1. ヘッダーへジャンプ
  2. サイト内メニューへジャンプ
  3. コンテンツへジャンプ
  4. フッターへジャンプ
-->
  • ジャンル
  • フリーワード
  • サイト内検索


J SPORTSサイトメニュー
  1. 野球
  2. サッカー・フットサル
  3. ラグビー
  4. サイクルロードレース
  5. モータースポーツ
  6. 格闘技
  7. バスケットボール
  8. スキー
  9. フィギュアスケート
  10. 卓球
  11. バドミントン
  12. 20周年
  13. その他

mas o menos

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

1021komazawa1.JPGディフェンディングチャンピオンに挑むのは、勢いのある"蒲田のオレンジ軍団"。関東第一と東京実業のベスト8を巡る80分間は駒沢第二球技場です。
昨シーズンのインターハイ予選、選手権予選、今シーズンの関東大会予選、インターハイ予選と、東京のトーナメントコンペティションを4大会続けて制している関東第一。3年連続で臨んだインターハイの全国舞台では、山形中央、神村学園、広島観音と難敵を相次いで撃破し、ベスト8まで進出したものの、最後はやはり3年連続で対峙した市立船橋の壁を超えることはできず、1-2で惜敗しましたが、「チームがもっと結束すればもう一段階上に行けると思う」と話すのは10番を背負う篠原友哉(3年・府ロクJY)。こちらも2年連続となる冬の全国を目指すための大事な初戦に挑みます。
近年は都内の各種大会でもベスト8の常連になりつつあり、確実にその実力と存在感を高め続けている東京実業。迎えた今シーズンは関東大会予選のベスト16で東京朝鮮に0-2で敗れ、インターハイ予選も暁星に1点差で屈するなど、なかなか芳しい結果が出なかった中で、二次予選からの登場となった今大会は、先週の初戦で都立国分寺を1-3で退け、このステージまで。4年前に経験した西が丘の舞台に返り咲くため、強豪相手のゲームでも負ける訳にはいきません。会場の駒沢へ朝から降りしきる雨に、止む気配はまったくなし。注目の2回戦は関東第一のキックオフでスタートしました。


立ち上がりから手数を繰り出したのは東実。5分に右サイドでCKを獲得すると、左ウイングバックのレフティ塩盛健太(2年・Forza'02)が正確なキックを蹴り込むも、関東第一のボランチに入った宮林庸太(2年・FCトリプレッタJY)が何とかクリア。11分にもフォワードの赤松正典(3年・プロメテウスEC)が残したボールを、10番を背負う鈴木大翔(2年・川崎フロンターレU-15)はゴールまで30m弱の距離からループミドルにトライ。ここは関東第一のGK北村海チデイ(2年・GRANDE FC)がキャッチしたものの、「入りで勢いを持っていかれた」とは篠原。東実が上回ったアグレッシブさ。
すると、先に歓喜の瞬間を迎えたのは"蒲田のオレンジ軍団"。15分に左のハイサイドに潜った塩盛から折り返しが入ると、赤松はエリア内でトラップしてから、余裕を持ってコントロールシュート。素晴らしい軌道を描いたボールは、ゴール右スミへ鮮やかに吸い込まれます。まさにゴラッソと言うべき、赤松が披露した完璧な一撃。東実が1点のアドバンテージを手にしました。
「結局ボランチもセンターバックも両方下がってしまって、あんなに置きに行ったシュートで、ファーに巻かれるというのは相当寄せが甘い」と小野貴裕監督も厳しく言及したように、ややルーズな対応が響いた格好で早くもビハインドを負った関東第一は、失点直後に円陣を作って気合を入れ直すと、20分にルーズボールを拾った小関陽星(2年・町田JFC)のシュートは、東実3バックのセンターを務める竹中健人(2年・ライオンズSC)に体でブロックされましたが、惜しいチャレンジを。21分にも左サイドバックの柳田直士(3年・S-P FUTE U-15)を起点に篠原がスルーパスを通し、池田健太(2年・VIVAIO船橋)のゴールはオフサイドで取り消されたものの、「失点した後に球離れが早くなった」と小野監督。失点をきっかけに盛り返したディフェンディングチャンピオン。
すると、勢いそのままにゴールを記録したのは関東第一。24分に篠崎源太(2年・大宮アルディージャJY)が左へ付けると、柳田はすかさずピンポイントクロスをニアへ。「練習から柳田はクロスがうまくて、そこに入れば合うかなと思って」走り込んだ篠原が、「ゴール方向に飛ばせばどうにかなるかなと思って」当てたヘディングは右スミのゴールネットへ吸い込まれます。「自分がやらなきゃいけないというのは、いつも試合前に気持ちとして持ってやっている」という10番の同点弾。すぐさま関東第一がスコアを振り出しに引き戻しました。
追い付かれた東実もきっちり反撃態勢を。32分には鈴木が左サイドで粘って残し、このボールを拾った赤松の枠内シュートは戻ったDFが体でブロック。直後にも裏へのボールに飛び出した北村のキックは小さく、収めた山田大地(3年・東急SレイエスFC)が無人のゴールへ飛ばしたシュートは、きっちりカバーに戻った関東第一のセンターバック関口聖人(2年・フレンドリー)が大きくクリア。東実も右から泰大樹(3年・北区赤羽岩淵中)、竹中、森野正太郎(3年・FC駒沢)で組んだ3バックを中心にディフェンス陣が奮闘する中で、「微妙な空気感に自分たちの修正が効いていなかっただけでしたね」と前半を振り返ったのは小野監督。1-1で最初の40分間は終了しました。


