転勝ちを収め、2戦目ではRio FC相手にバングーナガンデ佳史扶(2年・FC東京U-15深川)のハットトリックや、大迫蒼人(中学3年・FC東京U-15むさし)と安田虎士朗(中学3年・FC東京U-15深川)の中3コンビもゴールをマークするなど、10ゴールを奪って大勝するなど、連勝で西が丘への切符を手に入れたFC東京U-18。「この新人戦では始動から1か月と1週間くらいの所で『こういう選手になろうよ』とか『こういうサッカーをやっていこうよ』というのを植え付けられればなと。ただ、根本にあるのは選手が『勝つために何をするか』ですよね」と話す中村忠監督の言葉を考えれば、この一戦も重要なのは言うまでもなく勝利すること。その先にあるファイナルも見据えつつ、まずは目の前の白星を手にするための90分間へ向かいます。
「まだうまく行かなくて結構難しい試合でした」と栗原イブラヒムジュニア(2年・三菱養和巣鴨JY)も振り返ったRio FCとの初戦を上田英智(2年・三菱養和巣鴨JY)のドッピエッタなどで4-0と勝ち切ると、先週のFCトリプレッタユース戦も今度は栗原がドッピエッタを達成し、やはり4-0で制してこちらも西が丘への進出権を勝ち獲った三菱養和SCユース。「チーム的にもまだ始動して1か月ぐらい。相手も一緒だと思うけど、少しずつコンディションが上がってきたかなという感じだと思いますけどね」と増子亘彦監督はいつもの調子で笑いますが、当然この一戦へのモチベーションは十分。現状でのベストメンバーで難敵相手に挑みます。会場の小平に設置されたスタンドは、ほぼほぼ満席状態に。注目の好カードはFC東京のキックオフで幕が上がりました。


良い形で立ち上がったのはホームチーム。4分に左サイドから金誠敏(2年・西東京朝鮮第一中)が蹴ったFKと、7分にやはり金が入れた右CKはシュートまで至らなかったものの、9分にはボランチの常盤亨太(1年・FC東京U-15深川)が短く付け、横田峻希(2年・FC東京U-15むさし)がドリブルから放ったシュートは、DFに当たって養和のGK渡辺舜作(2年・三菱養和巣鴨JY)がキャッチするもファーストシュートを。「立ち上がりでちょっと後手を踏んじゃったよね」(増子監督)「いつも自分たちは立ち上がりが苦手だったんですけど、今日はそこまで押されることなく入れたので、そこは良かったかなと思います」(湯本創也・2年・FC多摩)と2人が話したように、まずはFC東京がペースを掴んでゲームに入ります。
11分もFC東京。キャプテンマークを巻く宮田和純(2年・FC東京U-15深川)が右サイドを抜け出し、カットインから枠へ収めたシュートは渡辺がキャッチ。14分は養和。左から司令塔の井上太一(2年・三菱養和調布JY)が蹴り込んだCKは、FC東京のGK高橋優仁(2年・FC東京U-15深川)がパンチングで回避。20分は再びFC東京。高い位置で相手のパスを引っ掛けた横田が左へ流し、梅原翔琉(1年・FC東京U-15むさし)が打ったシュートは枠の左へ外れるも、ペースは変わらずFC東京。
「15分ぐらいでうまく人がズレていくようになって、ちょっと守備が安定してきたのかな」と増子監督も見ていた養和の決定機は25分。センターバックの竹内駿斗(2年・Forza'02)が縦に鋭いボールを送り、うまく反転した保坂祐貴(2年・三菱養和巣鴨JY)のミドルはわずかに枠の右に外れましたが、あわやというシーンを創出すると、28分にも宮崎楓吾(2年・三菱養和調布JY)の突破で左FKを奪い、井上のキックは中央でのオフェンスファウルを取られるも、31分にも井上の左CKを栗原がバイシクルで残し、ここは宮田がクリアしたものの、「自分が時間を作って3人目を使ったりとか、流れの中でターンしてボールを受けられたりとか、そういう回数が増えてきた」と栗原が口にした通り、少しずつ養和が取り戻したゲームリズム。
