フレンドリーマッチ U-18Jリーグ選抜×日本高校サッカー選抜@国立

  • 2010年02月27日 19:30
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Jリーグのクラブユース選抜と、選手権の優秀選手をさらにふるいにかけた高校選抜の激突。それがゼロックススーパーカップという、非常に注目度の高いゲームの前座として開催されるとあっては、行かない訳にはいきません。Jリーグ選抜のキャプテンを務めた夛田凌輔(C大阪・2年)が「選手権をTVで見てた人たちと試合できることは楽しみでワクワクして待ってた」と言えば、高校選抜の10番を背負った柴崎岳(青森山田・2年)も「同年代の選手と鎬を削れてものすごく楽しい試合」と語るなど、選手たちにとっても聖地・国立での一戦はかなり魅力的に映ったようです。さて、ゲームは序盤から、「杉本(健勇・C大阪・2年)に当ててキープしてというのを徹底的にやった」(倉又寿雄監督)Jリーグ選抜が攻勢に。収める杉本へ、中盤両ワイドの堀米勇輝(甲府ユース・2年)と高木善朗(東京Vユース・2年)と、U-17W杯に臨んだ日本代表のレギュラー2人に加えて、FWの原口拓人がよく絡み、チャンスを創ります。するとスコアを動かしたのもJリーグ選抜。24分、堀米のショートコーナー、受けた高木かクロスを送ると、立ち上がりから積極的なオーバーラップを繰り返していた「国立のピッチは夢だった」という右SBの松原健(大分U-18・2年)が左足ボレー。ボールは右スミに吸い込まれ、流れそのままにまずは先手を取りました。さて、記憶も新しい選手権のヒーローたちが顔を揃えた高校選抜は、配給役を担う碓井鉄平(山梨学院大附・3年)と柴崎のドイスボランチも守備に回る時間が長く、なかなか2トップの赤崎秀平(佐賀東・3年)と黄順旻(神村学園・3年)まで、ボールが回りません。30分には柴崎と赤崎のコンビネーションからいい形を掴んだものの、判定はオフサイド。「前半は堅くなって、いいパフォーマンスが出せなかった」とは高校選抜の大浦恭敬監督。シュート数7対0というスタッツ通り、まずはJリーグ選抜が圧倒して35分間が終了しました。後半は開始から高校選抜に交替が。選手権得点王の山本大貴(ルーテル学院・3年)と小島秀仁(前橋育英・2年)を投入すると、結果的にこの2人がゲームの流れを変えることになります。39分、柴崎のスルーパスに反応した赤崎がシュート。これはGK渡辺泰広(新潟ユース・2年)がファインセーブで逃れるも、そのCKから柴崎のキックに高い打点で合わせたのが山本。選手権の開幕戦でも2点を奪った、縁起のいい舞台で再び結果。1-1、ゲームは振り出しに戻りました。そうなると今度は一転、高校選抜に勢い。「相手がバテてきた」(碓井)所に、U-17W杯でもコンビを組んだ小島がボランチに入ったことで、柴崎がかなり高いポジションを取り始め、ボールを呼び込み、好機を窺います。今度は劣勢を強いられたJリーグ選抜。その中で光ったのは途中出場の小野裕二(横浜FMユース・2年)。43分に投入されると、直後に2度のチャンスをお膳立て。54分には廣木雄磨(FC東京U-18・2年)のクロスに、ドンピシャヘッド。GK櫛引政敏(青森山田・2年)のファインセーブに阻まれましたが、持ち味のフィニッシュに絡む力を発揮してみせます。終了間際の70分、高校選抜に最後の決定機。左SB中島龍基(青森山田・3年)のクロスは赤崎へ。しかし、やや入り過ぎてコントロールを失い、シュートできず。72分、Jリーグ選抜に最後の決定機。中央から夛田のFKはキッチリ枠内へ。GK原田直樹(広島観音・3年)が鋭い反応でセーブ、リバウンドを松原が押し込み、劇的勝利かと思いきや、オフサイドでノーゴール。そのまま1-1。ドロー決着となりました。試合後の会見で倉又監督は「光栄な試合を監督させていただいた。今日に限らず、こういうゲームを増やしていくことが日本サッカーのためになる」と語っています。このゼロックスの前座というのは毎年のベースにして、例えば土日ないし祝日に開催される代表戦の前座とか、今年の開催は発表されていませんがオールスター(JOMOカップ)の前座などに組み込んでいったら面白いかなあと、今回改めて感じました。色々な意味で非常に意義深いゲームだったのではないでしょうか。   AD土屋


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プリンス関東2部参入決定戦 成立学園×鹿島@鹿島ハイツ

  • 2010年02月14日 18:36
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チームによってバラつきはあるものの、新チームが結成されてからこの数ヵ月の集大成をぶつける舞台が今日。県内、あるいは都内のコンペティションにとどまるか、それともより広い世界に打って出るか、プリンス関東2部への参加を懸けた参入決定戦を見に、甲斐チーフと鹿島ハイツへ行ってきました。10時半からの第1試合はガッツが足りずに無念の回避。第2試合の東京都代表・成立学園と茨城県代表・鹿島をレポートします。昨年のレギュラーはキャプテンのMF東大樹(2年)とGK四宮祐貴(2年)の2人のみ。まさに新チームと言うべき成立は、今日が宮内監督復帰後、初の公式戦。一方の鹿島は、新人戦でベスト8、先週の県代表決定戦でも古河第三を3-2で振り切るなど真剣勝負を経験。GK片波見晃洋(2年)、左SB田村謙太(2年)、ボランチの橋本祥太朗(2年)と3人の選手権経験者を擁し、プリンス残留を目指します。いきなり鹿島のMF坂口勇樹(1年)が積極的なミドルを放って始まったゲームは、まず成立に攻撃の形が。1つは右SBの井上啓太(2年)に展開しての、またCB川崎裕大(2年)からの縦パスで、竹中公基(2年)と石堂圭太(2年)の2トップを走らせて基点を作るという、昨年のチームと同じスタイルを多用します。7分には井上の縦パスを、右サイドから石堂が折り返し、竹中がターンしてシュート。狙った形でフィニッシュまで持ち込みました。さて、ややキープ率では劣っていた鹿島も、ボールを持った時の繋ぐアイデアと技術はなかなか。4-5-1の1トップ下に入った久保和輝(2年)を中心にパスを回し、長身ボランチの橋本も前線まで飛び出してくるなど、反発力も見せます。20分過ぎからはかなり膠着した展開の中、少しずつ成立に自陣でのファウルが目立ち始め、鹿島が久保、栃本剛(2年)、レフティの田村と3人のキッカーを使い分けるセットプレーからチャンスを窺うシーンも頻発。39分には宮内監督もリュックからネックウォーマーを取り出して装着するような寒さの中、ほぼ互角のままに前半は終了しました。後半は立ち上がりから成立が主導権を奪還。特に目立ったのは、先輩の戸島章(千葉)に勝るとも劣らない竹中の安定したポストワーク。ここに収まることで、東や飯田涼(1年)も思い切って飛び出していくシーンが増え、いくつかチャンス到来。さらに宮内監督も、右サイドに渋谷修一郎(2年)、グラム・マッシュー・リアム(1年)を投入。飯田をボランチにシフトして、攻勢を強めます。鹿島は61分に栃本がドリブルで抜け出し、シュートまで持ち込んだのが後半初めてのシュート。成立の圧力に押され、運動量にも差が出てくると66分、竹中がくさびを受けて縦へ。東は浮き球をコントロールしきれなかったものの、詰めていた渋谷が粘って混戦に。こぼれは再び東の下へ。飛び出したGKの肩口を抜く、冷静な一撃。ようやく成立が先制点を奪いました。リードを許した鹿島の中條文樹監督も69分、小谷勝登(2年)を投入。小谷は2分後、やや距離のあるFKから枠を狙って四宮を慌てさせるシーンを演出すると、直後の72分にも右サイドでタメて、絶妙のタイミングのパス、上がってきたSBの永島堅伍(2年)のクロスを、橋本がダイレクトでシュート。この日鹿島最大のチャンスは、しかしわずかにゴール右へ。追い付けません。以降は、川崎と榎本光希(2年)の両CBが鹿島の攻撃をシャットアウト。成立も東や飯田が決定機を掴みながら追加点は奪えず、91分にも飯田の素晴らしいラストパスから、交替出場の西岡梧郎(2年)がGKまでかわしながら、シュートをクロスバーにぶち当て、応援団やベンチから「ゴロー!」と、落胆&爆笑を誘います。結局スコアは1-0。辛勝ながら成立が2年ぶりにプリンスへの出場権を獲得しました。試合後、宮内監督は「1年を通じて見て下さいね」と笑顔を見せてくれましたが、とりあえず今日は何より勝利が重要。苦しみながらも結果を出したことは素晴らしかったと思います。なお、その他のゲームは、幕張総合(千葉)1-0甲府ユース(山梨)、川崎U-18(神奈川)1-0(延長)栃木ユース、大宮ユース(埼玉)4-0前橋商業(群馬)、という結果になりました。プリンス関東は4月11日開幕。うーん、超楽しみですねえ。    AD土屋


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TM FC東京U-18×成立学園@小平

  • 2010年01月16日 20:20
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Jユースカップも終わり、高校選手権も終わったとはいえ、この年代にオフなどありません。今日は、昨年末のJユースカップで2年ぶりの優勝を果たした、倉又監督、通称“クラさん”率いるFC東京U-18と、選手権予選では決勝で帝京にPK戦で敗れたものの、その内容で都の高校勢最強を証明した、おなじみの宮内さんが総監督から監督へと復帰した成立学園、この2つの新チームが対戦すると聞き付け、甲斐チーフと小平へ近征してきました。陽射しも十分で1月にしては暖かい中で始まったA戦は、倉又イズムをしっかり受け継いで体現できているFC東京が序盤から攻守に圧倒。右サイドを崩して前岡信吾(2年)のボレーで先制すると、ちゃんとした3人目を生かした崩しからボランチの橋本拳人(1年)が追加点。さらに相手のミスパスを奪うと、素早い攻撃でSH佐々木陽次(2年)もゴールを決め、前半で3点をリードします。後半も江口貴俊(2年)のミドルと前岡のPKで終わってみれば5-0。6日から始動したとは思えない程のパフォーマンスで、FC東京が勝利を収めました。軽く鼻水ズルズルの脅威にさらされる中で始まったB戦は、成立もA戦よりはかなりアグレッシブさを発揮し、枠内ミドルも見せましたが、やることのブレないFC東京はとにかく強い!5分に1点くらいのペースでゴールを取り続け、前半で7点奪取。後半も2点を追加して、9-0という凄まじいスコアで大勝しちゃいました。「日本の中で一番いいチームかな」と宮内さんもミーティングで話したFC東京は、まあ既に相当いいチームですよ。右へ展開、ダメならすぐに左へ展開、とピッチを広く使って攻め続ける姿勢と、その精度は圧巻。昨年末の養和戦を見て以来、この年代では今年の要注目選手だと個人的に思っているCBの松藤正伸(2年)も、最初本人だとわからなかったくらい、しっかり攻撃の起点となるべくビルドアップに参加(初めて左利きだと気付きました!)。B戦ではU-18昇格が決まっている中3の選手も3人出ていたそうですが、難なく順応。トップのスタイルをうまく踏襲していますね。20日からはメキシコ・グアダラハラに遠征して、コパ・チーバスに参加するとのこと。そこでどこまで結果を出せるか、またこれから1年間でどういう成長を見せてくれるのか、非常に楽しみなチームだと思います。さて、今日は悔しい結果になった成立。昨年度の選手権でメンバー入りしていたのは、GKの四宮裕貴(2年)と、FC東京U-15深川出身のMF東大樹(2年)、CB川崎裕大(2年)の3人のみ。今日は川崎が欠場する中、「攻撃と守備のテーマは部分部分ではできていた」と宮内さん。文字通りゼロからのスタートといった所でしょうか。ただ、昨年も1月の新人戦で都立足立に負けたゲームを見た時は、まさか冬までにあんないいチームになるとは想像もしていなかったので、こちらも今後どういうチームになっていくかはかなり楽しみ。当面は2月14日に茨城代表と対戦する、関東プリンス2部参入決定戦に向けてトレーニングしていくそうです。いやあ、また長く楽しみな1年が始まったことを実感しちゃいました。    AD土屋


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高校選手権決勝 山梨学院大附×青森山田@聖地国立

  • 2010年01月11日 23:57
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果てしない頂を目指す過程で積み重ねられた4173の敗北を経て、最後の勝者と最後の敗者を決める、最後の試合に辿り着いた2校。初出場初優勝を狙う山梨学院大附。15度目の出場で初優勝を狙う青森山田。聖地国立のスタンドには43635人が集結。最高の舞台で、ファイナルはキックオフを迎えました。最初のシュートは開始1分の山梨学院。ショートコーナーから碓井鉄平(3年)が果敢にミドルもボールはサイドライン外へ。4分、伊東拓弥(3年)の鋭いチェイスで奪ったボールを、宮本龍(2年)はミドルも当たり損ねて枠外へ。なおも5分、鈴木峻太(3年)が強引なミドル。8分にも平塚拓真(3年)が大きくクロスバーを越えるミドル。一見無謀にも思えるほど、とにかく目立った山梨学院の積極的なシュートチャレンジ。これは「青森山田の2トップは高い位置に残る。シュートまで持っていけば全体を下げられるから、少々遠くてもいいからシュートで終わろう」という横森巧監督の指示を忠実に遂行したもの。加えて、「最初飛ばし過ぎたなって思った」と振り返る伊東を筆頭に、素早いボールアプローチと、奪ったら縦へ縦へとチャレンジし続ける姿勢で、「とにかく前半が勝負。最初から目一杯」(横森監督)の山梨学院が完全にゲームを掌握します。10分にも伊東が華麗なドリブルからスルーパス、抜け出した佐野敬祐(3年)のシュートは青森山田GK櫛引政敏(2年)が防ぎますが、勢いは止まず。すると11分に国立沸騰。碓井がダイレクトで裏に出したボールを鈴木がリターンすると、再び受けた碓井はシュートを意識したトラップから右足一閃。直後、揺れたゴールネット。「青森山田が有利と言われていたので逆に燃えた」キャプテンの鮮やかな一撃。狙い通りの先制パンチで、山梨学院がリードを奪いました。さて、「立ち上がりに相手が来るのはわかっていたが、フワフワしているような状態」と黒田剛監督が評した序盤の青森山田。キャプテンの椎名伸志(3年)も「チームとしても個人としても多少雰囲気に飲まれた」と認めたように、ボールの収め所が定まらず、劣勢の時間が続きます。24分には中島龍基(3年)の左クロスに、野間涼太(3年)がニアに飛び込んで放ったボレーが最初のチャンス。注目のドイスボランチ、椎名と柴崎岳(2年)も相手のハイプレッシャーの中で、なかなか持ち味を出せず、1つのストロングであるサイドも、相手の執拗なまでの仕掛けを受けて後手後手に。「もっと仕掛けてくるかなと思っていた」とは山梨学院の左SB藤巻謙(3年)。20分以降は青森山田も多少は盛り返したものの、「10番は柴崎と言われていたが、年下なんで負けたくなかった」という“10番”伊東を筆頭に、凄まじい運動量で山梨学院が圧倒。42分、青森山田のチャンスでは遠藤竜史(3年)の縦パスに抜け出した成田鷹晃(2年)へ、エリア外に飛び出した山梨学院GK松田ラン(3年)がタックル。成田は転倒し、カードが提示されましたが、村上伸次主審の判断は黄色。このシーンにはヒヤリとしたものの、前半は山梨学院がほぼ完璧な45分間を披露してみせました。後半は力強いキープや、強引なまでのシュートチャレンジを見せた野間を推進力に青森山田が主導権を握りながらも、決定機を創り出すのは鋭いカウンターをチラつかせる山梨学院。52分には「何か結構打っちゃいました」と笑う藤巻が、準々決勝の決勝点を彷彿とさせるような、この日自身3本目のシュートとなる強烈なミドルをクロスバーへ。68分にはカウンターから3対3の状況で、伊東のサイドチェンジ、佐野のヒールパスを碓井が櫛引政にセーブを強いる左足での枠内シュート。2点目への匂いを漂わせます。青森山田反撃の第一手は69分。椎名のパスを柴崎が粘って上げたクロス、まったくのフリーだった成田のヘディングはゴール右へ。続いて73分には絶好の同点機。柴崎のCKから生まれた混戦の中、野間が至近距離からシュートを放つも、山梨学院GK松田が驚異的な反応で弾き返し、ゴールを割らせません。押し込まれる苦しい時間帯は山梨学院。オーバーペースとも取れそうな前半を考えれば、運動量の低下は懸念材料。それでも「最後まで走り切れる力はあると思っていた」と横森監督。76分、フィードがこぼれて成田の目の前へ。絶体絶命のピンチに足を出してクリアしたのは、前半の内に負傷した井上拓臣(3年)と交替で右SBに入った渡辺圭祐(3年・SC大阪エルマーノ)。指揮官も「井上は一番頼りにしているSBで、替わった右サイドから崩されるかと思っていたが、渡辺がよく守ってくれた」と賞賛。代役も輝きを放ちます。黒田監督も78分にはパワープレー要員として185センチのDF櫛引信敏(3年・ラインメール青森FC U-18)を最前線に投入。中盤も柴崎を頂点にしたダイヤモンドにして勝負に出ると82分、柴崎の左クロスを野間が落として、櫛引信がフィニッシュ。しかしここにはボランチの宮本が帰ってブロック。さらに87分に迎えたピンチには、浮き球にGK松田が飛び出すと、渡辺と中田寛人(3年)の2人が全速力でゴールカバー。落ちない運動量。加えて櫛引信を目がけたパワープレーにも「自分は競り合いの強さが持ち味なので」と語る関篤志(2年・FC東京U-15むさし)が粘り強く対応してシャットアウト。追加タイム4分間も1分1秒ずつ潰し切り、鳴り響いたホイッスル。「自分を信じて、仲間を信じて、勝利を信じて」(伊東)戦った末の戴冠。山梨県に、そして「過去3回と一番の違いは運があったこと。長い間の中にはそういったこともあるのかな」と微笑んだ横森監督に「自分たちができる唯一の恩返し」(伊東)として悲願の全国制覇をもたらしたのは、新鋭・山梨学院でした。   AD土屋


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高校選手権準決勝 関西大第一×青森山田@聖地国立

  • 2010年01月10日 00:16
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3回戦では市原臨海でホーム八千代を撃破。準々決勝も王国静岡の復権を目指した藤枝明誠に大勝。豊富な運動量で走り勝ってきた関西大第一。超高校級のドイスボランチ、椎名伸志(3年・U-18日本代表・札幌ジュニアFC)と柴崎岳(2年・U-18日本代表・青森山田中)を擁し、個々の高い技術をベースに勝利を重ねた青森山田。第2試合は大会を大いに沸かせてきた2校の対戦となりました。2分に梅鉢貴秀(2年・高槻如是FC)のCKをキャプテン小谷祐喜(3年・C大阪U-15)が左ポストに当てるヘディング、6分には関大DF陣の連携ミスから柴崎の枠内ミドル、と開始早々にチャンスを創りあって始まったゲームは、お互いに攻め合う展開に。さらに13分には遠藤竜史(3年・青森山田中)の右クロスを柴崎が冷静な胸トラップから落として、野間涼太(3年・ヴィヴァイオ船橋SC)のシュートは、関大GK樫根啓人(2年・SS.SAKURA)が辛うじてセーブ。16分、梅鉢の縦パスで抜け出した濱野友旗(2年・京都醍醐FC)のシュートは青森山田GK櫛引政敏(2年・ナショナルトレセン・青森山田中)が弾き出し、直後のCKから久保綾祐(3年・G大阪門真JY)の決定機も櫛引がファインセーブ。やりあいます。ほぼ互角の流れの中、ゲームが動いたのは30分。右サイドで仕掛けた成田鷹晃(2年・むつ田名部中)のドリブルに、小谷のタックルはPKのジャッジ。野間がキッチリ沈めて、青森山田が先制します。さらに39分、中盤でパスカットした椎名がドリブルからスルーパス、DFに当たった跳ね返りを、瞬時の判断で超絶ループ。負傷から復帰したばかりのキャプテンが決めたスーペルゴラッソ。先制の前後から「ボールをどんどん越えていくサッカー」(青森山田・黒田剛監督)が、より機能し始めた青森山田が2点をリードしてハーフタイムに入りました。後半も流れは変わらず。51分には左SBの中島龍基(3年・U-17日本代表・室蘭向陽中)が成田とのワンツーから、エリア内でDFを一人かわしてシュートは枠外へ。58分、柴崎の最高級クロスを野間はミートできず。相変わらずチャンスを生み出し続けます。ただ、「3点目を取るチャンスはあった」(黒田監督)中で、なかなか決めきれない青森山田。徐々に「いい攻撃で終われず、ボールの失い方が悪い」(黒田監督)状況に陥ります。すると65分は関大、梅鉢の正確な左クロスに、走り込んだ浅井哲平(2年・川上FC)のダイビングヘッドはわずかに枠の右へ。しかし、この後半ファーストシュートは、“月まで走れ”ておなじみ関大反撃の狼煙。67分、梅鉢のCKは小島悠司(3年・京都FC長岡京)の惜しいヘディングを誘発。「自分たちの足が止まってしまった(椎名)青森山田に、「後半の後半に相手は絶対スタミナが落ちてくる」(久保)「ラスト20分が勝負。この時間帯で行くしかない」(井村一貴・2年・関西大第一中)と関大が襲い掛かります。流れは関大、高い経験値で凌ぐ青森山田。それでも83分に、青森山田も野間が決定機を外してしまうと、その時はやってきます。もはや追加タイム目前の89分、左サイドを横川玄(3年・高田FC)が久保とのワンツーで崩して中へ、こぼれにいち早く反応した久保は「諦めてなかったんで無心でいつもの“感覚”で」、反転から強烈な左足のシュートを右スミへ突き刺します。1点差。91分、GK樫根のFK、こぼれを浅井がシュート、DFブロック、こぼれを井村がシュート、ボールは糸を引くようにゴール左スミへ。「せめて1点でも返してくれればと思っていた」佐野友章監督の想像をも上回る執念の同点劇。「僕らは気持ちで戦っている」(小谷)関大生還。試合終了。決勝進出の切符はPK戦へと委ねられることになりました。関大へ傾きかけた勝利の天秤。ここで凄まじい集中力を発揮したのは、青森山田GK櫛引。「インターハイの神村学園とのPK戦で、すべて逆を突かれて1本も取れずに負けた。それからはPK練習も十分してきた」(黒田監督)という櫛引は、関大の1人目と2人目を連続セーブ。対する関大GK樫根も2人目をセーブ。決めれば勝利の先攻、青森山田5人目がポストに弾かれるも、関大5人目を「自分が止めればいい話」と櫛引渾身のビッグセーブ。「改めてサッカーの怖さを知った」と黒田監督。まさかの同点劇にも、紙一重で気持ちを切らさなかった青森山田が同校、そして青森県勢として初の決勝戦へ駒を進めました。驚異的な粘りで90分間では負けることのなかった関大。「スタッフもウチのチームがなぜここにいるのかわからんと。選手たちもなかなか信じられなかったし、何がいいのかよくわからない」と佐野友章監督は話しましたが、毎日5km走ってきたことで培われたフィジカルの強さは、大会参加校の中でも屈指。とりわけこのゲームでも見せてくれた終盤まで持続する運動量は、「あんなチームとはほとんど対戦したことがない。すべてが素晴らしく、個々の力が違いすぎた」と佐野監督が評した青森山田をあれほどまで追い詰めた最大の要因でしょう。仮にサッカーが100分間で争われる競技だったら、関大が勝っていた可能性は十分あったと思います。最後に猛攻を見せた時間帯について聞かれた佐野監督は「何だったんでしょうねえ」と首を傾げ、国立の感触を聞かれた久保は「プレーしている間は夢のようで、ゴールを決めてから現実に戻った感じ。数分間だったから現実が短過ぎましたね」と報道陣を笑わせる話術も。「ここまで来れたのは力以上の神がかり的なモノがあった」(佐野監督)かもしれませんが、鮮烈な印象を残して、関大は大会を去っていきました。   AD土屋


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高校選手権準決勝 矢板中央×山梨学院大附@聖地国立

  • 2010年01月09日 20:45
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この四半世紀に限って考えると、関東勢の中では最も結果を出せていなかった県同士のゲームが準決勝第1試合のカード。「目標は1試合勝とうという所」(高橋健二監督)から、あれよあれよと作陽、広島観音と中国の難敵を連破し、ベスト4まで勝ち抜いてきた、栃木県代表の矢板中央。「振り返ったらたまたま私の記録が後ろにあった」と語る横森巧監督が率いていた26年前の韮崎以来となる、山梨県勢ベスト4を成し遂げた山梨学院大附。舞台は聖地国立。ここでもう1試合プレーする権利を得るための一戦は快晴の中、12時5分にキックオフを迎えました。立ち上がりはなかなかボールを繋げない山梨に対して、ボールアプローチも速く、前へ出ていく姿勢の強かった矢板が攻勢。7分、中田充樹(2年・真岡中)の落としから、拾った堀越龍也(2年・足利両毛ユナイテッドFC)のシュートはわずかに枠の右へ。12分にも中田のポストプレーを起点に、積極性の目立った堀越が枠内へミドル。序盤の主導権を奪取します。なかなかリズムを創れない上に、ファウルが多く、セットプレーの脅威にもさらされる山梨は、まず個が躍動。15分、平塚拓真(3年・FC東京U-15むさし)が右サイドを切り裂いてチャンスを創り、20分には碓井鉄平(3年・FC東京U-15むさし)のパスから、最後は佐野敬祐(3年・名古屋グランパスエイト三好FC)がミドル。少しずつチャンスの萌芽は見られたものの、それでもいつものスタイルを取り戻すまでには到りません。ただ、押され気味の苦しい展開にも、「立ち上がりをこらえて耐え切れれば、30分過ぎには必ずチャンスがあると思っていた」と横森監督。すると名将ズバリ。31分はカウンター、縦パスを佐野が収めると碓井は左足アウトでスルーパス、鈴木峻太(3年・FC ASA FUTURO)のシュートは矢板GK三浦拓(2年・スプレッドイーグルFC函館)のファインセーブに阻まれますが、直後の平塚が蹴ったCKに宮本龍(2年・宇治FCJY)が飛び込むとシュートはわずかにクロスバーの上へ。一気に流れを引き寄せた山梨が34分に迎えた歓喜。右サイドからのスローイン、伊東拓弥(3年・レイソルSS青梅)が巧みに繋ぎ、受けた碓井のシュート、三浦が防いだこぼれ球に走り込んだ鈴木のシュートは劣勢を覆す先制弾に。矢板からすると「ゾーンをかいくぐられて、ゴール前も体張っていたが、不運にもGKの股の下を通ってしまった」(高橋監督)悔しい失点。山梨が自分たちの波にしっかりと乗っかり、リードを奪って前半を終えました。後半に入ると、「中盤が下がり過ぎて間が空いてしまい、繋ぐことができなかった」(横森監督)山梨を尻目に、矢板が再びペースを掴みます。52分には、長いボールから堀越が左へ送ると、待っていた益子直樹(3年・那珂川馬頭中)が振り抜く左足。まるで準々決勝のデジャヴは、山梨GK松田ラン(3年・ARTあきる野FC)がキャッチ。55分、渡辺裕紀(2年・今市FCアルシオーネU-15)のCKにキャプテンの須藤貴郁(3年・今市FCアルシオーネU-15)が完璧なヘッドで合わせるも、ボールはゴール右へ。同点とは行きません。山梨も63分に鈴木が三浦にセーブを強いる枠内シュートを放ちましたが、「ボールをキープした時に慌てて裏へ裏への苦しいパスが多くなってしまった」と指揮官。いつもの流麗なスタイルは、時間が進んでもなかなか出せず。中田を下げて、スーパーサブコンビの石井涼斗(1年・AS栃木ボン・ディ・ボーラ大田原)と渡辺光(2年・静岡学園高)を投入した矢板はさらに勢い。74分、益子義崇(3年・FC大田原ガナドール)の右クロス、堀越のヘディングはジャストミートも立ちはだかったクロスバー。78分、渡辺裕のCKを完全にフリーとなった堀越がヘディングもヒットせず。追い付けません。そんな中で訪れた85分は山梨のチャンス、矢板GK三浦のキックをDFが頭で直接前へ。拾った伊東がキープから右へ。「あんなシュート打ったことない」という碓井のエリア外ミドルは、一直線にゴール左スミへ飛び込むゴラッソ。なかなか普段のプレーができない中でも、しっかり勘所を押さえて、ゴールを取り切った山梨が「初出場でここまで来れたんだから、思いっきり選手を褒めてやろうかな」と横森監督も目を細める決勝進出を果たしました。敗れた矢板中央。赤く目を腫らして会見場に現れた高橋監督は「最後まで矢板中央らしいサッカーをやってくれた。正直国立に来れるとは夢にも思っていなかった。日に日に彼らが大人になっていく姿を見させてもらった」と選手を讃えました。関東プリンスでは12チーム中11位で2部降格、インターハイの県予選でもベスト8で早々と敗退。「自信もなくして、正直チームはバラバラになった」(高橋監督)時もあったそうです。3年生も夏で大半が引退し、ゼロからのスタートだったというこの選手権。県大会も準々決勝以降は苦戦の連続で、決勝後には「本当に辛く苦しい1年間だった」と高橋監督は心情を明かしてくれました。そんなチームが集大成の大会で一戦一戦逞しさを身に付け、国立にまで駆け上がる大躍進。「一歩一歩チームが成長してくれた」(高橋監督)という矢板中央に、大きな拍手を送りたいと思います。   AD土屋