後半はスタートから関東第一に2枚替え。既に前半から配置は変えていましたが、このタイミングで篠崎と柳田の左サイドコンビを下げて、そこに村井柊斗(3年・FC多摩)と嶋林昂生(3年・町田JFC)を投入することで、左でのアクセント増加に着手。一方の東実も後半が始まって45分に1人目の交替。山田に替えて、勝呂宣宏(3年・INAC多摩川)を前線に送り込み、さらなる推進力アップを狙います。
そんな中で次の得点を手繰り寄せたのは関東第一。46分に村井のドリブルで左CKを得ると、ボランチから右サイドバックにスライドした田中大生(1年・横浜FC JY)のキックはいったんファーに流れるも、ここには「たまたま外に残っていたらボールが来た」篠原が。「中を見たら3人いて、宮林の方がフリーだったので、そこらへんに入れればスクランブルになって何か起きるかなと思って」上げたクロスを、「呼んだらちょうど来てくれた」という宮林は「これは絶対胸トラしてすぐ打とうと思って」右足でプッシュ。ボールはゴールネットを確実に揺らします。「試合前に『ゴールを決めた時は応援席かベンチに滑りに行こうかな』と思っていたんですけど、何か点を取った瞬間は"無"になってしまったんです。喜びというか『入った!』みたいな」と振り返った宮林は控えめなガッツポーズを1つ。2年生ボランチの一撃で関東第一が一歩前に出ました。
追い付きたい東実もすぐさま反撃。47分に中央をドリブルで運んだ鈴木が左へ流し、塩盛のカットインシュートはわずかにゴール左へ。49分は関東第一。左サイドで嶋林のパスから、村井が中へ潜りながら枠へ収めたシュートは東実のGK鈴木颯太(3年・大田東調布中)が丁寧にキャッチ。49分は東実に2人目の交替。阿部清志(2年・淀橋FC)と関戸優(3年・川崎チャンプ)を入れ替え、狙う同点弾とその先。
52分は関東第一。サイドバックからサイドハーフに上がった加藤陽介(2年・VIVAIO船橋)の突破で右CKを得ると、小関のキックに池田が頭で飛び付くもボールは枠の右へ。53分は東実に3人目の交替。先制弾の赤松を下げて、中村有来(2年・東京ベイFC U-15)をピッチへ解き放ち、前線の顔ぶれに化学変化を。54分は東実。入ったばかりの中村がさっそくスルーパスを送り、走った勝呂はわずかに届きませんでしたが、中村がファーストプレーに滲ませる同点への意欲。
54分は関東第一。左サイドを抜け出した池田がシュートまで持ち込むも、ここは飛び出した鈴木颯太がファインセーブで仁王立ち。62分も関東第一。中央のミドルレンジから、篠原がワンステップで枠内へ打ち込んだシュートは、鈴木颯太が横っ飛びでファインセーブ。62分は関東第一に3人目の交替が。池田と佐藤誠也(1年・VIVAIO船橋)をスイッチして、篠原を最前線にスライドさせ、佐藤をその下に置いて整える攻守のバランス。
63分は関東第一。佐藤の右CKがエリア内で混戦を生み、篠原が頭で残すと、キャプテンの小野凌弥(3年・Wings U-15)のヘディングシュートはゴール左へ。64分も関東第一。ピッチ中央、ゴールまで約30mの位置から佐藤が直接狙ったFKはやや弱く、鈴木颯太ががっちりキャッチ。65分は東実。ミドルゾーンで前を向いた勝呂のフィニッシュは、北村が確実にキャッチ。67分は関東第一。エリア付近まで運んだ加藤のシュートはDFに当たり、ディフレクションをそのまま叩いた篠原のボレーはヒットせず、鈴木颯太がキャッチ。68分は東実に4人目の交替が。右ウイングバックの宇野新(2年・東京ベイFC U-15)を下げて、斉藤育(3年・1FC ELDER)がピッチへ。残された時間は10分。依然として両者の点差はわずかに1点。
70分の関東第一は、ルーズボールに突っ込んだ小野がそのまま枠を越えるミドルまで。72分に東実は最後の交替カードを。ルーキーの初田来音(1年・FC町田ゼルビアJY)をジョーカーとして投入し、何とか見せたい意地の反撃。そして、77分にはその東実に決定機。ロングフィードに中村が競り勝ち、ボールは鈴木大翔の足元へ。少し左に持ち出して右スミへ放ったシュートは枠を捉えるも、北村は抜群の反応と跳躍力で軌道を掻き出すビッグセーブ。その右CKを塩盛が蹴り込むも、シュートまで持ち込めず。どうしても東実は1点が奪えません。
次の得点を奪ってゲームを終わらせたい関東第一にも79分に決定的なシーン。加藤を起点に篠原が打ったシュートはDFに跳ね返るも、素早くこぼれに反応した小関が粘って残すと、篠原は「ニア上を狙って蹴ったらちょっと上に行っちゃいました」という強烈なシュートをクロスバーへ。こちらも追加点とはいかず。1点差のままで、いよいよゲームは最終盤へ。
80分は東実。塩盛が果敢な仕掛けで獲得した左CK。キッカーの初田が丁寧に蹴り入れたキックがファーへ流れると、以降の掲示されたアディショナルタイムの3分は、2年前のインターハイで市立船橋に見せ付けられたコーナー付近でのボールキープで、関東第一が確実に時間を潰し切り、聞いたファイナルホイッスル。「自分たちは初戦だったので、ちょっと苦しい所はあるけど、そこを我慢して、みたいにやりました」と宮林も話した関東第一が、ベスト8へと勝ち上がる結果となりました。


前半の失点直後にすぐさま円陣を作った関東第一。その輪の中での話を聞くと、「シノくんと凌弥くんを中心に『絶対いけるぞ。慌てないでいこう』という話がありましたし、自分たちは2年が多いので、『2年でもできるように』と言い聞かせていました」と宮林が明かせば、篠原は「『全然大丈夫だ』と。1点入っちゃうのは想定内だったので、『全然大丈夫だから行こうぜ』みたいな感じで話していました」とさらり。その背景には「慣れてきたのかわからないですけど、今日はいろいろと想定した上で村井とかをスタメンから外していたので、『先に取られるかもな』という考えはあって、先に点を取られても、システムも変えられるし、人も替えられる状態にはしてあったんです」と語った小野監督の、成功体験に基づく引き出しの多さがあったのかなと。ディフェンディングチャンピオンであり、インターハイ全国8強という注目される状況にも、「選手権はやっぱり選手権で、みんな最後はがっつり来るので、それに飲み込まれないようにしっかりできれば、次も勝てるんじゃないかなと思います」と宮林は確かな自信を口に。連覇へ向けて、関東第一がまずは確かな一歩を踏み出しています。       土屋