それでも、33分はFC東京にビッグチャンス。金からのパスをミドルレンジで引き出した宮田は、思い切り良くシュートを狙うと、渡辺にファインセーブで掻き出されるも好トライ。34分にも金の右CKはいったん跳ね返されたものの、拾った梅原の左クロスから、こぼれを古屋颯眞(1年・FC東京U-15むさし)がループで狙った軌道は右のポストを直撃。やり返す青赤。一段階上がったピッチ内のボルテージ。
38分は養和。左サイドバックの今野息吹(2年・三菱養和巣鴨JY)がスローインを放り込み、体をうまく使って抜け出した栗原の折り返しに、飛び込んだ樋口陸(2年・三菱養和巣鴨JY)はわずかに合わず。40分はFC東京。左サイドを抜け出した金がピンポイントのクロスを送るも、3列目から走り込んだ常盤のシュートはゴール右へ。43分は養和。栗原が倒されて得た右FKを井上が蹴り入れるも、宮田がきっちりクリア。45分はFC東京。宮田のドリブルで奪った左CKを森田慎吾(2年・FC東京U-15むさし)が入れるも、今野がきっちりクリア。お互いにやり合った前半はスコア動かず。0-0で最初の45分間が終了しました。


後半はスタートから養和に交替が。センターバックで奮闘していた畑橋拓輝(1年・三菱養和調布JY)に替えて、「ケガをしたことで外から見る立場になって、やっぱり『本当に悔しい』という想いも『早く試合に復帰したい』という想いもたくさんあった」というケガ明けの清水雅仁(2年・三菱養和巣鴨JY)がそのままセンターバックに入り、ディフェンスラインの顔ぶれに変化が加わります。
47分はFC東京。右サイドで森田が外へ付けると、思い切ってオーバーラップしてきた古屋のクロスは渡辺にキャッチされたものの、3バックの右センターバックが絡んでくる厚みのあるアタックを。57分は養和に決定的なチャンス。今野のパスを引き出した栗原は、「1人目に体をぶつけて前に落として、そこから頭で先に触って、腕で体をねじ込んでみたいな感じで、結構自分の特徴を出したプレー」でラインの裏へ抜け出しながらボレーを敢行しましたが、ボールはクロスバーにハードヒット。「良い感じにボールに当てたらバーで、自分は『入った!』と思ったんですけど、副審を見たらノーゴールというジェスチャーだったので、凄く悲しかったです」とは本人。先制点とは行きません。
59分にFC東京は2枚替え。ボランチの沼田航征(2年・FC東京U-15むさし)と金を下げて、安田と大迫がそのままボランチと左のウイングバックへ。61分に横田のパスから、湯本が枠の上へ外したミドルを挟み、62分には養和も2枚替え。右サイドハーフの保坂と右サイドバックの田村進馬(2年・三菱養和調布JY)を、上田と望月海輝(2年・三菱養和巣鴨JY)に入れ替え、右の攻守における推進力向上に着手します。
64分はFC東京。右サイドで森田が粘ってクロスを上げ切り、ニアで体をねじって合わせた宮田のヘディングはゴール右へ外れたものの、「向こうにイブラがいて、彼はきっと意識していたと思うし、今の所は本当に取り組みという意味ではしっかりやってくれているかなと思います」と指揮官も言及したキャプテンが前面に押し出すゴールへの意欲。67分は養和。高い位置でボールを奪った宮崎が、自ら枠へ飛ばしたシュートは高橋が冷静にキャッチ。68分はFC東京に3人目の交替。梅原に替わった角昂志郎(1年・東京武蔵野シティFC U-15)は、そのまま2シャドーの一角へ。「3バックに変わってからあまりうまく行っていない時もあったんですけど、今日は連動して、守備する時はしっかり固めて、攻撃の時はバランスを取って、リスクマネジメントも意識できたと思います」と大森理生(1年・FC東京U-15むさし)も話したFC東京ディフェンス陣も、養和ディフェンス陣も集中力は途切れません。
69分は養和のスムーズなアタック。高橋昴(1年・三菱養和巣鴨JY)、樋口、井上、宮崎と綺麗にボールが動き、上田の左足シュートはゴール左に外れましたが、悪くないチャレンジを。直後には養和に4人目の交替。宮崎と古舘陸大(2年・三菱養和巣鴨JY)をスイッチして、狙う左サイドの攻撃力アップ。78分はFC東京。チームの中心としての雰囲気も出てきた常盤が奪ったボールを素早く縦へ送り、反転した宮田のシュートは枠の左へ。79分は養和。望月のパスから上田がクロスを送り込むも、ファーに飛び込んだ古舘のヘディングはヒットせず。気付けばスコアレスのままで、ゲームは最後の10分間とアディショナルタイムへ。