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インカレ決勝 明治大×福岡大@国立

  • 2010年01月06日 23:57
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関東を3位で突破したものの、どちらかと言うと、この大会でというよりも天皇杯での躍進で注目を集めた明治大。夏の総理大臣杯王者でもあり、九州王者でもあり、また日本代表に選出された永井謙佑(3年・九州国際大付)の存在で、一躍冬の主役として脚光を浴びている福岡大。大学日本一を決めるファイナルは面白い組み合わせとなりました。共にしっかりとパスを繋ぐスタイルを志向する中、序盤からポゼッションで上回ったのは明治ながら、先に形を創ったのは福岡。13分、市川稔(3年・東福岡)とのパス交換から、イエメンへと旅立った永井に替わって1トップに入る清武功暉(1年・U-18日本代表・大分U-18)がフィニッシュまで。これで得た藤田直之(4年・鳥栖内定・東海第五)のCKを、「4年間ずっと意識してトレーニングしてきた」というキャプテンの宮路洋輔(4年・福岡内定・鵬翔)がドンピシャヘッド。しかし、ゴールに入っていた明治DFが頭で反応、クロスバーの下に当たってピッチへ。明治は失点の淵から何とか生還します。そこからは膠着した時間が続く中で、目立ったのは明治の守備意識。永井ばかりが注目されがちですが、福岡が持つストロングとして今大会機能していたのは、明治の神川明彦監督も警戒ポイントとして挙げた両SH、市川と岸田翔平(1年・大分U-18)のスピードと裏への飛び出し。対する明治は、リーグ戦終了からインカレまでの3週間で「SBがどうしても後ろのスペースを空ける習慣があったので、SHを上手に使いながら常に4人のDFがスペースを埋める」(神川監督)意識を徹底。SHの山田大記(3年・藤枝東)も「SBと確認しながらポジショニングを取って、縦を切っていった」と言及。「向こうも自信を持っているサイド」(山田)で、市川と岸田を一定以上抑え込むことに成功します。さらに山田とキャプテンの田中政勝(4年・国見)が声を揃えたのは「割り切って守る」というフレーズ。非常に攻撃的な特徴を前面に押し出すスタイルに、“割り切って守る”部分がプラスされたチームは、攻撃が思うようにいかない中でも「守備でリズムを創ることができた」と田中が口にするまでに、大会期間を経て成長していったようです。すると43分、明治に決定機。福岡のクイックリスタートを奪った吉田啓祐(2年・東京Vユース)が一気に縦へ。「裏のスペースが空いていたので突きたいと」狙っていた山本絋之(3年・柏U-18)は「想像以上にうまくいった」トラップから、追走するDFを振り切って、飛び出したGKの上を冷静に浮かせるゴール。最小限の手数で、最高の成果を手にしました。しかし、そこは今大会に夏冬連覇を懸ける福岡も意地。直後の44分、左からのスローイン、市川が持ち込み、中央混戦から藤田が確実にプッシュ。最後の2分間で動いた前半は、双方に1ゴールずつを加えて終了しました。後半に入ると福岡は「今大会は途中から出て大きく流れを変える役割を果たしていた」(乾真寛監督)FWの高橋祐太郎(4年・三潴)をプラン通り投入。高橋のポストワークを生かした戦い方にシフトします。それでも、吉田と楠木啓介(2年・鹿児島実業)の両CBを中心に粘り強く対応する明治は、高橋とそのセカンドボールをシャットアウト。まったくチャンスを創らせません。そして59分、山田のパスを受けた山本が強引にエリア内を突破してシュート、こぼれ球を「すごくいい所に転がってきた」と久保裕一(3年・名古屋U-18)が右ポストを叩きながらねじ込みます。山本、久保と3年生2トップが揃い踏み。再び明治が1点のリードを奪いました。「攻めに重心が掛かった所ですかさず2点目を取られた」(乾監督)福岡も反攻。71分、藤田のFKを途中出場の前山恭平(4年・佐賀北)がニアで触るも、明治GK高木駿(2年・東京Vユース)がスーパーセーブ。そのCKを末吉隼也(4年・福岡内定・東海第五)が蹴ると、合わせた牟田雄祐(1年・筑陽学園)のヘディングはボール1個分だけ枠の右へ。83分、福井諒司(4年・C大阪U-18)の左クロスを、こちらも途中出場の石津大介(2年・福岡大附大濠)が左足ボレーをクリーンヒットさせながら、ボールはわずかにクロスバーの上。さらに88分、藤田のロングスローから、フリーで前山がシュートを放つと、これも高木が足でストップ。「GKの手がなぜあそこに伸びたんだと思った」と乾監督も苦笑いする程に当たっていた高木の好守連発。福岡、追い付けません。90分をわずかに回った所で迎えた、「だいたいいつもあそこで決まる必殺のFK」(乾監督)も藤田のキックはカベに阻まれ、万事休す。押し込まれた最後の20分余りも「危ないシーンもあったが、みんなで体を張って守れた」と山田が胸を張ったように、“割り切って守る”術を身に付けた“攻撃的な”明治が、51年ぶりの栄冠に輝きました。   AD土屋




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高校選手権準々決勝 ルーテル学院×山梨学院大附@駒場

  • 2010年01月05日 22:20
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日章学園との九州隣県対決を制して、開幕戦でプレーした国立帰還まであと1勝となったルーテル学院。初出場の勢いそのままに難敵・野洲、優勝候補筆頭の前橋育英を破った香川西を撃破して、勝ち進んできた山梨学院大附。常勝韮崎を率いた名将・横森巧監督が「自分でもここまで来るのがいかに大変かよくわかってる」と語る国立への切符を狙います。お互いスタイルやストロングポイントは比較的ハッキリしている中で争われる第2試合。今大会ここまで得点王のキャプテン山本大貴(3年・宇土鶴城中)への長いボールをファーストチョイスに、セカンドを伊藤卓(1年・ルーテル学院中)や小牧成亘(2年・ルーテル学院中)が拾うスタイルのルーテルは、ある程度狙いを体現する中でも「サイドからのボールは比較的少なく、正面から狙いやすいボールが来た」と横森監督。31分には西田浩平(3年・ESPADA.FC)のスルーパスから山本が抜け出しましたが、利き足とは逆の右足シュートは枠の左に逸れてしまいます。一方、ドイスボランチに入る、キャプテン碓井鉄平(3年・U-18日本代表・FC東京U-15むさし)を中心に細かいパスを小刻みに繋いでいくスタイルの山梨学院も、狙いはしっかり出ていましたが、「しっかりとパスを繋いで来られるのは非常にやりやすかった」とルーテル・小野秀二郎監督。実際、ボールこそ回るものの決定機を創り切れず。24分に相手CKを奪ってからのカウンター、碓井、平塚拓真(3年・U-18日本代表・FC東京U-15むさし)と繋いで、受けた左SB藤巻謙(3年・フォルトゥナSC)がクロスバーをわずかに越えるミドルを披露。それでもゴールの香りは薄く、全体的に両チームとも守備の堅さが目立つ、チャンスやシュート数の少ない前半になりました。迎えた後半は立ち上がりに動いたスコア。45分、ショートパスの繋ぎから左への展開、鈴木峻太(3年・FC ASA FUTURO)のパス、ゴールまで20m以上はある位置で受けた藤巻が選択したダイレクトでのミドルは「ゴールの隅を一直線に狙ったが、あのコースにボールが飛んでいったのにビックリした」と自ら振り返る衝撃の先制弾に。横森監督も「彼はジャストミートしたらああいうシュートを打てる。期待はしていた」と讃えた豪快な一発で、山梨学院に1点が記録されました。さて、小野監督をして「大会に入って一番いい展開だった」と言わしめた前半でゴールが奪えず、逆にリードを許すことになったルーテル。失点直後から嶋昂心(2年・フォルテF.C熊本)、伊津野竜征(3年・ランザ熊本U-15)、城天平(2年・ブレイズ熊本)と64分までに攻撃的なカードを3枚立て続けに切り、中盤もボックスから城を2トップ下に置いたダイヤモンド気味にシフトして、同点を狙います。72分には、フィードを収めた山本が城からのリターンを受けて裏へ流れながらの好機も、またもやシュートは右足。「相手も怖がっていたが蓄積疲労がかなりあった」(小野監督)エース。山梨学院の牙城を崩せません。81分、左サイドは山本が自らスローイン、リターンをクロス、こぼれに反応した村上裕亮(2年・ルーテル学院中)のシュートはクロスバーの上へ。その後も城が2回CKを蹴るなど、最後まで諦めない姿勢を打ち出しましたが一歩及ばず。「一戦一戦生徒も成長してサッカーも大人になっている」と指揮官も目を細めた山梨学院が県勢として、「遥か昔の話で忘れちゃった」と笑う横森監督政権下の韮崎以来となる26年ぶりの国立へ歩みを進める結果となりました。決勝ゴールを決めた藤巻は、実は今日出場した選手の中で唯一の県内出身者。「家から近いのもあって韮崎高校に行きたかったんですけど、学力がヤバいなって感じで(笑)」知人の紹介を受けて山梨学院に入学。「県外から来た人は基本がしっかりしていてみんなうまくて、友達になれるのかなって(笑)」思いながらも、1年の頃から試合に使われて、少しずつ自信を付けていったそうです。かなりいいキャラでしたよ。そんな藤巻も「小さい頃から選手権を見ていたので憧れの舞台」と言い切る国立。1月9日12時5分からの準決勝第1試合は関東対決となりました。   AD土屋


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高校選手権準々決勝 広島観音×矢板中央@駒場

     
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広島皆実の優勝を受けて、“ディフェンディングチャンピオン県”として大会に臨んだ広島観音。3回戦は岡山内定の左SB岡崎和也(3年・広島JY)を負傷で欠きながら、粘る尚志を振り切って、同校の最高記録タイとなるベスト8まで勝ち上がってきました。対するは上位進出の常連校である作陽をPK戦で下してきた矢板中央。失礼を承知で言うと、正直栃木グリーンで見た県決勝を考えれば、全国ベスト8は想像していなかっただけに、あれから1ヵ月半でどこまでチーム力を上積みしてきたのか、個人的には非常に楽しみなゲームです。まずスタンドにその存在を強くアピールしたのは、観音の左SBに入った小林祐輝(3年・広島大河FC)。積極的なオーバーラップと鋭い左足キックで、自分のサイドを制圧。14分には、竹内翼(3年・岡山内定・安芸FC U-15)とのワンツーで抜け出すと、ニアに速いクロス。飛び込んだ山本邦彦(2年・山口SS)のシュートはヒットせず、先制ゴールとは行きませんが、本来の左SBである岡崎不在を補って余りある活躍で、チームを活性化させます。さらに17分には、右サイド竹内の突破から、こぼれを今枝義貴(3年・廿日市FC)がサイドネット外側にぶつける惜しいシュート。33分にも小林のクロスからチャンスを創り、キャプテンの柳田優介(3年・MUNE広島FC)がミドルを枠内に飛ばしたものの、GK三浦拓(2年・スプレッドイーグルFC函館)がファインセーブで枠外へ。横幅を生かした観音のアグレッシブさが目立つ前半となりました。さて、40分間で1本のシュートしか打てなかった矢板。ただ、「ディフェンスから入ろうというチーム。前半ハードワークして後半勝負するウチのパターン」(高橋健二監督)から考えれば、危ないシーンもあったのでパーフェクトではないにしても、ある程度は予想の範疇。後半は開始からスーパーサブ1号の渡辺光(2年・静岡学園高)を投入して、攻撃への意識を強めます。しかし、そんな思惑を打ち砕く観音の強さが発揮されたのは46分。左サイドが舞台。竹内がDFの裏へ浮かすと、走る小林。速いクロスをニアで合わせた山本のヘディングは、ファーポスト内側へパサリ。これが底力。観音が先手を奪ってみせました。攻めるしかなくなった矢板。48分には負傷を抱えながら奮闘したCB鈴木集(3年・UVA SC)に替えて、こちらは負傷明けの島野一也(2年・SAKURA FC)をボランチに投入。監督の信頼も厚い渡辺裕紀(2年・今市FCアルシオーネU-15)が一列下がってCBに入ります。すると、この交替が当たった形に。56分、「前半は積極的なプレーができなくて、ガツガツ行けと言われた」益子直樹(3年・那珂川馬頭中)がガツガツと縦へスピード勝負を挑み、勝利。放ったシュートがポストに跳ね返ると、後方から全力でフォローしていたのは島野。プッシュしたボールにGK原田直樹(3年・廿日市FC)も食らい付きましたが、転がったボールはネットまで届かずも、ラインは通過。「よくあれだけ厳しい状況の中でやってくれた」と高橋監督も褒め讃えた一発。1-1、スコアは振り出しに戻りました。この1点で形勢逆転。ここからは矢板ペースに。69分にスーパーサブ2号の石井涼斗(1年・AS栃木ボン・ディ・ボーラ大田原)が投入されると、直後の70分に生まれたゴールも矢板が記録。中央から島野が最高のスルーパスを左へ。そこにはフリーの益子直。「自分の所に来たらシュートを打とうと思っていた」益子直は、ステップを合わせて左足一閃。原田も触りながら弾き切れず。逆襲の矢板。強者・観音相手にビハインドを引っ繰り返してしまいました。暗転、よもやの逆転を喫した観音は焦り。残り10分、なかなかチャンスを創り出せません。83分のラストプレーはCK、小林のキック、こぼれを上がっていたGK原田が再び放り込むも、三浦キャッチ。試合終了。躍進。逆転勝利を挙げた矢板中央が、黒崎久志・新潟監督を擁した宇都宮学園(現・文星芸大付)以来となる、栃木県勢24年ぶりのベスト4進出を決めました。力強さを感じさせた矢板は、自分たちのできることを徹底するという意味でも、随分と変わったように見えました。「今までやってきたサッカーを真面目にやり通してくれた。逆転するまで成長したんだなと僕自身も驚いている」と高橋監督。県勢59年ぶりの全国制覇まではあと2つです。   AD土屋


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高校選手権準々決勝 青森山田×神村学園@市原臨海

     
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ベスト8に残ったチームのどこが優勝しても初優勝となる混戦模様になった今大会。その中でも「この試合の勝者が決勝まで行くだろう。」という声も挙がった準々決勝最大の注目カード。共に組織力と攻撃力が売りの青森山田と神村学園。神村学園は3年ぶり2回目、青森山田は9年ぶり2回目の国立と夏のインターハイ2回戦のリベンジを狙います。試合は序盤からお互いが持ち味を発揮し、攻守の切り替えの早い拮抗した展開。神村学園は韓国U-20代表FW黄を中心に攻撃を組み立て、青森山田は10番MF柴崎がこの日は運動量が多く攻めてはシュートまで、守っては相手のシュートをブロックと攻守に活躍し、次第に青森山田が押し込むように。すると前半23分、何度かのチャンスを逃していた青森山田が右サイドからの7番MF椎名のFKに4番DF赤坂が頭で合わせ先制。得点後も青森山田は圧力をかけ続け、28分には13番FW野間がドリブル突破から右足を振り抜いたシュートが神村学園GK吉満のニアサイドを破り2-0に。ここから試合は青森山田が一方的に支配するようになり前半終了。神村学園は前半5分に左サイドを突破した19番MF竹元がGK櫛引と1対1になったのが最大のチャンスでした。後半になっても展開は変わらず青森山田の攻撃陣が神村学園DFを翻弄。早々の7分には14番FW成田が決め3-0。さらに18分には13番FW野間のポストプレーから10番MF柴崎のゴールで4-0に。さすがに気落ちした神村学園は自慢の攻撃力も影をひそめ、14番MF小谷が奮闘し個人技で打開をはかるもゴールは生まれず。もっと競った試合になると思ってましたが、4-0という予想外の大差での決着となりました。「チーム全体でコンパクトに体を張って良い守備ができた。良い守備ができたら必ず良い攻撃が待っている。」と4得点よりも無失点での勝利を喜んだ青森山田・黒田監督。9年ぶりの国立での準決勝の相手は、勢いに乗っている関大一です。   石神




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高校選手権準々決勝 関大一×藤枝明誠@市原臨海

     
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準々決勝とは言え、地元千葉・八千代の敗退と平日ということもあり客足は鈍くなりましたが、いよいよ2会場だけでの開催となり客足とは反比例するように報道陣の数はかなり増えました。いつもより少し暖かい市原臨海での準々決勝第1試合は、共に初の国立を目指す抜群の運動量を誇る関大一と王国復権を狙う藤枝明誠の対戦。藤枝明誠は、怪我で離脱していた本来キャプテンでチームの中心である10番MF小川が今大会初のベンチ入り。試合序盤はロングボールが多くお互いに探り合いの様相を見せます。最初の決定機は関大一の前半5分、右サイド9番FW久保綾祐のグラウンダーのクロスに15番MF濱野が合わせるもこれは藤枝明誠GK甲斐が左手一本でセーブ。関大一は、この試合も豊富な運動量でボールへのプレッシャー、仲間へのサポートが早く、藤枝明誠はそのプレッシャーを恐れてか中盤を省略しDFがボールを奪ってもクリア的な雑なロングフィードが目立ちました。すると、藤枝明誠よりは繋ぐ意識の高かった関大一に得点が生まれます。30分、CKをフリーだった6番DF小島が頭でガツンと合わせて先制。藤枝明誠は今大会初めて先制され動揺したのか、その2分後にも7番MF久保開立のロングスローのこぼれ球を10番MF三浦に頭で押し込まれセットプレーから立て続けに失点。チャンスらしいチャンスもなく経過した前半終了間際、藤枝明誠はFKのこぼれ球を6番MF辻が30メートル超の強烈なロングシュートをブチ込んで後半に望みを繋ぎます。後半になると11番FW安東にボールが集まるようになった藤枝明誠でしたが、決定機もなくセットプレーくらいにしか活路を見出だせず。「攻撃の時間が長くなってきてリズムが良くなってきた時の失点で出鼻をくじかれた。」(藤枝明誠・田村監督)と悔やんだ後半22分、1点目と同じようにCKからまたしてもDF小島に決められ関大一に追加点。さらに38分には「2回戦の後にゴールが決められず号泣していた。」という9番FW久保綾祐に待望の今大会初ゴールも生まれ4-1で試合終了。「運動量と球際の強さは普段からやっていること。」(関大一・佐野監督)と、初の国立を決めた関大一は、あのエースのゴールでさらに勢いづきそうです。「空回りしたのもあったし相手の展開力、球際の強さに対応できなかった。」(藤枝明誠・田村市監督)と、敗れた静岡明誠。サッカー王国の復権は来年に持ち越しとなりました。    石神




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高校選手権3回戦 藤枝明誠×岐阜工業@駒沢

  • 2010年01月04日 00:14
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東海勢同士の対戦となった第2試合。「バレーボールのような試合」と藤枝明誠・田村和彦監督が評したゲームは、1つのセットプレーが明暗を分ける結果となりました。序盤から“一進一退の攻防”と言うと聞こえがいいものの、実状はなかなか攻撃のキッカケを掴めないような展開に。藤枝明誠は、いつもよりだいぶボールを地上でしっかり繋ぐ意識はあったように見えましたが、「ルーズボールはほとんど青い選手(岐阜工業)が拾う」(田村監督)「もうちょっとセカンドボールを拾いたかった」(辻俊行・3年・FC VERDURE)と2人が声を揃えたように、攻撃が単発で終わってしまうことが多く、なかなかチャンスを創り出せません。一方の岐阜工業も、3-1-4-2を敷いた4の両アウトサイド、右の堀江敏史(3年・FCジョカトーレ関)と、左の藤掛翔成(3年・岐阜VAMOS)にボールが入った時にチャンスの萌芽は垣間見えるものの、実は結ばず。38分のビッグチャンス、長井友弥(3年・レインボー垂井FC U-15)のサイドチェンジから、受けた志津野誠司(3年・岐阜VAMOS)がDFと入れ替わって強烈なボレーを放つと、GK甲斐透真(3年・藤枝明誠SC)はファインセーブで応酬。スコアレスで前半は終了しました。迎えたハーフタイム。「目を覚ませ。次に行きたいなら勝負しろ!」(田村監督)「このまま負けてしまっては悔いが残る。涙も出ないだろ。自分たちらしさを出せ!」(岐阜工業・清本勝政監督)と指揮官に喝を入れられた両チームの選手。ここで勝負強さを見せたのは、王国の末裔たち。44分、辻のCKはニアに飛び込んだ増田浩史(3年・エスパルスSS榛原)の頭にピシャリ。「一番警戒しなくてはいけないリスタート。ボケてしまった」と清本監督も悔やんだ一撃で、藤枝明誠がリードを奪いました。失点を許した岐阜工業が持つ武器の1つが高精度のセットプレー。53分には山崎貴雅(3年・岐阜VAMOS)のFKを栗田真吾(3年・若鮎長良FC)が狙ったバックヘッドは甲斐がセーブ。54分、堀江の左右から蹴られたCKにもチャンスの薫り。そして66分にはFWの長井に替えてDFの赤石沢克彦(3年・JUVEN.F.C U-15)を送り込み、CBの山崎を最前線に上げる「練習してきたパワープレー」(清本監督)を残り15分で遂行しにいきます。さらに終盤にはCBの一角だった福川和宏(3年・若鮎長良SC)も前へ残り、75分には堀江のクロスから惜しいヘディング。気付けば2列目にいた180センチの名和貴大(3年・若鮎長良SC)も最前線で競り合うなど、超スクランブルで1点をもぎ取るべく、奮闘します。82分のラストチャンス、藤掛のボールを受けた名和がエリア内からシュート。飛び込んだ増田が体でブロック。長いホイッスル。「集中力が切れなかったのは次に繋がるが、次はもっとキチっと頭と体を使っていく、中身のあるゲームをしたい」と田村監督は苦い表情でしたが、何とか1点を守り抜いた藤枝明誠がベスト8に駒を進める結果になりました。実質、わずか1度与えてしまった決定機に屈した岐阜工業。「あのコーナーが今年のチームの甘さのすべて。次のステージでもう一回り二回り大きな選手になってほしい」と清本監督。試合終了と同時にピッチへ崩れ落ちる選手も多く、悔しい敗戦となりました。   AD土屋


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高校選手権3回戦 境×神村学園@駒沢

  • 2010年01月03日 22:06
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東久留米総合を西が丘で破り、強豪・四日市中央工業も撃破。インターハイ準優勝に輝いた米子北を倒しての全国出場がフロックではなかったことを証明し続けている境。対するは、大会初戦となる昨日の中京大中京とのゲームで、大会史上34年ぶりとなる二桁の10ゴールをぶち込んだ神村学園。「ゴール前でより多く攻撃を演出する“サッカー”で勝ちたい」と語る竹元真樹監督に率いられた攻撃集団です。ゲームが始まると、おそらく会場中の大半が気付くレベルでの守備戦術を敷いてきた境。神村の2トップ、大山直哉(3年・神村学園中)と黄順旻(3年・韓国U-20代表・昌薫高)にそれぞれ岡崎克也(3年・FCカミノ)と山西理輝努(2年・米子福米中)が完全なマンツーマンマークを実行。そして後方には景山慎太郎(3年・長野FC)と浅田龍太郎(3年・法政二高)が2枚余って、最後尾をケアする形を選択します。境を初めて見た私は、すっかり初戦の神村を見ての対策かと思っていたのですが、実は1、2回戦共にマンツーマンを採用していたとのこと。なるほど、ここまで無失点だけのことはあり、廣川雄一監督も「ウチがアプローチに行けば十分やれるのではないかと思った」と話した通り、ボールアプローチへの意識は全員が高レベルで統一。これが奏功し、ドリブルやショートパス主体で無謀なシュートチャレンジはしないスタイルではあるものの、前半40分間で「うまく消されてイライラした状況」(竹元監督)の神村はシュートゼロ。境からすればプラン以上の成果を得たとも言える堅守を披露します。さらに、特筆すべきは1トップに入った1年生の松川智哉(米子後藤ヶ丘中)。23分にはフィードから裏へ抜け出すと、飛び出したGKより一瞬速くボールタッチ。DFのタックルに遭い、フィニッシュには至りませんでしたが、廣川監督も「孤立するんじゃないかと思っていたが、しっかり受けてターンしたりとよくやってくれた」と話す活躍が、相手の脅威になっていたのは間違いありません。チャンスシーンこそほとんどなかったものの、非常に見応えのある前半の攻防でした。後半は立ち上がりから神村が強める攻勢。43分、前半から積極性を打ち出していた左SBの松山周平(3年・神村学園中)が永江拓弥(2年・日置東市来中)とのワンツーから、利き足とは逆の右足ミドル。境GK倉凌太(2年・米子後藤ヶ丘中)ファンブル。ボールはコロコロとゴールへ転がり、ライン上でなんとかキャッチ。47分、大山、黄と繋いで、福野あさと(3年・都城西中)のラストパス、大山のシュートはGKファインセーブ。ただ、「攻撃の最終形であるシュート」(竹元監督)の本数が増えていきます。54分、竹元監督の決断。福野を下げて、村尾将平(3年・FC JUVENTUDE)を最前線に投入し、黄を中盤にシフト。これで山西のマーク対象が黄から村尾へ。黄に付くのは片岡義貴(3年・FCアミーゴ)。ここに生まれた隙を神村見逃さず。60分、松山のパスを黄は簡単に落とすと、走り込んだのは「途中から出場して、思い切りやろうと思った」村尾。シュートはゴールを突破。ややマークの徹底が薄れた境ディフェンスに一太刀を加えた神村が、ついに堅陣をこじ開けました。さて、1点を追い掛けざるを得なくなった境。62分、森山眞吾(3年・米子美保中)がGK吉満大介(2年・アミーゴス鹿児島U-15)とフィフティで正面からぶつかり合い、こぼれに素早く反応して無人のゴールにシュートもDFカバー。64分、浅田のアーリーを田中福彦(3年・SC鳥取ヴェルドール)が頭でゴール右上にコントロールするも、見切った吉満がキャッチ。これが境は結果的にゲーム最後のシュート。そして終了間際の少なくなった時間を、露骨なボールキープで消費させるような真似などせず、最後まで全力で攻め続けた神村にご褒美が。松山が黄とのワンツーからクロス、ファーで大山が折り返し、小谷健悟(2年・神村学園中)がシュートという、素晴らしい崩しから得たCK。永江のキックをファーで叩き込んだのはCBの田中祐太郎(3年・太陽SC U-15)。徹底した境の守備に苦しめられながら、最後は「気持ちの部分で勝った」とキャプテンの大山が胸を張った神村が、インターハイでは越えられなかったベスト16の壁を突破しました。敗れたものの、境のマンツーマンはある意味新鮮で、それに加えて全体のハードワークがあれば、神村のような個の強さを持つチームに対しても十分対抗し得ることを見せてくれました。色々な面で非常に面白いゲームだったと思います。   AD土屋


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高校選手権3回戦 青森山田×高知@市原臨海

     
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陽も傾きはじめ風も冷たくすっかり肌寒くなった市原臨海での2試合目は、9年ぶりのベスト8進出を目指す青森山田と23年ぶりのベスト8を目指す高知の対戦。下馬評では6番DF中島、10番MF柴崎のU-17日本代表2人を擁する青森山田が優勢。その青森山田は、序盤から高知陣内で試合を進めます。前半16分には、10番MF柴崎の丁寧なスルーパスを14番FW成田が決め青森山田が先制。これで一方的な展開になってしまうかと思った29分の高知の攻撃。1回戦で2得点を挙げている9番FW竹内の左サイドからのクロスに上がっていたキャプテンの4番DF野村が合わせ高知が追いつきます。あまり得点の気配がなかったので少し意外な得点でしたが、青森山田のDFラインをサイドから完全に崩した見事な得点でした。しかし、その得点後も青森山田ペースは変わらず前半もロスタイム突入。すると「判断が早く、プレーの質・精度が高い。ロスタイムだったし彼のゴールが大きかった。」(青森山田・黒田監督)と、左サイドからの13番FW野間のクロスをMF柴崎が押し込み2-1で前半終了。後半に入ると前半よりペースアップした青森山田の波状攻撃が始まります。2トップの14番成田、13番野間の強烈なシュートなど後半だけで計10本のシュートを浴びせます。高知GK田中の度重なる好セーブがなければ、大量失点の可能性もありましたが、GKが踏張ったものの高知は後半シュート1本に押さえられ、前半のスコアのまま青森山田がベスト8進出を決めました。準々決勝の神村学園戦に向けて指揮官は「市原はインターハイを優勝した縁起の良い場所。ここで夏のインターハイ2回戦のリベンジを果たしたい。」(青森山田・黒田監督)。神村学園も攻撃力が売りのチームなので、面白い試合になりそうです。思えば、今日の市原臨海の2試合はいずれも1回戦から登場し4日で3試合をこなしたチームが負けてしまいました。その影響がなかったとは言い切れませんねぇ。    石神




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高校選手権3回戦 関大一×八千代@市原臨海

     
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地元千葉会場は今日もかなりの客入り。前日に選手権初勝利を挙げた関大一と4日間で3試合目の八千代の3回戦。前日に初戦を突破し固さがとれたのか序盤から運動量で関大一が八千代を圧倒。ボールへのアプローチも早く、ボールを奪ったらすぐに周りが動き出し、あまり手数をかけずに前線へ。そして開いたサイドに預け、そこからクロスを入れるというシンプルかつ的確な攻撃で数多くの決定機が生まれます。そして迎えた前半17分、「まずはしっかり守って後半の走力勝負だと話していた。1点目が大きかった。」(関大一・佐野監督)と語った、15番MF濱野の逆風を切り裂く左足ミドルが八千代ゴールに突き刺さり関大一が先制。八千代は2回戦に続き先制を許します。その後も前への推進力も迫力があり、セカンドボールもことごとく拾う関大一にいつ失点してもおかしくなかった八千代でしたが28分、自分達の得意のスタイル、細かいダイレクトパスの交換から10番FW石川が抜け出しエースの大会通算4点の一振りで同点に。八千代は今日も前半のうちに何とか追いつき前半終了。関大一が前半に放ったシュート8本のうちの半分は決定機でした。後半に入っても関大一ペースは変わらず10分、13分の19番MF梅鉢の2本のシュートは、いずれもクロスバーとポストを直撃。25分の9番FW久保のGKとの1対1も決まらず。攻め込みながら得点が奪えない嫌な展開が続きましたが、33分にロングスローからMF梅鉢がワントラップからボレーを決め関大一に待望の追加点。八千代も地元の大声援を受けて最後まで攻めますが2-1のまま試合終了。八千代は「関大一のパワーに圧倒された。」(八千代・砂金監督)と完敗。そしてベスト8進出を決めた勝者は「八千代さんが相手だったんで荷物をまとめて宿舎を出た。」(関大一・佐野監督)と語り、『月まで走れ』という横断幕を背に抜群の走力を誇る関大一。決勝点を挙げたMF梅鉢も「一戦一戦強くなっている。」と、選手自身も手応えを感じているようで、乗せたらこわいチームになりそうです。準々決勝の相手は静岡の藤枝明誠です。   石神




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高校選手権2回戦 東北×尚志@平塚

     
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2試合目は東北(宮城)対尚志(福島)。みちのくダービーです。プリンスリーグでの対戦成績は1勝1敗。東北応援席には、「絶対笑利」というダンマクが掲げられました。その東北、1回戦とスタメンは変わらず、3-6-1で2ストッパーが相手の2トップにマンマークでつきます。対する尚志、システムは1回戦と同じ4-4-2。センターバックに松尾、中盤のセンターには1年生金田(FC東京U15深川)が入りました。1回戦同様、東北が早い時間に先制します。5分、左サイドでFKを得ると、1回戦2ゴールの嶺岸が中へ。これが、センターバック日野にピタリとあって、そのままゴールネットを揺らします。さらに東北は19分、東北DFのクリアボールを尚志DFが、処理にもたついているとそれをFW平野が奪いシュート。しかし、これはポスト直撃。前半は、東北ペースで進みます。後半は一転して、尚志がペースを握っていきます。4分、FW平野のドリブル突破から、後半開始と同時に投入された2年生MF渡部にわたりシュート。しかし、これはGK荒川がセーブ。ケガを抱えているため、1回戦に続き途中出場の渡部がいきなりチャンスに絡みます。13分にも、左サイドを突破した湯浅から、逆サイドで待っていた渡部へ。渡部はダイレクトでゴールを狙いますが、わずかに外れます。さらに尚志は20分。右サイドバック、田中のクロスに再び渡部。きれいに頭で合わせて同点に追いつきます。「将来のある選手なので大事に使いたい」とケガを抱える渡部の起用法を語った仲村監督。渡部は短い時間で監督の期待に応えてみせました。ゲームは1-1のままPK戦に。尚志GK菅野が2本をどんぴしゃのタイミングで止め、尚志が3回戦進出を決めました。次は、広島観音と対戦します。   大浦




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高校選手権2回戦 広島観音×山形中央@平塚

  • 2010年01月02日 23:26
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昨年の選手権王者、広島皆実を県予選決勝でPK戦の末に破った広島観音。4年振り3度目の出場。Aブロック勝ち抜けの最有力候補です。山形中央は、県大会決勝でライバル・羽黒を延長の末に下して2年連続9回目の出場。山形県勢は、3回戦進出が過去最高。ベスト8を目指します。両チームのフォーメーションは、ともに4-4-2。山形中央は、県予選でFWに入った宍戸を中盤に下げて、スーパーサブとして活躍した山田を先発で起用。ゲームは終始、広島観音がペースを握っていきます。5分、右サイドバック木下からFWの山本へ。これをそのまま山本がシュートを放ちますが、GK鈴木がセーブ。27分には、エース竹内が左サイドを切り裂いて、早いクロスを入れますが、中に合わず。31分、DFのクリアボールに反応したFW山本が頭で落として、再びエースの竹内へ。竹内が1人かわして、左足でシュート。しかし、これはDFがクリア。広島観音は、J2岡山に入団が内定している竹内を中心に攻め続けます。後半に入っても流れは変わらず。41分、43分、50分と全て竹内が絡んでチャンスを作ります、観ていて徐々に分かってきたことですが、さすがにJ内定選手だけあって能力高いです。ボールタッチ、スピード、キック、どれをとっても一級品。徐々に彼がボールを持つだけでスタンドが沸くようになってきた59分。右サイドバック木下のクロスをDFが、クリア。このクリアボールを竹内がダイレクトで叩きこんで、広島観音が先制。残りは21分。山形中央は、宍戸をトップにあげてゴールを狙いますが、中々チャンスを作れません。67分に訪れたこのゲーム最大のチャンスも、広島観音GK原田に止められ万事休す。スコアこそ1-0でしたが、広島観音の完勝でした。広島観音は、畑監督の方針で戦術やメンバー、選手交代などを選手主体で行っているそうです。チャンスを作りながらも中々ゴールを奪えなかった中で、焦らず自分たちのサッカーを貫いて決勝点に繋げたあたり、頼もしかったです。   大浦