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

1015horikoshi3.JPG第3試合は虎視眈々と上位進出を狙う私立校と都立校の激突。かえつ有明と都立東大和南の一戦も、引き続き堀越総合グラウンドです。
インターハイでは全国出場経験も有するなど、私立校の中ではこの10年タームで考えても、コンスタントに結果を残してきているかえつ有明。昨年の秋に始動した新チームは、新人戦の準決勝で修徳に2-3で競り負け、関東大会予選出場をあと一歩で逃すと、インターハイ予選でも支部予選で文京に1-2で屈し、一次トーナメント進出はならず。それでも、今大会の1次予選は6-0、4-0、5-0と圧倒的な結果を残して都大会へ。昨年度は敗退を突き付けられた初戦をまずは突破して、その先へと弾みを付けたい80分間に臨みます。
昨年度の1年間は飛躍の年。支部予選から登場したインターハイ予選でベスト8まで躍進すると、選手権予選でも難敵を相次いで撃破し、西が丘の舞台も経験するなど、一気に注目される存在となった都立東大和南。ただ、迎えた今シーズンは「初期段階は負ける要素しかないみたいな感じでした」と昨年からレギュラーを任されてる池谷大地(3年・あきる野FC)も苦笑したように、関東大会予選では初戦で明大明治に1-4で敗れ、インターハイ予選も支部予選こそ勝ち上がったものの、結果的に一次トーナメント敗退。今大会は一次予選を2試合を9得点無失点で突破しており、「僕らも"一発屋"で終わりたくない」と世継昭斗(2年・東京武蔵野シティFC U-15)が口にした思いを共通認識に、まずは大事な初戦に向かいます。高尾の空から降り続く雨に止む気配はなし。楽しみなゲームは14時ジャストにキックオフされました。


開始20秒のファーストチャンスは東大和南。3列目から飛び出し、右サイドを抜け出した小山海斗(3年・多摩落合中)はいきなり1対1のシチュエーションに。ここはかえつのGK若山勇輝(3年・かえつ有明中)がファインセーブで凌いだものの、まずは東大和南が勝利への意欲を打ち出します。
ただ、「前半の立ち上がりもみんなボールロストが多いし、流れは良くなかった」と池谷が振り返った通り、徐々にペースを掴んだのはかえつ。7分には國枝広太郎(3年・かえつ有明中)が右サイドを突破し、そのまま放ったシュートは枠の左へ外れるも、悪くないトライを。8分にも後藤和斗(2年・かえつ有明中)、竹内悠祐(2年・かえつ有明中)と回ったボールから、梅原佑希(2年・かえつ有明中)が枠へ収めたシュートは、東大和南のGK磐井雄真(2年・FC.GONA)がファインセーブで回避。14分にも左サイドバックの中村風人(3年)を起点にしたアタックから、ルーズボールを拾ったセンターバックの桑田海蔵(3年・かえつ有明中)がゴール左へミドルを外すなど、漂わせる先制の香り。
一方の東大和南は攻撃のリズムが出てこない中、17分に世継が打ち切ったミドルも若山ががっちりキャッチ。20分にも世継が左へ振り分け、池谷のクロスがこぼれると、上野零史(3年・FC.GONA)が叩いたミドルはクロスバーの上へ。エリア付近まで得意のパスワークで運べない中で、ミドルゾーンからのチャレンジも得点には繋がりません。
30分はかえつ。後藤のパスから國枝が打ったシュートは、東大和南のセンターバックに入った小番大斗(3年・八王子石川中)が体でブロック。直後の左CKを竹内が蹴り込むと、フリーで放った市川純(3年・かえつ有明中)のシュートは枠の右へ。32分は東大和南。上野のパスを小山が右へ流し、安達智哉(2年・西東京田無第四中)が上げたクロスから、世継が狙ったシュートはかえつの右サイドバック吉田直人(2年・かえつ有明中)がきっちりブロック。34分は再びかえつ。竹内からパスを引き出した梅原のシュートは、DFをかすめてわずかにゴール左へ。「前半は全然動きが硬くて、自分たちのサッカーができていなかったですね」とは東大和南を率いる大原康裕監督。最初の40分間はかえつが押し気味に進める中、スコアレスでハーフタイムに入りました。


