Jユースカップ2010決勝 FC東京U-18×横浜F・マリノスユース@長居

  • 2010年12月26日 23:02
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2010年シーズンにおけるクラブユース界にとってのラストゲームはJユースカップのファイナル。春先から1年に渡ってお互いに切磋琢磨し、小さくない成長を遂げてきた数あるチームの中からわずか2チームが長居スタジアムまで辿り着きました。大会連覇を目指すのはFC東京U-18。夏のクラブユースはまさかの1次ラウンド敗退。秋の高円宮杯ではサンフレッチェ広島ユースに敗れて準優勝。ラストチャンスに全国制覇への強い気持ちを懸けています。対するは初優勝を狙う横浜F・マリノスユース。昨年の高円宮杯制覇から一転、今年はなかなか結果が伴わず、「あまり力のないチームと言われがちだった」とはキャプテンの保田隆介(3年・横浜F・マリノスJY追浜)ですが、最後の大会で全国の頂点を狙える所まで勝ち上がってきました。関東の強豪同士が冬の大阪で交差する、まさに2010年の総決算は、駆け付けた両サポーターが贈る大きな声援の中でキックオフされました。ファイナルということもあり、少し慎重な展開になるかと思われた立ち上がりに早くも動いたスコア。5分、横浜の右SB星雄次(3年・横浜F・マリノスJY)がドリブルで右サイドを持ち上がって中へ送り、小野裕二(3年・横浜F・マリノスJY追浜)のスルーを経て、受けた松本翔(3年・横浜F・マリノスJY)のシュートは東京GK三浦龍輝(3年・町田JFC)のセーブに遭いますが、足を止めなかった星雄次がそのままこぼれ球をボレーで叩くと、ボールに揺らされたゴールネット。先制の1点は横浜に記録されました。さて、いきなりビハインドを追い掛ける格好となった東京。「相手が前とは凄い変わってて、ブロックを敷くのか、前から行くのかでハッキリとプレスに行けなかった所での失点」とはキャプテンのCB松藤正伸(3年・FC東京U-15深川)。その後も「前の4人が流動的に動いてくる」と倉又寿雄監督も話した横浜の小野、松本、星広太(3年・横浜F・マリノスJY)、後藤拓斗(3年・ヴェルディSS小山)がうまくスペースに潜って受けてを繰り返すと、東京はなかなか4人を捕まえ切れず、ボールアプローチでも後手を踏んでしまい、ペースを掴めません。26分は流れるような横浜のアタック。左からSBの山田融(2年・横浜F・マリノスJY)が中に入れたボールを後藤、松本とワンタッチで繋ぎ、渡辺大斗(3年・横浜F・マリノスJY)のシュートは東京CB小林聖弥(2年・FC東京U-15むさし)が体でブロックしたものの、高い技術で相手を翻弄します。ところが30分、ワンチャンスを生かしたのは東京。相手のクリアを拾った武藤嘉紀(3年・FC東京U-15深川)が右へ長いボールを送ると、トラップで前へ持ち出した前岡信吾(3年・FC東京U-15深川)が、シュートともクロスとも取れるキック。DFに当たったこぼれ球へ誰より早く駆け寄ったのは、「運動量だけは負けたくない」という江口貴俊(3年・FC東京U-15むさし)。佐々木陽次(3年・富山北FC)の負傷離脱を受けて、本来の右SHではなくボランチへ入った江口の長いフリーランが報われ、東京が同点に追い付いて前半は終了しました。迎えた後半も、先に反発力を見せ付けたのは横浜。56分、左サイドで松本が縦にドリブルを仕掛けてエリア内へ侵入すると、対応した廣木雄磨(3年・FC東京U-15むさし)とのコンタクトで転倒。すると木村博之主審はホイッスルを鳴らし、ペナルティスポットを指差します。やや微妙ではありましたが、当然判定は覆らず。松本が自らGKの逆を突いて右スミへ蹴り込み、横浜が再びリードを手にしました。前半の終盤にはリズムを取り戻しつつあったはずの東京でしたが、後半に入ってからはまたも沈黙。時折前岡や武藤のボールキープからチャンスの萌芽は見えかけるものの、シュートを打てません。それでもここぞというシーンをモノにしてしまうのが倉又トーキョー。