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高校選手権2回戦 青森山田×神戸科学技術@市原臨海

     
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いつもなら地元千葉の高校の第1試合後は、お客さんも足早に帰りだしスタンドも淋しい感じになることも多い第2試合。しかし今日はちょっと違い結構な数のお客さんが残っていました。そのお目当ては、おそらく青森山田の2年生10番MF柴崎岳。記憶にも新しい2009年U-17W杯ナイジェリアで日本代表の10番を背負っていた今大会注目選手を擁し県大会決勝を10-0という衝撃的なスコアで突破してきた青森山田。対するは県大会決勝で名門滝川第二を破り、インターハイもベスト8の神戸科学技術。共に布陣は4-4-2で今日が初戦の両高の対戦。青森山田は、この試合が怪我からの復帰戦となった7番MF椎名が攻守に躍動し、その椎名を起点に地元千葉出身の13番FW間野にチャンスが生まれ10分までにシュート3本を放ちます。神戸科学技術も14番左MF呉島、スピードのある2トップの10番伊佐のFK、11番鷲尾が青森山田ゴールに迫り、ほぼ互角の展開。しかし、前半25分に神戸科学技術にアクシデント発生。10番FW伊佐が左膝を痛め治療のためピッチの外へ。すぐに試合に戻りますが動きは明らかに精彩を欠きます。この伊佐の治療からやや青森山田が押し込むようになり0-0で前半終了。注目の青森山田10番柴崎は存在感はあるもののボールに触る場面も少なく、シンプルに捌くことが多かった印象。後半開始のピッチに神戸科学技術の伊佐の姿はありましたが、その足を引きずる姿は痛々しく、やはり開始4分で交代。神戸科学技術はエース離脱のアクシデントに意気消沈することなく左サイド呉島からいくつか決定機が生まれます。青森山田は神戸科学技術の勢いに後半15分までシュートを打てず。しかし時間が経過するとともに10番柴崎がボールを触るようになり、鋭いパスが前線に通るようになります。後半25分の柴崎の意表を突いたFKのサインプレーも惜しくもゴールならず。得点が生まれたのはその直後の26分でした。8番MF三田のスルーパスにFW野間が抜け出し鋭い切り返しから右足を振り抜き青森山田に待望の先制点。神戸科学技術も左サイドからの攻撃とセットプレーで反撃しますが35分には、再び青森山田MF三田の左からの絶妙なクロスにこちらも再び野間が頭で合わせ2-0に。神戸科学技術も最後まで諦めずに攻めましたがスコアは動かず2-0で試合終了。試合後、「胃がキリキリした。苦しい厳しい試合になることはわかってた。」(青森山田・黒田監督)と言ったように、どっちが勝ってもおかしくない好ゲームでした。神戸科学技術の伊佐の怪我での交代がなければ、また違った結果になっていたかも知れません。選手権常連高の青森山田ですが、意外にも3年ぶりの初戦突破。怪我からの復帰戦だった椎名の活躍が目立った試合でした。チームとしてまだまだ余力がありそうです。     石神




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高校選手権2回戦 旭川実業×八千代@市原臨海

     
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1回戦の南北対決で沖縄・南風原から4点を奪った北海道・旭川実業と大分・中津工/中津東を相手にエースFW石川のハットトリックも含む5点を奪った地元八千代。共に1回戦で初出場校に快勝したチームの同士の2回戦。旭川実業は1回戦からFWを1枚入れ替え、八千代は不動のスタメン、フォーメーションは共に4-2-2でスタート。試合開始から1回戦同様に小気味よくパスを繋ぐ八千代ペース。しかし前半5分、体格に優る旭川実業は最初のFKのチャンスを生かし、八千代GK永村の弾いたこぼれ球を14番MF阿部が頭で押し込み旭川実業が先制。意外にも早い失点に地元千葉の会場も騒つきます。「失点の時間が早くて選手も動揺せずに良かった。」(八千代・砂金監督)、八千代は失点後もテンポの良いパス交換でポゼッションを高め、両サイドバックのオーバーラップや技術のある7番MF長澤と2トップの20番大和久、19番石川の織り成す攻撃から15分、20分、32分と決定機を作りますがどれも決めきれず。「前半は0-0でも上出来だった。」(旭川実業・富居監督)と、嬉しい誤算の旭川実業リードで前半も終わるだろうと思った39分、八千代は再三崩していた左サイドからサイドバック2番宇田川のクロスに石川が頭で合わせ、クロスバーに当たったこぼれ球を大和久が押し込み前半終了間際の同点劇で後半へ。後半は「1-1になったことで相手が前に出てきた。」(八千代・砂金監督)。「流れは悪くなかったので後半勝負。」(旭川実業・富居監督)と両監督が語ったようにお互い前半より積極的に。そして八千代の攻撃が勢いを増す中の後半23分、「選手交代のプランは試合前から決めていた。」(八千代・砂金監督)と、動きも悪くなかった15番FW大和久を下げ11番FW磯部を投入。するとその直後、ここまで旭川実業6番ボランチ串橋のしつこいディフェンスになかなかフリーでボールを受けられなかった八千代7番MF長澤が自陣低い位置まで下がりボールをもらい自らドリブルで前へ。そして交代出場したばかりの磯部へ絶妙なスルーパス。これがこの試合のファーストタッチだった磯部でしたが落ち着いて決めてみせ、ついに八千代が逆転。旭川実業も直後、14番MF阿部のクロスに合わせた19番FW菊地のヘディングシュートはGK正面。さらにロスタイムにもCKから決定機があったものの一歩及ばず。八千代が鮮やかな逆転勝利で3回戦進出を決めました。僕自身3年前にも八千代の快進撃を目の当たりにしているわけですが、1回戦後に砂金監督も言っていたように、今大会の八千代は山崎(現磐田)米倉(現千葉)を擁してベスト4まで勝ち上がった3年前のチームのように突出した選手はいませんが、気の利いた選手が多く総合力では上だと思います。今大会も結構良いところまで行くんじゃないですかねぇ。  石神




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天皇杯決勝 G大阪×名古屋@国立

  • 2010年01月01日 21:53
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2010年の開幕。日本サッカー界の開幕。1月1日、聖地国立で戦うことを許されるのはわずかに2チーム。ガンバ大阪、名古屋グランパス。2009年シーズン最後の、そして2010年最初の王座を争うファイナルは、水色と青、黄色と赤に両ゴール裏を彩られ、キックオフを迎えました。年初にいきなり輝くガンバスタイルは開始6分。安田理大のスローイン、遠藤保仁、ルーカス、遠藤とパス交換、受けた二川孝広はエリア内へ、山崎雅人がダイレクトで落とし、ルーカスはゴール右スミに最高のコントロール。スローインから5本のパスを繋ぎ、最後もゴールへ向けての優しいパス。文句なし。先制点はG大阪が奪います。まずビハインドを負わされた名古屋のシステムは4-3-3。ケネディを頂点に、右が玉田圭司、左がマギヌンという配置。1点こそ失いましたが、「ケネディという“超”ストロングポイント」(G大阪・西野朗監督)を多用せず、横幅をいっぱいに使った繋ぐスタイルは奏功。ポゼッションという観点からは名古屋の狙いが体現されます。ただ、ゴールを奪うという観点からはさほど効果的とは言えず。ストイコビッチ監督も「小川(佳純)がうまくいってない状況」に、20分過ぎからマギヌンと小川のポジションを入れ替え修正。そしてこの前後からは、ケネディへとシンプルにボールを入れる回数が格段に増え、結果そのケネディが競り勝ち、収めることで生まれるリズム。30分には吉村圭司が左ポスト直撃のシュートを放つなど、主導権を奪還します。すると41分、やはり“超”ストロングポイント発動。阿部翔平の左FK、ケネディが競り勝ち、右へ。玉田はドリブルからクロス、ケネディの折り返しを中村直志が懸命に頭で合わせると、ボールはゆっくりとゴールへ到達。「ケネディに入れるタイミングも早くなってきたし、周りの連動性も速くなってきた」と敵将も感じていた中での同点ゴール。「前半流れは悪くなかった」(名古屋・楢崎正剛)「入りも悪くなかったし、しっかり立て直せた」(名古屋・吉田麻也)と守備の中心2人が認めた通り、名古屋も十分に手応えを感じながら、ハーフタイムを迎えることになります。後半も一進一退ながら、やや名古屋が優勢に。49分、小川の左クロス、ケネディは飛び出したGKの遥か頭上からヘディングを打ち下ろしたものの、枠の右へ。60分はG大阪の反撃。加地亮の右クロスがファーへ抜けると、フリーの遠藤。シュート、田中隼磨が体でブロック。65分は名古屋。阿部のスルーパス、抜け出したマギヌンが折り返すも、入り過ぎたケネディはシュートまで持ち込めず。「逆転できるチャンスはあった」とストイコビッチ監督。2点目が入りそうな雰囲気は確かにありました。しかしG大阪もベースはカウンター中心ながら、3枚で守る相手中盤の隙間で、ルーカスや二川がボールを引き出しつつあったのは確か。73分に名古屋は玉田がシミュレーションでチャンスを潰すと、その時がやってきます。77分、明神智和からパスを隙間で受けた二川は縦へ。ここには3列目から上がっていた遠藤が。吉田をかわし、バヤリッツァもかわし、「いい感じでドリブルできていたので、そのままの流れでいこうかと」(遠藤)左に流れながら右スミへ豪快な一撃。「ああいう所で点を取れるのが代表選手の凄い所」と吉田も脱帽したゴラッソで、再びG大阪が突き放します。追い込まれた名古屋は80分に巻佑樹と三都主アレサンドロを同時投入。「攻撃的な選手を6人でも7人でも前に出し、リスクを冒してでも点を取らなければ」という指揮官の思いを遂げようとしますが、そこはG大阪。86分、左サイドで明神が粘って繋いだカウンター、二川が右へ、遠藤がGKとDFを引きつれてリターンすると、二川は確実に流し込み、3-1。さらに92分、加地と橋本英郎のパス交換から、中央で受けた遠藤がダメ押しの4点目。「天皇杯に懸ける想いも強かった」(西野監督)G大阪。シーズンを締め括り、新たな年を迎える上でも、最高の結果と言える連覇で、90分間ゴールマウスを守り続けた松代直樹の引退に華を添えました。結果は3点差が付きましたが、「私にとっては2-1も3-1も同じこと」とストイコビッチ監督も語ったように、2-1の後は名古屋が4-2-4に近い形で勝負に出たので、点差は仕方ない部分があったと思います。ただ、前述したようにある程度4-3-3での繋ぎが機能しながらもチャンスは創れず、シンプルなケネディへのボールがチャンスを生み出していたということは、逆に言うと「ジョシュア(ケネディ)の高さくらいしか怖さを与えられていない」(楢崎)ということ。「僕自身もチームとしても足りない部分がいっぱいある」と小川。期待の新戦力獲得も発表されている来シーズン。この悔しさがどう生かされていくのかに注目です。G大阪ではもちろん遠藤が目立ったんですけど、個人的に効いていたと思ったのは山崎。「FWがヤマに替わってからは、前からのプレスでどんどん追い込むことができた」と橋本も言及。本人も「スタートからぶっ飛ばして、それで動けなくなったら交替してもらえばいいと思っていた」とのこと。70分に交替するまで、ケネディを念頭に置いた「ラインを絶対に落とすな」(西野監督)というコンセプト遂行に大きな役割を果たしていたと思います。「1つタイトルが獲れてホッとしている」と本音も洩らした西野監督。非常に面白いゲームでした。皆さん、今年も番組ともどもホームページを宜しくお願いいたします。   AD土屋




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高校選手権1回戦 尚志×松山北@等々力

     
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等々力の2試合目は、尚志(福島)対松山北(愛媛)。尚志は、新人戦、インターハイ県予選と今年度県内2冠の富岡を決勝で破り、2年振り3度目の出場。松山北は、県内有数の進学校。例年インターハイが終わると3年生は引退するそうですが、今年は3年生が6人残り、2年連続3度目の出場。フォーメーションは、両チームとも4-4-2。尚志は、2年生がスタメンに6人と若いチーム。ただ注目の2年生、渡部はケガの為ベンチスタート。松山北は、去年の初戦で国学院久我山に1-7と大敗。屈辱を晴らすための戦いです。最初にチャンスを作ったのは、松山北。前半2分、中盤のキャプテン松本のスルーパスに反応した篠崎が、キーパーをかわしてシュート。しかし、これは決まらず。8分、今度は尚志。左の湯浅がサイドをドリブルで突破すると、そのまま左足でクロス。このボールをキーパー土橋がかぶり、逆サイドで待っていた右サイドの江川が押し込んで、尚志が先制。さらに16分、再び尚志。右の江川から中央の細野へ。細野から1点目をアシストした左の湯浅へ。右斜め45度、ゴールまでおよそ30m。1トラップすると、右足で逆サイドのサイドネットへ巻くようにシュート。これが決まり、あっという間に尚志が2-0とリード。早くも2点に絡んだ湯浅。思い切りがよく、スピード感抜群。面白い選手です。2点を先制された松山北。去年の初戦大敗をバネに全国へ帰ってきたチームは、これで終わりません。2トップの一角に入った2年生の篠崎を中心に反撃にでます。27分、1年生CB松谷が、インターセプトから、そのままドリブルで運ぶと裏に抜け出した篠崎へ。これを左足で狙いますが、わずかに外れます。28分には、尚志DFのミスからボールを奪い、FW玉井、MF西原と繋いで、ゴールを狙いますが、これもきまらず。その後も2トップの篠崎、玉井がシュートを放ちますが、ゴールが遠い松山北。このまま前半が終わるかと思われた前半の追加タイム。キャプテン松本が放ったFKに玉井が合わせて、2-1。松山北が1点差に迫って前半を折り返します。後半もリードを許した松山北が、攻勢に出ます。45分、中盤の松本が2列目から飛び出し、そこにスルーパスが出ます。しかし、これはキーパー菅野が前に出てセーブ。16分、中盤でパスカットした金橋が左サイドを突破。中で待っていた篠崎へ。後ろ向きでボールを受けた篠崎は、反転して左足でシュート。しかし、これも決まりません。徐々に風が強くなり、テクニカルエリアを示すマーカーが、度々飛ばされ始めた61分。ゲームを動かしたのは、2点を先制して以降、守備に追われていた尚志でした。右からのFKから、こぼれ球を平野が押し込んで3-1。「苦しい時間を耐えられた」ことを勝因にあげた平野。この3分後にもカウンターから、平野が決めて、尚志が4-1で逃げ切りました。点差ほどの差はありませんでしたが、チャンスをしっかり生かした尚志が、2回戦進出。次はプリンスリーグで、1勝1敗の東北と対戦します。敗れた松山北は、2年生FW篠崎を中心にチャンスを多く作りましたが、残念ながら去年の屈辱を晴らすことは出来ませんでした。来年に期待したいです。  大浦




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高校選手権1回戦 東北×一条@等々力

     
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普段はENG(金曜日22時O.A.)という番組を担当している大浦です。分かる人はいないと思いますが、実はFoot!blog登場2回目です。今年は選手権レポート神奈川会場を担当させて頂きます。よろしくお願いします。では、早速ゲームレポートを。広島観音、作陽と中国地域の強豪が入ったAグループから、東北(宮城)×一条(奈良)。楽天、ベガルタと今年スポーツ界を賑わせた仙台からやってきた東北は、2年連続7回目の出場。一方の一条は、インターハイでベスト8まで進んだ近畿チャンピオン。初戦の緊張感がピッチを包む中、ゲームは始まりました。東北のフォーメーションは3-6-1。2人のストッパーが、相手の2トップにマンマークで着きます。一条は、中盤がフラットな4-4-2。前半2分、いきなりゲームが動きます。敵陣深く、右サイドでボールを受けた東北のエース嶺岸。ペナルティーエリアに侵入し、DFをかわすと、左足で逆サイドのサイドネットに流し込んで東北が先制。1年生の時からスタメンを張る嶺岸。左利きの選手独特のボールの持ち方。正確なキック。いい選手です。東北は、この嶺岸を始め、ベガルタJr.ユース出身の選手がスタメンに4人。基本技術がしっかりした好チームという印象。ゲームはここから、先制された一条がペースを握っていきます。20分、右サイド吉田のクロスをエース岡本がヘッディングシュート。24分には、中盤の山本が抜け出し左足でシュート。一条は、3年生エース岡本のキープ力を生かしながら、丁寧にパスを繋いでいくスタイル。東北は自陣のペナルティーエリア付近に1トップの千葉以外の9人が密集、守備を固めます。1-0東北リードのまま前半終了。後半に入っても、ボールをキープしながらチャンスをうかがう一条、守る東北の構図でゲームは進んでいきます。一条にとっては、ボールをキープするものの決定機を作りだせない嫌な展開。東北の3バックは全員180cm以上。一条にとっては、高い壁となって立ちはだかります。後半一条にチャンスらしいチャンスはなく、シュートは45分にセンターバックの亀谷が放ったロングシュートのみ。スタジアムには、東北逃げ切りの雰囲気が漂い始めます。しかし、奈良県予選5試合で38ゴールの攻撃力はだてではありませんでした。一条はしっかりとパスを繋ぐ自らのスタイルを貫き、東北守備陣の穴を見つけだします。53分。左サイドで繋いで、中央で待っていた中盤の中城へ。中城はDFを引き付け右の山本へ。右から左へ振られた東北DF、山本へのマークが一瞬遅れます。フリーの山本が冷静に流し込んで、1-1。残り時間は27分。ここから両監督は積極的に攻撃的なカードを切り、ゲームを決めにいきます。しかし、ゲームを決めたのは、交代選手ではなく、チームの頼れるエースでした。75分。東北、嶺岸のスルーパスに抜け出した1トップの千葉を一条のキャプテン亀谷が後ろから倒しFK。このプレーで亀谷は2枚目のイエロー。ピッチを退きます。亀谷はここまでDFラインをしっかり統率。悔やまれる1プレーとなってしまいました。ペナルティーエリアやや後ろ。絶好の位置からのFK。キッカーは右の滝口か左の嶺岸か。守るキーパーはインターハイ優秀選手の小池。滝口がまたいで、嶺岸が左足を一振り。スタジアムに訪れた一瞬の静寂の後、歓喜が訪れたのは、白に染まった東北の応援席でした。「余計なことを考えずに蹴った」と語った嶺岸。最初と最後に大仕事をやってのけました。ゲーム後、ピッチに倒れ込んだ一条イレブンを東北の選手たちが、励ます姿が印象に残りました。  大浦




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高校選手権1回戦 東久留米総合×境@西ヶ丘

     
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西が丘の2試合目は地元東京代表で初出場(東久留米高校時代に2度出場あり)の東久留米総合高校(4-4-2)と県予選決勝でインターハイ準優勝の米子北を破り4年連続出場を決めた鳥取代表・境高校(4-3-1-2)の対戦です。東久留米総合は序盤からMF上村、MF大塚のドリブルがきいて試合を支配します。対する境は堅守速攻型で東久留米のツートップ荻野、徳嶽に対してマンマークをつけて対抗し、東久留米に決定的な形をつくらせません。前半終了間際に境がカウンターからMF松川のクロスにFW松川(1年生)が合わせシュートうちますがゴール右にはずれたのが前半もっとも得点に近いシーンでした。 後半にはいると風が強くなり風上にたつ境が有利に試合を進めます。後半19分。境はFKからこぼれ球をセットプレーで上がっていたDF岡崎が右足でシュートGK武藤がなんと手に当て守りました。そして後半28分。境はFW松川が頑張ってキープしてMF加藤にあずけ、右サイドから長い距離を上がって来たDF片岡にパス。ゴール前に走りこんだ片岡がニアサイドをぶち抜くゴールを決めて境が待望の先制点をもぎとります。この後も境は1年生FW松川を中心によく攻め追加点は入りませんでしたが1-0で勝ちました。境は守備も大変固く後半は東久留米総合に一本のシュートも打たせませんでした。東久留米総合の齋藤監督は「後半の風があまりに強く、もっといい状態で試合をやりたかった」とコメント。対する境の廣川監督は「予選の決勝・米子北戦でも大雨で勝てた、今日も風上にたてて運が良かった。相手はポゼションが高いチームなのでなんとかしたかった」と語っていました。 廣川監督にお話しを伺っているとかなり守備には自信があるご様子で、今日の試合は会心のできみたいでした。今、流行りのパスサッカーではないけれどこのチームからゴールをあげるのはなかなか難しそうです。しかし残念な事は、早々に地元・東京代表の帝京、東久留米総合が姿を消した事です。弱くなったと言えばそれまでですが、もう少し何とかなると思うのですが…  甲斐




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高校選手権1回戦 盛岡市立×四日市中央工@西ヶ丘

     
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> 西が丘での第1試合は17年ぶり3回目出場の盛岡市立と昨年度の選手権ベスト8のメンバーが多数残っている名門・四日市中央工の対戦です。まず序盤は盛岡市立(4-3-3)がMF佐々木航がアンカーとなって長短のパスでゲーム作りペースを握ります。前半4分そのMF佐々木航を起点に、FW佐々木貴大とパスを繋ぎFW小野がシュートまで持っていき相手ゴールを脅かします。> 対する四日市中央工(4-4-2)は前半15分頃からツートップの1斉藤が少し下がり目の> 位置でボールを受けるようにすると少しづつボールが回り始め、左サイド武藤のドリブルも目立ってきます。> 四中工は前半24分にはFW斉藤のドリブルから最後は右サイド宮井のシュートがクロスバーをたたきます。> そして四中工は前半38分FKからMF宮井がヘッドで落としたボールをFW山口が右足で> 決めて先制します。> 後半は四中高の両サイド、MF武藤とMF宮井がよく攻撃にからみ追加点が奪えるシーンが何度かありましたが後半15分盛岡市立はFKからのチャンスを得点に結びつけます。ゴール前のボールをGK村井が飛び出してクリア。するとMF佐々木航がミドルシュート。無人のゴールに吸い込まれ1-1の同点になります。> その後は四中工は中盤でのシンプルな繋ぎですすめ前半18分には右サイドDF下田のクロスからMF宮井のヘッドはまたもクロスバーに当たります。> 終了間際後半37分。四中工はDF下田のクロスからまたもやFW山口のヘディングシュートでゴールを奪い2-1で勝利し1回戦を突破しました。> 盛岡市立にもチャンスはありましたが四中工の守備がしっかりと押さえました。> 樋口監督はこの試合2得点をあげたFW山口選手を「泥臭いけれど大舞台に強い選手」> と評価していました。エースがしっかり2得点をあげ、サイド攻撃、セットプレーにもいろいろ工夫がみえ、GK村井のキックも正確、今年の四中工は面白そうです。 甲斐




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高校選手権1回戦 北越×国見@駒沢

  • 2009年12月31日 23:26
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初出場から数えて21回連続出場は燦然と輝く金字塔。その間、6度の全国制覇。この四半世紀では最も結果を残してきた、青と黄色の縦縞軍団・国見。しかし、ここ2年は選手権県代表の座から陥落。昨年は1度も全国大会に出場できないという、屈辱の1年間を過ごすこととなりました。3年ぶりの出場ということは、登録メンバーに1人も選手権経験者がいないということ。対峙するのは神戸入団が内定している有田光希(3年・新潟JY)擁する、新潟3連覇中の北越。会場は6147人を集めた寒風吹き荒ぶ駒沢です。まだ第1試合の余韻も覚めやらぬ1分、いきなり動くスコア。須郷智広(3年・宮崎日向中)のパスから大町将梧(2年・島原二中)が左足で流し込み、あっという間に国見が先制してしまいます。続く8分にも、完全に崩した形から最後は須郷がフィニッシュ。強烈な立ち上がり。国見が早々に2点のアドバンテージを得ました。これで一気にプレッシャーから解放された国見は、「前からプレスを掛けて全体でボールを取りに行くところはだいぶ完成しつつある」と高橋精一郎監督も手応えを口にしたように、鋭い囲い込みからボールを奪って、素早いアタックというスタイルが浸透。ただ、単純にロングボールを放り込むのではなく、3-5-2のWBに入る、右の東矢祐仁(2年・国見中)と、左の長野秀星(3年・VALENTIA)をしっかり使う、サイド攻撃が特徴。ここに、一緒に観戦していた亘さんも褒めていた須郷がよくボールを引き出し攻め続けると、25分には松田有騎(3年・黒髪FC)のCKをファーで布志木拓名(3年・長崎レインボーSC)が頭で押し込み3点目。一方的な展開になっていきます。苦しくなった北越はエースの有田に期待が集まりますが、「有田君にボールが入った時はCBとボランチが挟み込むことでうまく封じられた」と高橋監督。38分には右クロスから、その有田が豪快なダイビングヘッドを叩き込んだものの、判定は競り合いの中でオフェンスファウル。点差は縮まりません。迎えた後半も41分のFK、右サイド25m弱の位置から松田有が右ポスト内側に当てて、左サイドネットにねじ込み4点目。実質勝敗は決しました。今大会での勇退が決まっている嵯峨谷通監督のためにもまずは1点を返したい北越。61分のCK、前半途中からCBとして出場していた加藤圭哉(2年・新潟小合中)のヘディングは枠を捉えるも、国見GK西牧宏晃(3年・兵庫篠山中)がキャッチ。有田も「とにかく仕掛けて自分でシュートまで行ければ」と何とか打開を図りますが、厚い国見のブロック。そして77分、大きな展開から左サイドを駆け上がった井上良太(2年・長崎レインボーSC)がブレ球気味のクロス、ニアに飛び込んだ井福晃紀(3年・FCヴィラノーバ水俣U-15)が頭でプッシュ。「ああいう形をイメージしてトレーニングしていた」(高橋監督)5点目で打ち止め。選手たちが初めての選手権に臆することなく躍動した国見が、復権への第一歩をこれ以上ない結果で記すこととなりました。「まさかこんなに点が入るとは」と安堵の表情を見せた高橋監督。今年のスタイルを聞かれると「スペースに飛び出すボールはあるが、繋ぐ時は繋ぐ、自分たちもやっていて楽しいサッカー」と返答。2回戦の相手は藤枝明誠。新・国見スタイルは果たして本物かどうか、真価が問われる一戦になるのは間違いなさそうです。さて、このエントリーで2009年のブログも終了です。1年間お付き合い頂きましてありがとうございました。来年も早速明日からエントリーしますので、よろしくお願いいたします。ではよいお年を〜   AD土屋




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高校選手権1回戦 藤枝明誠×徳島商業@駒沢

     
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今回で88回を数える、冬の風物詩とも言うべき高校選手権。今年もホームページ上では少し人員も補強しつつ、レポートをお届けします。さてさて昨日の開幕戦を経て、今日から本格的に大会が開始。王国静岡の復権を託されたのは新鋭・藤枝明誠。伝統のオレンジを身に纏うのは古豪・徳島商業。大会初出場と大会最多となる38回目の出場。対照的な両校の対戦は駒沢から。ゲームが動いたのは開始早々。藤枝明誠は県予選決勝でも先制点を決めている鈴木周太(3年・エスパルスSS榛原)が左サイドを突破してクロス、ファーで安東大介(3年・静岡末広中)がダイビングヘッドで競り勝ち、わずか2分でリードを奪ってみせると、その後もボランチやCBから繰り出されるフィードを、安東と大山和早(3年・OSADA-FC)の2トップがしっかり収めて、鈴木と飯塚祐樹(3年・FC VERDURE)の両SHが裏へと飛び出すシンプルな攻撃を徹底。徳島商業ディフェンスはなかなかアジャストできず、危ないシーンが続きます。ところが21分のゴールは劣勢の徳島商業に。右サイド深い位置からSBの尾崎修(2年・徳島JY)がフィードを送ると、3トップ下の小巻友希(2年・プルミエール徳島SC)がラインブレイク。GKとの1対1も、かわしてループと極めて冷静なフィニッシュ。10番の面目躍如。チームとしてのファーストシュートで徳島商業が追い付きました。すると流れは途端に一変。24分に弓場広介(3年・徳島城西中)、小巻と続けて徳島商業が決定機を創出すると、32分には弓場が股抜きで1人かわしてスルーパス、3トップの一角に入った寺西拓也(1年・徳島FCリべリモ)が放ったシュートはGK正面を突いたものの、いい時間帯が続きます。序盤こそ緊張からかアタフタした守備面も、「相手は長いボールが入ってくる単調な攻撃だとわかっていた」と河野博幸監督が語った通り、前からのプレスが効き出すと、そのフィード自体も封殺。徳島商業がペースを掴んで、前半は終わりました。後半はお互いにロングボールが増え、膠着した時間が続きますが、縦への推進力を有したタレントを抱える藤枝明誠がやや優勢。70分、キャプテン辻俊行(3年・FC VERDURE)のCKから、CBの向田将悟(2年・ヤマハジュビロ掛川)がFWばりのボレーを放つと、わずかにクロスバーの上。スタンドを沸かせます。ただ、徳島商業からすれば「押し込まれるのはわかっていた」(河野監督)こと。後半は「中盤を下げてサイドからのカウンター」(同)にある程度狙いを絞ります。そして76分にはそのシーンが。左サイドからのカウンター、中央にも枚数が揃う中、SBの日浦陸(3年・徳島国府中)はニアへグラウンダーの折り返しを選択。フリーの小巻、左足シュートは枠内へ。これはGK甲斐透真(3年・藤枝明誠SC)がキャッチ。後半40分間は共にシュート3本。両者譲らず。2回戦進出はPK戦で決することになりました。迎えたPK戦もロースコアで推移。3人目が終わって藤枝明誠の甲斐が1本、徳島商業の中島優希(3年・徳島JY)が2本ストップ。後攻の藤枝明誠が0-1でリードとなります。徳島商業は4人目の弓場がようやく決めると、藤枝明誠も鈴木が沈め、1-2。プレッシャーの掛かる5人目、徳島商業はキャプテン後藤正次(3年・徳島JY)がキッチリ左スミへ。藤枝明誠は飯塚、左に蹴られたボールは左に飛んだ中島の手元をすり抜けてネットへ。初めて冬の全国を体感した藤枝明誠が、苦しみながら静岡のプライドを堅持する結果になりました。敗れた徳島商業も、立ち上がりこそ「地面に足が着いていなかった」(河野監督)ように見えましたが、同点弾以降は粘り強く抗戦。十分勝機もあったと思います。「向こうもたぶんPKになるとは思ってなかったんじゃないかな」と河野監督。脈々と受け継がれてきた徳商魂は、今年のチームにもしっかりと息づいていました。   AD土屋