後半もスタートから攻勢に出たのはかえつ。44分に桑田のパスから、粘って放った國枝のシュートはDFの体に当たり、磐井にキャッチされましたが、勢いそのままに歓喜の瞬間を迎えたのはその2分後の46分。ピッチ右寄り、ゴールまで約25mの位置で竹内が獲得したFK。スポットに立った飯島友輝(2年・かえつ有明中)が右足を振り抜くと、左スミを襲ったボールはゴールネットへ吸い込まれます。チームのボランチを託された2年生が見事なゴラッソ。かえつが先にスコアを動かしました。
畳み掛けるかえつ。54分には相手のミスを突いた竹内が、そのまま持ち込み枠内シュート。磐井が何とかキャッチしたものの、あわや追加点というシーンに勢い付く応援席。55分にも國枝、竹内とパスを繋ぎ、梅原のシュートは枠の右へ外れましたが、「先行されて、ますます硬くなりましたね」と大原監督。かえつが狙うさらなるゴール。
ところが、突如として現れたのは「ミナミがやりたいこと」(世継)。55分に中盤での細かいパスワークから、キャプテンマークを巻いた植田晋伍(3年・府ロクJY)が左へ振り分けると、開いたワントップの瀬沼拓斗(3年・トレドSCあきる野)はすかさずグラウンダーで中へ。ここに突っ込んできた世継は「練習で低いクロスをやっていたのでイメージしていました」というボールを丁寧にゴールネットへ流し込みます。「今までやってきたのが本当に出たという感じ」と大原監督が話せば、「凄く良い形で、ずっと練習していたんですけど、シュートは凄く緊張しました」と世継も笑顔。なかなかチャンスを創れなかった東大和南が、ワンチャンスを生かして同点に追い付きました。
にわかに動き出したベンチ。58分は両チームに1人目の交替が。かえつが梅原を下げて、金野敏也(3年・かえつ有明中)をピッチへ送り出せば、東大和南は瀬沼と本来のキャプテン服部凌大(3年・小平花小金井南中)をスイッチ。さらにかえつは2分後にも、ボランチで奮闘した小田桜介(2年・かえつ有明中)に替えて、中田怜(2年・かえつ有明中)を投入し、中盤の強度向上に着手。残りは20分。ここからがまさに勝負の時間帯。
62分はかえつ。金野の鋭いミドルはクロスバーの上へ。66分もかえつ。吉田が右サイドをドリブルで切り裂き、國枝を経由して、後藤がダイレクトで叩いたシュートはわずかに枠の右へ。69分はかえつの決定機。右サイドから長いFKが入ると、飯島が残したボールを國枝が右スミへ打ち込むも、「『手を出すよりは、しっかり足で外に蹴り出す方が確実かな』と思って、そこは一瞬でしたけど、判断を変えて止められたのは良かったと思います」と振り返る磐井が残した足でビッグセーブ。押し込むかえつ。耐える東大和南。
71分は東大和南。小山が短く付け、馬場涼輔(3年・羽村第三中)の折り返しを安達がミドルに変えるも、ボールはわずかにクロスバーの上へ。72分も東大和南。右から安達がマイナスに流し、池谷のミドルは枠を越えるも、「練習試合とかも1点取ると大量得点もあるので、そうなると結構気分がアガっちゃう感じ」とはその池谷。74分は東大和南の決定的なシーン。左から池谷が蹴ったCKに、フリーで飛び込んだ関口樹人(3年・FC.VIGORE)のヘディングはわずかに枠の右へ。一転して押し込む東大和南。耐えるかえつ。
輝いたのは「『絶対決めてやろう』という気持ちでいました」という2年生レフティ。その時は78分。センターバックの関口がフィードを送り込むと、162センチの服部は懸命のヘディングで前方へ。「途中交替で出てきた服部君が身長的にも正直『ムリかな?』と思ったんですけど、目の前にちゃんと落としてくれて、『ああ、来たな』と思った」池谷は前へ運びながら、「練習もちゃんとやっていた斜めの動きという所で、左利きもイメージしながら速いパスを足元へ」グサリ。「大地君が中に切れ込んでいったので、そのタイミングで中を見て斜めに入って、タッチも自分が想像していた通りに行った」レフティの世継が得意の左足で蹴り込んだボールは、左スミのゴールネットへ鮮やかに突き刺さります。殊勲のスコアラーは「たまたまそっちを見たら『おおっ!』てなっていたので」、そのまま応援団へ一直線。「もう鳥肌が立ちました。『やってくれたな。2年生ありがとう!』みたいな感じですよね(笑)」と笑ったのはアシストの池谷。1-2。東大和南がスコアを引っ繰り返しました。
このまま引き下がれないかえつも猛攻。80分にはゴール前のFKをクイックで始めると、4分前に交替でピッチに入った松脇大晟(3年・かえつ有明中)が左サイドでフリーに。渾身のシュートは、しかし「パスが出た瞬間はちょっと焦ったんですけど、ちゃんと寄せられたので、あとは触るだけでした」という磐井がファインセーブで仁王立ち。80+1分に東大和南は小山と南知秀(3年・日野第二中)をスイッチして、懸命のゲームクローズを。そして80+5分のラストチャンスはかえつ。松脇が執念で残し、國枝が打ち切ったミドルは枠を捉えましたが、無情にもボールはクロスバーに当たって跳ね返ると、程なくして吹き鳴らされたファイナルホイッスル。「みんな頑張りましたね」と池谷が話した東大和南に凱歌。1週間後の2回戦へと駒を進める結果となりました。


「正直冬は練習試合も大差で負け続けて、『ホント大丈夫かな?』という感じだったんですけど、みんなで我慢我慢でやり続けてきて、ここに来て結果が出てきているかなと思います」と大原監督も話した東大和南。守護神の磐井も「例年に比べて代が入れ替わった時期も遅かったし、自分たちのやりたいスタイルというのは全然できていない状態から始まったので、最初は本当に結果も出なかったし、つらい時期が続いたんですけど、最近になって崩しからの得点とか取れるようになってきて、それは本当にここまでスタイルを変えずにやってこれたというのが結果に繋がっていると思います」と指揮官の言葉に同調しながら、「『去年の成績を越えよう』ってみんな言っていて、今年は去年よりも精度の高いパスサッカーで東京を驚かせたい気持ちは強いです」と強気な言葉を。そういう意味でも、この日の勝利は自分たちのスタイルを再確認する意味で、大きなモノになったのかなと。前述したように昨年からレギュラーを務めてきた池谷は、1年前の躍進に対して「『都立でも行ける』と思えたのは大きいですね。ただ、『今年も行かなきゃいけない』みたいな気持ちはちょっとあるんですよ。『続けなきゃな』というプレッシャーはみんなありますね」と正直な気持ちを明かしつつ、「本当に追求していることは他のチームと全然違うので、見ている人も『面白いな』と思ってくれたりすると思いますし、そうやって自分たちのやりたいことをちゃんとやっていきたいですね」と決意を新たに。"グリーンのサザンクロス"が放つ輝きは、今年の東京高校サッカーシーンも興味深く照らしてくれそうです。       土屋

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

1015horikoshi2.JPG2試合目は野心を隠さない都立校同士の対戦。都立日野台と都立府中東が激突する注目の80分間は、引き続き堀越学園総合グラウンドです。
一昨年度はベスト8、昨年度はベスト16と、選手権予選においても都大会進出の"その先"を明確に目指すだけの成果を積み重ね始めている都立日野台。新チーム初の公式戦となった新人戦では、地区予選で都立松が谷にPK負けを突き付けられ、関東大会予選進出とは行きませんでしたが、インターハイ予選では0-1で敗れたものの、駒澤大学高と接戦を演じるなど、その実力は証明済み。今大会の1次予選でも2試合で25ゴールを奪って、このステージまで。國學院久我山への挑戦権を得るための大事な一戦に挑みます。
一昨年度と昨年度の選手権予選は、一次予選をきっちり勝ち上がって都大会を経験。その他のトーナメントコンペティションでも地区予選や支部予選を潜り抜ける回数が増え、その名前を聞くことも多くなってきた都立府中東。昨年末の新人戦では準決勝で大成に敗れ、関東大会予選進出を逃した中で、インターハイ予選では一次トーナメント進出を果たすと、今大会でも一次予選決勝で都立墨田川を延長の末に5-1で下して、3年連続となる二次予選へ。地区トップリーグでは全勝でグループ優勝を勝ち獲るなど、さらなる躍進を狙うだけの要素は揃っています。高尾の空から降り続く雨は一向に止む気配なし。12時。日野台のキックオフでゲームはスタートしました。