ドローでは得失点差でグループ2位となる養和は、83分に5人目の交替。樋口に替えて、町田悠(1年・三菱養和巣鴨JY)を最前線へ解き放ち、狙う先制点と勝ち点3。85分は養和。井上の右FKは中央でオフェンスファウル。87分も養和。井上の左FKがこぼれ、DFのクリアを上田が叩いたシュートは、ここもDFが懸命にブロック。88分も養和。望月を起点に上田が1人外してクロスを送るも、果敢に飛び出した高橋が確実にキャッチすると、これがこのゲームのラストチャンス。「全体を通してみればどっちに転がるかわからなかったし、0‐0だけど失点する可能性もあったし、得点できる可能性もあった」という栗原が的を得た感想を口にした一戦は、両者譲らずドロー決着。FC東京がファイナルへと進出する結果となりました。


今年のFC東京U-18で、個人的に最激戦区のポジションだと思っているのがセンターバック。今回はトップの沖縄キャンプ帯同により不在だった木村誠二(2年・FC東京U-15深川)に加え、この試合の3バックを形成していた古屋、湯本、大森といずれ劣らぬタレント揃い。湯本が「去年の自分は理生にスタメンを取られて、試合に出れない時期もありましたし、今は誠二がトップに行っていて、アイツも上に行っているから自分も負けていられないんですけど、逆にこっちではチャンスになったりするので、そこでできるだけ自分が良いプレーをできたら、またトップに呼ばれるチャンスも出てくると思いますし、まずは自分のことを必死にやってできるようにしたいです」と話せば、大森も「もちろんみんな実力が高いですし、強さもあるので、そこは自分の武器を生かしながら、周りをどう動かすとか戦術的な部分も含めて、もっと成長していかなくてはいけないかなと思います。去年までは3年生の中で出させてもらっていて、助けてもらうというか、付いていく感じのシーンが多かったんですけど、今年は自分が主体となってチームを動かせるようなプレーをしたいですね」と力強い決意を。1年生の古屋も昨年のT1リーグで見た時から、いかにもセンターバックという立ち姿が気になっていた1人であり、彼らに新1年生も交じえた精鋭たちが切磋琢磨して、どこまで成長していくのかは、今シーズンのチームを見ていく上で楽しみな部分だと考えています。
「守備の所は全然相手のことをわかっていなくて、まさか3バックだとは(笑) 『アレ、中村忠、3バックできんの?(笑)』みたいな感じだったけど」と増子監督が笑った三菱養和SCユースは、それでも相手の形も含めて戸惑いを隠せなかった序盤を経て、以降できっちり立て直す修正力はこの時期で考えても十分なレベル。「ある意味この年代のトップレベルとやって、『ああ、ちょっと自分たちがやってるより速いな』とか『強いな』とか、『ちょっと周りが見えてないな』みたいな、そういうのが経験できたというのは良かったと思います」と指揮官が続けたように、今シーズンは同カテゴリーを戦う相手との90分間で、小さくない経験値を積み上げた印象が残りました。この日のキャプテンマークを託された栗原は、新チームの印象を尋ねられ、「個人的には去年より足元の技術は全体的にちょっと落ちるかなという気はするんですけど、球際が強い選手とか、サイドの速くて強い選手とか、身体能力の高い選手がたくさんいるので、去年も勝負所でフィジカルとか強さで勝てるか勝てないかみたいな試合をたくさんしてきた中で、結構勝負強いチームになるのかなって。戦える選手がたくさんいるし、自分はシーズンが始まるのが楽しみですね」と期待感を口に。おなじみの楽しむことを忘れないチームカラーも込みで、今シーズンの養和にも大いに注目したいと思います。    土屋


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