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インカレ準決勝 関西大×明治大@平塚

  • 2009年12月26日 20:54
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関東王者、優勝候補筆頭の呼び声も高かった流通経済大をPK戦で下した関西大。天皇杯でJ2湘南、J1山形を撃破したことで、一躍名を馳せた明治大。実力校同士の準決勝となったゲームはいきなり動きます。動かしたのは明治。7分、小林裕紀(3年・東京Vユース)のアーリーを、ラインギリギリで抜け出した久保裕一(3年・名古屋U-18)はDFと競り合いながらシュート。勢いはなかったものの、コースよく左スミへ。「前向いてグイグイ行くのが相手は嫌だろうと思って使ったのが当たった」と神川明彦監督。今大会初スタメンの11番が早速期待に応えてみせます。その後はどちらも決定機は掴めない中、ペースはやや明治に。そこには、こちらも大会初スタメンで左SHに入った田中政勝(4年・国見)の存在が。「相手の右SB宇佐美(宏和・4年・C大阪U-18)くんがキーになると思ったのでぶつけた」(神川監督)と送り出されたキャプテンは、積極的な仕掛けでサイドの主導権を奪取。8分にはドリブルから都丸昌弘(4年・前橋商業)のシュートシーンを演出するなど、攻撃面の貢献が結果として宇佐美のオーバーラップに対する抑止力に。36分には藤澤典隆(3年・広島ユース)のスルーパスに抜け出した金園英学(3年・立正大湘南)のシュートは、高木駿(2年・東京Vユース)がファインセーブで阻止。CBの蛭田達也(4年・滝川第二)が負傷退場するアクシデントもありましたが、概ね狙い通りのゲーム運びを展開した明治リードで前半は終わりました。後半はまず51分、53分と消されていた宇佐美が意地のオーバーラップからいいクロスを連発。さらに59分には左SH中村祐哉(4年・大分U-18)のクロスを最後は金園がシュートまで。宇佐美、中村など両サイドのキーマンが躍動し始めた関大が、少しずつ押し返します。65分には島岡健太監督も、清水孝太(4年・星稜)と金久真也(4年・鵬翔)を同時投入。リスクを負って1点を奪いに出ました。すると73分にビッグチャンス。右サイド宇佐美のアーリークロス、佐藤悠希(4年・奈良育英)が胸で落とした先に金久。同点かと思われた刹那、横から掻き出したのは蛭田に替わってCBに入っていた吉田啓祐(2年・東京Vユース)。「信頼を置いている。よくやってくれた」と神川監督も認めた男のビッグプレー。関大、追い付けません。すると80分、生まれたゴールは同点弾ではく追加点。その吉田が右から上げたクロス、ニアで都丸がダイビングヘッド、GK児玉剛(4年・京都内定・京都U-18)もよく弾きましたが、こぼれを押し込んだのは久保。「堪え忍んでチャンスを待つ」(神川監督)コンセンサスを実行し、チャンスを結果に昇華。0-2、明治が昭和38年以来となる、ほぼ半世紀近い46年ぶりの決勝進出を勝ち取りました。関大はスキルの高い選手が多く、初戦で敗れた高知大の野地照樹監督が語った「相当レベルの高い選手が多くいる。関西で一番強い」という言葉も納得できると思います。ただ、宇佐美と田中の相殺や、金園への厳しいプレス、中村、藤澤へのケアなど、多くを含めてうまく封じ込められてしまった印象でした。さて、とうとう国立へと辿り着いた明治。関東リーグでは12校中で下から3番目の37失点を喫した守備に対して「重要なんだぞともう1回確認した」(神川監督)成果が、3試合でPKの1失点のみという堅守に繋がっています。最終ラインの鹿野崇史(3年・市立船橋)と奥田大二郎(2年・東京Vユース)が累積警告で決勝は出場停止。神川監督も「監督として国立で戦うのは初めて」とのことですが、「せっかくの国立なので明治のしっかりと繋ぐサッカーを見せたい」と決意を。福岡大と明治大のファイナルは1月6日14時、聖地国立でキックオフを迎えます。   AD土屋




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インカレ準決勝 福岡大×駒澤大@平塚

     
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今日も動向を追うメディアが多数平塚に詰めかける過熱ぶりからもわかるように、今や日本で最も有名な大学生プレイヤーになった永井謙佑(3年・日本代表・九州国際大付)擁する福岡大。準々決勝では延長で大会連覇を狙った中央大を延長で振り切り、夏冬連覇へあと2勝までこぎつけました。対する駒澤大も、関西学院大との苦しい延長を制して準決勝へ。勢いも十分です。ゲームが始まり、まず目に付いたのは福岡の細かいパス回し。「4-2-4みたいな形で、ボールを早く動かして崩そう」という乾監督の指示を体現します。すると作戦ズバリ。10分、中央から、永井、末吉隼也(4年・東海第五)、永井と繋いで、最後は市川稔(3年・東福岡)が左スミへ。「今シーズンウチが目指していたゴールシーン」と指揮官も絶賛した、素晴らしいパスワークからの先制弾。まずは福岡が先手を取りました。1点を追う展開になった駒澤は、今日も縦に素早くロングフィードを送り、三島康平(4年・浦和東)の高さを生かそうという意図は十分理解できますが、宮路洋輔(4年・福岡内定・鵬翔)と牟田雄祐(1年・筑陽学園)の福岡CB2枚に抑え込まれ、なかなかチャンスは訪れず。頼みのセットプレーも、32分にロングスローを笠井雄太(3年・駒澤大学高)がすらして、山崎健太(4年・駒澤大学高)が頭で合わせたシーンが最もチャンスらしいチャンスという状況。シュートも45分間でこの1本のみと、まったく攻め手を見いだせません。ただ、それは1点を奪った後の福岡も同様。25分以降は完全に膠着した流れで前半は終わりました。後半も開始から動きの少ない展開が続くと、乾監督はもはやおなじみとなりつつある、ジョーカー高橋祐太郎(4年・三潴)を、先制ゴールの市川に替えて57分に投入。試合を決めにかかります。しかし、逆に交替が奏功したのは駒澤。62分、酒井のロングスロー、6分前に投入されたばかりの那倉夢人(4年・西武台)が拾ってエリア内をドリブルで泳ぐと、たまらず福岡DFがファウル。PKが宣告され、キッカーの三島は飛んだGKと逆側へ豪快に。「90分アレだけ徹底されるとゼロで抑えるのは難しい」と乾監督。1-1、振り出しに戻りました。それでも今年の福岡に宿る執念と強さ。66分、中盤から藤田直之(4年・東海第五)が素晴らしい右への展開。準々決勝でも決勝弾をマークしている「ラッキーボーイ」(乾監督)岸田翔平(1年・大分U-18)は鋭いステップワークからクロス。中央、「空中で止まっているかのような」(乾監督)ヘディングはハチドリ?ダダ?いや、高橋祐太郎。個人的には今大会最大の発見だと思っている高橋のファインゴール。福岡は追い付かれて3分で、再び勝ち越してみせました。追い込まれた駒澤。戦い方は変わらず、ただその強度はアップ。71分、那倉の左クロスを三島がニアで合わせるもバーの上を越えると、秋田浩一監督もテクニカルエリアギリギリから鋭い檄。75分、山崎が蹴った綺麗なストレートの右クロス、フリーの湯澤洋介(1年・矢板中央)はシュートではなくパスを選択し、潰えたチャンス。89分、ロングフィードのこぼれ、那倉はGKともつれながら反転シュートもゴール左へ。92分、山崎のCK、キャプテン中山友規(4年・駒澤大学高)のヘディングはわずかに枠の外へ。直後、長いホイッスル。「夏の優勝が決してフロックや勢いだけじゃないことを証明したかった」(乾監督)福岡が、国立でのファイナルへ駒を進める結果となりました。最後に福岡の強さを象徴する選手起用の話を。配布されたメンバー表を見て、目を引いたのは今大会初スタメンでボランチに入った仮屋健太(2年・神村学園)。ロングボールを多用してくる駒澤に対して、セカンドの拾い合いという部分で非常に重要なタスクを背負った仮屋は、「ルーズボールを全部拾ってくれた。今日のMVPは仮屋」と乾監督に言わしめるパフォーマンスで勝利に貢献しました。「永井だけで勝ってきた訳ではない」(乾監督)チームの力。永井を欠いて戦う決勝に注目です。   AD土屋




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インカレ準々決勝 駒澤大×関西学院大@江戸川

  • 2009年12月24日 00:22
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初戦の新潟医療福祉大戦を山崎健太(4年・駒澤大学高)の1ゴール3アシストで4-0と快勝した駒澤大。「目標はもう1回国立へ行こうということ」と秋田浩一監督は話しますが、その視界の先に3年ぶりの全国制覇を捉えているのは間違いありません。対するは広島修道大との初戦をPK戦の末に勝ち上がってきた関西学院大。元日本代表監督の加茂周氏に率いられ、初のファイナルを狙います。「同じような特徴のチーム」と秋田監督も言うように、駒澤は三島康平(4年・浦和東)と佐藤佳成(4年・川崎U-18)、関学は村井匠(3年・作陽)と山内一樹(1年・関西学院)、共に180センチを超える2トップに長いボールを送り込むスタイルで勝負。そんな中、先にゴールを挙げたのは駒澤。12分、「ウチの武器」と秋田監督も認める酒井隆介(3年・名古屋U-18)のロングスローがそのままファーへ抜けると、反応したのは山崎。今日も10番がキッチリ仕事を果たし、まずは駒澤がリードします。関学も17分、梶川諒太(2年・関西学院)のFKを飯田洋介(4年・洛北)が折り返し、最後は阿部浩之(2年・大阪桐蔭)がオーバーヘッドを敢行。19分には梶川のCKを飯田がヘディング。セットプレーの梶川、飯田ラインで相手に驚異を与えます。その後も32分、36分と酒井の両肩が駒澤に好機をもたらしますが、次のゴールは関学のオープンプレー。44分、右SB津田真吾(2年・名古屋U-18)のクロス、大外から飛び込んできたのは左SBの高松功一(2年・洛北)。一度はGKに阻まれたものの、こぼれを自らプッシュ。意外な伏兵の好判断から生まれた素晴らしいゴール。前半はタイスコアで終了しました。後半は48分、佐藤のヘディングを関学GK長井健輔(4年・関西学院)がビッグセーブで逃れる幕開け。勢いそのままに攻勢は駒澤。54分、伊藤のFKはファーまで流れ、DFがクリアしきれず、またも山崎がプッシュ。これで2試合3ゴール3アシスト。ノッているとはまさにこのこと。しかし関西王者もその2分後に意地。梶川のCK、こぼれ球を村井の右足が捉え、ゴール左スミに到達。食らい付く関学。白熱してきました。以降の構図は攻める駒澤、守る関学。59分、CKの流れから山中淳樹(4年・総和)のシュートは、関学の阿部がゴールライン上でクリア。60分、山崎が左サイドを突破してフィニッシュまで持ち込むも長井セーブ。70分、CKから佐藤の枠内シュートは長井ファインセーブ。74分、酒井のミドルは左ポスト直撃。85分、山崎のFKを三島が合わせたヘディングは、長井を破るもカバーに入った飯田が根性で掻き出しノーゴール。凄まじい集中力で駒澤怒濤のアタックを凌ぎ切った関学。ゲームは10分ハーフの延長にもつれ込みました。前半は共にチャンスなく終わり、迎えた102分、山崎が倒されて得た、ゴール前中央20mの位置から駒澤のFK。キッカーはCBの伊藤龍(4年・FC東京U-18)。左足から放たれたボールはカベの左側を巻いて枠内へ。刹那、響いた大歓声。4年生の一振りで、三たび駒澤が優位に立ちました。それでも粘る関学。103分、後半から右SBに入った上村晋平(4年・名古屋U-18)のミドルはわずかにゴール左へ。同じく103分、村井がラインブレイクから抜け出して打ち切ったシュートはGK正面。そしてこれがこのゲーム最後のシュート。粘った関学を3度に渡って突き放した駒澤が、苦しみながらもベスト4へと歩を進める結果になりました。敗れた関学は、数少ないチャンスをモノにして健闘しましたが一歩及ばず。ただ、DF陣の根性と、技術の高い梶川、阿部の2年生コンビは印象に残りました。壮絶な好ゲームだったと思います。   AD土屋




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インカレ準々決勝 中央大×福岡大@江戸川

     
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東海を2位で抜けてきた中京大との初戦を危なげなく制した前回大会の王者・中央大。夏の全国制覇で「どこのチームも必死に当たってくるようになった」(福岡大・乾真寛監督)難しさを初戦で体感した福岡大。先日発表されたイエメン戦に臨む日本代表に永井謙佑(3年・九州国際大付)が選出された影響もあって、観客もメディアも多数訪れたゲームは「総力戦と呼ぶにふさわしい壮絶な試合」(乾監督)となりました。立ち上がりは非常に動きの少ない静かな展開。中盤に技術の高い選手を揃える中大がキープでは上回るものの、フィニッシュへと結び付くまでの効果的な攻撃は繰り出せず。19分には関東得点王の鈴木寛一(4年・浦和東)がワンチャンスをモノにして先制しますが、前半の中大は本当にワンチャンス。一方の福岡も、20分にカウンターから前山恭平(4年・佐賀北)が中大GK小野博信(4年・水戸内定・韮崎)にファインセーブを強いたのと、43分に中盤で永井が奪ったボールを起点に、藤田直之(4年・東海第五)のシュートがGKを破りながら、中大DF新井辰也(4年・名古屋内定・都立日野台)のスーパーカバーを引き出した2回が数少ない見せ場。前半は中大リードで折り返しました。「あまりにも前半はウチの出来が悪かった」と嘆いた乾監督は、後半開始から切り札の高橋祐太郎(4年・三潴)を早くも投入。永井との2トップにシフトすると途端に「中盤をフラットにして、最終ラインも高めにして、一気に戦い方を変えた」(乾監督)福岡がペース奪還。50分にはその高橋がフィードを収めて絶妙なスルーパス。受けた前山はGKをかわしながら、シュートを枠外へ。62分には末吉隼也(4年・東海第五)のFKを高橋がとんでもない打点からクロスバーにぶち当てる、凄まじいヘディング。一気に勢い付く福岡。そして68分、とうとう中大ゴールをこじ開けます。フィードに当然の如く高橋が競り勝つと、岸田翔平(1年・大分U-18)が中へ折り返し、藤田が左スミへ流し込む冷静なフィニッシュ。同点に追い付きました。90分では決着が付かず、迎えた延長もペースは福岡。すると94分、左サイドをSBの福井諒司(4年・C大阪U-18)が鋭いキックフェイントで突破。マイナスの折り返しを藤田がエリア外からダイレクトで叩くと、これが勝ち越し弾に。1-2、攻勢の福岡がこのゲーム初めてリードすることになりました。展開、流れから考えるともはや決着は付いたと誰もが思ったはず。しかし連覇への執念。108分、セットプレーの流れから永木亮太(3年・川崎U-18)が上げたロブ、山田佑介(4年・川崎U-18)が競り勝ち、拾った村田翔(4年・水戸内定・FC東京U-18)は最高のトラップで縦へ持ち出して右足を振り抜くとボールはサイドネットへ一直線。中大は死なず。2-2、同点。終わらないドラマ。109分、縦へのフィード、フィフティのボールを永井がキープ、キープ。右にはフリーの岸田。出した永井。受けた岸田。思い切り右足で打ち抜いたボールは右のポストを叩いて、左のサイドネットへ。「前半45分で替えるつもりだったが勢いがあったので」(乾監督)109分間ピッチに立ち続けた1年生が大仕事。2-3、これで打ち止め。あまりに峻烈で、あまりに劇的なゲームは福岡に凱歌が上がりました。最後に力尽きた中大。それでも敗北で、この110分間の価値が色褪せることは微塵もありません。前回王者の名に恥じることのない、堂々とした散り際だったと思います。勝った福岡は、1回戦に続いて高橋の投入がゲームの流れを大きく変えました。乾監督も言及していましたが、ほぼ100%に近い勝率を誇る競り合いの高さは、大学の先輩・田代有三クラス。永井に注目が集まる中で、しっかりと自分の仕事をまっとうする姿も含めて、非常に印象に残る選手です。各メディアには永井の話題と結果が数行掲載されるだけでしょうが、それで終わらせるにはあまりに勿体ない、珠玉の名勝負だったと思います。   AD土屋




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インカレ1回戦 立命館大×福岡大@NACK5

  • 2009年12月20日 21:43
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総理大臣杯優勝。Jリーグ内定者2人、U-20とU-18日本代表候補が1人ずつ。今大会の目玉、西の横綱と言っても差し支えないであろう福岡大がNACK5見参。相対するのは激戦区関西の3位、立命館大。各ポジションに高校選手権やJユースカップで鳴らした選手を配置する、陣容の豪華さが目を引きます。まずラッシュを見せたのは福岡。7分、相手CKからカウンター発動。藤田直之(4年・東海第五)と岸田翔平(1年・大分U-18)の2人でフィニッシュまで到達。9分には右サイドを抜け出した市川稔(3年・東福岡)が、直後、CKのこぼれ球を末吉隼也(4年・東海第五)が共に強烈な枠内シュート。3本とも立命館GK鈴木彩貴(4年・中京大中京)がファインセーブを見せ、スコアは動きませんでしたが持ち前の攻撃力を発揮します。ただ、その後は「相手の勢いに差し込まれて受けるような感じ」と福岡・乾真寛監督が振り返った通り、徐々に福岡の勢いは削がれ、逆にドイスボランチの内田昴輔(4年・滝川第二)と内藤洋平(3年・桐光学園)がボールを触り出した立命館にもチャンス到来。40分、内藤の左クロスに坂本一輝(1年・野洲)が頭からダイブ。わずかに届かなかったものの、この時間帯はほぼイーブンで、ハーフタイムを迎えました。後半も福岡は46分に永井謙佑(3年・U-20日本代表・九州国際大付)が、立命館は55分に是井優輔(4年・神戸国際大附)のクロスを坂本が、それぞれシュートを枠内に飛ばすなど一進一退。ここで乾監督は決断。「攻めあぐねた時の打開策」という184センチの長身FW高橋祐太郎(4年・三潴)を56分に投入。布陣も4-5-1から4-4-2にシフトして、永井と高橋の2トップで勝負に出ます。すると60分には、フィードを高橋が頭で競り勝ち永井のシュートに繋げるなど早くも効果が。そして68分に歓喜。福井諒司(4年・C大阪U-18)のフィードをうまく収めた高橋は、少し左に流れながら、左足一閃。直後、豪快に揺れるゴールネット。「値千金の一発。いい仕事をしてくれた」と乾監督も称賛した高橋の一撃で、福岡がリードしました。1点を追う立命館も、失点の直前に185センチの玉林郷(4年・南宇和)を最前線にターゲットとして送り込みましたが、「パワープレーもある程度はわかっていた」(乾監督)という福岡ディフェンスの前に抑え込まれてしまいます。それでも84分にはビッグチャンス。途中出場の斎賀淳(4年・徳島商業)のパスを受け、同じく途中出場の日高洸平(1年・京都U-18)がシュート。G大阪内定のGK河田晃兵(4年・大分鶴崎)がファインセーブしたものの、ボールは玉林の前へ。しかしこのシュートもキャプテン宮路洋輔(4年・福岡内定・鵬翔)が体でブロック。「チームとしてほとんどうまくいっていない」と乾監督も苦笑する内容ながら、要所を締めた福岡が夏冬連覇へ向けて、まずは初戦を突破しました。それにしても優勝候補、そして話題の永井が出場するとあってメディアの数も多かったですねえ。永井は香港で行われた東アジア競技大会でも、中1日で行われた準決勝、決勝と共に延長120分間フル出場して、先週帰国。乾監督も「コンディションはよくない」と認めていました。果たして彼の爆発は大会中にあるでしょうか。次のゲームも楽しみです。   AD土屋




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インカレ1回戦 流通経済大×北海道教育大岩見沢校@西が丘

     
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インカレ出場は7回目ながら不思議と優勝に縁のない関東王者・流通経済大。満を持して全国制覇を成し遂げるべく登場した初戦の相手は、インカレ初出場の北海道教育大岩見沢校。こちらも高知大同様に国立大学で、メンバーは2人を除いて道内出身者。まさに北海道代表として、全国に挑みます。「15分は絶対に失点を食らうな」と越山賢一監督に言われてゲームに入った岩見沢。立ち上がりから激しいプレスを敢行し、流経の攻撃を寸断することに成功。さらに、攻撃面でもシンプルな縦へのフィードからチャンスを掴むシーンも見られ、「前半の中盤からはボールも繋がり出した」(越山監督)岩見沢ペースでゲームは推移していきます。しかし、ツボにハマると抜群の破壊力を持つ流経のアタッカーも黙ってはいません。32分、左サイドを崩すと、古西祥(4年・三重)のクロスを征矢智和(2年・東京Vユース)が頭で先制ゴール。37分にもベロカル・フランク(3年・青森山田)が敵陣深くでボールを奪い、最後はキャプテン船山貴之(4年・柏U-18)が押し込んで追加点。牙を剥かれた岩見沢は5分間で2点のビハインドを負う格好になりました。それでも40分には川村賢吾(4年・札幌U-18)がクロスバーを直撃する無回転気味のFKを繰り出すと、43分には穴田大樹(3年・帯広北)がスピードを生かし、中央をぶち抜いてのシュートを放つなど、惜しいシーンを創り出します。後半に入っても、58分に再び穴田が左サイドを独走してシュート。穴田の快足にはスタンドも沸きましたが、この左サイドが岩見沢の生命線。SBの久松秀樹(3年・札幌U-18)、SHの清水義勝(3年・北海)に、左に流れることの多い穴田を加えた3人のコンビネーションは「コンサドーレのサテライトとやっても普通に崩せるレベル」(越山監督)。勢いに乗った岩見沢は65分、久松のCKを穴田が合わせて追撃のゴール。ゲームも一層ヒートアップしていきます。流経も何回か決定的なチャンスを迎えるものの、岩見沢GK岩田健太郎(2年・札幌U-18)のファインセーブにことごとく阻まれ、3点目が奪えず、勝負を決め切れずにいると、80分、岩見沢に絶好の同点機。流経DF陣の連携ミスから穴田が抜け出し、GKと1対1に。しかし、U-20日本代表のGK増田卓也(2年・広島皆実)が冷静に対処。ジャイアントキリングならず。主力をケガや代表で欠きながら、なんとか岩見沢を振り切った流経が初戦を突破しました。一歩及ばず敗れた岩見沢。越山監督は「自分たちの普段やってたサッカーができたので「やれるぞ」と思った」としながら、差を感じた部分にはフィジカルを挙げていました。また、北海道のフットボールシーンの興味深い考察もお話頂いたので以下に。「北海道だとこの時期はみんなフットサルをやるんです。だから一見ボールは回せるように思いがちだけど、それはあくまでノープレッシャー時の話。フットサルなら短い距離でも何となく味方任せのパスができますが、サッカーはそうじゃないですよね。プレッシャーを掛けられると、パスを繋げなくなってしまいます。また、距離の長いパスも不正確。インサイドキックを浮かさずに蹴れるようにするのに2年かかりました。あとは総じて球際に弱いんです。フットサルはコンタクトがないですから、なかなか体でぶつかり合うことがないんですね。今日はよくやってくれていましたけど、ボール際のフィジカルは落ちる部分だと思います」とのこと。続けて「指導者になれなれと生徒を洗脳している感じなんですが(笑)、ここで経験したことを個人的なものとして留めるのではなく、指導者になって北海道の子供たちにしっかりフィードバックして欲しいですね」と、教育大の監督らしく語ってくれました。情熱ある指揮官が北の大地に渡って地道に蒔いた種は、すぐに大きな花を咲かせることこそないかもしれませんが、確実に小さな芽吹きの時を迎えていることを証明した90分間。そんなゲームに立ち会えたような気がしました。最後に1つ。私が越山監督に初出場という話題を向けると、ニコッと笑いながら「実は初出場じゃなかったんです」と爆弾発言。どうやら昭和41年に1度出場していたんですけど、昔過ぎてみんな忘れていたようで、チームも初出場と大会側に申告してから気付いたそうです。「まあ初出場の方が聞こえもいいですし(笑)」と越山監督。何とも言えないほのぼの感まで残してくれました。   AD土屋




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インカレ1回戦 関西大×高知大@西が丘

  • 2009年12月19日 19:19
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サンスターのトニックは大阪と鳥栖に行ってしまいましたが、去るものあれば来るものあり。今日からは大学生の祭典・インカレが開幕します。栄えあるオープニングゲーム(平塚と同時刻キックオフ)は、関西を2位で抜けてきた関西大と、夏の総理大臣杯で準優勝に輝くなど躍進目覚ましい高知大の対戦。共にJ内定者を擁し、関東在住のフットボール好きがなかなか見られないという意味でも好カードです。序盤の5分、いきなり高知に決定機。「あまりにもバタバタして、ミスの多さに驚かされた」と島岡健太監督も振り返った関西大は、最終ラインでDFがスリップ。かっさらった竹内宏次朗(1年・エストレラ姫路)のシュートは枠を外れましたが、何やらフワリとした立ち上がりに。12分、中村祐哉(4年・大分U-18)のCKを高知DFがクリアしきれず、オウンゴールで関大が先制したものの、25分には實藤友紀(3年・城南)の右クロスを、布施祐典(3年・益田)がワントラップして冷静に流し込み、高知が同点に。全体的には「できるだけボールを長く持ちたい」(島岡監督)関大が主導権を握りながら、高校時代以上に左足フィードの精度とタイミングのよさに磨きがかかった左SBの田中雄大(3年・野洲)以外は、ビルドアップ時のミスが目立ち、攻撃の形ができません。むしろバイタルでの技術やアイデアでは高知が上回っていた印象。「同点に追い付いてヨシヨシと。私も選手も勝つことをイメージできた」と野地照樹監督も語っています。ハーフタイムに入って、突如として開始された、関大のサッカー部員43人とスクール生8人による、ポルノグラフィティの「ミュージックアワー」に乗せたダンスパフォーマンスを経て開始された後半最初の決定機も高知。56分、CKから二アで味方がすらしたボールを芝野創太(3年・三田学園)がボレー。ここは京都への入団が内定しているGK児玉剛(4年・京都U-18)がファインセーブで逃れたものの、あわやというシーンを創出します。しかし、勝負を分けたのは「結構な時間を割いて練習しているので、非常に大事になってくる」(島岡監督)「怖いので反則は簡単にするなと言っていた」(野地監督)と、両指揮官が共にポイントとして挙げたセットプレー。62分、中村のFKは高知のクリアが小さく、混戦から平野史明(4年・東邦)がプッシュ。勝ち越しゴールは関大が奪いました。するてここから関大爆発。68分、藤澤典隆(3年・広島ユース)が高い技術を生かして左へ展開。中村のクロスをエースの金園英学(3年・立正大湘南)がヘディングで3点目。70分、藤澤がドリブルからエリア外ミドルを右スミに叩き込んで4点目。8分間での3失点に野地監督は「3ランホームランみたいなもの」と苦笑。勝敗は決しました。ただ高知も77分には山部晃(1年・作陽)の左クロスを香川大樹(3年・近大附東広島)が頭で合わせると、クロスバー直撃。こぼれを山形内定のキャプテン中野圭(4年・松山工業)が押し込み、一矢報いて意地を見せますが、結局ファイナルスコアは4-2。関大がベスト8へ勝ち進むことになりました。「手も足も出なかった訳ではない」としながらも、「判断と反応の速さに差があった。関大は相当レベルの高い選手が多くいる。関西で一番強いんじゃないかな」と相手を讃えることも忘れなかった野地監督。「関東や関西は他の地域より秋のリーグ戦で揉まれてチームが強くなっている」「ウチは国立大なので、いいと思う選手がいてもセンター試験頑張ってもらわないと入れない」「今回は初めてシードにしてもらったのに、関西の2位と対戦するんじゃシードじゃないよねえ」など示唆に富んだ話を披露してくれると、最後は「時々田舎から出てきた高知大がベスト4くらいに入れればねえ」と、にこやかにロッカーを去っていきました。   AD土屋




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Jユース サンスタートニックカップ 決勝T2回戦 FC東京U-18×三菱養和ユース@深川G

  • 2009年12月13日 16:22
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今シーズンの実績、また両者の実力を考えても、これがそのままファイナルでもおかしくないようなカードが実現。夏のクラブユース選手権準優勝のFC東京と、秋の高円宮杯ベスト4の三菱養和。「ウチとやる時は養和さんもホントに全力でぶつかってくる」と東京・倉又寿雄監督。大会こそJユースカップですが、これは今シーズンの東京王者を決する戦いでもあります。好カードにふさわしく、公式記録では観衆800人。立ち見も続出する中(そもそも立ち見ベースの会場ですけど)、ゲームは開始されました。ユルネバに送り出された東京は序盤から全開。特に右サイドを生かす形が多く、SHの三田尚央(3年・足利両毛ユナイテッド)がチャンスを創出。10分には三田が絡み、重松健太郎(3年・U-18日本代表・FC東京U-15むさし)の右クロスに飛び込んだのは、右SBの廣木雄磨(2年・U-18日本代表・FC東京U-15むさし)。ゴールには到らないものの、押し気味にゲームを進めます。しかし15分、東京陣内でDFがクリアしきれなかったルーズボールに、養和の田鍋陵太(1年・U-18日本代表・三菱養和巣鴨JY)がいち早く反応してプッシュ。劣勢だった養和が先手を取りました。この前後の時間帯で目立っていたのは、養和3トップのセンターを務める木村陽一郎(3年・三菱養和調布JY)。184センチの長身ながら、体格を生かしつつも巧みな足元でのポストワークも披露。苦しい中でもうまく時間を作っていました。ただ、徐々にこの木村から自由を奪う刺客が登場。170センチのCB松藤正伸(2年・FC東京U-15深川)です。確かに最初は木村の高さとリーチに苦しんでいましたが、少しずつアジャストしていくと、15センチ近く差のある木村に競り勝つ場面も頻発。「カバーリングもうまくやってくれた」とは倉又監督。さながら“和製カンナヴァーロ”とも言うべき小柄なCBの存在感が増していくと共に、再び東京のギアも上がっていきます。そしてスコアが動いたのは43分。左サイドから梅内和磨(3年・FC東京U-15むさし)が右足でクロスを送ると、山口潤(3年・FC東京U-15むさし)が繋いで、重松へ。左足ボレーが二アサイドを破り、東京が同点に追い付いてハーフタイムを迎えました。すると後半も攻勢は東京。50分、松藤のパスカットから、再び梅内の左クロス、受けた重松、右にはフリーの味方が。「味方の動きはわかってたが、最初から自分で打つ気だった」と重松。一瞬タメてDFのタイミングを外し、放ったシュートは左ポスト内側を叩いてゴールへ。GK一歩も動けず。倉又監督も「アレはすごいよね」と笑顔を見せた、FWらしい一撃で東京がゲームを引っ繰り返します。さらに57分、エリア内で三田が倒されてPK獲得。これを右スミに蹴り込んだ重松はハットトリック達成。瞬く間に2点の差が付いてしまいました。リードを許した養和は、田鍋の独力は目立ったものの、4-3-3システムにおける自慢の中盤、新潟内定の加藤大(3年・U-18日本代表・FC杉野)と玉城峻吾(3年・U-18日本代表・三菱養和巣鴨JY)にボールが入らず。「どうしても3枚を2枚で見なきゃいけないので、後半からFWの山口を中盤に落として、アンカーの6番(中垣内優太・3年・三菱養和巣鴨JY)をケアさせた」とは倉又監督。数的同数で中盤を分断され、攻撃を繰り出せません。67分には斉藤和夫監督も3枚替え。注目の田中輝希(2年・U-18日本代表・三菱養和巣鴨JY)も投入して反撃を期すと、直後にビッグチャンス。玉城のFK、こぼれを加藤がボレーで狙いましたが、東京GK崔創喜(3年・FC東京U-15深川)がファインセーブで逃れ、ゴールならず。逆に85分、トップに昇格する阿部巧(3年・U-18日本代表・FC東京U-15深川)のCKを、高い打点で梅内が叩いて4点目。終わってみれば意外な大差で、東京が長居での準々決勝へ勝ち進むこととなりました。敗れましたが、養和は駒沢での新人戦を見た時に、ここまでの強さになるとは正直想像できませんでした。中盤より前のタレントは全国屈指。本当にいいチームだったと思います。東京はやっぱり強いですねえ。特に最終ラインは上背こそないものの、当たりの強さは特筆モノ。サイドから崩す形に、決定力のあるストライカーも擁していますから、養和の分まで頑張って欲しいと思います。   AD土屋




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Jユース サンスタートニックカップ 決勝T2回戦 柏U-18×大宮ユース@日立台