先にシュートを放ったのは2分の日野台。ミドルレンジから山田響(3年・コンフィアール町田)が狙ったシュートはクロスバーを越えましたが、10番が積極的なトライを。一方の府中東は「ちょっと緊張していたのかなというのと、いつもの攻撃の良さが今日は出ていなかったなという感じはありましたね」と本宿博史監督が振り返ったように、なかなか効果的なアタックを繰り出せず。「最初はバタつきましたね」とは林田諒太(3年・FC多摩)。ややうまく行かない時間が続きます
ところが、先にスコアを動かしたのは府中東。25分、左サイドを抜け出した林田がGKをかわして中央へ折り返すと、飛び込んできたのは地区トップリーグでダントツの得点王に輝いた鈴木涼雅(3年・FCトレーロス)。丁寧なシュートが確実にゴールネットを揺らします。「相当走ってますね。もう自由にやっています」という林田のアシストでエースがきっちり一仕事。府中東が1点のアドバンテージを手にしました。
ビハインドを負った日野台も、28分には右から山田がCKを蹴り込みましたが、DFが冷静にクリア。33分は逆に府中東のセットプレー。左サイドで斉藤琉嘉(3年・八王子上柚木中)がショートコーナーを蹴り込み、重久洋輝(3年・府ロクJY)、林田と繋ぎ、鈴木が浮き球で裏を取るも、宗形春希(3年・三鷹F.A.)にはわずかに届かず。36分は日野台。ルーズボールにいち早く反応した山田のシュートは、DFが体でブロック。「キツい時間もあったんですけど、先制点が大きかったですね」とは林田。府中東が1点をリードして、ハーフタイムに入りました


後半はスタートから日野台に交替が。右サイドハーフの笹沼李空(3年・多摩落合中)に替えて、宮本開(2年・FC府中)を送り込み、サイドのバランスを整えに掛かると、43分には同点のチャンス。ピッチ左寄り、ゴールまで約25mの位置から、山田が直接狙ったFKは強烈な弾道で枠を捉え、府中東のGK道本勝太(3年・田無第四中)がわずかに触って方向の変わった軌道はクロスバーにハードヒット。こぼれを拾った、キャプテンマークを巻く橋本晃輔(3年・町田鶴川第二中)のミドルは枠を越えましたが、あわやというシーンにどよめく場内。
44分も日野台。宮本が右サイドを運んで折り返し、3列目から飛び出した松永祐太郎(3年・FC多摩)のシュートは枠の左へ。47分は府中東。右サイドで得たのは、ゴールまで25m強のFK。林田が蹴ったキックは壁がブロック。49分も府中東。工藤琢斗(2年・FC Branco八王子)のパスを受け、左サイドを切り裂いた斉藤が中へ送り、ニアに入った鈴木のスライディングシュートは日野台のGK勝又祐樹(3年・日野七生中)ががっちりキャッチ。右から岸井雄佑(3年・FC.VIDA)、西谷惇(3年・FUNフットサルクラブ)、小山翔葵(3年・JACPA東京FC)、小田寛樹(3年・稲城第五中)で構成された日野台4バックも、何とか1失点で踏みとどまります。
53分も府中東。右センターバックの高橋了悟(2年・三鷹F.A.)が短く付けると、「『右に来たらもう勝負』とみんなに言われている」という佐藤葵士(3年・JACPA東京FC)はサイドをちぎってシュートを放つも、ボールは枠の左へ。54分は日野台に2人目の交替。効いていた山田を下げ、185センチの長身フォワード高橋幹也(3年・FC府中)を投入し、前線に明確なターゲットを。
ところが、次の得点を記録したのも府中東。57分に相手ディフェンスラインのビルドアップを、「もうこれは絶対来るなと」狙っていた林田がボールを奪うと、「もうかわしたら1点だなと思ったので」冷静にゴールキーパーを外し、無人のゴールへボールを流し込みます。「想定内だったので、アレをずっと狙っていて『来たな』と思いました」という林田の抜け目ない一撃は貴重な追加点。両者の点差は2点に開きました。
苦しくなった日野台は59分、古川竜太郎(3年・FC.VIDA)を起点に高橋幹也がドリブルからシュートを放つも、重久が体でブロック。逆に60分は府中東。鈴木が右へ振り分け、佐藤の枠内シュートは勝又がファインセーブ。日野台は60分に大竹康平(3年・アローレはちきた)、63分に柳沢直哉(3年・東京ウエストFC)と最上級生を相次いでピッチへ送り込み、打ち出したい反発力。65分には宮本のパスから大渕詩音(3年・立川第九中)が打ち切ったシュートは、DFをかすめてわずかにゴール左へ。反撃弾とは行きません。
68分は府中東。右サイドを抜け出した佐藤のクロスに、突っ込んだ斉藤のシュートは勝又がキャッチ。71分も府中東。ここも右サイドをぶっちぎった佐藤が丁寧にクロスを放り込み、ファーに飛び込んだ斉藤のシュートは枠を外れますが、「スピードには自信があります」と言い切る佐藤と斉藤の両サイドアタッカーは、本宿監督も「どことやっても十分通用する子たちかなと思います」ときっぱり。終盤になってもワイドを切り裂き続けます。
まずは1点を返したい日野台。74分には柳沢が左CKを蹴り込むも、林田が確実にクリア。75分に今度は中央から柳沢が放り込んだFKは道本が丁寧にキャッチ。76分にも高橋幹也のパスから宮本が狙ったミドルは、宗形が果敢に顔面ブロック。池田豊嗣(3年・調布中)と児玉尚也(3年・調布神代中)で組むセンターバックを中心に、「結構失点が多いので、ゼロで抑えたい」(佐藤)府中東守備陣の続く高い集中力。
トドメの一撃は福田龍生(2年・調布神代中)が1枚目の交替カードとしてピッチへ解き放たれた直後の78分。自らのドリブルに対するファウルでFKを獲得した林田は、「笛が鳴ってなくて、キーパーがポストで壁の設定をやっていたので、これは打つしかないと思って」すかさず直接ゴールを狙うと、ボールは素晴らしい弾道で左スミのゴールネットへ豪快に飛び込みます。「無回転的なブレ球はずっと練習していたので」という林田の技術と判断力が融合したゴラッソには、本宿監督も「3点目のFKは定石というか、必然性のある彼のこの3年間の努力の賜物で、この夏を過ぎてからパンチのあるシュートを打てるようになったので」と納得の表情。最後は柴田凌雅(3年・FC多摩)を送り込み、ゲームクローズにも成功した府中東に凱歌。優勝候補に挙げられる久我山への挑戦権をもぎ取る結果となりました。