67分、中盤で橋本拳人(2年・FC東京U-15深川)がボールを奪うと、岩木慎也(2年・FC東京U-15むさし)が思い切りよく振り抜いた左足ミドルはDFに当たり、GK鈴木椋大(2年・名古屋グランパス三好FC)の頭上を越えると右ポスト内側を叩いて、ゴールの中へ。こちらも代役と言っていい岩木の、やはりスタメンで起用されて先制ゴールを挙げた高円宮杯準決勝に続く、大事なゲームでの殊勲弾。「どんどん成長していって、僕たち3年生が支えてもらう側になっていった」と松藤も讃える2年生コンビで奪った再同点。ゲームは振り出しに戻りました。「消極的になった所の横パスやバックパスを取られて」(横浜・松橋力蔵監督)再度追い付かれた横浜。やはり注目を集めたのはトップチームでもレギュラーを務める小野。ただ、「小野君は中からウチの右に流れることが多い。そこは廣木が絞って対応していたが「僕は小野にやられたことがない」って自信持ってたし、実際やられなかった」と倉又監督が話した通り、廣木をはじめ東京DFが粘り強く対応し、うまく消すことに成功します。そんな中、今日の横浜を牽引していた男が三たび輝きを放ったのは78分。右サイドでボールを受けた松本は、斜めに素晴らしいクロスを入れると、ニアへ飛び込んだ途中出場の高橋健哉(3年・横浜F・マリノスJY)は左足アウトで流し込むファインゴール。横浜が三たびリードを奪います。いよいよ追い込まれた東京。倉又監督も81分に「思い切って行きました」という大きな決断。2トップの前岡と得点ランクトップの秋岡活哉(3年・FC東京U-15むさし)を下げて、野沢英之(1年・FC東京U-15深川)と岩田拓也(1年・FC東京U-15むさし)を投入し、最前線には橋本と武藤を並べ、最後の勝負に出ます。すると88分、左に流れた武藤が中へ上げたクロスは横浜DFを全員越えてファーまで届くと、そこに走り込んでいたのはまたしても江口。右足に当てたシュートはコロコロとゆっくりゴールへ吸い込まれていきます。「豪快に決めた訳じゃないけど、自分の持ち味は出せた」という左足親指の爪を剥がしながら奮闘した江口の今日2点目。三たび追い付いた東京。「何かあるとは思っていた。簡単には勝たせてもらえない」とは松橋監督。勝敗の行方は延長へと持ち越されることになりました。91分、岩田のクロスを江口が頭で狙うも枠の左へ。93分、武藤が左へ流れながら放ったシュートはGK鈴木がキャッチ。95分、武藤が強引なドリブルで2人をぶち抜き、枠へ飛ばした決定的なシュートは鈴木が足でファインセーブ。延長はここまで常に対戦相手から称賛されてきた“持久力”を生かして、東京が攻勢に出ていました。ただ、「もう少し運動量が落ちるかと思ったけど落ちなかった」と敵将の倉又監督が語れば、「足を攣る選手もいなかったし、自信持って延長戦に臨んだ」と松本。そして決して走り負けていなかった横浜の“持久力”が結実したのは100分。渡辺が起点になったカウンター。右サイドを鈴木雄斗(2年・横浜F・マリノスユース)が抜け出し、上げたクロスに二アへ入って頭に当てたのは162センチの松本。三浦及ばず、ボールはゴール左スミへ到達。3-4。松本は実質2ゴール2アシスト。横浜が四たび突き放しました。諦めない東京も後ろは3バックで、松藤もボランチへ上げて、とにかく長いボールを入れ続けますが、宮本和輝(2年・横浜F・マリノスユース追浜)を中心に横浜ディフェンスも確実に跳ね返し続けます。2つ目の四たびは訪れず。鈍色の空へ吸い込まれた長い長いホイッスル。110分間揺れていた勝利の女神が微笑んだのは横浜。持ち味の高いテクニックも存分に披露し、相手のストロングでも決してひけを取らなかった末の戴冠は見事の一言。そして「最後まで諦めないでやることは彼らの中に根付いていた。本当によく成長してくれた」と倉又監督も笑顔を見せる、3度のビハインドにも屈しなかった東京の底知れない闘志と意地。2010年最後のクラブユース王者を決めるにふさわしい、壮絶なゲームを見せてくれた両チームに心から感謝したいと思います。    AD土屋


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