  • 2009年12月12日 18:04
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クラブユース勢にとってシーズン最後の大会となる、冬の祭典とも言うべきJユースカップ。今年から名前もすっかり長くなり、会場も準々決勝から長居と鳥栖に飛んでしまうので、今日は日立台にユース版・東武野田線ダービーをチェックしに向かいました。昨日降った雨の影響で、ややピッチ状態が重めの中、序盤から仕掛けていったのはホームの柏。開始2分で熊谷達也(2年・柏U-15)がクロスバー直撃のミドルをお見舞い。さらに、「前で潰せる相馬(大士・2年・U-16日本代表・柏U-15)をボランチに置いた」(清川浩行監督)ため、右SHに入った、トップチームでの公式戦出場も果たしている茨田陽生(3年・U-18日本代表・柏U-15)と、SB斉藤陽太(2年・柏U-15)のコンビネーションで再三右サイドからチャンスを創ると、やはり先制は柏。20分、左から橋本健太(3年・柏U-15)のアーリークロスを、ラインの裏に抜け出た茨田がうまくボールを止めると、飛び出したGKの頭上を破る絶妙ループ。近くで見ていた大宮関係者も驚愕した、素晴らしいゴールで柏がリードを奪います。対する大宮は柏のハイプレスに苦しみ、どうしてもボールを蹴ってしまうシーンが増え、攻め手を見い出せません。しかし、ワンチャンスを生かしたのは30分。相手クリアを奪った飯野峻地(2年・大宮JY)がスルーパス、受けた清水道浩(2年・大宮JY)は柏のトップ昇格が内定しているGK川浪吾郎(3年・U-18日本代表・柏U-15)との1対1も冷静に制し、柏が「警戒していたショートカウンター」(清川監督)で、チームファーストシュートを見事同点ゴールに結び付けました。ここからは落ち着きを取り戻した大宮が逆に攻勢へ。43分にはCKのチャンス、宮崎泰右(2年・大宮JY)の蹴ったボールは川浪が触れず、フリーの石川俊輝(3年・大宮JY)はループでGK不在のゴールを狙いましたが、わずかにバーの上へ。前半終盤は大宮のリズムで推移していきました。一転、劣勢になった柏は、後半開始から相馬を下げて仲間隼人(2年・柏U-15)を投入。「ボランチでボールを動かせなかった」(清川監督)状況に、茨田を本職のボランチに戻すと、再び柏躍動。53分、茨田のフィードを熊谷は収めきれなかったものの、最後は山嵜駿(2年・柏U-15)が右スミへ。再び柏の1点リードとなりました。この後は、柏が安定したゲーム運びを披露。山嵜、禹相皓(2年・OSAサッカークラブ)とそれぞれ左ポストにクロスバーを叩くシュートを放つなど惜しいシーンも。大宮ももう少し繋げる場面と能力はあったように思えましたが、焦りからかどうしても縦、縦になった感は否めず。宮崎や清水を中心に何度か迎えたチャンスもゴールは遠く。「夏過ぎからメンタル面も改善されてきた」と指揮官も語った柏が、来週の長居へと駒を進めました。  AD土屋




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高校選手権静岡決勝 清水商業×藤枝明誠@エコパ

  • 2009年12月06日 20:10
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全国優勝3回。藤田俊哉、川口能活、小野伸二を筆頭に多数の日本代表選手を輩出してきた名門・清水商業。しかし近年は奮わず県内でも早期敗退が続き、最後に選手権代表となったのは9年前。インターハイ王者として臨んだ今大会は、準決勝で3年ぶりの全国を目指す静岡学園に競り勝ち、9年ぶりのファイナリストとなりました。対するは藤枝明誠。近年は藤枝ナンバーツーとして台頭。2年前には、藤枝東に敗れたものの決勝まで進出。今年は高円宮杯でもベスト8まで勝ち上がるなど、実力十分。新人戦、インターハイ共に準決勝で屈した清水商業を倒しての藤枝、ひいては静岡ナンバーワンを狙います。立ち上がりから攻勢に出たのは明誠。「まんべんなく両サイドを突いて攻撃できた」と田村和彦監督が語ったように、右SHの原口祐次郎(2年・藤枝明誠SC)と左SHの鈴木周太(3年・エスパルスSS榛原)が積極的なアタックを連発。9分には原口があわやゴールかというアーリークロス。15分には鈴木のクロスから、安東大介(3年・静岡末広中)がボレーを放つなど、サイドを制してペースを掴みます。一方の清商はロングボールを縦に放り込むシーンが目立ち、注目の風間兄弟、宏希(3年・清水FC)も宏矢(1年・清水FC)もほとんどボールに触れません。大瀧雅良監督もたまらず、早い段階で4-2-3-1から4-1-4-1にシフトして、風間宏希をボランチから一列上げましたが効果薄。ようやく21分に風間宏希のパスを受け、岩崎隆太郎(2年・清水FC)がGKとDFの間に素晴らしいグラウンダーのクロスを送ったものの、シュートには至りません。ここで効いていたのは明誠の辻俊行(3年・FCヴァーデュア)とキャプテン小川哲生(3年・藤枝明誠SC)のドイスボランチ。そのパフォーマンスには大瀧監督も「6番(辻)と10番(小川)のボックスはしっかりしてる。大したもん」と称賛。小川も「相手が蹴ってくるのは想定内だったので意識した」と話したセカンドボールをことごとく奪い去り、付け入る隙を与えません。するとやはり先制は明誠。34分、安東がうまく収めて裏へ。やや高く上がったボールを、しかし鈴木はダイレクトボレー。これが美しい軌道を描いてゴールに突き刺さり、押し気味の明誠が「我々が目指しているプレースタイル」(田村監督)でリードを奪います。清商も前半追加タイム、風間宏希のFKを新井一耀(1年・フッチSC)が折り返すと、大道桂三(2年・清水FC)がゴールを奪いましたが、ハンドの判定。実質、枠内シュートを1本も打てないまま、前半を折り返すことになりました。ハーフタイムを挟んでも流れは変わらず。進藤公平(3年・LJ厚木JY)の投入で4-4-2になった清商に対して、後半もいきなりフルスロットルの明誠。八木勇輔(3年・藤枝明誠SC)の左クロス、大山和早(3年・静岡末広中)がスルー、飛び込んだ原口がプッシュ。この間、キックオフからわずかに40秒。貴重な追加点。明誠が断然有利となりました。追い込まれた清商も、失点後はラッシュ。47分、田村直矢(3年・清水FC)のクロスを風間宏希がエリア内から狙うも、戻った小川が体でブロック。2分後、風間宏矢のポストから進藤が右へ出し、一人気を吐く岩崎のシュートは枠を捉えられず。ゴールを奪えません。すると、またもイージーなパスミスと精度の低いロングボールが目立ち始め、遠い遠い相手ゴール。60分に小川が不運な負傷に見舞われ、交替を余儀なくされた明誠は、そんなキャプテンの分まで他の選手が躍動。68分には右SB山本真也(3年・藤枝明誠SC)のクロスに大山がクロスバー直撃の惜しいヘディング。「守りに入るんじゃなくて、2点3点と取りに行く」(田村監督)姿勢を見せ付けます。終盤は風間兄弟を2トップに配した清商。76分、風間宏希のCKから、青木翼(1年・清水FC)のクロス、フリーで風間宏矢がヘディング。しかし強い力はボールに伝わらず、GKがキャッチしたこのシュートが前後半通じて唯一の枠内シュート。「終始前からの守備とアグレッシブな攻撃という、自分たちのサッカーを貫けた」(小川)明誠が見事な初優勝を飾り、全国への勝ち名乗りを挙げました。清商は、攻撃が単発で終わることが多く、大瀧監督も「とにかくシュート数を増やせばいいのに。一発勝負で大事にやってもねえ」とポツリ。最後に「監督が悪いんだよ」と力なく笑った名伯楽。とうとう来年は“10年ぶり”を目指すことになります。勝った明誠は「悔しい所で悔しい負け方をしてきた」(田村監督)清商に対して、「失点せずにいい形を創っての完勝」(同)でリベンジを果たしました。全国へ向けてという質問に対して、田村監督は「静岡の代表として最低ノルマはベスト4」、原口は「高円宮杯で行けなかったベスト4、国立にどうしても行きたい」と返答。王国の代表として「静岡のプライドを持って戦ってきたい」と語ったのは小川。県勢最後の全国制覇はもはや14年前。復権を懸ける静岡から、今年はフレッシュなチームが晴れの舞台へと飛び立ちます。   AD土屋




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高校選手権東京A決勝 帝京×成立学園@西が丘

  • 2009年11月28日 23:45
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高校サッカー界のルイ・ヴィトンとも言うべき、揺るぎないブランド力を持つカナリア軍団・帝京。準決勝では難敵・東海大菅生の驚異的な粘りに苦しめられながらも、PK戦を制して3連覇に王手を懸けました。対峙するのは、打倒帝京の一番手と目されていた東京随一のタレント集団・成立学園。準々決勝、準決勝と共に後半追加タイムでの決勝ゴールでしぶとく勝ち上がり、4年ぶりの覇権奪還へあと1勝まで迫りました。通路も立ち見の観衆で溢れ返る西が丘が飲み込んだ人数は6709。凄まじい熱気の中、今年度の2強によるファイナルが幕を開けました。まず最初のチャンスは成立に。5分、右からのフィードを戸島章(3年・成立ゼブラ・千葉内定)が頭で繋ぐと、抜け出したのはキャプテンの村野和真(3年・三菱養和調布)。最後は帝京DF樫本健太(2年・三菱養和巣鴨)がブロックし、フィニッシュまでは到りませんが、形を創ります。帝京サイドは「9番(戸島)の高さが1つポイント。CBが体を寄せて、ポイントを作らせないように練習してきた」と廣瀬龍監督。このシーンではピンチを招いたものの、以降はCBの徳武正之(3年・JACPA東京JY)が15センチ以上の身長差がありながら戸島をうまく抑え、高さという相手の武器を消すことに成功します。一方の攻撃面では縦に早く付けるシーンが多く、なかなか崩す形は生み出せない中で、「それがウチのスタイル」と森岡幸太監督も認める成立DFラインでの繋ぎに、前から積極的なプレッシングを掛けることで、何度かハーフカウンターを繰り出すと、20分には決定機。ロングボールからのこぼれをエリア内で収めた廣瀬公紀(3年・A.N.FORTE FC)が1人かわしてシュートを放つと、成立GK四宮祐貴(2年・横浜FMJY追浜)がファインセーブ。スコアは動きません。それ以降はやや成立ペースで推移し、前半終了間際の39分のチャンスも成立。右サイドからのスローインを戸島がすらすと、飛び込んできた柿木亮介(3年・芦屋SC)がトラップから素早いシュートでゴールネットを射抜きましたが、トラップをハンドと判定されノーゴール。「綺麗な形だったんだけどなあ」とは成立・宮内聡総監督。均衡は破られないまま、ハーフタイムを迎えました。後半はいきなり帝京がラッシュ。41分の1分間に2回、井澤壮典(3年・帝京中)が決定機を掴むと、44分には成立GKとDFが譲り合い、ボールは桑島良汰(2年・和歌山西脇中)の前へ。無人のゴールへ放たれたシュートは、成立CB藤原豪(3年・大宮JY)が執念のブロック。ゴールこそ生まれませんでしたが、「前半は流れが来ていたので、逆にヤバいかなと思っていた」という森岡監督の予感が的中します。ただ、50分を過ぎると、再びボールアプローチの速さで上回り始めた成立が主導権を奪取。59分、左サイドでSB武田歩士(3年・ジェフユナイテッド市原・千葉U-15習志野)が粘ってクロス、東大樹(2年・FC東京U-15深川)のヘディングはわずかにゴール右へ。61分、藤田和樹(3年・ヴェルディ小山)のパスをうまく処理した戸島が素晴らしいハーフボレーを見せるも、帝京GK内田裕久(3年・三菱養和巣鴨)も素晴らしいキャッチ。双方譲りません。そして迎えた71分も成立。戸島のクロスは、左に流れた村野へ。村野は冷静にDFをかわして振り抜く右足。GKを破った直後、掻き出したのは徳武。80分で決着付かず。10分ハーフの延長戦へ勝負は持ち越されました。80分は帝京、途中出場した諏訪拓人(3年・A.N.FORTE FC)のループはわずかにバーの上へ。86分も帝京、右足首の負傷でスタメンを外れていた田口慎太郎(2年・草加ジュニアFC)が二アヘ送ると、諏訪のシュートは枠の右へ。96分は成立、四宮のキックに戸島が競り勝ち、村野のミドルはバーの上へ。102分も成立、田辺圭佑(3年・東松山ぺレーニャ・U-18候補)のCK、藤原の頭にドンピシャもGK内田の正面。そしてホイッスル。死力を尽くした一戦はスコアレスドロー。全国への挑戦権は、過酷なPK戦へと委ねられました。共に1人目は決め、2人目が外す展開。3人目は帝京が成功し、成立のキックは内田がストップ。4人目、帝京は右足中指骨折でベンチスタートも、痛み止めを打って92分から登場した本来のキャプテン稲垣祥(3年・FC東京U-15むさし)がきっちりGKの逆を突いて決めれば、プレッシャーの掛かる成立の藤原もゴール。そして5人目、樫本のキックが右スミに吸い込まれ、決着。勝者は帝京。2試合続けてのPK戦を制したカナリア軍団が、名門復活を印象付けるような、10年ぶりとなる3連覇を達成しました。両者に差はなかったと思います。どちらにも勝つ可能性があったし、負ける可能性がありました。「チーム力は互角だから精神力の勝負だと話した」と廣瀬監督。この言葉がすべて。わずかに精神力で上回ったのが帝京だったということでしょう。東京のファイナルにふさわしいゲームでした。   AD土屋




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関東大学リーグ1部第22節 中央大×慶應義塾大@西が丘

  • 2009年11月22日 20:48
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一時は流通経済大が独走。早々に優勝が決すると思われた関東1部でしたが、ここに来て流経が3試合勝ちなしと失速。その間に驚異的な追い上げで追走してきたのは中央大。最終節は42ptsの2位中央が第1試合、44ptsの首位流経が第2試合を共に西が丘で戦うとあっては行かない訳にいきません。勝利が逆転優勝を果たす唯一の条件となる中央の相手は、1部への復帰シーズンながら台風の目とも言うべき健闘を見せている慶應義塾大。果たして奇跡は起きるのか。運命の火蓋が11時30分、切って落とされました。先にチャンスを掴んだのは慶應。7分、カウンターから、甲斐悠佑(4年・慶應義塾湘南藤沢)のラストパスを中町公祐(4年・ユニバ代表・湘南ベルマーレ)。バーの上へと外れましたが、まずは一発かまします。対する中央も左SB佐藤秀行(3年・塩釜FC)が2本連続の好クロスでチャンスを演出すると、17分には柴橋浩太(4年・桐光学園)が裏へ抜け出しシュート、慶應GK小島一輝(2年・愛知)はセーブ、こぼれに林容平(2年・浦和Y)が詰めるも枠外。序盤からやり合います。中央は4-4-2のSHに入る柴橋と得点ランクトップの鈴木寛一(4年・浦和東)、2トップの林と安柄俊(1年・東京朝鮮)を走らせて勝負させるスタイル。慶應は4-4-1-1で、ボランチの中町と1トップ下の河井陽介(2年・U-20代表・藤枝東)を軸に、しっかり繋ごうという意識が見えるスタイルで戦います。ゲームが動いたのは20分、動かしたのは慶應。CKの流れから、中川靖章(4年・静岡)のパスを中町が折り返すと、飛び込んだのはアルクディア国際ユースにも参加していた田中奏一(2年・U-20代表・FC東京U-18)。インカレの出場権を逃し、これがシーズン最終戦となる慶應がまずは先手を取りました。追い掛ける形になった中央は、焦りからかクロスやシュートの精度を欠き、なかなかゴールまで迫れません。時折ちらつかせる慶應の鋭いカウンターに脅かされながら、1点のビハインドを負って、前半を終えることになりました。後半に入ると、開始から中央が勢いを出して、前へ前へと積極的に圧力を掛けます。すると59分、村田翔(4年・FC東京U-18)のFK、高い打点からニアで合わせた大岩一貴(2年・中京大中京)のヘディングはゴールネットへ到達。不動のCB2人、名古屋内定の新井辰也(4年・都立日野台)をケガで、山田佑介(4年・川崎U-18)を出場停止で欠く中、代役とも言うべき大岩が大仕事。ゲームは振り出しに戻りました。それでも、ここからはしっかりボールを動かしながら好機を見極める慶應が圧倒し、中央は防戦一方に。72分、黄大城(2年・U-20韓国代表候補・桐生第一)のFKはGK小野博信(4年・韮崎)がセーブ。77分、中町のラストパス、三輪健太郎(4年・藤枝東)のシュートは中央の右SB田港周平(2年・桐光学園)が体でブロック。87分、甲斐がラインブレイクから完全に抜け出すも、全力で戻った大岩がクリア。中央も体を張って、水際で踏みとどまります。90分、中町が右サイドから溜めて溜めてクロス、織茂敦(4年・國學院久我山)が頭で落として、中川がプッシュ。劇的な決勝ゴール、慶應の勝利かと思いきや、オフサイドでゴールは認められません。すると92分、中央にビッグチャンス。最後は田港が頭から飛び込み、枠に飛ばしますが小島が超ファインセーブ。もはやこれまでと誰もが思った直後、奇跡の瞬間が訪れます。右サイド、村田のスローインを受けた林がドリブル開始。スルスルと持ち出し、渾身の力で振り抜いたボールは枠内へ。直後にできたのは中央の絶叫と歓喜の輪。意地と執念が呼び込んだ、まさに起死回生の一撃。そして慶應のキックオフから、5秒と立たずに吹かれたのは試合終了のホイッスル。倒れこむ両チームの選手たち。2-1、勝った中央は流経を勝ち点で1上回り暫定首位に。いやはや、とんでもないことになりました。   AD土屋




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関東大学リーグ1部第22節 流通経済大×明治大@西が丘

     
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第1試合を受けて、前期終了時で9の勝ち点差を付けていた中央大に逆転され、首位陥落となった流通経済大。石川大徳(4年・広島内定・流通経済大柏)、宇賀神友弥(4年・浦和内定・浦和Y)、金久保順(4年・大宮内定・水戸短大附)と3人のJリーグ内定者に、増田卓也(2年・広島皆実)、山村和也(2年・国見)、比嘉祐介(2年・流通経済大柏)の3人は東アジア大会に出場するU-20代表に招集されるなど、大学屈指のタレント集団も窮地に立たされました。相対するのは天皇杯の躍進で、今や日本で一番注目されている大学かもしれない明治大。流経の恒例とも言える集合写真での弾けっぷりは余裕か、それとも緊張の表れか。最後の90分が開始されました。どちらも基本は繋ぐスタイルを標榜する中、縦へボールが入った時のギアチェンジの速さは流経が数枚上手。7分には保戸田春彦(2年・流通経済大柏)のフィードを船山貴之(4年・柏U-18)が頭で繋いで、最後は金久保。13分には石川が粘って中へ折り返すと、関戸健二(2年・旭)のシュートはDFブロック。まずは攻勢に出ていきます。対する明治は、なかなか攻撃のキーマン・山田大記(3年・ユニバ代表・藤枝東)にボールが入らず、シュートすら打てない展開に。すると流経の、時折DFラインの中ですらポジションチェンジが起こる流動性が奏功したのは28分。左SBの宇賀神が右サイドに移動すると、明治はチェックに行けず、簡単に船山へのパスを許してしまいます。船山はカットインから左足で左隅ギリギリにコントロールするファインゴール。流れそのままに流経が先制しました。さらに34分、中央から船山のパスに反応したのは征矢智和(2年・東京VY)。左足アウトサイドのダイレクトシュートは、美しい軌道で右隅へ。天皇杯の茨城県予選決勝ではクラブ・ドラゴンズのメンバーとしてトップチームと戦っていた男が、後期だけで4ゴール目となる貴重な追加点。連覇を大きく引き寄せます。そして42分には船山がエリア内で倒されてPK獲得。これを自ら蹴り込み、得点ランクトップに並ぶ12ゴール目を挙げて、3-0。圧倒した45分に見合った対価を流経が得て、前半を終えました。水曜のゲームで既にインカレの出場権を獲得していた明治は、モチベーションからかまったくと言っていいほど、パワーを出せません。ようやく51分、左クロスを後半から入った久保裕一(3年・名古屋U-18)が頭で合わせますか、増田がファインセーブ。56分、小林裕紀(3年・東京VY)のクロス、新潟からゴールを奪った山本絋之(3年・柏U-18)のヘディングはゴール右へ。この2つのシーンが、明治にとって後半唯一の見せ場。この後も、少なく見て5回は決定機を掴んだ流経の中野雄二監督は、及川準(4年・利府)、細貝竜太(4年・八千代)を投入。前半の内に石川の負傷交替でピッチに入った西井光(4年・四日市中央工)も含めて、ベンチに入った4年生全員がゲームに出場。終盤は苦しい試合が続きましたが、最後は文句なしの快勝で、6年前の駒澤大学以来となる関東連覇を達成しました。流通経済大のみなさん、おめでとうございます。なお、上位4チームに与えられるインカレの出場権は、流経、中央、明治、駒澤に決定。昨年度はベスト4に関東が3チーム残っています。今年の活躍にも期待したいですね。    AD土屋




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高校選手権埼玉決勝 市立浦和×西武台@埼スタ

  • 2009年11月15日 20:22
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ディフェンディングチャンピオンながら、ノーシードで1次予選からの出場。浦和東との“浦和ダービー”をPK戦で勝ち抜いて、決勝に辿り着いた市立浦和。準々決勝、準決勝合わせて計10ゴールと破壊的な攻撃力で勝ち上がってきた西武台。今年度は関東大会予選、インターハイ予選と2回対戦して、2回とも1点差で西武台が勝利。3度目の正直で市立浦和が連覇を達成するか、それとも3連勝で西武台が5年ぶりの全国を手中に収めるか。会場は埼玉スタジアム2002。オーロラビジョンもフル活用されるなど、最高の舞台が整えられた中、西武台のキックオフで、埼玉のファイナルが開始されました。まずは4分に西武台、CF佐瀬達也(3年・ディプロ)が強烈なシュートを枠内へ。7分は市立浦和、五十嵐貴光(3年・さいたま岸中)の折り返しを森崇(2年・HAN FC)がフリーで合わせるもバーの上へ。9分は西武台、阿部祐希(2年・さいたま木崎中)の右クロスを佐瀬が胸トラップで体勢を崩しながら執念でヘディング。13分は市立浦和、森、堀場大翔(3年・大宮JY)と繋いで、最後は坂田大和(3年・大阪友渕中)。立ち上がりからお互いに攻める姿勢を打ち出します。そんな中、徐々にペースを握り出したのは市立浦和。森がボールに多く関与しながら、前へと飛び出していくことで中盤で優勢に。また、「練習していたサイドからの突破が出た」と池田一義監督も話したように、特に3トップの右へ入った五十嵐が、再三ボールを引き出しチャンスを演出。20分にも右サイド、五十嵐がドリブルから折り返すと、堀場はダイレクトで巧みなループ。わずかに枠を逸れましたが、オレンジ一色の応援団も勢いを増していきます。対する西武台は23分、絶対的な司令塔の三浦大輝(3年・クマガヤSC)が飛び出したGKを見てハーフウェーライン付近から、あと数十センチでゴールというロングシュートを見せたものの、これが前半最大のチャンス。「ボールを繋ぎたかったが、パスを3本4本繋いだら相手にスピードダウンさせられて苦しんだ」とは守屋保監督。その後も、ボールを支配した市立浦和ペースで、まずは最初の40分間は経過しました。後半に入るとゲームはかなり膠着した中、47分には西武台、そこまでほぼ守備一辺倒だったドイスボランチの一角・永吉和紀(3年・クマガヤSC)が左ポストを直撃するシュート。黄色の応援団も沸き立つと、53分にゲームは動きます。西武台は左サイドから楠雄樹(3年・草加Jr・FC)が上げたクロスに、佐瀬と市立浦和GKがほぼ同時にチャレンジ。一瞬早くボールに触った佐瀬の顔にGKのパンチングが入り、佐瀬は昏倒。「転んでもパスしろ!倒れても繋げ!逃げるな!」という守屋監督の指示を体現した勇気あるプレーがPKを呼び込みます。キッカーは三浦。佐瀬の治療で3分近くゲームが止まり、集中が難しい場面も冷静にど真ん中へ突き刺し、西武台がまずは1点をリードしました。ビハインドを負った市立浦和。ボールはしっかりキープしながらも、「慌ててるんじゃないけど、気持ちがあってもシュートが入らない」(池田監督)状況で、62分には9月の負傷で池田監督も「この予選はムリかなと思っていた」という、エースの桑原岳人(3年・幸手西中)をスクランブル投入。さらに65分には中盤アンカーで奮闘した小野崇志(3年・さいたま大谷場中)に替えて、FWの中村直登(3年・蕨東中)を送り込んで、ゴールを奪いに行きます。それでも、やはり遠い西武台のゴール。CKは得るものの、チャンスには結び付けられません。すると素晴らしい形で次のゴールを奪ったのは西武台。73分、永吉のスルーパスを全速力で上がってきた左SB草間塁(3年・フォルチFC)がグラウンダーで中へ。走り込んだ関根健太(3年・クマガヤSC)が確実に流し込み、完全に崩した形からあまりに大きな追加点を挙げました。終盤、市立浦和も猛攻。78分、79分、81分と立て続けに五十嵐が決定機を掴むも、いずれも実らず。82分、森のミドルは西武台GK市川圭一(3年・大宮FC)が確実に弾き出し、最後までゴールは割れず。勝者は西武台。5年前の初出場時と同じく、市立浦和を倒して全国への挑戦権を獲得しました。市立浦和は「攻めて攻めてと言っている割には点が取れていない」という池田監督の言葉が全てでしょうか。4-3-3でサイドを生かして攻撃していくスタイルは非常に魅力的でしたが、フィニッシュの精度に泣いた印象。「本来のものはほとんど出せていなかった」(池田監督)桑原にも万全の状態でプレーさせてあげたかったですね。久々に選手権の県代表を勝ち獲った西武台。守屋監督は「勝たなきゃいけないというのがこの5年間は強かったが、今年はどうせやるなら選手を成長させられるようにと考えてやった」と話しつつ、「“人より10歩、10分多く”という呼び掛けに応えてくれる素直な子供たちが多く、私も勉強させられた」と語りました。隆盛を誇った埼玉勢も、最近は全国ベスト16がやっと。果たして西武台はどこまで登り詰めることができるのか、楽しみですね。    AD土屋




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高校選手権栃木決勝 宇都宮白楊×矢板中央@栃木グリーン

  • 2009年11月14日 19:48
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インターハイ予選はベスト8で宇都宮短大附属に敗れた宇都宮白楊と、同じくベスト8で國學院栃木の前にPK戦の末、涙を飲んだ矢板中央。栃木の覇権を争うファイナルは、2年続けての同一カード。昨年は富山貴光(現・早稲田大)を擁し、全国でも上位進出が期待された矢板中央を宇都宮白楊が破って、全国切符を獲得しました。返り討ちか、それともリベンジか。会場は栃木グリーンスタジアムです。序盤から攻勢を仕掛けたのは赤黒のユニフォームを纏った矢板中央。丁寧に最終ラインでボールを回しながら、隙あらばCBのキャプテン須藤貴郁(3年・今市FCアルシオーネ)が縦にフィードを送る形と、「前の選手は前半で潰れる覚悟で行った」と語る、SHの益子直樹(3年・那珂川馬頭中)を絡めた左からのサイドアタックで、相手を押し込みます。ただ、なかなか決定機までは創れずにいると、苦しい時間帯が続いていた宇都宮白楊が先に一吠え。23分、右サイドで得たFKをクイックで繋ぎ、最後は渡邊陽太(3年・宇都宮一条中)。矢板GK三浦拓(2年・スプレッド・イーグルFC函館)の好セーブに遭いますが、鋭い反撃を披露しました。そんな中で迎えた29分が1つのターニングポイント。矢板のCK、益子直樹のキック、GKのパンチングが小さくなり、拾った須藤が倒されると、主審は白楊のファウルを宣告。矢板は願ってもない先制のチャンスを掴みます。キッカーはFWの清水瑞翔(3年・足立第六中)。しかしキックは左、白楊GK中田亮(3年・宇都宮チェルトFC)も左。ゴールネットは揺れず。スコアボードも動きません。37分にも中田充樹(2年・真岡中)がループ気味にミドルを放つも、中田亮がファインセーブ。我慢する中で、守備のリズムが構築された白楊が無失点で乗り切り、40分は経過しました。後半開始から両チーム共に動きます。白楊の只木章広監督はやや劣勢だった右サイドに「あんまり考えずに思いっきりやれると思って」、1年生の神村秀斗(今市FCアルシオーネ)をSBとして投入。一方、矢板の高橋健二監督は「後半途中から出すつもりだったが厳しい状況だったので」、負傷上がりのこちらも1年生、国体代表・石井涼斗(AS栃木)を清水に替えてFWに起用。さらに渡辺光(2年・那須塩原東那須野中)も右SHに送り込み、攻撃の活性化を図ります。開始早々の40分には、白楊がFKから森口裕成(3年・さくら氏家中)のクロスに渡邊のヘッド。47分にも白楊、替わった神村の縦パスは裏へ走った小田切南斗(2年・宇都宮雀宮中)にはわずかに届きませんでしたが、惜しいシーンが見られ始めます。矢板は187センチの中田充樹、183センチの石井と前に明確なターゲットができ、ある程度そこに収まることから、ややフィードが多くなる格好に。それでも長峯滉希(3年・宇都宮チェルトFC)とキャプテン小菅佑紀(3年・さくら氏家中)のCBコンビを中心にしっかり跳ね返す白楊。すると「相手も疲れてきてチャンスがあった」と只木監督。「みんな足つってたっぽかった」とは矢板の益子直樹。落ちない運動量でセカンドボールも支配し始めた白楊が、逆にジワジワと反撃を繰り出していきます。そして68分にビッグチャンスが到来。臼倉翔大(3年・宇都宮星ケ丘中)が右へはたき、関がシュート。GKが弾いたボールは渡邊の目の前に。無人のゴール。浮いたボールをボレー。ところが枠を捉え切れずにバーの上へ。ゴールを奪えません。その後も足の止まった矢板を攻め立てる白楊。73分にも関がDFラインとの駆け引きから抜け出して枠内シュート。「カウンターでいつ取られてもおかしくない状態」と高橋監督。流れは明らかに白楊が掴んでいました。ですが、幕引きは唐突に。78分、後方から放り込まれたボールは白楊ゴール前で混戦に。懸命に掻き出そうとする白楊DF。ボールは「シュートを打とうと振りかぶった」中田充樹より、一瞬速くDFがクリア。直後、歓喜が訪れたのは矢板。「相手のクリアが自分の足に当たった」(中田充樹)ボールがGKの二アサイドを破る、まさかの1発は決勝弾。最後の最後で「今大会は5試合中、3試合が後半の最後に決まったゴール」(高橋監督)という粘り強さと執念を発揮した矢板中央が土壇場で勝ち切り、2年ぶりの全国へと駒を進めることになりました。敗れた白楊は80分間の大半で相手に主導権を握られながら、衰えることのない運動量を見せ、終盤は完全に“いける”流れでしたが、不運な形で涙を飲みました。ゲームに出場したのは2人を除いて全員が3年生。矢板中央がそうだったように、1年後、先輩たちの雪辱を晴らすための戦いが明日から始まります。そして1年前のリベンジを果たした矢板中央。プリンスは2部降格。インターハイはベスト8敗退と「私にとっても選手にとっても辛く苦しい1年」(高橋監督)の最後には、大きなご褒美が待っていました。監督をして「見てる方はキツいが目に見えない何かを持ってる」と評したチーム。「今まで全国での最高は2回戦なのでそれ以上」(益子直樹)を目指して、全国でも頑張って欲しいと思います。   AD土屋