府中東は前述したように、今シーズンの地区トップリーグで46得点を挙げての7戦全勝という結果を出したのもうなずけるような好チームでした。「基本的には自分のサッカーのイメージは"ハンドボール"」という本宿監督の下、ワイドに佐藤と斉藤というスピード豊かなアタッカーを置きながら、「ゴール前にリトリートされた時の崩し方で、両サイドを余らせると。両サイドに引き付けられれば、今度は中を使う、というコンビネーションや調和がうまくいくという」(本宿監督)アグレッシブなスタイルは非常に魅力的。9月には清水桜が丘に出向いたり、先週は三浦学苑に出向いたりと、他県の強豪とも肌を合わせてきたことが、ここに来てチーム力を一段階引き上げているそうで、指揮官は「今日久々に都大会で結果が出せたというのは、お世話になったいろいろなチームに感謝ですよね」と笑顔を見せました。次の相手は強豪・久我山。「楽しみですね。ずっと強いチームとやってみたかったので」(佐藤)「久我山とは本当にやりたかったです。僕たちの手本となるサッカーをやってくれるので、それにどれだけできるかという所ですね。でも、チャレンジャーなのでやりやすいですよ」(林田)と両選手が期待を口にすれば、「ウチは自分たちでアクションしていくサッカーなので、10点取られても自分たちのサッカーで3点取れるようにというふうには考えていますね。その方が自分たちもやっていて楽しいと思いますし、結果がどうなるかはやってみないとわからないですけど、自分たちのスタイルを通すしかないかなと思います」と本宿監督も力強い決意を。都立府中東。注目しておいて損はなさそうです。        土屋

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

20171015horikoshi1.JPG全国出場経験を有する強豪がいきなり初戦で激突。2年前のファイナリストでもある堀越と、昨年度のファイナリストとしての記憶も新しい成立学園の対峙は、堀越学園総合グラウンドです。
2014年度、2015年度と続けて選手権予選で西が丘での白星を奪取。共に全国まではあと一歩及ばなかったものの、古豪復活を強く印象付けた堀越。迎えた今シーズンは関東大会予選の初戦で日本学園に大敗を喫すると、インターハイでも支部予選初戦で都立鷺宮にPK戦で敗れるなど、トーナメントコンペティションでは苦戦が続いたものの、前半戦は1勝も挙げられなかったT2リーグでも、9月には3連勝を達成しており、チーム全体のバイオリズムは上昇傾向に。ホームで戦う選手権予選のファーストマッチに準備万端です。
昨年度は宮内聡監督が好チームを創ってきたものの、インターハイ予選、選手権予選と全国の懸かった一戦で主導権を握りながらも、それぞれPK戦と0-1で屈し、晴れ舞台を踏むことは叶わなかった成立学園。今シーズンはここまで関東大会予選の2回戦で実践学園に競り負け、大成に都立駒場と難敵を一次トーナメントで撃破したインターハイ予選は、駒澤大学高に0-1で惜敗した中で、こちらも9月のT1リーグでは実践学園、FC東京U-18(B)、関東第一とリーグ指折りの強豪相手に3連勝を飾り、宮内聡監督も「割とTリーグの後期は内容が良くなってきたので、みんな自信を持ってやるようになった」と語るなど、チームには確実に成長の跡が。12年ぶりの全国のみに照準を合わせています。残念ながら朝から降り続いている雨は止まず、高尾の空は曇天模様。ビッグマッチは成立のキックオフでスタートしました。