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高校選手権神奈川準決勝 秦野×桐光学園@平塚

  • 2009年11月07日 23:34
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193校が鎬を削った神奈川大会も、今や勝ち残ったのは4校のみ。第1試合は、2次予選トーナメント3回戦で、インターハイ王者の第1シード・桐蔭学園を破り勢いに乗る秦野と、先週のベスト8で三浦学苑にインターハイ予選初戦敗退のリベンジを果たした桐光学園が激突。3年前のファイナルと同一カードとなりました。ゲームは「思っていたのと逆になっちゃいました」と秦野・青野輝雄監督も苦笑したように、立ち上がりから攻める秦野に守る桐光という明確な構図に。ドイスボランチのキャプテン米田有佑(3年・FC厚木JY)と湯川俊彦(3年・南足柄岡本中)を軸にしっかり回して、突破力のある三橋宏輝(3年・FC厚木JY)を生かすべく、右サイドを使っていくスタイルを押し出し、秦野が主導権を奪取します。25分には2トップの一角に位置しながら、幅広い動きでよくボールを引き出していた盛山大介(3年・秦野南が丘中)が獲得したFK。壁の前に両膝を着いた選手が5人ズラリ。すると長井潤之介(3年・藤沢滝の沢中)が右にずらして、湯川が直接狙うもクロスバー直撃。28分、繋いで湯川が相手DFラインの裏に絶妙なボールを送ると、フリーで飛び出していたのは米田。ヘディングは桐光GK峯達也(2年・FC東京U-15深川)がファインセーブで逃れましたが、決定的なシーンも創出します。しかし眠れる獣が突如覚醒。33分、カウンター発動。菅原慶人(2年・横浜FMJY)が4分前に投入されていた田口広也(2年・町田JFC)と結果的にワンツーのような形で抜け出すと、確実にフィニッシュ。「カウンターを狙う形がはっきりしていた」(青野監督)桐光が、初めて迎えた決定機で先制ゴール。劣勢だった側がリードを奪って、前半は終了しました。後半も引き続き、試合のペースはビハインドを追う秦野が掌握。やや「パスを回させられた感じはある」(青野監督)ものの、攻撃する時間が続きます。49分、青野監督は田中潤太郎(3年・厚木森の里中)と、原正哲(3年・湘南オエステ)を同時投入。すると「ヘディングだけが持ち味」(青野監督)という184センチのFW原は、66分に盛山のキープを基点として、三橋が上げたクロスにダイビングヘッド。枠の右側へ外れましたが、ボールは回るものの、閉塞感が漂い始めていたチームのギアをもう一段引き上げます。そして73分にとうとう結実。長井のFKを大外から盛山が頭で折り返すと、原が身体ごと突っ込んでボールをゴールへ押し込みます。窮地で飛び出したのは原の“足”。秦野がスコアを振り出しへと引き戻しました。終始攻勢だったチームが終盤に追い付けば、流れがそちらに傾くのは定石。それでも、追い付かれたのは常に結果のみを求められる名門。ここから底力を発揮します。76分、左サイドのスローイン、秦野の「疲労がたまっていた時間帯」(青野監督)で桐光は途中投入された岩浪晃大(2年・横浜FMJY)が強引に突破を図り、成功。ゴールライン際から折り返したボールを田口がダイレクトで合わせると、ニアサイドを破ります。これが王者の証か。数少ない決定機を確実に成果へ繋げた桐光が苦しんで苦しんで、決勝進出を果たしました。健闘及ばず準決勝で散った秦野。3年前のリベンジを果たすことはできませんでした。それでも強豪相手に80分通じて優勢にゲームを進めた事実は変わりありません。「去年は2次予選の初戦で負けた。その先輩たちの思いも背負って、1つ1つ戦う中で成長していき、普段やれなかったことができるようになった。“勝つ”って凄いパワーになりますね」と青野監督。ゲームに出ていたのは全員3年生。最後の冬に強烈な存在感を3000人近い観衆へ示してくれた秦野の選手たちに、感謝したいと思います。   AD土屋




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高校選手権神奈川準決勝 武相×日大藤沢@平塚

     
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第2試合は関東大会予選王者の伏兵・大清水を3-1で下し、初のファイナル進出に王手をかけた武相と、今年度ここまでの3大会でなかなか結果を残せなかったものの、日大高、麻布大渕野辺を連破してベスト4に勝ち残ってきた日大藤沢の対戦です。ピッチに登場したユニフォームを見ると、武相が黄色で日大藤沢がピンクと実に鮮やか。ビジャレアル対セビージャみたいなイメージでしたよ。さて、ゲームはまず開始10分で動きます。武相DFラインでのボール回し、「みんな緊張していて、パスの出し所がなくなって最終的にボールが行った」(武相・大友正人監督)選手がパスミス。日大藤沢3トップの中央に入った浜野航裕(3年・FC湘南JY)がカットして、GKとの1対1も確実に勝利。思わぬ形で日大藤沢に先制点が転がり込みます。それでも武相はすぐさま反撃。17分、菊池芽来(3年・武相中)のCKをFW柿崎弘樹(3年・横浜FC鶴見JY)が合わせると、最後は「こっちのミスで取られたんで取り返そうと」CBの藤原拓也(2年・ジュニオールJY)が押し込み、すぐさま同点。好ゲームの予感が漂う中、このゴール以降は完全な武相ペースになっていきます。「取ったボールはまず前に」(大友監督)という姿勢と、「ビルドアップは1年やってきた」(菊池)という姿勢がうまくミックス。特にアンカー気味のドイスボランチに入った菊池は「受けてリズムが出せれば」と低い位置から、うまく左右に展開。加えてFW三堀宰(3年・横浜FC泉JY)のポストプレーも正確で、相手を圧倒します。22分にはGKのキック1本で三堀が抜け出し、惜しいシュート。33分、左SB友澤貴気(2年・横浜橘中)の正確なフィードに三堀がダイレクトボレーもゴール左へ。40分、三堀がエリア内で粘って繋ぐと、受けた柿崎も粘ってシュート。日大藤沢GK山口諒(2年・横須賀シーガルズFC)の好セーブに阻まれますが、20分以降はほとんどハーフコートゲームに近い内容で、ハーフタイムに入りました。なかなか攻撃の形を創れない日大藤沢の佐藤輝勝監督は、後半頭から久保研人(3年・港北FC)を最前線に送り込み、浜野を1トップ下に落として基点を作りにいきます。それでも48分にはテクニカルエリアギリギリから「落ち着いてしっかりやれ、中盤!」と大声で指示を出すなど、なかなか攻撃を組み立てられません。56分には1年生の本澤康光(横浜栄FC)を中盤に投入し、浜野と久保の2トップにシフト。これには武相の菊池も「相手のシステム変更には少し戸惑った」と語りましたが、すぐにCB2枚との連携でアジャスト。隙を与えません。すると、やはり次のゴールは武相に。65分、FKからの波状攻撃、左サイド平塚卓也(2年・横浜FC泉JY)のピンポイントクロスをGKの鼻先で三堀がヘディング。「点を取ろうっていう意識が高かった」と語るストライカーの4戦連発弾で、とうとう勝ち越した武相。守っては「もともとDFではないが、ウチに闘莉王、中澤はいないので使わざるを得ない」(大友監督)という藤原と秋山拓(3年・横浜FC鶴見JY)のCBコンビも終始安定。彼らの前にいる菊池も「夏くらいからは一緒にやっているので不慣れな形ではない。しっかりしてくれてる」と信頼のコメント。後半は日大藤沢のシュートを1本に抑えた武相が1点差ながら、完勝とも言えるゲーム運びで、全国へリーチを懸けました。「勝つことによって成長して、精神的なモロさがなくなった。たいしたもの」と選手を讃えた大友監督。「目標は選手権に出ることと選手も言っているので、浮かれることもない」と語った通り、地に足の着いた武相の選手たちが印象的でした。決勝に向けて「相手は桐光。失うものは何もない。しっかり守備からやって何とか勝ちたい」と菊池。今の3年生は、3年前の準決勝で惜しくもPK戦の末に敗れたチームを見て、「武相でやりたい」と入学してきた選手が多いとのこと。その先輩たちを上回った今、さらなる歴史を築くことはできるのでしょうか。決勝は平塚競技場、21日の15時キックオフです。   AD土屋




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高校選手権埼玉準々決勝 大宮南×浦和南@熊谷

  • 2009年11月01日 19:36
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昨日の“ヒガシ”対決に続いて、またも大宮VS浦和の抗争が勃発。今日の対戦は“ミナミ”対決。言わば“リアルサウスダービー”ですね。大宮南は春の関東大会予選で埼玉栄にPK負け。昨年の選手権、今年のインターハイと共にベスト16に入るなど、実力十分。浦和南はインターハイ準優勝で夏に全国を経験。8年ぶりの選手権代表が最大の目標です。まず最初にスタジアム中が沸いたのは3分。大宮南が得た右サイドからのスローイン、助走をつけた椋野智也(3年・越谷FC)はボールを持ったまま、なんと前向きに1回転!そう、なんとスプリングハンドスローを披露したのです。しかもボールはしっかりクロスの役目を果たし、中央で小平直道(2年・さいたま木崎中)が惜しいヘディング。デラップどころではない突然のビッグプレー。いきなり度胆を抜かれてしまいました。そんな勢いもあってかなくてか、序盤からリズムを掴んだのは大宮南。森田洋正監督も「物凄くよかった」と振り返るゲームの入り方で、いくつかチャンスを創出します。ところが最初のゴールは浦和南に。24分、藤泉貴洋(3年・草加瀬崎中)は左サイドで椋野と体をぶつけ合い、ファウルスレスレで突破。一瞬足の止まった大宮南DF陣を尻目に、中央へラストパス。本橋智彦(3年・戸田中)はしっかりトラップしてから右スミへ。「相手はプレスが厳しいので球際で負けないように」と森田監督から指示を受けていた選手たちでしたが、ややアンラッキーな判定によってビハインドを負う展開になってしまいます。ここからはリードした浦和南が圧倒。個人での打開が目立っていた序盤を経て、徐々に2トップの古波倉要(3年・FCフェスタ)と本橋に、俊足右SHの土屋一平(3年・新座四中)も絡んでくる攻撃が機能し始め、何回もチャンスを創出。前半終了間際には高田遼(3年・さいたま三室中)が素晴らしいサイドチェンジのボールを右へ。トラップで持ち出した土屋のシュートはサイドネットの内側に。中盤以降は、経過、内容共に浦和南が圧倒して、40分は過ぎ去りました。後半に入り、先にスコアを動かしたのも浦和南。45分、相手の小さくなったクリアを土屋が拾い、外側を回った名取翔平(3年・川口芝東中)へ。名取のグラウンダークロスを古波倉が押し込み、2点のリードとなりました。しかし、「何でもない所」(森田監督)から2点を奪われ、追い掛ける格好になった大宮南の大反攻はここから始まります。54分、フィードを諦めずに追い掛けたキャプテン河野純希(3年・鴻巣西中)が獲得したCK、中山和希(2年・ロクFC)の直線的なキックは「練習通りでした」という岡部圭祐(2年・HAN FC)の頭に二アでピタリ。ボールはファーサイドのネットに吸い込まれ、1点差に詰め寄ります。56分には182センチの長身MF市川大樹(2年・さいたま日進中)を「1回も使ったことがなかった」(森田監督)FWに起用。「とにかくヘディングで頑張ってマイボールにしてくれ」という監督の指示を遂行し、流れを引き寄せる役割を果たします。すると62分、中山のCK、主審はエリア内で浦和南のプッシングを取り、PKを宣告。キッカーは「自分が蹴るって決めていた」岡部。渾身のキック、ボールは次の瞬間に激しくクロスバーを叩いて、ピッチに帰還。追い付けません。それでも攻め続ける大宮南。交替選手が入るたびに「いろんなポジションで練習してやっている」(河野)と何人もがポジションを移動しながら、与えられた役割を全う。「とにかく走って最後まで運動量を切らさない」(河野)というミーティングで話し合った部分も際立ち、相手を押し込みます。そして80分を4分過ぎたラストプレー、島袋晃太(3年・HAN FC)のパスを笠原康平(3年・武南Jr)が繋いだボールは、完全にフリーとなった市川へ。左足のシュートは、しかし無情にも枠の左へ。ほぼ全員がその場に座り込み、直後、ホイッスル。後半は猛攻に遭いながら、何とか凌いだ浦和南が、浦和勢3校目となるベスト4進出を決めました。「精一杯やった結果」とゲームを振り返った大宮南の森田監督は「ウチは真面目な3年生とヤンチャなサッカー小僧の2年生のチーム。紙一重で勝てなかったが、2年生が全員大泣きしてくれていた。負けたけどベスト4になるための宿題、何をしなくちゃいけないかが見えた」と総括。「思ったより自分たちのプレーができたので、手応えはあったし自信にもなった。後輩にはベスト8の壁を破って、ベスト4以上に行って欲しい」と3年生のキャプテン河野。「飛び出しは通用したので、積極的に強気なプレーをやっていきたい。2年生が多く出ていて、いい経験になった」と2年生の岡部。今日で終わってしまうのが惜しまれる、素晴らしいチームだったと思います。ちなみにコレ、このブログ史上1500番目のエントリーみたいです。随分アップしてきたもんですねえ。   AD土屋




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高校選手権埼玉準々決勝 西武台×伊奈学園総合@熊谷

     
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第2試合は冬、春と県王者に輝きながら、インターハイでは準決勝で浦和東の前に苦汁を嘗め、全国に届かなかった西武台が登場。2回戦では正智深谷を4-1で下すなど、5年ぶりの選手権制覇に向けて充実した戦力を誇ります。伊奈学園総合は優勝こそまだないものの、近年は上位の常連。ただ、個人的には伊奈学園と聞くとアンダースローの銭場投手を思い出します。わかる人いますかねえ。さて、ゲームはやはり西武台が強さを遺憾なく発揮。ダイレクトや2タッチで細かくボールを繋ぐスタイルの中心は10番の三浦大輝(3年・クマガヤSC)。4-5-1の1トップ下に君臨し、1トップの佐瀬達也(3年・ディプロ)と共に中央でもしっかりと基点を作ります。30分にはエリア内で倒された関根健太(3年・クマガヤSC)が自らPKをキッチリ決めて、まずは先制。前半終了間際にも三浦の絶妙なスルーパスで抜け出した右SBの楠本一彦(3年・クマガヤSC)が折り返し、佐瀬が頭で流し込んで追加点。2点のリードを奪って、前半を折り返しました。さらに試合の趨勢に影響を与えたのは、後半開始早々のレッドカード。43分に伊奈学園の選手が2枚目のイエローカードを受けて退場に。ただでさえ劣勢だった状況が、さらに厳しいものになってしまいます。ちょっと残念だったのは、退場してしまった選手が落胆と後悔からか、なかなかベンチまで戻って来られなかったのですが、その選手を迎えに行くチーム関係者が1人もいなかったこと。見兼ねたのは黄色いソックスを履いていたので西武台の関係者でしょうか。その人が付き添って、ようやくロッカールームへと引き上げていきました。さて、ここからは勢いを増した西武台の独壇場。46分、右サイドから繋いだボールを関根が押し込んで3点目。53分、三浦が中央をドリブルでぶち抜き4点目。65分、三浦が右に展開、阿部祐希(2年・さいたま木崎中)のクロスに永吉和紀(3年・クマガヤSC)が巧みに頭で押し込み5点目。67分、三浦のスルーパスに佐瀬が反応、GKとの1対1を冷静に制して6点目。決定力の高さを大いに見せ付けます。何とか1点を返したい伊奈学園も簡単に蹴るようなスタイルではなく、繋ごうとする意識はあるものの、相手の速いプレスの前にどうしてもボールロストが目立ってしまいます。58分には右サイドを突破した高木宏次朗(2年・FCフェスタ)の折り返しを、菊地俊介(3年・大宮JY)が合わせるも西武台GK市川圭一(3年・大宮FC)が足でストップ。76分にも左からのクロス、途中出場の谷中俊平(3年・幸手西中)がヘディングで二アサイドを強襲しますが、またも市川がファインセーブ。6-0と、攻守に安定感を発揮した西武台が、浦和勢以外で唯一、駒場での準決勝へと勝ち進みました。しかし、今日の熊谷スポーツ文化公園はサッカー、高校ラグビーの準々決勝にコープフェスタ2009まで開催され、とにかく人が多かったです。ただ、写真は駅前で撮ったんですけど、やっぱり熊谷はラグビータウンなんですねえ。   AD土屋




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高校選手権埼玉準々決勝 浦和東×大宮東@熊谷

  • 2009年10月31日 23:31
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ここ3年は全国から遠ざかっているものの、今年はインターハイ予選でも優勝し、第1シードで大会に臨む浦和東。先週、決勝のカードでもおかしくなかった武南との激闘をPK戦の末に制し、「武南に照準を合わせていたし、相当消耗してしまった」(浦和東・野崎正治監督)中で迎えた準々決勝。対するは大宮東。コンスタントに全国へ出ているイメージもありますが、前回の県優勝はなんと15年前。久々の王座奪還を狙う古豪です。また、双方の応援団が「♪“ヒガシ”のゴールが見てみたい〜」とまったく同じチャントを合唱。リアル“イースト”決定戦とも呼べるかもしれませんね。ゲームが始まると、大宮東は「まさかあんなに引いてくるとは」と野崎監督も予想外と語った守備的なシフトを遂行。基本は3-5-2ながら、中盤は星野正貴(2年・HAN FC)がアンカー気味にCBの前に残り、2トップ下の山田翔平(3年・さいたま木崎中)も守備意識が高く、時にはトレスボランチ気味に。また、浦和東のセットプレーキッカーとして高精度キックを持つ、右SB藤光樹(3年・与野東中)、左SB松田篤樹(3年・東浦和中)にも2トップがしっかりプレスバック。スペースを与えません。浦和東は12分、相手GKが飛び出した所、荒井雄太(3年・草加Jr.FC)のクロスに川田周平(3年・FCフェスタ)が合わせるも、無人の枠内には飛ばず。17分、藤光の素晴らしいサイドチェンジから川田が頭で落とし、中西雅典(3年・さいたま三室中)が狙うも枠外へ。ゴールを奪えずにいると、逆に前半終了間際には中盤のミスパスを奪った大宮東がカウンター。山田の折り返しはDFにブロックされ、中でフリーの味方には繋がりませんでしたが、0-0での40分間は主導権こそ浦和東ながら、大宮東のペースだったと言えるかもしれません。後半も基本構図は変わらず。キープしている時間が長い浦和東も「ボールが動いているようで縦に入らない」 (野崎監督)ために、どうしても待ち構えられている守備網に蹴り入れるか、遠目から狙うかしか策を繰り出せません。頼みのセットプレーも、松田が内転筋、藤光が足首の捻挫と共に負傷を押しての出場。「その影響はあったと思う」と指揮官も認めたように、なかなか噛み合いません。51分には中盤に佐野久佳(2年・川口北中)を投入して活性化を図りますが、相変わらずフィニッシュは遠く、結局80分を終えてもスコアレス。勝敗の行方は、延長戦にもつれ込むことになりました。延長は開始から浦和東ペース。押し込まれながらもよく耐えた大宮東でしたが、とうとう崩壊したのは85分。ゲームを決めたのはやはりセットプレー。藤光のCKをニアでCB境拓(2年・FCフェスタ)がヘディング、GKも反応しながら弾き切れず。均衡は破られました。焦る大宮東は88分にいい位置でFKを獲得したものの、クイックで始めて呼吸が合わずにロスト。そして97分には浦和東、左サイドを谷之口寛斗(2年・FCフェスタ)がえぐってえぐってラストパス、篠田貴大(3年・C.A.アレグレ)が押し込んで勝負あり。武南に続いて、大宮東と全国経験校を撃破した浦和東がベスト4に駒を進めました。大宮東はうまくプランを遂行させていたはずでしたが、結果シュートはわずか4本。決定機もゼロと、守備的なアプローチの中から反攻するようなアタックを最後まで繰り出せませんでした。苦しみながら準決勝に進んだ浦和東の野崎監督は「色んな経験をしてるから、これで成長してくれればいいなあ」と苦笑い。県内ダブルまではあと2試合です。   AD土屋




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高校選手権埼玉準々決勝 本庄第一×市立浦和@熊谷

     
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第2試合は昨年度王者の登場。「この2週間のトレーニングでやっとチームになってきた」と池田一義監督が語る市立浦和が熊谷見参です。対するは昨年度の新人戦ファイナリスト。近年着実に力を付けてきている本庄第一。両チームブラスバンドにチアガール完備と舞台も整う、かなりの好カードとなりました。市立浦和の堀場大翔(3年・大宮JY)がいきなりキックオフシュートを枠内に飛ばしたのが打ち合いの号砲。8分は本庄第一、柿沼大樹(3年・FCコルージャ)がエリア内で1人かわして放ったシュートはGK正面。13分は市立浦和、左からのパスを森崇(2年・HAN FC)が右スミを狙うもGK門井誠也(2年・行田長野中)がファインセーブ。14分に本庄第一、中央ドリブルから長島大知(3年・FC深谷)のフィニッシュは枠の右側へ。共に積極性を打ち出し、オープンな展開が繰り広げられます。本庄第一は4-2-3-1を敷き、繋ぐ意識も十分。1トップの長島はテクニックで、中盤3枚の左に入る柿沼はスピードで相手に脅威を与えます。一方の市立浦和は、昨年の選手権と同様ながら「色んなやり方をやってきてこれに落ち着いた」(池田監督)4-3-3。CFを担うエースの桑原岳人(3年・幸手西中)がシルバーウィーク中の練習試合で負傷離脱。本来は攻撃的な中盤の堀場を一列上げる事態にも「元々CFで収めるのはうまい」と監督も認めるように、堀場が確実にタメを作って、二列目が飛び出したり、サイドを使ったりと好循環を醸成。ゴールこそなかったものの、非常に見応えのある前半40分が披露されました。後半は一転、市立浦和が圧倒。「どうしても同サイド同サイドになっていたので修正したら、ボールを動かす意識がちゃんとできた」と池田監督。両サイドから迫力ある攻撃で流れを引き寄せると、きっちり結果も手に入れます。57分はハーフカウンター、中盤でボールを受けた五十嵐貴光(3年・さいたま岸中)が右サイドを独走して折り返すと、最後は二アで堀場。市立浦和が先制ゴールを叩き出しました。さて、追い掛ける格好になった本庄第一はどうしても攻撃の中心である長島、柿沼の独力突破が目立ち、相手の堅い守備網を打ち破ることができません。65分には長島のFKから、こぼれを柿沼がボレーで狙いましたがバーの上へ。すると74分には市立浦和に追加点。右からのボールを堀場がフリックオン、走り込んだ相馬貴彦(3年・HAN FC)の左足ボレーがゴール中央を貫き、0-2。大きなリードを得ました。一矢報いたい本庄第一も終盤にビッグチャンス。80分、中央から岡田昌俊(3年・FCコルージャ)がいいコースを突きますが、市立浦和GK石塚健太(3年・ふじみ野大井中)がファインセーブで遮断。難敵打破。市立浦和が県内では6年ぶりの連覇へ、上々の勝利でベスト8を突破しました。力及ばず涙を飲んだ本庄第一。前半は組織で崩す意図も見えましたが、後半は焦りからか前述した通り単発の仕掛けに終始し、市立浦和の堅陣をこじ開けるまでは到りませんでした。それでも、2年連続ファイナリストだった埼玉栄を倒してのベスト8は快挙。今後も埼玉の一大勢力となっていきそうですね。勝った市立浦和は最後まで攻撃的な姿勢が衰えず。「この2週間で“連覇”という雰囲気が来たなという感じ。ベクトルが同じ方向を向いてきた」とは池田監督。準決勝は“ホーム”駒場で、浦和東との浦和ダービーを戦います。   AD土屋




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高校選手権東京A準決勝 帝京×東海大菅生@西が丘

  • 2009年10月25日 23:24
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帝京は4-0、東海大菅生は7-2と、先週の準々決勝を快勝で抜けてきた両チーム。今日の準決勝からは、東京高校サッカーの聖地とも言うべき西が丘が会場。小雨にもかかわらず、熱心なファン2059人を飲み込んで、第1試合はキックオフされました。まず先に攻勢に出たのは帝京。狙いはサイドの裏のスペース。ボールを持つと、簡単に廣瀬公紀(3年・FORTE FC)と平石直人(2年・横浜FMJY追浜)の両SHを走らせ、相手のラインを押し下げようとトライ。11分にはフィードを高木利弥(2年・FC東京U-15深川)が頭ですらし、走り込んだ平石がシュート。DFのブロックに阻まれましたが、1つ狙いを体現させます。対する菅生は4-2-3-1を敷いて、ボールを持った時はサイドを使う意識が見られるものの、基本は押し込まれる状態でカウンターに活路を見いだす形に。ただ、守備はキャプテンの内田貴之(3年・FC東京U-15むさし)、梅津匡希(3年・FC渋谷)の両SBの奮闘もあってゴールをキーロック。30分には梅津が不運な負傷退場を余儀なくされましたが、替わって入った岡本教宏(3年・FC渋谷)もすぐにチームの守備リズムを把握。中盤以降は膠着した展開でスコアレス。均衡破れず後半へと折り返しました。56分、帝京に決定機。エリア内で稲垣祥(3年・FC東京U-15むさし)がシュート、DFブロック、こぼれを拾った廣瀬のシュート、GK島田賢太(3年・東海大菅生中)がビッグセーブ。得点は動きません。すると、徐々に菅生にも波が到来。中でも大屋根雄介(3年・東海大菅生中)の献身的なプレーは光り、58分にはFKからシュートチャレンジも。この時間帯、セットプレーを数多く獲得して、反撃態勢に入ります。しかし、やはり名門は一瞬の隙を見逃さず。66分、相手DFとGKの連携が乱れると、高木がすかさずギャップに潜り込んで、ルーズボールを確実に流し込み、先制ゴール。準々決勝でもハットトリックを記録した高木の2戦連発弾。帝京がようやくリードを奪いました。残り10分強で苦境に立たされた菅生は、長身FW井上直人(3年・スクデット)を送り込み、追い付く意志を全面に押し出しますが、堅い帝京のブロック。崩せぬままに時間は80分を経過。刀折れ矢尽きるといった追加タイムも3分を経過したラストプレーに、ところが今日も奇跡が織り込まれていました。右サイドを転がるルーズボール、先に体を入れた帝京DFに対して、スライディングでフィールドにボールを残す味方の執念を大屋根がすくって中へ。弾丸のごとく飛び込んできたのは、なんと岡本。予期せぬ起用にもひたすら専守で応えていた左SBの、捨て身とも言うべきオーバーラップが土壇場で結実。後半終了。ざわめく会場は、さらに20分の激闘を見守ることになりました。延長前半は帝京の猛攻。80分、フリーで稲垣が放ったシュートは岡本が頭でクリア。その流れのCKもゴール前混戦から菅生何とかクリア。88分、小門勇太(2年・エスポルチ藤沢)の華麗なワントラップ反転ボレーはクロスバーをかすめて枠外へ。それでも2点目は入りません。耐える菅生も92分に好機が。梶原大(2年・東京ウエストFC)のCKを日置欣史(3年・Forza'02)がフリーでヘディング。突いたのはGK正面。そしてこれが両チーム通じて最後のシュート。決勝進出権はPK戦で決められることになりました。運命は過酷。両チーム合わせて蹴ったのは9人。外したのは菅生の1人のみ。5-3、全員決めた帝京が辛くも連覇達成まであと1勝に迫る結果を手に入れました。敗れた菅生も、まさに“グッドルーザー”。気持ちの入ったディフェンスで帝京の攻勢を1失点で凌ぐと、終了間際の同点劇。延長戦は、おそらく中立の立場で観戦していた方の多くを味方に付けてしまうような奮闘でした。素晴らしいゲームを見せてくれたことに感謝したいと思います。今年の東京Aは本当にドラマ仕立てのゲームが多いですねえ。   AD土屋




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高校選手権東京A準決勝 成立学園×暁星@西が丘

     
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第2試合は準々決勝で苦戦を強いられたチーム同士の対戦。終了直前の決勝ゴールで何とか駒澤大学高を振り切った成立学園と、都立駒場にこちらも終了間際のゴールで追い付いてPK戦を制した暁星。3000人を超える盛況の中、どちらも全国経験を持つ強豪の激突はキックオフを迎えました。今年の成立は、じっくり回してというよりは縦に速く展開するスタイル。FWに戸島章(3年・成立ゼブラ・U-18候補)という絶対的な高さを有することもありますが、彼の周囲にアジリティの高い選手が揃っていることも強み。その代表格とも言うべき東大樹(2年・FC東京U-15深川)がまずは躍動。7分に決定機を演出すると、12分にはフィードから抜け出し、GKもかわしてシュート。暁星右SB嶋俊郎(3年・暁星中)の驚異的なカバーリングで掻き出されましたが、いいリズムを創ります。一方の暁星は、4-2-3-1の1トップ、平戸奨眞(3年・暁星中)が攻撃のキープレーヤー。13分にはクロスバーをなめるシュートを繰り出すと、25分にも右サイドをドリブルで切り崩し、浅間翔太(3年・暁星中)へ丁寧なラストパス。成立DFの鋭い寄せでシュートはブロックされますが、可能性を披露します。30分には成立に決定機。戸島のカットから峰下夏樹(3年・成立ゼブラ)は中へ、村野和真(3年・三菱養和調布)が左へ流すと、東が完全にフリー。しかしボレーはバウンドが合わず、ボールはあさっての方向へ。最終ラインはマンツーマンで守る暁星のギャップをうまく突いた形も実りません。そんな中、唐突に先取点。37分、CB廣本達也(3年・網走三中)の縦パス1本で村野が独走。飛び出したGKの鼻先を完璧なループ。頼れるキャプテンの一撃。成立リードでハーフタイムに入りました。後半は双方前へ前へという意識が高く、少し落ち着かない時間が続く中で、左サイドを使うシーンが増えた暁星も、相手陣内でボールを動かし始めます。さらに大きな武器は佐藤智介(3年・暁星中)のロングスロー。デラップばりのレーザービームが成立ゴール前に襲来。61分にはそのロングスローの流れから、跳ね返りを上げた佐藤のクロスに浅間。頭に当て切れずチャンスは費えましたが、脅威には十分なり得ることを証明しました。すると次のゴールもやはり唐突に。69分、嶋のスローインを受けた平戸は右サイド45度、エリア外から右足一閃。強烈にインパクトされたボールは一直線にゴールネットへ。25m近い距離からの弾丸ミドル炸裂。今日も追い付いた暁星。残された時間は10分。もはやどちらにも勝つ可能性は十分にある展開。クライマックスに向けて、会場全体が固唾を飲んで見守ります。両者譲らず、所定の80分が経過して40秒後、成立のボランチ柿木亮介(3年・芦屋SC)が鋭いプレスでボールを奪うと、外側を回った左SBの武田歩士(3年・ジェフユナイテッド市原・千葉U-15習志野)へ。武田の折り返しを、東はしっかりワントラップで収めて、右スミにコントロールシュート。飛び出すベンチの面々。爆発する応援団。ガッツポーズの森岡幸太監督。2-1、成立が再び勝ち越しに成功しました。最後の抵抗は暁星。失点直後のキックオフシュート、伊東遥輝(3年・暁星中)のキックはわずかにバーの上へ。82分、伊東のFKをGKがパンチング、岡山和馬(2年・暁星中)のヘディングもほんのわずかにバーの上へ。長いホイッスル。紙一重の死闘を成立が制し、ファイナルへの切符を手中に収めました。先週同様、ビハインドを跳ね返す執念を見せた暁星は一歩及ばず。3年前の全中出場メンバーが大半を占める、熟成されたチームワークも全国には届きませんでしたが、成立の宮内聡総監督も「本当に全員が頑張るチームでしたね」と賛辞を贈っていたように、強いハートを常に感じさせてくれる好チームでした。これでファイナルのカードは下馬評通り、東京の頂上決戦となりました。1ヵ月後の11月28日、12時より西が丘でキックオフ。激戦必至です。   AD土屋




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全社準決勝 AC長野パルセイロ×松本山雅FC@市原臨海

  • 2009年10月20日 18:51
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全社に吹き荒れる北信越旋風。準決勝まで勝ち上がった4チームの内、実に3つまでが北信越リーグ所属のチームと、改めてレベルの高さを証明。第1試合は長野勢同士が、直接対決で雌雄を決することになりました。今季ここまでの対戦はリーグ戦が2試合ともドロー。天皇杯予選では山雅が延長を制して県代表に。全社の地区大会でも山雅が3-2で勝利していますが、リーグ順位は山雅4位に対してパルセイロは2位。激戦必至のダービーに、平日にもかかわらず両チームサポーターが集結。素晴らしい雰囲気の中で80分の火蓋が切られました。ここまでの大会を見ても、懸かっているモノの大きさ故に、序盤は静かな展開というのが常。しかし、いきなり1分で山雅が先制します。決めたのはキャプテンの柿本倫明。相手DFのクリアを体でブロックすると、そのままドリブルで持ち込み、GKとの1対1も冷静に。意外な形で山雅がアドバンテージを得ました。山雅は柿本がしっかりとボールを収めることでに前線にタメができ、厚みのある攻撃が可能に。一方、パルセイロは3-4-1-2気味ながら1の土橋宏由樹がフリーマン的にボールを引き出しますが、なかなか連動性が出てきません。すると、次のゴールも山雅。23分、柿本の右クロスはマイナスに入り、中とは合いませんでしたが、戻ってきたDFが触ってしまったボールは小林陽介の目の前へ。苦もなくプッシュ。点差が広がります。さて、ミス絡みでもったいない2失点を献上したパルセイロもここから奮起。手数が掛かり過ぎていた印象のアタックもシンプルに。30分には佐藤大典の折り返しを、フリーで野澤健一がシュート。31分にも佐藤のスルーパスに土橋。共に山雅GK原裕晃がストップしますが、2点を奪って少し受けに回った相手を攻め立てます。そして前半終了間際の追加タイム、CKのチャンスから山雅ゴール前は混戦。一度はDFがクリアしたものの、再び中へクロスが入り、大島嵩弘が頭で折り返すと、飛び込んだのは野澤。1点差でゲームは運命の残り40分間へと折り返しました。後半開始前にベンチ前で円陣を組んだパルセイロ。なんとか同点への糸口を掴みたい所ですが、ハーフタイムを挟むと再び停滞してしまいます。49分には佐藤のスルーパスからボランチの塚本翔平がDFラインをすり抜けたものの、わずかにオフサイド。シュートを打てずにいると、再び流れは山雅へ。51分、小林が右へ流すと、木村勝太は縦へのドリブルから逆サイドを狙います。これが綺麗にサイドネットを捉え、追加点。1-3、あまりに大きな3点目。80人近くの緑軍団、山雅サポーターも沸点に達します。追い込まれたパルセイロ。かの“ジョホールバル”でイラン代表の指揮を執っていたバドゥ・ビエイラ監督も攻撃的なカードを次々と切りましたが、効果は薄く。77分、FKから途中出場のFW要田勇一が狙ったシュートはカベに。跳ね返りを土橋が中へ蹴り込み、野澤が頭から突っ込みましたが、勢いは弱くGKがキャッチ。CBの籾谷真弘を前線に上げたパワープレーも奏功せずに万事休す。今季5度目にして最も重要な意味合いを持ったダービーの勝者は山雅。これで過酷な4連戦を4連勝で全社2位以上が確定。本当の意味で“負けられない戦い”と言うべき地域決勝の舞台へ身を投じることになりました。松本山雅は昨年の天皇杯@平塚でもゲームを見ていますが、サポーターの多さとクオリティは本当に驚異的。日本サッカーの裾野が着実に広がっていることを、実感させてくれる貴重な存在だと思います。今回以上に厳しい地域決勝も是非頑張って欲しいですね。   AD土屋




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全社準決勝 ツエーゲン金沢×tonan前橋@市原臨海

     
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カマタマーレ讃岐との激闘を制し、今大会唯一とも言える目標達成まであと1勝に迫ったツエーゲン金沢。対するはおそらく地域リーグに詳しい人でもノーマークだったと思われる、関東2部所属のtonan前橋。氏家英行キャプテンを擁し、飛び級での地域決勝進出を狙います。ツエーゲン有利が予想される中、開始35秒でのファーストシュートは図南(※tonanよりこちらの表記の方が群馬県民にはしっくり来るので、以下これを使用)。元Kリーガーで韓国U-19やU-20の代表経験もある右SH黄圭煥がいきなりクロスバー直撃のミドル。さらに7分には氏家のFKを大塚俊之がわずかに枠を外れるヘディング。3連勝で勝ち上がってきた実力を早速披露します。出鼻を挫かれた格好のツエーゲン。基本はパスワークで崩すというよりも、ロングボールを多用するスタイル。右のビジュ、左の園田清次と共に元JリーガーのSBも裏を狙うフィードやアーリークロスを送りますが、好機には結び付きません。そうなるとやはり重要性を増すのはセットプレー。33分、三原雅俊はCKを密集から外してキック、古部健太のボレーはGK正面も初の枠内シュート。35分、左約20mのFK、三原が直接狙うも図南GK鏑木豪がファインセーブ。少しずつゴールに迫ります。すると38分、セットプレーのこぼれ球からビジュが右アーリークロス、攻め残っていた諸江健太が高い打点から打ち下ろすと、GK及ばず。昨日の決勝弾男が今日も自慢の高さを見せ付け、ツエーゲンがリードして前半が終わりました。後半も開始すぐの43分、セットプレーの猛威再び。三原のCKに諸江がダイブ。2-0、諸江の大会3点目でツエーゲンが大きな追加点を奪います。このゴール、やや鏑木の中途半端な飛び出しが気になりましたが、チーム関係者によると満身創痍でかなり限界に近かった様子。よく粘っていた図南もこれで決壊。48分には園田のアーリークロスに、逆サイドから走り込んだ古部が頭で合わせて、3-0。ツエーゲンからすれば残り30分あまりで一応のセーフティリードを得る格好になりました。苦しくなった図南は51分、広沢佑兵、小仁所洋平を同時投入。「もう少し回せると思っていた」という選手権出場経験を持つ小仁所は、積極的にボールを引き出すと、短いダイレクトパスを多用。周囲もこれに応え、図南にリズムが生まれます。すると55分、氏家のCKをこちらも選手権経験者の東田学が合わせ、最後は古巣相手に燃える山田智也。ようやく1点を返すことに成功しました。ただ、意地を見せた図南の抵抗もここまで。終了間際にはカウンターから古部が抜け出し、フリーの秋田政輝がダメ押しの4点目。試合終了。負ければ即終了の重圧を4日続けて跳ね返したツエーゲンが、やはりバックスタンドで声を枯らした15人強のサポーターに報いる結果を勝ち取りました。最後にかなり個人的ですが、ここでも再会がありました。実は図南の小仁所、東田、1回戦はベンチに入っていたGK中村楽の3人とは小、中学校通じて市選抜や県選抜のチームメイト。高3時には彼ら3人が揃う学校と夏も冬も全国を懸けて県の決勝で対戦。夏は我々が勝ち、冬は彼らが勝って選手権へ。全国でも3回戦まで勝ち進んだんです。今回はその選手権予選の決勝以来、10年以上ぶりに会ったんですけど、3人とも変わってなくて(特に走り方とか)色々な話を聞かせてくれました。図南は今年の関東2部で2位に入り、来年の1部昇格が決定。近々セレクションも行われるようで、「今回はいい宣伝になったんじゃないかなあ」とのこと。早ければ再来年にはJFL昇格できるかもしれません。同い年の旧友が頑張る姿を見るのはいいもんですねえ。早起きして満員電車で市原まで行った甲斐がありました。   AD土屋




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全社準々決勝 日立栃木UVA SC×松本山雅FC@市原スポレクA

  • 2009年10月19日 23:17
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天皇杯のジャイアントキリングで、今最も有名な地域リーグのクラブとなった感のある松本山雅。ただ、北信越リーグは4位だったため、この大会で2枠に入らない限り地域決勝には進めません。対する日立栃木UVAは関東2位で既に地域決勝には進出済み。FC東京時代に原監督体制下でJリーグデビューを果たした前田和也や、山形でのプレー経験を持つFW高橋駿太も在籍。「地域決勝のために1つでも強いチームは潰しておきたい」(前田)というモチベーションで山雅とのゲームに臨みます。開始1分、いきなり高橋の惜しいオープニングシュートが山雅ゴールを強襲。その後も置かれた状況の違いか、伸び伸びとプレーしているように見えたUVAが積極的なチャレンジを繰り返して、ペースを掌握。22分には前田のスルーパスから三輪宏真が枠内へシュート。23分には前田、26分には高橋がミドルと相次いでチャンスを創ります。そして31分、三輪、高橋と繋いだボールを前田がドリブルから見事なフィニッシュ。先手を取ったのはやはりUVA。さらに34分、35分と続けて前田が威力のあるミドルを見舞い、40分には森豊の枠内シュートを何とかGKがセーブ。10対1というシュート数は雄弁。UVA優勢で40分は経過しました。今日が連戦の3日目。やや疲労が見え隠れする山雅は、ボールキープ率こそ高いものの、クロスを上げ切る、シュートを打ち切る、などハッキリした攻撃の姿勢を打ち出せず手詰まりに。46分に昨年は湘南、今年は浦和と天皇杯でJリーグクラブからゴールを奪っている柿本倫明を、62分に熊本から加入した小林陽介を投入し、2トップを入れ替えますが、柿本の決定的なシュートは倒れたGKの背中に当たるなど、ツキもありません。また特筆すべきはUVAディフェンスの集中力。187センチのボンバーヘッドCB栗原英明が空中戦は負け知らず。地上でもCBのパートナー林容史が体を投げ出して、ピンチを未然に回避。これに全員が呼応して、枠までシュートを届かせません。しかし、JFLへの執念を見せる山雅。終了間際の78分、クリアミスを拾った小林のクロスに飛び込んだのはCBの山崎透。まさに土俵際での同点ゴール。1-1、決着付かず。ゲームは10分ハーフの延長戦に入ります。90分、山雅・大西康平のシュートはUVAのGK張成道がファインセーブ。94分、右サイドでバウンドに合わせた前田のボレーも山雅GK原裕晃が、こちらもファインセーブ。短い時間でお互いにチャンスをしっかり生み出しましたが、勝ち越しゴールにまでは至らず、試合終了を告げるホイッスル。ベスト4進出はPK戦に委ねられることになりました。1人目は山雅・柿本、UVA高橋とエースが確実にゴール。続く2人目、3人目もキッチリ沈めるなど、両者譲らず。4人目、先攻の山雅は成功しましたか、後攻UVA、石堂俊介のキックは山雅GK原がストップ。最後は阿部琢久哉が冷静に蹴り込み、歓喜の抱擁。十中八九敗退濃厚な状況から、起死回生の同点弾を経て、最後はPK勝ち。今の山雅は“持ってる”チームですね。明日の準決勝は組み合わせのイタズラによって、長野パルセイロとの同県対決。市原の地で行われる信州ダービーで勝った方のみが地域決勝へ。明日11時、運命のキックオフを迎えます。さて、今日会場を訪れた私と甲斐チーフにとっては嬉しい再会がありました。その人とは、当時チャンピオンズリーグで優勝したポルトに留学していたという経験から、5年前にFoot!特番インタビューで話を聞きに行った前田和也君です。FC東京から山形を経て、地元へと戻った前田君。ボランチの位置で中心として、チームを牽引し、ゴールまで挙げてみせた彼と試合後に話していると「正直、今サッカーが楽しいんですよねえ」と笑顔を見せ、「最近は子供たちにフットサル教えてるんですよ」とさらに笑顔。充実した毎日を送っているんだなあと、とても嬉しくなっちゃいました。また1つ応援したくなるチームが増えてしまった感じです。  AD土屋




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全社準々決勝 カマタマーレ讃岐×ツエーゲン金沢@市原スポレクC

     
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基本的には上位2チームが地域決勝への出場権を得られる全社も今日は準々決勝。レノファ山口を退けた羽中田カマタマーレが、札大GPに延長で競り勝ったツエーゲン金沢と4強を懸けて市原で対戦します。一昨日甲斐さんがレポートしたゲーム同様、共に負けたらシーズン終了ということもあって、非常に慎重な立ち上がり。ツエーゲンは右SBにビジュ、左SBに根本裕一を擁する最終ラインもかなり低く、4-3-3でしっかりブロックを形成します。カマタマーレもいつも通りに、アンカーの吉澤佑哉がペップ役を担いますが、ややボールを回す位置が低く、相手に脅威を与えるまでには至りません。そんな中、8分に決定機を掴んだのはカマタマーレ。ツエーゲンのCB込山和樹の信じられないクリアミスが佐藤亨の目の前へ。佐藤はダイレクトボレー。しかし枠を捉えず。ラッキーチャンスを逃してしまいます。前半はそのまま膠着状態に陥り、0-0で終了。基本はボールキープの長いカマタマーレペースでしたが、シュートゼロだったツエーゲンも30分過ぎからはデニスを使った右サイドが少し活性化し始め、反撃の雰囲気を漂わせます。すると後半開始早々の41分、広庭輝のシュートはクロスバー直撃。直後の42分、デニス、山道雅大のパス交換からデニスがクロスを送ると、上がっていた込山がヘディング。最初の得点はツエーゲンに記録されました。ビハインドを負ったカマタマーレ。48分、下松裕の左足FKはクロスバーに弾かれ、嫌な雰囲気に包まれます。しかしそれを払拭したのも下松の左足。59分、左サイドからピンポイントクロスを送ると、中央の森田栄治は完璧なヘディングを右スミへ流し込み、1-1。平日ながら駆け付けたカマタマーレサポも狂喜。勝敗の行方はわからなくなりました。羽中田監督も積極采配。追い付いた直後に2枚替え。ここから佐々木惇のスピードある仕掛けが目立ち始め、再び流れを引き寄せます。が、決勝ゴールは唐突に。73分、ツエーゲンのCK、根本のキックはフリーになっていたCBの諸江健太にピタリ。頭で叩いたボールはカマタマーレゴールを破り、勝負あり。1-2。ツエーゲンが明日の準決勝へと勝ち進むことになりました。負けたら終わりというプレッシャーの中で、カマタマーレもよく闘いましたが、最後はより勝負に徹した感のあったツエーゲンに屈し、目標である地域決勝進出、そしてJFL昇格には届かず、非常に悔しい幕切れとなりました。ただ、誰もがゲームを見れば一目でカマタマーレだとわかるようなスタイルを創り上げるのは、なかなかできないことだと思います。それを貫いた羽中田監督、そして選手の皆さんには改めて拍手を送らせて下さい。   AD土屋




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高校選手権東京A準々決勝 都立駒場×暁星@駒沢第2

  • 2009年10月18日 23:16
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約1ヵ月ぶりに再開された東京の選手権予選。今日は駒沢に行けば朝から2時間刻みで4試合見られるとあれば行かない訳にはいきません。第2でAブロック、補助でBブロックが開催される中、今回はAブロックの4試合をレポートすることにしました。Bブロックに注目していた方、ごめんなさい。さて第1試合は共に全国を経験しているチーム同士の激突。都立駒場と暁星が対戦します。まず序盤から攻勢に出たのは暁星。開始2分間でフィニッシュまで2度持ち込むと、8分には9番の難しいボレーがクロスバーを直撃。その後も2トップを生かしながら、サイドから崩しに行く意識の高い暁星が押し気味にゲームを進めます。やや劣勢を強いられた駒場も22分に決定機。中盤からのスルーパスに8番が素晴らしい動き出しでラインブレイク。フリーで抜け出してシュートを放つと、ここは暁星GKがファインセーブで逃れましたが、ここからはカウンターが冴え出した駒場にもチャンスが到来。35分にはGKに防がれたものの11番がボレーでゴールを強襲。流れが入れ替わって前半は終了しました。後半も勢いそのままに駒場ペース。すると60分に先制ゴールを奪ったのはやはり駒場。飛び出したGKを尻目に10番が柔らかいクロスを上げると、ニアでドンピシャのヘディングがゴールネットへ。残り20分でとうとう均衡が破れました。追い込まれた暁星は焦りからか可能性の低いミドルが多くなり、なかなか決定的なシーンを創れません。73分に9番、80分に14番が共にヘディングでゴールを狙いましたが、共にボールはクロスバーのわずか上へ。もはやこれまで。駒場の勝利が濃厚となり、所定の追加タイム5分も経過したラストプレーで、しかし奇跡が起こります。CKからのこぼれ球を繋いだ暁星、エリア内から放たれた9番のシュートはGKを破る、土壇場での同点弾。凄まじい展開でゲームはもう20分の時間が継ぎ足されました。延長は双方足をつる選手が続出しながら、衰えない執念。89分には暁星左SBの2番が鋭いドリブルからシュート。92分には駒場5番が10番とのヒールワンツーで抜け出し、エリア内に侵入するも暁星DFが辛うじてクリア。この頃になると、駒沢第2のスタンドは超満員に。結局100分終わって双方譲らず。準決勝への勝ち上がりはPK戦で決することになりました。共に成功して迎えた2人目、暁星が決めたのに対して駒場のキックは暁星GKがストップします。3人目、4人目は全員成功。決めれば終わりという先攻暁星の5人目でしたが、駒場GKが執念のセーブ。望みを繋ぎます。しかし、後攻駒場5人目のキックは無情のポスト直撃。信じられないような同点劇からの生還。勢いを結果に変えた暁星が、壮絶な死闘を制して準決勝に駒を進めました。あと数秒で追い付かれ、敗れた駒場も素晴らしい戦いぶりでした。延長開始時、応援席から聞こえた「頑張れしか言えなくてごめん… でも頑張ってくれ〜!!」という魂の叫び。結果で応えることはできませんでしたが、最後まで応援し続けたベンチ外メンバーの彼らに闘う姿勢で報いることは十分にできたと私は思います。記憶に残る名勝負でした。なお、このゲームはメンバー表を確認することができませんでした。ご了承下さい。   AD土屋




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高校選手権東京A準々決勝 成立学園×駒澤大学高@駒沢第2

     
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第2試合はFoot!でもおなじみの宮内聡総監督率いる成立学園と、昨年度の大会で準優勝と躍進を遂げた駒澤大学。個人的には今日一番の好カードという印象を抱いていたゲームはいきなり動きます。開始1分、ゴール前でうまく抜け出した峰下夏樹(3年・成立ゼブラ)が左足で右スミにコントロールシュート。あっという間に先制した成立。その後もU-18代表候補に選ばれている長身FW戸島章(3年・成立ゼブラ)の高さを使って攻勢に立ち、4分にも東大樹(2年・FC東京U-15深川)、12分にキャプテンの村野和真(3年・三菱養和調布)がチャンスを掴むなど、序盤の主導権を奪取します。シンプルな攻撃に活路を見出だしたい駒澤も19分にいい形を創出。ヒールパスを繰り出した浜村悠希(3年・ヴェルディ調布)とのワンツーから稲富貴之(3年・駿台学園中)がシュート、ボールはバーの上を越えて行きましたが、反撃の意志を主張。するとこの辺りから、成立もボールをキープする時間こそ長いもののトーンダウンした感は否めず、29分の決定機も峰下が外すと、流れは駒澤へ。案の定、33分には後方からのフィードをエリア内で収めた稲富が、DFをわずかにかわすと右スミへ美しい軌道のゴラッソ。スコアは振り出しに戻されて、前半を終えることになりました。後半最初のチャンスも駒澤。44分、右SBの藤田遼(3年・横河武蔵野JY)のスルーパスに抜け出したのはまたも稲富。成立GK四宮裕貴(2年・横浜FMJY追浜)が飛び出してセーブしましたが、傾いた流れは継続。さらに駒澤の最終ラインに入っている10番のCB水野裕之(3年・三菱養和巣鴨)の安定感が顕著に。186センチの上背で戸島とも互角以上に渡り合い、59分にはエリア内で村野のシュートをブロックするなど、カバーリング能力も披露。ゴールに鍵を掛けます。徐々に膠着していく中、68分に成立の森岡幸太監督は決断。村野を下げて、小林拓貴(3年・鹿島ノルテJY)の投入で勝負に出ます。最初はゲームにうまく入れなかった小林も、少しずつ自らアジャストしていくと能力を発揮。彼を経由した攻撃で成立再生。74分には柿木亮介(3年・芦屋SC)に巧みなワンツーリターンを返してチャンス演出。79分にはFKから戸島の落としたボールに反応して、GKに弾かれるシュート。終盤になって、チームも一度は失ったリズムを小林と共に再び取り戻します。そして第1試合同様に終了間際のドラマが。所定の80分が経過する数秒前、右から柿木の蹴ったCKが抜けたファーサイド、待っていたのは小林。低いボールに食らい付いたヘディングシュート、GKも懸命に手を伸ばしましたがわずかに及ばず。苦しんで苦しんで何とか駒澤を振り切った成立が、3年連続となる西が丘へと歩みを進めました。敗れた駒澤も攻守にまとまった好チームでした。ボールへの反応では終始成立を圧倒。昨年度の決勝を経験している稲富や水野など個でも渡り合える駒を揃え、T-1リーグ3位がフロックではない所を存分に見せ付けてくれたと思います。   AD土屋




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高校選手権東京A準々決勝 堀越×東海大菅生@駒沢第2

     
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第3試合はそれぞれ18年ぶり、9年ぶりの全国切符を手に入れたい両者のカード。前者が堀越、後者が東海大菅生です。T-1リーグでは5-4とハイスコアの末に堀越が勝った再戦は、今日も序盤から激しい点の取り合いに。9分、萩原淳貴(3年・青梅FC)のクロスを小泉研太(3年・柏レイソル青梅)がエリア内で収めて右スミへ蹴り込み、2トップの連携で堀越が先制。さらに1分も経たない内に、飛び出したGKを冷静に見極めた小泉が、右サイドから無人のゴールとはいえ25m近い距離のシュートを枠内に沈め、早くも2点をリードします。しかし菅生も12分、大場昴(3年・東京ウエストFC)の右アーリークロスを大外から走り込んだ武田卓(3年・FC東京U-15むさし)が左足一閃のダイレクトボレー。スタンドにいた他校の選手も「やべー、超うまくね?」と唸るゴラッソ。その2分後には日置欣史(3年・Forza'02)のシュートがGKに弾かれたこぼれを棚橋昴己(3年・蘇原中)がプッシュ。開始15分で2-2、やはり打ち合いの様相を呈します。菅生は以前見た時よりもとにかく繋ぐというスタイルではなく、縦に速い印象を受けましたが、4-2-3-1の1に入る日置、3の右から大屋根雄介(3年・東海大菅生中)、棚橋、武田の高い技術がより生きる戦い方かなとも感じました。俄然勢いづいた菅生。30分には梶原大(3年・東京ウエストFC)のCKから日置がヘディングで逆転弾。35分にも日置がDFと競りながら追加点を記録。両チーム通じて大量6点が入った前半は、スコアを引っ繰り返した菅生の2点リードで折り返しました。迎えた後半も菅生の爆発力は衰えず。まず45分、カウンターから大屋根の折り返しを棚橋が豪快に5点目。70分にもカウンターから最後は棚橋が自身ハットトリックとなる、チーム6点目。とどめは74分、味方シュートのリバウンドに梅津匡希(3年・FC渋谷)が頭で詰めて7点目。守っても、なかなか小泉のアイデア以外に攻め手を使えなかった堀越を後半はシャットアウト。思わぬ大差でT-1リーグのリベンジを果たした菅生が最後は控えGKの3年生山本真司(府中四中)をピッチに送る余裕も見せて、ベスト4進出を決めました。   AD土屋




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高校選手権東京A準々決勝 帝京×武蔵@駒沢第2

     
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第4試合はディフェンディングチャンピオンであり、今年度の関東大会予選とインターハイ予選の覇者・帝京が登場。大会パンフレットに3年生しか掲載されていないのも、もはや恒例になってきました。対峙するのは地区予選から勝ち上がってきた武蔵。三杉くんや弥生ちゃんを想起させるような名前のいわゆる“御三家”の進学校は部員19人で強敵に挑みます。さてこのゲームも先制ゴールは開始間もない3分に記録。右SHに入った“アジアの大砲”ジュニア、高木利弥(2年・FC東京U-15深川)がミドルを右スミに突き刺し、まずは帝京が先手を取ります。出鼻を挫かれた武蔵も10分に反撃。選手権まで残った3年生トリオの一角、河原功也(武蔵中)がラインの裏に抜け出しシュート。惜しくもGKの正面を突きますが、場内をザワつかせます。この後も基本は帝京がボールキープ、それに武蔵が粘り強く対応という展開。帝京も先制以降は、なかなかシュートまで至りません。そんな流れを打ち破ったのは、またしても高木。27分、右サイドからカットインすると、1点目と同じく得意の左足を振り抜く豪快なミドル。2年生レフティの躍動でリードを広げて、最初の40分を終えました。後半も勢いはカナリア軍団。49分には平石直人(2年・横浜FMJY新子安)のクロスを高木が父親ばりのヘディングで叩き込み、見事ハットトリックを達成。その後もゴール前でのスムーズなワンツーや、サイドチェンジからの崩しなど、バリエーション溢れる攻撃を披露。58分にも相手のミスを突いて、4点目を追加します。何とか1点を返したい武蔵も右SBの高橋大夢(2年・武蔵中)が懸命に大きな声を張り上げて味方を鼓舞しますが、何とも遠い帝京ゴールへの道のり。CKからチャンスを掴みかけるシーンもありながら、最終的にシュートを打つのもままならず。最後まであきらめずに走り抜いたことは称賛に値しましたが、スコアは動かず。一部主力を欠きながら磐石の強さを見せた帝京が、ホームグラウンドとも言うべき西が丘での準決勝へ向けて、勝ち名乗りを挙げました。これで東京Aブロックはベスト4が決定。来週日曜の25日、西が丘にて11時から帝京×東海大菅生、13時から成立学園×暁星が激突します。なお、東京Bも次はベスト4。11月8日、同じく西が丘にて11時から実践学園×都立東久留米総合、13時から東京朝鮮×修徳となっています。各地区でも着々と予選が進行中。また選手権の季節がやってきてますねえ。    AD土屋




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第45回全国社会人サッカー選手権大会カマタマーレ讃岐×バンディオンセ加古川@八幡競技場

  • 2009年10月17日 20:44
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羽中田監督が率いるカマタマーレ讃岐を観戦のため千葉県市原に行って来ました。カマタマーレにとってこの大会はJFL昇格への大事な大会です。羽中田監督は選手にゲームを楽しんでやろうと言ってを送り出しました。試合は両チームとも負けられない戦いなので慎重な立ち上がりです。前半15分頃からカマタマーレのパスサッカーが試合の主導権を握ります。岡本、脇坂がゴールを狙いますが入りません。バンディオンセも二列目の飛び出しから攻撃を作りますがこちらもゴールが奪えず前半は0-0で終了します。後半は完全にカマタマーレがゲームを支配し、後半14分下平のスルーパスから岩館がシュート、GKがはじいボールに岡本が詰めたところをバンディオンセDFに倒されPKを得ます。これを神崎が冷静に決めてカマタマーレが先制します。その後もなんどか決定的なチャンスがありましたが残念ながらきめられず試合終了。カマタマーレが1回戦を突破しました。得点はPKの1点だけでしたが守備がキッチリと相手ボールを奪っい攻撃の形を作らせなかったので安心して見ていられました。攻撃で目を引いたのは左サイドバックの下村です。攻撃の組み立て、クロスボールの供給と起点となって活躍していました。この大会は今日から5日連続試合(なぜか40分ハーフ)の過酷な大会ですが羽中田カマタマーレ他にも天皇杯でレッズを破った松本山雅など面白いチームがあるので是非、皆様も市原に足を運んでみて下さい 甲斐




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高円宮杯決勝 横浜FMユース×磐田ユース@埼スタ

  • 2009年10月12日 19:21
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18歳以下日本一決定戦。公式プログラムにも銘打たれた、クラブユースと高校が同時に参加する唯一の大会。今回で20回目を数える高円宮杯もファイナル。勝てば初優勝となる横浜F・マリノスユースと、勝てば10年ぶりの王座奪還となるジュビロ磐田ユース。準決勝は共にPK戦を制す死闘を演じて辿り着いた最終決戦。会場は埼玉スタジアムです。最初のゴールは開始早々の6分。天野純(3年)の左FKをファーサイドの小野裕二(2年)がヘディング。かなりあっさりと横浜が先制します。続いて9分、右サイドに出されたパスに小野がギリギリで追い付き、左へ展開。受けた関原凌河(3年)はカットインから強烈なミドルを枠内に。早々に2点の差が付きました。横浜のスタメンは準決勝とまったく同じ11人。やはり前の4枚が細かいタッチで切り崩し、効果的であると見れば裏への一発も選択する柔軟性。加えて、磐田の選手がひとたびボールを持てば、2、3人が鋭くプレス。「前から行くっていうのは意識してやっていた」(小野)横浜に対して、「DFラインがうまく揃わなくて下がってしまった」とは磐田のキャプテン上村岬(3年)。吉田光範監督も「ボールを追い掛ける時間が凄く長くて、状況を把握することができていなかった」と語るなど、前半シュートゼロの磐田には相当厳しい展開に。追加タイムにも小野のヘッドを拾った高橋健哉(2年)が、エリア外からミドルを突き刺し3点目。横浜のいい所がすべて出たような45分間。3-0と意外な点差が付いて、後半へと折り返しました。止まらないトリコロールの4点目は56分。天野のミドルをGKが弾いた所に反応した関原。フワリとしたクロスに小野が頭でグサリ。点差は広がります。しかしサックスブルーも意地。67分、上村のCKが中央で混戦になると、最後は高山皓旦(3年・ACNジュビロ沼津)がプッシュ。ようやく1点を返しました。それでも「相手より走る自信はあった」と小野。松橋監督も「2月から6月いっぱいまで非常にハードなトレーニングをずっと続けていた。ここで運動量という特徴が出たのを嬉しく思う」と言及した、攻め続ける横浜のゴールショーは止まず。70分、高橋のパスから左サイドをSBの岡直樹(3年・横浜FMJY追浜)がえぐった折り返しに小野。「他の人のアシストがよかった」と謙遜する、ルーニー好きの16歳が大舞台でハットトリック達成。75分、その小野からのパスを関原が流し込んで6-1。そして78分にも天野、小野と繋いで関原がフィニッシュ。「トップには上がれなかったが、次の所で活躍してマリノスのトップに入れるよう頑張りたい」というビジャ好きの18歳もハットトリック。「いつも決定機を外すのが特徴」(松橋監督)のチームが「みんな決めるべき所で決められた」(関原)結果が、ファイナルでの7ゴール。トップ昇格者ゼロのチームが掴んだ頂点。完全優勝と表現しても差し支えないようなパフォーマンスを見せた横浜が、初の栄冠に輝きました。  AD土屋




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天皇杯2回戦 FC東京×カマタマーレ讃岐@味スタ

  • 2009年10月11日 20:03
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羽中田昌、味スタに見参。四国リーグ所属のカマタマーレ讃岐にとって、クラブ史上初となるJリーグ勢との公式戦。相手はJ1のFC東京。カテゴリーで言えば1部と4部。これが天皇杯の醍醐味でしょう。ゲームが始まると、カマタマーレのシステムは当然4-3-3。一緒に見ていた戸塚啓さんとも話していたのですが、ビルドアップ時にアンカーの吉澤佑哉が最終ラインまで降りて、CBの相原央と神崎亮佑がワイドに開く所。さらにGKの堀之内健介も足で味方に付けるなど、とにかく簡単には蹴らずに繋ぎ倒す所。これぞまさに、あのクラブのフィロソフィー。そう、“バルセロナ”スタイルです。少し見ていればすぐに気付く程、選手たちに植え付けられた確固たる意志。やはり羽中田さんは讃岐の地にバルサの魂を持ち込んでいたんですね。ただ、選手たちは「雰囲気に飲まれてしまった」(羽中田監督)感が否めず、10分にはミスから奪われたボールを梶山、平山、梶山と回されて先制点を献上。16分にもやはり梶山のインターセプトから最後は鈴木。「ミスからやられてしまった」と羽中田監督も振り返ったように、ややもったいない形からの連続失点で、いきなり2点を追い掛ける展開となってしまいました。23分にはカマタマーレにもチャンス。朝比奈祐作のスルーパスから佐藤亨がエリア内に侵入しますが、切り返しを読まれてシュートまで行けず。25分、今度は網田大志のスルーパスに再び佐藤が抜け出しますが、素早いプレスに潰されます。実は3日前に四国リーグ優勝を懸けて、徳島ヴォルティス・セカンドとの激闘を終えたばかり。結果も残念ながら敗戦と、フィジカル、メンタル両面でのリカバリーが求められる中、今日のスタメンは3日前とまったく同じ。奮戦したものの「もう動けなかった」(羽中田監督)佐藤を下げて、30分に岡本秀雄を投入。生命線でもある前線からのプレスも含めて、てこ入れを図ります。しかし35分にはCKをブルーノ・クアドロスに頭で叩き込まれて3-0。42分にも米本の右クロスをニアで赤嶺に合わされ4-0。4点の差が付いて、前半は終了しました。ハーフタイム、「開き直れ!自分たちのサッカーを最後までやろう」という指揮官の声を聞いて、ピッチに戻ってきたカマタマーレイレブン。59分、中央で佐々木惇が鋭いターンから左足シュートを枠内に飛ばすも、塩田がファインセーブ。そのCKから朝比奈のボールに神崎が完璧なタイミングでヘディングを放つもGK正面。試合は膠着、流れも決して悪くはありません。67分には塩田のミスキックが下松裕の足元へ。下松のシュートは塩田が弾き出す自作自演気味の一連。そして78分、朝比奈のCKがこぼれて来た所に岡本が反応。鋭い弾道のボレーは確かにゴールネットを揺らしましたが、ボールが到達したのはサイドネットの外側。「惜しいなって試合はよそう。中途半端なことはしない」という羽中田監督の言葉を忠実に守ったカマタマーレでしたが、結果は4-0でFC東京が3回戦へと駒を進めることになりました。特記しておきたいのは、カマタマーレが最後まで決して“蹴らなかった”こと。格上の相手、開いた点差、重なる疲労。数々の“蹴って”しまいたくなる条件下に置かれた中でも、彼らは最後まで繋ぐことを選択。羽中田監督も開口一番「まず悔しい」と切り出しながらも、「最後まで自分たちのサッカーを貫き通した選手には感謝したい」と話してくれました。四国リーグを2位で終えたカマタマーレ。JFL昇格を争う地域決勝大会への残された2枠を勝ち取るため、17日から全社に臨みます。1回戦から決勝までが5日連戦で行われる、過酷極まりない大会。カマタマーレの初戦は12時から八幡球技場でキックオフ。相手は近畿リーグ4位ながら、数人の元Jリーガーを抱える強豪。お近くの方やお時間ある方は是非八幡球技場へ!  AD土屋




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高円宮杯準決勝 広島ユース×磐田ユース@国立

  • 2009年10月10日 23:05
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第2試合は地域王者同士の対戦。中国王者はおなじみの広島ユース。既にトップデビューを果たしている大崎淳矢(3年・富山北FC)を擁して5年ぶりの頂点を狙います。東海王者は磐田ユース。ベスト8では優勝候補筆頭との呼び声も高かったFC東京U-18に3-0と完勝。こちらは実に10年ぶりの決勝進出へ期待が高まります。ゲームはいきなりチャンスを創り合う立ち上がり。まずは磐田。4分、清水貴文(2年・FC前橋JY)が右サイドを切り裂いて中へ送ると、海田圭祐(3年・ヤマハジュビロ磐田)のシュートはわずかにバーの上へ。直後の5分、CKのこぼれを左SBの竹田清恭(2年・ヤマハジュビロ浜松)が枠内へ収めるも、広島GK田村昇大(3年・サンフレッチェ広島JY)がファインセーブ。お次は広島。6分、フィードをうまく呼び込んだ大崎が積極的にミドル。場内を湧かせます。ただ、少しずつ見えてきたのは広島の高いポゼッション。トップ同様の3-6-1を採用し、攻撃時には3バック中央の宗近慧(2年・サンフレッチェびんごJY)と、最終ラインに降りてくるボランチの茶島雄介(3年・サンフレッチェ広島JY)がビルドアップを担い、右の森保翔平(3年・サンフレッチェ広島JY)と左の浅田裕史(3年・サンフレッチェ広島JY)はそれぞれ森脇、槙野のようにワイドに開くと。このDFラインから裏のスペースを狙うフィードがまずファーストチョイス。ただ、先制点は個人技から生まれます。20分、茶島からパスを受けた大崎は右サイドから切れ味鋭くカットインすると、左足でズドン。エースの貫禄、まずは広島が先手を取りました。磐田は序盤こそ清水とSB小川大貴(3年・ACNジュビロ沼津)の積極性で右サイドを制圧したものの少しずつ勢力減退。7分以降シュートすらありませんでしたが、前半終了間際、久々のシュートはゴラッソに。43分、海田は今日のホットゾーンと化したエリア外、左45度から狙いすまして右スミズバリ。大学入試で欠場と言われた中、結果的に国立でのプレーを決断したエースの一撃。1-1、同点で45分を折り返しました。後半は広島がやや優勢ながら、磐田の守るリズムも形成されて膠着状態に。いくつかのチャンスは双方迎えながらも、決定的なシーンにまでは至りません。そんな中で次にスコアを動かしたのは広島。75分、右サイドでボールを持った井波靖奈(2年・ヘミニス金沢FC)は、2分前に投入された越智翔太(2年・四国中央市立土居中)と高速ワンツーを交わすと、そのままの勢いで左足のハイボレー。2-1、突き放します。残り15分、苦しくなった磐田はCBの永井鷹也(3年・FC CEDAC)を前線に上げて最後の勝負に。83分、キャプテン上村岬(3年・FC四日市)のCKは永井の頭にドンピシャも、ボールはクロスバーにドンピシャ。リバウンドを海田が狙うも、ゴールカバーに入っていたDFがライン上でクリア。万策尽きた磐田、のはずでした。しかしドラマは91分。まさにデジャヴ。上村のCKは永井の頭にドンピシャ。今度は正真正銘、土壇場での同点弾。こちらも延長戦に突入しました。95分、茶島のミドルは磐田GK大杉崇仁(3年・ヤマハジュビロ磐田)がファインセーブ。103分、上村のFKに三たび永井のヘディングは田村がファインセーブ。双方譲らず、2試合目もドロー決着。PK戦での勝ち抜け決定となります。ここで目立ったのは両GK。4人目までに田村は2本、大杉も1本ストップ。5人目、先攻の磐田が決めると、広島のキッカーは田村。冷静に大杉の逆を突き、サドンデスにもつれ込みます。迎えた7人目、磐田のキックは成功し、広島のキックが枠を外れて決着。ファイナルへの最後の切符は磐田が手にすることになりました。印象的なシーンが1つ。全員で喜びを爆発させる磐田イレブンの輪から、真っ先に離れた永井が向かったのは、ほぼ全員が崩れ落ちて動けない広島イレブンの下。1人1人に声を掛ける永井と、それに応えて立ち上がっていく広島の選手たち。この日110分間と14本のペナルティーキックを戦い抜いた者だけが共有できる感覚。掛け値なしに素晴らしい光景だったと思います。こういうシーンや、こういう名勝負があるからスタジアムに行くのはやめられません。    AD土屋




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高円宮杯準決勝 横浜FMユース×三菱養和ユース@国立

     
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高校年代の頂点を懸けて争われる高円宮杯も、今日はベスト4が激突。第1試合は昨年の王者・浦和ユースを下した横浜FMユースと、インターハイ優勝の前橋育英、準優勝の米子北を連破してきた三菱養和ユース。関東プリンス3位と2位の対戦です。序盤からチャレンジのミスはあっても技術的なミスは非常に少ない展開の中、少しずつリズムを掴んだのは横浜。細かいパスワークと、CBの中田航平(3年・横浜FMJY追浜)から繰り出される正確なフィードに4-2-3-1の流動的な前線4枚が裏へ飛び出す形を巧くミックス。11分にはやはり中田のフィードが養和GKとDFの連携ミスを誘い、天野純(3年・横浜FMJY追浜)が惜しいシュート。圧力を掛けていきます。一方、4-1-4-1を敷く養和は中盤4枚のセンターでチームの核になる玉城峻吾(U-18候補・3年・三菱養和巣鴨)と加藤大(新潟内定・U-18候補・3年・FC杉野)がボールに絡めず、中盤で後手を踏む格好に。1年生の田鍋陵太(U-16候補・三菱養和巣鴨)が20分に50m近いドリブルからシュート、27分にチャンスを導くスルーパスと奮闘しますが、劣勢は否めません。するとやはり先制は横浜。39分、高橋健哉(2年・横浜FMJY追浜)の素早いリスタートから、左サイドでボールを受けた関原凌河(3年・ブレイズ熊本)がエリア外からゴール右スミへ美しいコントロールシュート。プリンス関東得点王の面目躍如。実はこの3分前にもクイックリスタートから決定機が生まれており、養和とすれば切り替えの遅さを突かれた格好。前半は流れそのままに横浜がリードして45分間を終えました。後半も立ち上がりは横浜ペース。しかし強烈な個の輝き。56分、スローインの流れから左サイド、田中豪紀(3年・三菱養和巣鴨)はエリア外、先制ゴールと同じような位置から右足一閃。直後に揺れるネット。文句なしのゴラッソ。スコアをタイに引き戻しました。ここからは激しい打ち合いに。68分は横浜、天野の強烈なFKをGKが弾くと、こぼれ球にボランチの熊谷アンドリュー(1年・横浜FMJY追浜)。3ヵ月前に見た時とは別人のような安定感に、個人的には今日一番のインパクトを受けましたが、このシュートは枠外へ。74分は養和、玉城のFKがカベに当たった跳ね返りを田中がバイシクル気味に果敢なチャレンジも枠外へ。75分横浜、関原の左クロスに天野がフリーで走り込むも、ヘディングはゴールに飛ばず。そして80分も横浜、天野のミドルが行き着いたのはクロスバー。均衡破れません。90分には養和に退場者が出たものの、吹かれたのは後半終了のホイッスル。ゲームは10分ハーフの延長へ。ここでも10人の養和は大健闘。ベンチも全員が総立ちの一体感で、20分しっかり動き切り、横浜を完封。111分にはFKからCBの中村侑人(3年・三菱養和巣鴨)があわや決勝ゴールかというボレーまで。1-1でゲームは引き分け。決勝進出はルーレットに委ねられました。勇敢な横浜キャプテン中田のパネンカで幕を開けたPK戦。5人目を終えて共に1人ずつ外しての4-4とまったくのイーブン。6人目、先攻の横浜は成功、後攻の養和はクロスバーに弾かれ万事休す。壮絶な死闘を制して、決勝には横浜が進出することになりました。敗れたとはいえ、街クラブとしては初のベスト4へと躍進した養和。各ポジションにタレントを揃え、110分間止まらない運動量も兼ね備えていることを証明してみせました。応援団はFC東京とヴェルディのチャントを併用。PK戦の前にはその応援団が陣取るスタンドを巻き込んでしまったくらい、元気な円陣を作った選手たち。確かな記憶を我々に残して、彼らは大会から去っていきました。    AD土屋




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第7回仙台カップ@ユアスタ

  • 2009年09月13日 23:57
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もはや番組にとっては年中行事と言っても差し支えない仙台カップの季節がやってきました。今年も参加国はブラジル、フランス、韓国、日本の4ヵ国。ただ、昨年はU-19だったカテゴリーは従来通りのU-18に変更。さらにブラジルと韓国はU-17の編成で大会に臨んでいました。最終日の今日は日本と韓国、ブラジルとフランスが激突。毎年お馴染み、我々より日本語の慣用句やことわざを知ってる可能性の高いマリーニョさんにも同行して頂きましたよ。まあ現状でこの大会の最注目選手は、本人の預かり知らない所ですっかり世界的な知名度を得てしまったガエル・カクタ(チェルシー)。フランス代表の7番を背負って、中盤で高い技術を発揮していました。キレ味鋭いドリブル動画は近日中にご紹介できると思います。さて、2試合を消化した段階でのポイントはブラジル6、フランス4、日本1、韓国0。優勝の可能性は第2試合の直接対決次第で、日韓戦は事実上の3位決定戦扱いとやや淋しい状況に。試合内容は改めて番組でご紹介しますが、日本にとっては厳しい内容と結果になってしまいました。その中でもキャプテンマークを巻いて、先制点となる素晴らしいボレーを叩き込んだ清武功暉(福岡大)と、セットプレーのキッカーも務めた奥山武宰士(新潟ユース)は好印象。一方の韓国では前半から途中出場して馬力の違いを見せ付け、1ゴール1アシストと活躍したFW李鍾浩(光陽製鐵高)がかなり目立ってました。続く事実上の決勝戦はベンチも含めて、お互いが常に一触即発の雰囲気。まあ例年通りと言えば例年通りの光景です。ブラジルはマリーニョさんを嘆かせるためにわざとやってるんじゃないかというくらい、各ポジションにガテン系の選手を配置。基本は堅い守備をベースに、セットプレーとカウンターというドゥンガスタイルで勝負します。対するフランスはガエル・カクタ、ヤニス・サリビュール(リール)、ジル・シュニュ(アーセナル)と個人技に優れたアタッカーが躍動。一進一退の展開になりました。この2試合の模様は25日の放送でお届けする予定ですのでお楽しみに!   AD土屋




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高円宮杯1次ラウンド 大阪桐蔭×三菱養和@西が丘

  • 2009年09月06日 16:16
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このブログで高円宮杯を取り上げるのも早4回目。過去には選手権直前の金崎夢生や大迫勇也、また下級生ながらチームの主軸を担っていた原口元気や古田寛幸、山田直輝、宇佐美貴史など、その後も着々とステップを踏んでキャリアアップしていった彼らが、輝く未来に向けて胎動していた時代の断片を切り取ってきました。今回もそんな出逢いを求めて、行ける範囲で大会の模様をお届けしたいと思います。まず大会初日にやってきたのは西が丘。関西プリンス4位、近年急速に力を付けてきた大阪桐蔭と、関東プリンスを見事2位通過、世代別代表を多数抱えるタレント集団の三菱養和。初日屈指の好カードです。いかにも高校年代らしく11時キックオフのゲームはいきなり1分、養和にチャンス。田中豪紀(3年・三菱養和巣鴨)のシュートはクロスバーに。11分にはキャプテン玉城峻吾(3年・三菱養和巣鴨)のミドルもクロスバー。惜しいシーンを創ります。養和は4-1-4-1の中盤セントラルに入る玉城と加藤大(U-18候補・3年・FC杉野)が高い技術で中盤を制圧。彼らの展開から左サイドを中心に攻める時間を長く作り、相手を圧倒します。すると22分、玉城がドリブルからエリア内で倒されPK獲得。加藤が左足で冷静にGKの逆を突き、養和が先制しました。桐蔭も数本ダイレクトパスを繋いで裏、などいくつか狙いは窺えましたが、なかなかボールを奪えず後手後手に。失点後はU-18候補の左SB福村貴幸(3年・FCグリーンウェーブU-15)をボランチに移したものの流れは変わらず、養和のいい所ばかりが目立つ前半の45分間となりました。後半は開始早々に動いたスコア。動かしたのはなんと桐蔭。46分、高速カウンターから上村直弘(3年・高田FC U-15)が左に送ると、高須英暢(3年・FC豊橋デューミラン)が左スミギリギリにコントロール。最初の決定機を生かした桐蔭が同点に追い付きました。それでも養和の勢いは止まず。49分には玉城が左サイドを切り裂き中へ。1トップを務める木村陽一郎(3年・三菱養和調布)のシュートは左ポスト直撃。53分、CKのこぼれを近藤貴司(2年・三菱養和巣鴨)が押し込むも、ライン上で高須がクリア。ゴールを奪えません。そしてこれは流れが変わってしまう1つのパターン。55分に上村、59分に高須が相次いで決定機を掴むと、61分に逆転弾。相手陣内でボールカットしたキャプテンの永澤圭祐(3年・奈良YMCA SC)のスルーパスに反応したのは、またも高須。あれだけ劣勢だった桐蔭が15分間あまりでゲームを引っ繰り返してしまいました。不思議なもので、ここからはすっかり桐蔭も永澤、上村、高須を中心にボールが回り出し、ポゼッションでも上回るからサッカーはわかりません。また、CBの大西泰裕(3年・G大阪JY)は交替や布陣変更で、後半途中からは自分以外のスタメン3人が全員変わったDFラインを巧みに統率。健闘が光りました。逆に養和は加藤と玉城にボールが集まらず、攻撃が手詰まりに。75分に加藤が迎えたチャンスも、再三ファインセーブを見せていた桐蔭GK、170センチの永谷圭汰(3年・FC豊橋デューミラン)がストップ。時間ばかりが経過していきます。ただ、最後に底力。左からのサイドチェンジを受けた途中出場の田鍋陵太(U-16候補・1年・三菱養和巣鴨)がゴール中央を破って、終了4分前に何とか追い付きました。それでも諦めない桐蔭は89分、高須のパスから上村がシュート。これは養和GK原田祐輔(3年・三菱養和巣鴨)が片足で弾いて勝ち越しならず。いきなり素晴らしい好バウト。グループAの開幕戦は見応えのあるドローゲームとなりました。2試合目は広島と大分、Jユース同士が激突。6分に大分が原息吹(1年・広島JY)、藤田恭輔(2年・大分U-15)と1分間で連続ゴール。8分には広島もトップ出場を果たしている大崎淳矢(3年・富山北FC)がPKを決めるなど、ド派手な立ち上がりに。その後は広島の攻撃を大分がよく声の出るGK濱川アーレン優也(3年・FCクレアーレ)を中心に凌ぎますが、62分にゴール前の混線から最後は砂川優太郎(2年・広島JY)がプッシュ。試合は振り出しに戻ります。さらに72分、広島は右20mのFKに中山雄登(3年・広島JY)が繊細な左足で左スミへ。とうとう逆転。こちらも激闘の末、優勝候補の一角と言われる広島が辛くも勝ち点3を手にしています。初日から180分間で9ゴール。1会場で2試合見られるお得感。お近くの方は是非スタジアムへ!    AD土屋




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天皇杯群馬県予選決勝 アルテ高崎×tonan前橋@敷島

  • 2009年08月30日 17:22
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昨年と同一カードになった天皇杯の群馬県予選決勝。1年で変わったのは幸谷監督と亘選手がアルテを去り、そのアルテがすっかり自信を漲らせているチームになったことでしょうか。これは非常に大きな変化ですけど。一方のtonanも今年から関東2部に参入し、現在2位で1部昇格圏内と健闘中。前回とは微妙に異なる状況、バランス下での対戦です。序盤からキープ率で上回ったのはtonan。ボランチの一角・99年ワールドユース準優勝メンバーの氏家英行がボールを引き出し、じっくり回してチャンスを窺います。ただ、アルテも余裕を持って対応。18分には久保田圭一がエリア内をドリブルで泳いでシュート。ここは元FC東京のGK鏑木豪がファインセーブで弾き出しますが、JFL得点王を快走する力を垣間見せると、34分には再びアルテに決定機。右SBの杉山琢也が2人ぶち抜いて中へ折り返し、久保田がシュート。GKを破るも東田学がライン上でクリア。tonanも水際で踏みとどまります。すると40分、氏家が40m近いロングをクロスバーに直撃させ、どよめく場内。盛り上がって参りました。しかし44分、先制はアルテ。白山貴俊のCKを元鹿島の大谷昌司が叩きつけるヘディング。終了間際のゴールでアルテがリードを奪って、前半は終わりました。後半は膠着した時間が続く中、59分に東田の右クロスをニアでルイス・フェルナンドが左へ逸れる惜しいヘディング。63分には氏家のスルーパスに松永康司が抜け出し、強烈なシュートはサイドネット外側に逸れますが、tonanも反撃開始。67分、ルイスに替えて元甲府の森田真吾が登場し、1点を奪いに掛かります。それにしても、数人の元Jリーガーに、2人のブラジル人、1人の韓国人とtonanも地域リーグとは思えない豪華さですねえ。ここからはほぼ交互に攻守が入れ替わる展開で、惜しいシーンもチラホラ。80分、再三オーバーラップを敢行した東田の右クロスを森田がニアで合わせるも枠を捉えられず。そしてこれがtonan最後のチャンスに。甲高過ぎる後藤義一監督の指示が飛び跳ねる中、アルテの選手たちは冷静にゲームをクローズ。昨年は劣勢が予想された中、PKで辛勝した相手を今年はキッチリ90分で返り討ちに。やはりJFL前半戦で旋風を巻き起こしたアルテの実力は本物でした。1回戦の山梨県代表に勝てば、Jリーグ王者の鹿島とカシマスタジアムで対戦。国営放送の中継カードに選ばれる可能性も十分。是非変貌したアルテの姿を全国に知らしめて欲しいと思います。   AD土屋




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プレミア開幕戦 エヴァートン×アーセナル@グディソン・パーク

  • 2009年08月16日 12:50
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待ちに待ったプレミアリーグの開幕。
我々が向かったのはリヴァプールに居を構えるグディソン・パーク。
エヴァートン対アーセナルという好カードに胸を躍らせ、
趣のあるゲートをくぐってスタジアムへと歩を進めました。
everton1.jpg
サー・ボビー・ロブソンへ贈る追悼の拍手を行ってから開始されたゲームは
両チーム共にやや慎重な立ち上がり。
エヴァートンはロングボールをジョーに競らせる形を徹底。
アーセナルもボールが中盤で動かず、静かな展開が続きます。
7分にはフィル・ネヴィルが中盤でロスト、最後はベントナーがファーストシュート。
12分にはクリシー、ベントナーと繋いでファン・ペルシーのフィニッシュは
DFがブロックしたものの、少しずつアーセナルが攻勢に出ていきます。
相変わらずロングボールばかりが目立つエヴァートンは
ジョーがアーセナルの新加入CBフェルメーレンにことごとく競り負け
まったくと言っていいほどに攻め手のない状態が続く中、
21分、ピーナールのスルーパスに4-2-3-1の2に入っていたケイヒルが反応。
トラップが大きくなりシュートは打てませんでしたが、可能性を示します。
しかし、先制点を挙げたのはやはりアーセナル。
26分、序盤から右サイドに入り、対面のベインズを圧倒していたベントナーが
フィードをうまく収めると意外にも華麗なフェイントから中央へ。
セスクが柔らかく流すと、デニウソンのミドルは美しい軌道を描いて右スミへ。
まずはアウェイチームがスコアを動かしました。
満員のスタンドに応えたいエヴァートンも33分には決定機。
ベインズのCKにフェライーニがドンピシャのヘディングも、
ラインギリギリでデニウソンがクリア。追いつくことができません。
すると37分、再びゴールはアーセナル。
右から蹴られたファン・ペルシーのFKはファーでフリーのフェルメーレンにピタリ。
0-2、広がる点差。エヴァートンにとってはさらに続く悪夢。
41分、今度は左から蹴られたセスクのFKがまたもファーで完全にフリーのギャラスへ。
0-3、グディソン・パークもバックスタンドの一角を除いて静まり返ります。
3ヶ月待ち焦がれた開幕戦でこの惨状。
ハーフタイムを告げるホイッスルが鳴るとスタンドはブーイングに包まれ、
中には既に帰路へ着くという選択をするサポーターまで見られました。
前半のアーセナルで目立ったのはベントナー。
体の強さを生かして右サイドでよくボールを収めることで、1つの攻撃の起点を確保。
1点目を生み出したキープなど、貢献度は高かったと思います。

まずは1点を返したいエヴァートンでしたが、後半も早々に失点。
48分、右SBのヒバートがボールを奪われ、ファン・ペルシーからセスクへ。
シュートはハワードに当たりながらも、ゆっくりとサイドネットへ到達。
0-4、大勢は決しました。
この4失点目のキッカケを作ったヒバートとベインズの両SBは
それぞれアルシャヴィンとベントナーに振り回され、後手を踏み続けた上に
オーバーラップからのクロスはほぼすべてが溜息ばかりを誘うクオリティ。
ここがこのゲームでは大きな穴になった感は否めません。
まさかの展開を強いられたモイーズも58分には思い切った3枚交替。
オズマン、ジョー、ヒバートOUTでサア、ロドウェル、ゴスリングIN。
62分には孤軍奮闘を続けたピーナールからロドウェル。
シュートは枠を外れましたが、抵抗する姿勢は何とか保ちます。
69分にはフェライーニが中央からミドル。アルムニアがキャッチ。
それでもエヴァートンにもシュートチャンスが生まれ始め… という期待も一瞬で霧散。
キャッチしたアルムニアからパスを受けてドリブルを開始したセスクは
チェックを受けないままにできたシュートへの花道を独走。
エリア外からフリーで左スミへキッチリとコントロールして5点目。
もはやエヴァトニアンは感情を失ったかのように押し黙ります。
88分、エリア内をアルシャヴィンが軽々と遊泳してシュート。
ポストに当たったこぼれを途中出場のエドゥアルドがプッシュ。0-6。
90分を1分半ほど過ぎた頃、ピーナールのシュートをアルムニアが弾いた所にサア。
まさに一矢を報いるゴールにスタンドに残っていたサポーターはようやく歓喜。
1-6。おそらく記録的なスコアとシチュエーションの結末。
アーセナルの選手がロッカールームへと引き揚げる際に
自分の愛するチームを完膚なきまでに叩きのめした相手に対して
堂々とした態度で胸を張って拍手を送るエヴァトニアンが印象的でした。

everton2.jpg
everton3.jpg

なお、倉敷さんの感想は「エヴァートン信じてるぜ!」

このゲームは17時30分キックオフ。
試合が終わると夕焼けが傷心のエヴァトニアンを優しく包んでいました。
everton4.jpg

明日、日本へと帰国します。

AD土屋

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コミュニティーシールド チェルシー×マンチェスターU@ウェンブリー ※8/16 画像追加しました

  • 2009年08月10日 07:11
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いよいよ来週に開幕を控えたイングランド・プレミアリーグ。
今日は聖地・ウェンブリーで毎年恒例のコミュニティー・シールドが開催。
対戦カードもチェルシーとユナイテッドということもあって
会場には85896人のフットボールヤローが集まりました。
双方、スタメンに新戦力はなし。おなじみの顔触れでキックオフです。
序盤からペースを握ったのはユナイテッド。特に左サイドのナニとエブラが
積極的に仕掛けて、チェルシーの右SBイヴァノヴィッチは対応に追われます。
するとやはりゴールは左サイドから。10分、ナニは左サイドでボールを持つと
カットインからシュート。ワンバウンドしたボールは右スミに。
流れのままにユナイテッドが先制しました。
その後も17分にはベルバトフの右クロスをルーニーが頭で落としてパク。
18分にはパクのパスからベルバトフが右足アウトで。
共にチェフのファインセーブに阻まれたものの、完全に主導権を握ります。
そんな中、地味ながら効いていたのは中盤セントラルに入ったフレッチャー。
繋ぎはもちろん、機を見たサイドチェンジも正確で潤滑油として機能。
実際に見てみると非常に気の利いた選手という印象を受けました
一方のチェルシーは、目新しいダイヤモンドの中盤が機能不全に。
特に2トップ下に入ったランパードは自身の運動量の低さも相まって
ほとんどボールに触れず、リズムを作れません。
ただ、業を煮やした格好でアネルカが左サイドを中心に
幅広い動きでボールを引き出し始めると、徐々にチェルシーの攻撃も活性化。
27分、左からのクロスをドログバが折り返してマルーダがボレー。
30分、A・コールの左クロスをエッシェンが驚異的な打点のヘディング。
36分と40分には共にアネルカが左サイドからカットインシュート。
前半は左サイドからの仕掛けの目立つ45分間になりました。
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イヴァノヴィッチOUTボジングワINと後半は頭から動いてきたアンチェロッティ。
すると、前半中盤以降は徐々に盛り返してきたチェルシーが同点に追いつきます。
52分、左サイドをランパードとマルーダで打開。マルーダの柔らかいクロスは
飛び出したGKフォスターがドログバと接触してパンチングしきれず。
こぼれ球をリカルド・カルバーリョが頭でゆっくりとプッシュ。
ややフォスターの対応にも難がありましたが、スコアは振り出しに戻りました。
61分、ファーガソンはナニに替えて、期待のニューカマー・バレンシアを投入。
アンチェロッティは64分にミケルを下げてバラックを送り込み
右サイドのエッシェンをアンカーに、バラックを右サイドに配置します。
これですっかり中盤に落ち着きの出たチェルシーが攻勢に。そして70分に逆転ゴール。
左サイドでエブラがバラックに倒されるも、ホイッスルは鳴らずチェルシーはプレー続行。
カウンターからドログバがドリブルで持ち込むと、切り替えられなかったユナイテッド。
3対2の局面でドログバは中央のランパードへ。フリーで打ったシュートは
フォスターが弾いたものの、ボールはわずかにラインの内側へコロリ。
ユナイテッド必死の猛抗議も聞き入れられず。2-1、スコアは引っ繰り返りました。
ファーガソンは75分にいかにもプレシーズンといった感のある4枚替えを敢行。
パク→ギグス、ベルバトフ→オーウェン、フレッチャー→スコールズ、オシェイ→ファビオ、
全員が交替した選手そのままの位置に入っていきます。
81分にはスコールズからオーウェンという98年W杯のようなパスに大歓声。
しかし、沸いたシーンはこれくらいで交替選手は右SBで躍動したファビオ以外見せ場なし。
オーウェンは85分にハンドでイエローまで受ける始末。
87分にはMAN OF THE MATCHにリカルド・カルバーリョが選ばれたアナウンスも。
完全にチェルシーがそのまま試合を締めにかかる流れになっていました。
それでも最後まで何が起こるかわからないのがフットボール。
92分、中盤でのボールカットからギグスが左へソフトパス。
半身で受けたルーニーは左に持ち出して、飛び出したチェフの上を抜く美しい左足ループ。
2-2、土壇場のラストプレーでリーグ王者が意地。盾の行方はPK戦に委ねられました。
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先行チェルシーは1番手ランパードが確実にゴール。
ボールをゴール裏のユナイテッドサポ-ターに掲げて見せます。
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後攻ユナイテッドの1番手はギグス。逆を突かれながら伸びたチェフの足。失敗。
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以降、バラック、キャリック、ドログバと成功して迎えたユナイテッド3人目はエブラ。
助走と同時に蹴る方向がわかるようなサイドキックはチェフがガッチリセーブ。
原さんの「あら~」という声がドーバー海峡を越えて聞こえて来るようです
チェルシー4人目、1度はデコが出てきて、結局はカルー。冷静に右スミに。
戴冠はチェルシー。アンチェロッティ体制1つ目のタイトルを奪取しました。
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以下、倉敷さんの感想です。
まだ90分間はプレーできない選手が結構いる印象。
良くなかったのはキャリックと残念ながらパク。
ゴールは決めたものの、持ち過ぎが目立つナニも今一つだった。
逆に良かったのはアネルカと、勝つ気マンマンでプレーしていたランパード。
公式戦初采配のアンチェロッティは自分の色を出すというより
チェルシーはこういうチームだという素直なアプローチから入ったのが好感を持てたし、
実際に選手が勝ちに行く姿勢を見せていたのでうまくいっているのでは。
逆にファーガソンからは余裕とも言い訳ともつかないような4枚替えも含めて
まだまだ悩んでる印象を受けた。
最後に、今日はユナイテッドサポーターのいるゴール裏で観戦したので
生まれて初めて90分間だけユナイテッドサポーターになりました(笑)
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※追記
The Sunの採点
(チェルシー)
チェフ8、イヴァノヴィッチ4、A・コール7、テリー6、カルバーリョ7、ミケル5、
ランパード8、エッシェン6、マルーダ6、ドログバ7、アネルカ6、
ボジングワ5、バラック6、デコ5、カルー6
(ユナイテッド)
フォスター5、オシェイ6、リオ6、エヴァンス6、エブラ5、パク5、キャリック7、
フレッチャー6、ナニ7、ルーニー6、ベルバトフ6、
バレンシア5、ギグス5、オーウェン5、ファビオ5、スコールズ5
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The Daily Mirrorの採点
(チェルシー)
チェフ6、イヴァノヴィッチ3、A・コール7、テリー7、カルバーリョ7、ミケル6、
ランパード7、エッシェン7、マルーダ7、ドログバ7