先にシュートを放ったのは堀越。2分に右へ開いた工藤颯太(3年・F.C.Branco八王子)のクロスを、キャプテンの佐々木響希(3年・横浜FC JY)が頭で残し、ルーズを拾った米田悠哉(2年・JACPA東京FC)のミドルはDFがブロック。7分には成立も京谷泰我(3年・ジェフユナイテッド千葉U-15)のパスを左で受けた八木橋俊介(2年・青森山田中)が、カットインから枠の右へ外れるシュートまで。堀越は11分に星野凪砂(3年・相模原上溝中)が短く付け、青木翔(2年・F.C.Branco八王子)のミドルは成立のGK横井健太(3年・FCトリプレッタJY)にキャッチされたものの、ピッチコンディションもあってか、まずはお互いが揃って静かに立ち上がります。
14分は成立。八木橋、佐久間駿希(3年・田口FA)とスムーズにボールが回り、窪田稜(2年・S-P FUTE U-15)のシュートは枠の右へ。17分も成立。窪田が右へ振り分け、上がってきたサイドバックの大野裕輝人(3年・成立ゼブラFC)のクロスを、ファーでフリーになった菅原克海(3年・中野北中野中)が頭で叩くも、ボールはゴール右へ。18分も成立。菅原、八木橋と繋いだボールを窪田は右から中へ戻すと、佐久間の反転シュートは堀越のGK久保田晴也(3年・あきる野東中)がファインセーブで回避しますが、あわやというシーンを創出。そのCKの流れから、八木橋の左クロスに村上渉(3年・クリアージュFC)が競り勝ち、大野がダイビングヘッドで枠へ飛ばした一撃は久保田がキャッチ。「あとはスルーパスの精度が上がれば通るという展開が何本かあった」と窪田。攻勢は成立。
ただ、26分に京谷の左FKをファーで合わせた大野のヘディングも久保田に阻まれ、30分にも鈴木皓(3年・柏レイソルU-15)のパスを佐久間がヒールで流し、村上が出したスライディングパスは窪田に届かず、久保田にキャッチされると、先に歓喜の瞬間を迎えたのは"ホームチーム"。33分にショートカウンターから三根碧斗(2年・あきる野東中)が左へ流し、少し運んだ工藤は目の前のディフェンダーをブラインド気味に使って、右スミギリギリへ綺麗なシュートを突き刺します。「攻めている時に奪われた後のポンと入る、そのボールでポイントを作られているから、リスクマネジメントはもうずっとやっていたんだけど」と宮内監督も嘆く堀越のカウンターはゴールで完結。"ホームチーム"が1点のリードを奪いました。
「インターハイでも先制されて、逆転勝ちみたいなことが多かったんですけど」と窪田も話したように、今シーズンは増えている先制点の献上を、この日も突き付けられた成立。38分には大野を起点に八木橋のパスから窪田が左クロスを上げ切り、佐久間が叩いたシュートは久保田がビッグセーブ。1本のチャンスをしっかり成果に結び付けた堀越が1点のアドバンテージを握って、最初の40分間は終了しました。


ハーフタイムを挟んでも攻勢は成立。48分に左サイドから京谷が右足で上げたクロスに、佐久間が合わせたヘディングは久保田にキャッチされたものの、後半のファーストシュートを打ち切ると、52分には決定機。村上が縦パスを打ち込み、受けた佐久間はすかさずスルーパス。抜け出した窪田はGKと1対1になりましたが、少しドリブルが大きくなった瞬間を久保田が見逃さず、果敢に飛び出してビッグセーブ。守護神の久保田や、CBコンビの串田滉樹(3年・FCヴァリエ都留)と水流大輔(3年・FC.GONA)を中心に、途切れない堀越ディフェンスの集中力。
「ハーフタイムは『このまま同じことを繰り返したら点は取れねえぞ』という話はしたんですけどね」と話す宮内監督は、53分に1人目の交替を決断。左サイドバックの京谷を下げて、田村裕(3年・成立ゼブラFC)を最前線に送り込み、複数ポジションを入れ替える勝負の一手を。59分はセットプレーのチャンス。中央右寄り、ゴールまで約25mの位置から、FKを獲得した佐久間が自ら狙ったキックは枠を捉えるも、久保田が丁寧にキャッチ。62分にも鈴木が左へ流し、八木橋がカットインから左スミへ収めたシュートは、ここも久保田がファインセーブで回避。直後に成立は2人目の交替。菅原に替えて、高木健匠(2年・横浜F・マリノスJY)を入れる「もう行くしかないかという感じ」(宮内監督)の采配を振るいます。
すると、65分に輝いたのは「攻撃陣に『精度を高めれば決めるからパスをくれ』って言ってました」という2年生ストライカー。左サイドでボールを持った八木橋がクロスを上げると、「ファーストタッチでうまい所に止められた」窪田は既にエリア内。「キーパーがニアを消したので、ファーに流し込めば取れると思って」左足で押し出したボールは、絶妙のコースを辿って右スミのゴールネットへ転がり込みます。「2年生のベンチに入れていない人たちから、『点を取ったら来てくれ』と言われていたので、『取ったら行こう』と思って行きました」という窪田は応援団の方向へ一目散に。11番が叩き込んだ貴重な同点弾。ゲームは振り出しに引き戻されました。
粘り強く時計の針を進めていた中で、追い付かれてしまった堀越は66分に最初の交替。左サイドで奮闘した水野洸(2年・田口FA)と寺尾海音(3年・東伊興SC)をスイッチして、サイドの推進力向上に着手。67分には佐々木のパスを工藤が力強く前に運び、こぼれを狙った佐々木のミドルは枠の左に逸れるも、後半最初のシュートを記録。68分にも工藤を起点に寺尾が残し、佐々木がクロスバーを越えるミドルまで。工藤のキープ力が灯す、勝ち越し弾への希望の光。
69分の主役は「シュートがあまり打てていなかったので、どんどん貪欲にシュートを打とうかなと思ってピッチに入った」ゼブラ軍団の13番。右サイドでボールを持った高木は、「ちょっとドリブルがデカくなったかなと思ったんですけど、相手が来なかったので」左足一閃。低い弾道で枠を襲ったボールは、そのままゴールネットへ突き刺さります。「自分でも覚えていないですけど、スタンドの方に走り出して、飛び込んでグチャグチャにされた感じです」という高木も、窪田同様に応援団の真ん中で歓喜の抱擁。「良い仕掛けでしたね。アレは彼の得意なプレーなので」と指揮官も称賛した高木が途中出場で大仕事。4分間で成立がスコアを引っ繰り返しました。
1点のリードから一転、追い掛ける展開となった堀越。70分に佐々木が右へ展開し、高根洋介(3年・朝霞第三中)が狙ったシュートは枠の上へ。71分は成立に3人目の交替。八木橋と武井颯太(3年・成立ゼブラFC)を入れ替え、攻守におけるサイドの強度向上を。73分は堀越にビッグチャンス。右から高根が中央へ戻し、工藤が粘って落としたボールを寺尾は確実に枠へ飛ばすも、ここは横井がファインセーブで仁王立ち。スリリングな局面も両者の点差は変わらず。今度は照山颯人(2年・柏レイソルU-15)と中村海斗(3年・東松山ペレーニア)の成立センターバックコンビに圧し掛かる失点回避のプレッシャー。
74分は堀越。右サイドでの崩しから工藤が裏へ通し、走った高根の折り返しに米田が突っ込むも、主審はオフェンスファウルの判定を。直後に堀越は2人目の交替として、成立の脅威になり続けた工藤を下げて、古澤柊磨(2年・S.T.FC)に託した同点とその先。78分は成立に4人目の交替。同点弾の窪田と田中将太(3年・バリエンテオンセFC)を入れ替え、取り掛かるゲームクローズ。78分は堀越。左サイドで奪ったCKを米田が蹴るも、シュートまでは持ち込めず、これがこのゲームのラストチャンス。「今年のチームは本当に経験不足ですから、勝つか負けるかは本当に大きいんですよね。この子たちには」と宮内監督も安堵の表情を浮かべた成立が、2回戦へと駒を進める結果となりました。


「『このまま負けちゃうかな』と思ったけど、今日のこういう試合がやっぱり"初戦の難しさ"ですよね。コイツらも相当緊張していたので、相手のグラウンドに乗り込んでいかないといけないゲームでしたし」と80分間を振り返った宮内監督。終わってみれば今日のゲームは、2年生アタッカーの2人がチームを救う結果となりました。特に決勝ゴールとなった2点目のスコアラーでもある高木は、「自分はいつも途中から出してもらっているんですけど、なかなか点が入らなくて、いつもバーとかに当たっちゃうので、今日は点が入って良かったです」と話した後に、「実はTリーグの開幕戦に点を取って、それ以来のゴールなんです」と続けて笑顔を見せましたが、こういうラッキーボーイの存在もトーナメントコンペティションを勝ち抜く上では非常に重要。また、「まだ1試合に1点ぐらいしか取れていないので、1試合に2点ぐらい取れるようになりたいと思っているんですけど、前期のリーグ戦より夏以降からは成長できている実感は何となくあります」と話す、同点弾を決めた窪田の抜群のスピードも含めたパフォーマンスにも注目する必要がありそうです。「3-0で勝たせてもらうよりも、良い勝ち方かもしれないですけど、それは今度の結果を見て、『あの試合が良かったね』ということになるんでしょうから、ここからですよね」と気を引き締めた宮内監督。12年ぶりの戴冠へ。成立の挑戦はまだまだ続きます。         土屋

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

日産スタジアムで行われた
キリンチャレンジカップ2017の
日本×ハイチは3-3のドローとなりました。
以下、試合後の記者会見における
ハイチ・マルク コラ監督のコメントです。


(ハイチ・マルク コラ監督)
我々にとって非常に良い結果だったと思います。選手たちは1点リードを守り切れずに残念がっている感じでしたが、非常に私は満足しております。前半20分までは、我々は実際にプレーしていないような状況でした。言ってみれば"観客者"のような感じでした。それは選手も当然理解していて、何とかそこから盛り返してやっていこうと思ったのですが、もう既に2失点してしまった状態だったので、少し難しい状態でした。


その後は我々が1点取ることができ、少しチームが盛り返して、その後に戦術を少し変えました。中盤でスペースを多く与え過ぎていたので、そういう状況だと日本相手には非常に難しい状況だったので、そこを修正しました。後半は私たちの選択は良かったというふうに思っております。それで2点目、3点目と点が入って、非常に選手は頑張ってくれたと思いますし、非常に良いプレーをしてくれました。そして日本が3点目を取ったのは、論理的と言えば論理的なのですが、私はこの結果に満足しています。当然多少ガッカリした部分はありますが、全体としては満足しております。


日本のチームについてですが、私は非常に良い印象を持っております。結果は日本にとって勝ちということではなかったですが、非常に多くチャンスも創っていましたし、非常に良い印象がありました。ただ、試合というものはボールを支配したからといって勝つものではないということが、今回証明できたと思います。我々は実際日本に比べて3分の1ぐらいしかチャンスを創ることができなかったですが、この結果になったというのは、我々のチームに決定力があったということの証明だと思います。


Q:最後のコメントで「決定力」というお話がありましたが、日本では試合のたびに取り沙汰されています。日本がチャンスを創りながら、なかなかゴールを決め切れなかったことは、どの辺に原因があるとお考えでしょうか?


A:特に日本にとって大きな原因というものはないと思います。日本は非常に良い道、正しい道を歩んでいると思います。一般的にサッカーというのはチャンスが多ければ、当然ゴールも多く入る可能性があるスポーツで、日本は本日でも6点7点入っていてもおかしくない試合だったと思います。一方で我々はこの3点というのが、現状で取れる点数だったと思っております。日本は確かに3点以上取ることができませんでしたが、私からすると、そんなに心配することはないと思っております。我々は日本がワールドカップに出場する時には一番最初のサポーターになりたいと思います。


Q:中盤の修正の話は、前半の最後に16番の選手(アンドリュー・ジャンバプティステ)を入れたあたりだと思いますが、前半は中盤でかなり苦労していたのはわかりました。あの交替が前半の最後のタイミングになった理由を教えてください。


A:今回の選手交替につきましては、前半を見てチームがうまくいっていないというふうに思っておりました。それで、その前半終了間際のタイミングで選手を入れたというのは、チームメイトと少しでも一緒にプレーをする時間を作って、あとはピッチに慣れたり、そういう様々な状況で、「このタイミングで入れるのが良い」というふうに判断しました。


Q:日本は前半、17番(小林祐希)の選手を中心に中盤を作っていたと思いますが、そこを抑えるために具体的にどのように考えられたでしょうか?


A:前半の我々はそれほど当たりも強くなく、運動量もなかった状態でしたので、日本の選手の足元にアタックして、ボールを取りに行くというプレッシャーを掛けようと思ってやった所、実際それは日本の選手にとっては非常に嫌な感じだったということで、彼らは「プレーをするのがちょっとうまくいかないな」というふうに感じていたと思います。そして後半に入って、我々はもっとアグレッシブにボールホルダーにプレスを掛けに行って、それがうまく機能したと思います。


以上です。


土屋

キャンペーン

このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。
RSS

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

アーカイヴ

SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
Select Country...

当サイトのセキュリティ強化の為、ブログコメント欄を閉鎖する事となりました。
ご不便をおかけして大変申し訳ございません。



本サイトで使用している文章・画像等の無断での複製・転載を禁止します。
Copyright© 2003 - 2017 J SPORTS Corporation All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission.