陣内貴美子の気まぐれシャトル便

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プロフィール

陣内貴美子陣内貴美子
(YONEX所属)
生年月日:
1964年
3月12日
出身地:
熊本県八代市

1981年から12年間日本を代表するバドミントン選手として世界を舞台に活躍。とりわけ、91年の全英選手権女子ダブルスでは、バルセロナ五輪優勝の鄭素英(チェン・ソーヤン)/黄恵英(ハン・ヒー・ヤン)組に惜敗したものの接戦を演じるなど、文字通り世界のトッププレーヤーとして、高く評価された。92年、バルセロナ五輪引退後も、全国でのバドミントン講習会・講演会など競技の普及に務めている。

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バドミントンの記事一覧

 

あ~、映画を見たい。それも映画館で

2010年03月19日

いやぁ、すごいなあ!ケン坊。第100回の全英OP男子シングルスで、田児賢一選手が、この種目では日本人として44年ぶり、SS制度導入後は初めての決勝進出!残念ながら優勝には届きませんでしたが、リー・チョンウェイとの試合は2ゲームとも21-19と紙一重でした。母・よし子さんはこの大会の女子ダブルスで2回決勝に進出しており、親子での快挙です。思い出しますねぇ。私が現役時代、よし子さんが体育館に連れてきたケン坊のオムツを替えたことを……。

さて……先週アカデミー賞が発表されましたが、私が見てみたいのは作品賞など6冠を受賞した『ハート・ロッカー』です。イラクで爆弾処理にあたる兵士たちの過酷な体験をリアルに描いたもので、爆破までのタイムリミットというスリリングさのなかで、戦争が人間性をどうゆがめるかというテーマを描いたもの。キャスリン・ビグロー監督は、82回のアカデミー賞の歴史で、女性としては初めての監督賞だそうですね。

などとエラそうに書いていますが、実際は、なかなか映画館まで行くチャンスがないんです。夕方のニュース番組を持っていると、昼間はほとんど時間がとれず、夜の試写会にも間に合いません。土日になってもなんだかんだで用事があり、というわけで、映画館で見た直近は『ルーキーズ』……08年なんですよ。平日の夜、TBSラジオのスタッフと六本木ヒルズのシネコンに行ったんですが、あそこはいいですねぇ!たまたますいていたせいもあるんでしょうが、とっても見やすい。事前にネットで予約できるし(IT音痴の私が知らないだけ?)、会員になれば6本見るごとに1本無料らしいです。陣内のオススメですよ。

ただし、館内で販売しているポップコーンのLサイズは、夕食前にはやめておきましょう。なにしろすごい量ですから。もし映画を見てお腹が空いたら……ぜひ『かねいし』でお好み焼きをどうぞ!ヒルズからなら徒歩15分ほどです。

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祝!全英オープン100年。日本勢もガンバレ

2010年03月12日
バースデーケーキ

バースデーケーキをいただきました!

昨年、「現役時代のバースデーはいつもヨーロッパ」という話を書きましたが、46歳の誕生日の今日も、全英オープンの真っ最中!そして今年の全英は、100回記念大会です。これも昨年書いたように、オリンピックや世界選手権が始まるまでは、この全英がもっとも権威ある大会で、選手にとって一番ほしいタイトルでした。

なにしろバドミントンのルールが固まった数年後の1899年にスタートし(戦争による中断あり)、「バドミントンは全英から始まった」とまでいわれているのです。
 
現在はバーミンガムに移っていますが、私の現役時代はロンドン郊外のウェンブレー・アリーナが会場(93年まで)。ダブルスの決勝に進出した91年、スポットライトの当たるセンターコートで、選手紹介されたときも気持ちよさはいまだに忘れません。とにかくセレモニーやパーティーも含め、気品のある大会の雰囲気は別格で、テニスでいえばさしずめウィンブルドンでしょうか。
 
そして、全英という由緒あるトーナメントに初めて出場した選手は、バラをかたどったピンバッジをもらえるんです。それも、1回こっきり。私は高校2年生のときにいただいたわけですが、まだ実家に飾ってありますよ。このしゃれた習慣は、いまも続いているのかなぁ。100回記念だから、行ってみたかった……。現行のシステムではSS12戦のうちのひとつですが、いまの選手にとっても、全英というのは歴史の重みを感じる特別な大会のようですね。今日から準々決勝。日本選手では田児賢一選手、末綱/前田組がベスト8に進出しており、さらに上を期待しましょう!

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あけましておめでとうございます!

2010年01月08日

今年最初のシャトル便。やはりバドミントンの話で始めましょう。年末に最終週だった日本リーグ、女子は三洋電機が逆転で8連覇。 最終戦は全勝のNEC SKYとの対戦で、全日本総合優勝の松尾/内藤ペアがスエマエに勝ったのが大きかったですね。松尾組はこれで09年、スエマエに3連勝。相性なんでしょうねぇ。一方男子は、日本ユニシスが3年ぶり3度目の優勝を全勝で飾りました。

ユニシスというと気になるのが、池田信太郎選手のケガです。リーグでは、ダブルス2試合に出場し、チームに貴重な勝ち星をもたらしていましたが、12月23日の試合中に右手小指の付け根を骨折。最終週は、ベンチから応援するだけでした。右手は包帯でぐるぐる巻きですから、拍手もできず……(涙)。

昨年は潮田玲子選手との混合ペア結成で話題になり、世界ランキングを46位まで上げてきているだけに、今月のスーパーシリーズ2大会に出られないのはもどかしいでしょうね。ただ本人、「(ケガの間は)腕以外を鍛えるチャンス」と語っているのはさすがです。そう、子どものころから数え切れないほどラケットを振っていますから、しばらく羽根を打たなくても、感覚というのはすぐに取り戻せるんです。それよりも、トレーニングに専念して、スタミナやパワーを一段とアップさせるチャンス。そうすれば、むしろプラスになるはずです。3月に行われる全英、スイス両OPでのニュー・イケシオ、そしてもちろん今年の日本代表選手たちに期待しましょう。

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下柳投手の超レア写真

2009年12月11日
下柳投手と

仲のいい桜庭和志さんの道場で、トレーニングの合間に

全日本総合、残念ながらスエマエの初優勝はなりませんでした。……陣内の予言が、悪いほうに的中してしまいましたね。ただ、松尾静香/内藤真実ペアが完璧でした。また楽しみなダブルスが登場しましたね。

さて、気を取り直して、今回は超レアな写真をご紹介。阪神タイガース・下柳剛投手とのツーショットです。なにがレアって、照れ屋で無口なことで知られる下柳さんのこの笑顔ですよ。

知り合ったのは、下柳さんがダイエーから日本ハムにトレードになった96年ごろかな。取材の縁から、同じ九州出身(下柳さんは長崎県)ということで仲良くなりました。確かにシャイで、インタビュー嫌いだけど、知り合うとよくしゃべるし、茶目っ気もあるんですよ。また、すごく男気のある人。金石の日本ハム時代、なかなか調子が上がらず、中継ぎや敗戦処理に降格といわれたことがあったんですね。そのとき、同僚だった下柳さんが憤慨し「負け試合に、金石さんが行く必要ないですよ。僕が行きます」と、かわりに投げてくれたそうなんですよ。

今シーズンは8勝に終わりましたが、08年には史上2人目の40代で2ケタ勝利をあげています。ですから、体の手入れは大変なもの。筋肉の使い方を学んだり、加圧トレーニング、断食などなど、自分の体に投資していますし、41歳のいまでも「昔よりも体が若いといわれる」ほどです。そして「来年も、2ケタ勝利が目標。最年長記録を、どんどん更新していきたい」のだとか。バドミントンの選手も、アスリートとして、そういうプロ意識や姿勢を見習えたらいいと思いますね。

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日本のエースが完全復活!

2009年11月20日

廣瀬栄理子選手廣瀬栄理子選手が元気ですね!今週の中国OPは2回戦で中国選手に敗れましたが、YOJ09でベスト4に進出したあとも、10月のデンマークOPで4強に入っています。

07年の7月、右足太もも裏の筋を断裂し、なんとか北京オリンピックには間に合ったものの、今年に入ってからは故障がぶり返しました。そのため前半は国際試合を自重し、ずっとトレーニングの日々だったようです。

選手には、ケガの間にどーんと落ち込むタイプもいますが、廣瀬選手はその間に何をやればいいか、すごく前向きに考えるタイプだと思います。そして、我慢強い。トレーニングって、結果がすぐに目に見えるわけじゃないから、イヤになるんです。でも彼女の場合、それをこなす強さがあるんですね。YOJの直前合宿に、「近年ないくらいいい表情」(米倉加奈子コーチ)で参加したのは、それだけコンディションが戻っていたのでしょう。いまはホントに、「コートに立つのが楽しい」とうのが見ていてもわかります。

私が選手だったら、相手にするとイヤなタイプだと思いますね。焦ったり、イライラしたりが表情に出ないし、ラケットに当てれば必ずこっちに返ってくるように感じるんです。中国選手が廣瀬選手との対戦をいやがるのも、わかる気がしますね。そしてすごいのは、バック奥のタマを、省エネのバックハンドで返すのではなく、きちんとタマの下に入ってラウンドで打つこと。人柄同様、プレーぶりも誠実なんですよ。コンディションが戻れば、もともと全英3位などの日本のエース。今年最後のSSで、どんな戦いをしてくれるかに注目です。


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イケシオ、国際大会で初の3位

2009年10月23日

やりましたねぇ、イケシオ!池田信太郎/潮田玲子の注目のペアが、オランダOP(10月13~18日)でベスト4進出です。世界トップクラスは出場していないグランプリ・シリーズですが、2人は、国際試合の本選で初勝利をあげると、第4シードのペアも撃破。3位に入賞し、出場4大会でランキングは世界133位になっています。

2人にとっては、勝つ味を覚えることがすごく大切だと思います。これは何度もいっていることですが、ミックスダブルスほど経験が必要な種目はありません。それぞれ同性と組んでの感覚を、大きく修正しなくてはいけませんから。たとえばミックスでは、男子は女子の後方からサービスを打ちますね。脚力と破壊力のある男子がコート後方を、女子がネット前のリターンをカバーするためですが、男子選手にとって、男子ダブルスのときとはサービスの距離感が1メートル近く違うわけ。このことでも、いかに大きな修正が必要かわかるでしょう。

イケシオの場合、9月の全日本社会人で優勝したり、試合を重ねながら徐々に2人の呼吸が合ってきました。YOJでも、1ゲーム目は池田選手の集中力も、潮田選手とのコンビも完璧。惜しいところで白星を逃がしたのは、ペアとしてのスタミナ不足もあったでしょうが、この経験は手応えになったはずです。しかもYOJでは、末綱聡子/前田美順ペアが19年ぶりの決勝進出を果たしており、それもかなり刺激になったでしょうね。

池田選手は所属の日本ユニシスとプロフェッショナル契約を結び、ナショナルチームとしては初めてのプロ選手となりました。より競技に集中したい、という意識の高まりでしょう。2人は、いま開催中のデンマークOPで予選を突破すると、見事にSS本選初勝利(2回戦は第7シードペアに敗れましたが、日本勢では廣瀬栄理子選手と後藤愛選手、末綱聡子/前田美順ペア、松尾静香/内藤真実ペアが8強進出!)。来週はフランスOPと、SSへの参戦が続きます。試合を重ねるごとにいいペアになっていく2人に、さらに注目です!

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さあ、2016年五輪の開催地決定です!

2009年10月02日

皆さん、ご覧になりましたか?そう、ヨネックスオープンジャパンで、末綱聡子/前田美順ペアがやってくれました。19年前の私たち以来の決勝進出。そんなに久しぶりなの?とこっちもビックリしましたが、快挙です。また潮田玲子選手もミックスでがんばっていますし、小椋久美子選手も必ず戻ってくるはず。皆さん、期待してください。

さて、あ~、ワクワクしますね。今日の夜中(正確には明日未明)には決まるんですから……なにがって?もちろん、2016年のオリンピックの開催地です!デンマークのコペンハーゲンで開かれるIOC総会で、開催都市が決まるのは日本時間の3日午前1時半ごろ(現地時間2日午後6時半)です。

東京が、国内の立候補都市に決まったのは06年8月。それから3年間、コツコツと展開してきた招致活動が報われるかどうか、もうカウントダウンが始まっています。07年の9月、五輪開催に立候補したのは7都市で、昨年6月の一次選考で残ったのが、東京のほかにシカゴ(米国)、リオデジャネイロ(ブラジル)、マドリード(スペイン)の4都市。100人近いIOC委員の投票によって、この4つから開催都市が選ばれるわけです。

なんとか東京に決定してほしいですが、さまざまな憶測が飛び交っています。1次選考で高い評価だった東京は、国民の支持率の低さがネックとか、いやいや、国連で温室効果ガスの削減を明言した鳩山由紀夫首相の出席は期待できるとか。それならシカゴも、オバマ大統領が来るぞ、南米初の開催を目論むリオだって有力……などなど。過去の開催地決定では、本命といわれた都市が必ずしも選ばれるとは限らず、さまざまなドラマがありました。投票は、過半数に達する都市が出るまで、最下位を除外して繰り返されます。12年のロンドン五輪は、4回目の投票でようやく決定しました。一筋縄ではいかないでしょうが、果たしてどうなるか。決定はもうすぐです。

スエマエペア
先週のYOJ、準決勝に勝ち、決勝進出を決めたあとのスエマエです。翌日、残念ながら中国ペアに敗れてしまいましたが、この大会の日本勢では、私と森久子さんのペア以来、19年ぶりの決勝進出でした


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YOJは、今日からがクライマックス!!

2009年09月25日

それにしても、原巨人は強かった!陣内が朝の散歩で出会った4月中旬から、一度も首位を譲ることなく優勝ですもんね。まだクライマックスシリーズが控えていますが、とりあえずV3おめでとうございます。

さて、いま開催中のヨネックスオープンジャパンは、今日が準々決勝。各種目ですばらしい熱戦が続いています。注目のイケシオは残念ながら敗退しましたが、本人たちもいっているとおり、1試合1試合コンビが合ってきたのがわかりますね。うれしいことに日本勢では、廣瀬栄理子選手、末綱聡子/前田美順組など、7人(組)がベスト8に進出!昨年は田児賢一選手、スエマエなど3人(組)が準決勝に進んで大会を盛り上げてくれましたが、今年もぜひ、その再現が見たいものです。

オリンピックの翌年とあって、ベテランだけではなく新鋭の活躍が目立つのが今年のSSの特徴です。そして、世界選手権が終わった9月開催という時期もあり、新しいスターが登場するのがYOJ。ことに女子シングルスでは、07年はティナ・ラスムセン(デンマーク)、08年は王儀涵(中国)と、いずれもこの大会でSSを初制覇した選手が直後にブレイクしています。いわば、世代交代を目論む新星の登龍門がYOJなんです。今年も、サイナ・ネワール(インド)などの躍進で、かつてのように中国勢の強さが絶対、というわけではありません。さあ、今日からがクライマックスですよ~!!陣内も、会場に出向くつもりです。

ティナ・ラスムセン

ティナ・ラスムセン(デンマーク)
Photo:Action Images/アフロ

王儀涵

王儀涵(中国)
Photo:築田純/アフロスポーツ

サイナ・ネワール

サイナ・ネワール(インド)

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イケシオが日本の混合複を変える!?

2009年09月11日

バドミントンの全日本社会人選手権は、今日が準決勝と決勝。注目のイケシオこと、池田信太郎選手/潮田玲子選手のペアは、見事にベスト4に進出!しています。潮田選手がいうには「いっしょにビデオを見たり、練習ではお互いに話し合いながらいろいろ試していますが、いまはペアとしてのパターンを探っている段階」。ミックスダブルスは男子ダブルス、女子ダブルスとはまったくの別物です。感覚がかなり異なりますが、その誤差は、試合経験を積むごとにどんどん埋めていけばいい。むしろ伸びしろがいっぱいある分、楽しみですよ。

私も実は、混合複の日本タイトルがあるんです。体調を崩し、一時熊本に帰っていた1984年。工士恭司さんという方と組んで、社会人と全日本総合を優勝しました。ただ、当時の混合複というのは、日本ではどちらかというと軽視されていた種目です。選手は、どうしても男女の単複をメインに練習しますから。海外遠征では、せっかく出場枠があるんだから……とミックスにも出たりしましたが、それにしてもほとんどぶっつけ本番でした。

ただ、ヨーロッパなどでは注目度が高いんですよ。同性とのダブルスではイマイチでも、ミックスとなるとがぜん力を発揮するエキスパート的な選手もいるくらいです。オリンピック種目に採用されてからは、ますます重要視する傾向にありますね。その分、戦術もずいぶんと進化してきました。以前のように、男子が強打して女子が前に詰める、あるいはその逆……というだけでは、なかなか勝てなくなっているんです。

ということは、やはりペアとしての経験がモノをいうわけ。ですから、これからどんどん精度が上がっていくイケシオペアが楽しみなんですよ。話題のペアとあって、会場には多くのマスコミが詰めかけました。YOJでも活躍してくれれば、混合複に対する日本のファンの見方も、どんどん変わってくるかもしれません。

img_39.jpg例年ならさほど報道されない大会ですが、話題のペアの国内初戦で、コートサイドにはカメラがずらり!

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女子シングルスに、新星輝く!

2009年08月28日

YOJ(ヨネックスオープンジャパン)09まで、あと1カ月を切りました。気になるのは日本選手の活躍ですが、今回の大注目は、なんといっても女子シングルスの佐藤冴香選手(日体大1年)でしょう。ずっと無名でしたが、宮城・常磐木学園3年の昨年、インターハイで準優勝。世界ジュニアでも2位というすばらしい成績を残し、今シーズンからナショナル入りした、170センチの長身サウスポーです。

バドミントンはもともと、左利きが有利といわれています。シャトルの羽根の向きは一定ですから、右利きと同じ切り方で打っても、シャトルの軌道は微妙に異なってきます。右利きのそっくり裏返しではなく、見慣れないやっかいな軌道を描くわけです。そのうえ佐藤選手は、最初からややタイミングをずらすような変則的なフォームで、スマッシュの決定力がある。さらに、ダッシュ力などは男子選手顔負けで、抜群の身体能力を持ちますから、体のバランスがいいんですね。

日本からたった一人で参戦した6月のシンガポールOPでは、初めてSSの本選に進出したばかりか、当時世界ランク2位の周蜜(香港)を破ってベスト8まで進出しました。まだ18歳の新星。今後は、女子シングルスでまばゆく輝く予感がします。

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スエマエのハートに火がついた

2009年08月14日

インドで開かれている世界選手権は、今日からがクライマックス。日本選手では、末綱聡子/前田美順ペアがベスト8進出と頑張ってくれています。

去年の北京五輪で4位になったスエマエ。直前合宿が行われていた8月上旬、彼女たちと食事をする機会がありました。昨年は、オリンピックが終わったあとも、YOJで4強に進出するなど、好調を維持していた2人ですが、さすがに今シーズンは息切れ気味でしょうか。今季のSS初登場だった6月のシンガポールOPは初戦負け。続く全日本実業団では、国内では久々にオグシオ以外に敗れ、優勝を逸しています。話していても、なかなか燃えてこないことに戸惑っている印象でした。彼女たちはずっと、オグシオを追いかけ、目標にしてきましたから、その目標がいなくなった反動もあるのでしょう。

ただそもそも、末綱聡子選手が1月にヒザの手術を受けたのは、ロンドン五輪に向けて大いに意欲的ということです。それにしても、4年間ずっと張り詰め、ピークを維持するのはどだい無理な話。ですから「いまから燃えていたら、ロンドンまでに燃え尽きちゃうよ。逆算して、だんだんペースを上げていけばいいじゃない」と話したら、「そうですよね」と2人とも吹っ切れた表情でした。

そうして出かけた世界選手権は、オリンピックと並ぶビッグイベントです。ロンドンへ向けた勢力争いもあり、世界トップクラスが目の色を変えてくる。となると、負けたくないのがアスリートの本能です。第1シードのマレーシアペアを破ってのベスト8進出は、彼女たちのハートにふたたび火がついたのでしょう。今日(14日)は、ベスト4をめざして中国ペアとの対戦。期待しましょう!

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真夏の6畳間にストーブをたいて

2009年07月24日
潮田玲子選手と

「私もシャトル便に載せてくださいよ~」という玲ちゃん(左)の要望にお応えしました

この季節になると思い出すのが、インターハイです。とにかく暑い!風がご法度のバドミントン、いまは空調のある体育館も増えていますが、私が出ていたころは体育館は完全に閉めきり、おまけに暗幕で光を遮断して、会場内は確実に40度以上はありました。そんななか、トップクラスは団体・単・複の3種目に出ますから、5日間ではトータル20試合前後に出場することになります。いくら若くても、これはバテますよ。熱中症から熱けいれんする選手もザラにいました。

で、大会前は暑さに負けないような対策をするわけです。以前、バルセロナ五輪前の暑さ対策について書きました。梅雨どきの沖縄、汗だらだらでハードな合宿をしたら、本大会の会場は冷房がガンガンだったというオチですが、熊本中央女子高校時代はもっと過酷でした。締め切ってストーブをたいた6畳間に、トレーナーとアップスーツ着用で1時間。ただでさえ暑い熊本ですから、これはもうサウナ状態です。その効果かどうか、おかげで陣内は、81年のインターハイでは、三冠を獲得することができました。

とはいえ、足がつるのは熱中症の兆候なのに、「練習が足りないからだ!」と、さらに走らされていた時代の話です。全国のプレーヤーの皆さん、これからの季節、熱中症予防のため、こまめな水分補給を心がけてくださいね。

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全日本実業団、陣内の優勝予想は……

2009年06月19日

いま広島で開催されている全日本実業団選手権は、今日でベスト8が決まります。日本リーグと並ぶ、団体戦のビッグイベント。各チームがここに照準を合わせているのは、ナショナルチームがSSのインドネシア・オープンに参加せず、所属チームのために一丸になっていることからもわかります。

陣内の本命は、女子が昨年優勝のNEC SKY。末綱聡子/前田美順、藤井瑞希/垣岩令佳のダブルス2つは強力で、決勝までは順当にいきそうな気配ですね。昨年NEC SKYに決勝で敗れた三洋電機はリベンジしたいところですが小椋久美子、潮田玲子の両選手が不出場ということで、ダブルスがやや不安ですね。シングルス勢が踏ん張れるかどうか……NTT東日本との対戦が予想される準決勝が大きなヤマでしょう。創部2年目の日本ユニシスもメンバーがそろい、本選にコマを進めました。勢いに乗れば4強もあるかも?

男子はNTT東日本が強そうですが、準決勝に出てきそうな日本ユニシスが強敵。ここを突破しても、決勝は順当ならばシングルスに佐々木翔が加入したトナミ運輸になりそうで、これはいい勝負でしょう。2複3単のチーム戦は、オーダーの駆け引きも勝負の分かれ目です。ちょうどマツダスタジアムでプロ野球もあることですし、おもしろそうだから、陣内も見に行こうかなぁ! 

マツダスタジアム

マツダスタジアムに観戦に行った知人の写メ。すばらしい球場ですよね。

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ガンバレ、企業スポーツ

2009年06月12日

ちょっと遅くなりましたが、サッカーの日本代表が来年の南アフリカW杯出場を決めてくれました!パチパチパチ。また、現在行われているバドミントンのSS、シンガポールOPでは、女子ダブルスの藤井瑞希/垣岩令佳(NEC SKY)がベスト8に進出。注目のイケシオも、予選を突破して本選出場、1回戦で敗れたとはいえまずまずのスタートでしょう。

日本スポーツ界にはそんな明るい話題もありますが、昨年のアメリカ発の不況の影響も出ています。先月末、バレーボールの強豪・NEC男子バレー部の休部が発表されたんですね。約2万人の人員削減とともに、スポーツ事業の見直しを進めた末の結論とか。率直な感想をいえば、いつも真っ先に切り捨てられるのがスポーツというのはやりきれないですね。もっと切り詰めるところもあるのでは?と思いつつも、目立つ部分ですから、再建をアピールするときにも目をつけられるのでしょう。

メジャースポーツの野球にしても、社会人野球の企業チームはいまや、最も多いときの3分の1程度。名門・日産自動車さえ、今年度で休部です。バドミントン界でも、かつて休廃部が相次いだことがあります。サントリー、三協アルミ、ヨネックス男子、ベスト電器……ただ、新規チームの参入や、クラブチームへの衣替えなどで、日本リーグが活気を維持しているのはありがたいことですね。

企業スポーツには、数字に表れない大きなメリットがあると思うんです。社員の一体感を育んだり、地域に元気を与えてくれたり。日産でも、ゴーンさんが合理化を徹底したとき、一度は休部に傾いた野球部を存続させたのは、そういう面を大きく評価したからだと聞きます。企業スポーツは、日本独自の文化といってもいいのですから、皆さんも応援してくださいね!

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正式襲名したイケシオが、SSに初挑戦!

2009年06月05日

池田信太郎選手と潮田玲子選手の注目のミックスダブルスは、5月のスディルマンカップで国際舞台にデビューし、9日開幕のシンガポール・オープンでは、予選からの出場でSSに初挑戦します。ペア結成時、潮田選手が「いいネーミングがあれば」と愛称を募集しましたが、結局「イケシオ」に落ち着きました。なかには「デンデン」(池田と潮田の“田”の組み合わせ)、「シオタロー」(潮田+信太郎)などというユニークなものもあったそうですが、やはりイケシオが語呂がいいですよね。

バドミントン界には、ペアの名前を縮めていう習慣があります。最初は「マツマツ」ですかね。80年代前半から活躍し、92年のバルセロナ五輪にも出た松野修二/松浦進二ペア。オグシオにしても、おそらくは練習メニューを告げるとき「小椋/潮田」では面倒だから縮めたところから始まったんでしょうが、やはり語呂がいいからすぐに定着しましたよね。私の場合は、そういうペアの愛称はなかったなぁ。「ジンモリ(陣内/森)」とか、あまりピンとこないでしょ。北田スミ子さんと私で「バドミントン界は北陣(ホクジン)時代!」といわれた程度でした。

その点、イケシオならすごくしっくりくる!この愛称が定着すればするほど、ロンドンへの道が開けてくるのです。

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富山といえば……キトキトの魚!

2009年05月22日

スディルマンカップが終わり、来月はスーパーシリーズが2つ。ナショナルチームはそれに備え、今月末から直前合宿を行う予定です。4月の下旬には、富山県高岡市の雨晴海岸で砂浜トレーニング合宿を行いました。下半身強化に重点を置いたもので、05年に続いて2回目のこと。私の現役時代も、愛媛県の新居浜市で砂浜トレーニングをやったことを思い出しました。

昨年には念願のナショナルトレーニングセンター(NTC)が完成しました。体育館も宿泊棟も、申し分のない環境です。ただ、選手というのは勝手なもので、合宿はいつもいつもNTC、というのでは、ちょっと食傷気味になるんですよ。同じ体育館、同じレストラン、同じ顔ぶれ……また体育館も、あまりに環境が整っているよりは、風が入ったり、まぶしかったり、ちょっと悪条件を経験したほうが、実戦での適応力が上がるものです。そして、ここぞという大一番の直前合宿だけ、NTCに集結する。そうすれば、「よしっ、いよいよだ」と士気が高揚し、心理的なプラスにもなるでしょう。

とはいえNTCでは、競技団体ごとに体育館の稼働率がチェックされますから、毎回場所を変えて合宿を行うというのも無理があるんですけどね。なにより、あんなにすばらしい施設があるんですから、活用しない手はありません。それでも、今回合宿を行った雨晴海岸は、海の向こうに雪を抱いた立山連峰が見える、絶景スポットなんですって。そして富山といえば、キトキトの海産物!選手たちにとっては、目先が変わっていい気分転換になったかもしれません。

荻野正二選手と本橋麻里選手と

『かねいし』ご来店シリーズ、男子バレーボールの荻野正二選手。92年、バルセロナ五輪以来の顔見知りで、私が一時在籍したサントリーの後輩でもあります。私のダンナも大きいですが、さすがに荻野さんも大きい!
右は、カーリングのマリリンこと本橋麻里選手。カーリング日本女子は来年のバンクーバー五輪出場を決めていますが、代表は未定。マリリンもいま、五輪目ざして奮闘中です。

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陣内/小宮山ペア、記者大会で奮闘!

2009年05月08日

“イケシオ”結成の記者会見と同じ日、恒例の東京運動記者クラブ交流大会が開かれました。これはナショナルメンバーを中心とした選手とマスコミ各社のバドミントン担当者がペアを組み、楽しみながら競技をよく知ってもらうとともに、選手との親交を深めていくのが狙い。私の現役時代から行われていましたが、ここ5年ほどはずいぶんと規模が大きくなりました。なにしろ今回は、47ペアが8グループに分かれての熱戦です。

陣内はこれまで、出場を遠慮していたんですよ。だって、かりにも元五輪選手ですから勝って当たり前、反則ですよね。ところが今回は、小宮山元(日本ユニシス)選手のパートナー予定者が、直前にドタキャン。やむなくコートに立つことに……。

いざそうなると、やはりプレーヤーの本能ですね。ラケットを握ると、負けたくないんですよ。ナショナルヘッドコーチの朴さんに振り回されたときには、大人げなく本気になってしまいました。 小宮山君は大阪国際の男子複チャンピオンですから、これは強いですよ!

結果、陣内/小宮山ペアは5戦全勝(11ポイント1ゲーム制)で見事、Cブロックの優勝です。ただし私は、夕方のニュースの時間が迫っていたため、決勝トーナメントはやむなく辞退。「僕、レアなタイトルがほしいんですよ」と笑っていた小宮山君には、ブロック優勝でかんべんしてもらいました。ただ、久しぶりにラケットを握った私は、翌日からお尻と右足ふくらはぎの筋肉痛に悩まされましたけど……。

東京運動記者クラブ交流大会東京運動記者クラブ交流大会

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バドミントン界にビッグカップル誕生!

2009年05月01日

初めて聞いたときには、「そうきたか、ありだよな」と思いましたね。なにがって、池田信太郎選手・潮田玲子選手のミックスダブルス挑戦です。5月10日からのスディルマンカップでの実戦デビューに向け、記者発表が行われた翌日には、スポーツ紙が大々的に報じて華やかな話題になりました。なにしろイケメンと美形で評判の両者がペアを組むんですから。まるで結婚会見みたいだった、と報じたスポーツ紙もありましたね。

両者とも、07年の世界選手権では、男子複・女子複で銅メダルを獲得と、実力も折り紙付きです。池田選手は、東京の日本ユニシス所属。そのため潮田選手は、大阪・三洋電機所属ながら、東京にも拠点を構えて練習機会を持つという熱の入れようです。

潮田選手はいいます。「1年1年の積み重ねで、ロンドン五輪が大きな目標になる」。むろん世界を狙うのは甘くありませんが、混合複というのはある意味、ねらい目なんですよ。選手は男子複、女子複とかけもちするため、どうしても練習量の優先順位は下がるでしょう。そこに実力者の“イケシオ”が本気で取り組めば、ロンドン五輪出場どころかメダルだって視野に入ってきます。

またナショナルチームヘッドコーチの朴柱奉さんが、混合複のスペシャリストというのも心強い。北京での初戦負けのショックを引きずった池田選手にしても、オグシオを解消した潮田選手にしても、これは新鮮な刺激になりますよ。

同じ九州国際大付高の出身。高校では入れ替わりながら旧知の仲で、違和感はないでしょう。また混合を経験すると、男子はコートカバー力、女子はスピードへの対応などが磨かれて、男女複にもプラスになるはず。2人は、スーパーシリーズ出場にも意欲的ですから、今シーズンは混合複から目が離せません。

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舛田・米倉両コーチに注目!

2009年04月24日

日本のナショナルチームのコーチには、男子は舛田圭太君、女子は米倉加奈子さんが加わりました。ちゃんとやれるかな……と思っていましたが、観戦した人からは「なかなかサマになっていましたよ」と聞いて、安心しています。まあ2人とも、去年まで世界の舞台で戦っていたわけですから、体もまだ動くし、対戦相手のクセや試合会場の環境など、ナマな情報を持っています。もともとチームリーダーでしたし、2人とも気が利いてしゃべりも得意。選手たちには、アニキ・アネキ的な心強い存在になってくれるでしょう。

試合が始まると、コーチや監督はコートサイドに陣取り、インターバルでアドバイスを送るわけですが、その内容は選手によって使い分けるものです。たとえば、かつての宮村愛子選手のように、感覚で動く選手には、技術的なアドバイスよりも「飛ばしていけ」「気を抜くな」とシリを叩いたほうがいい。逆に「バック側に打て」などと、テクニカルな指示をほしがる選手もいます。

私はどちらかというと、感覚派だったかな。「相手の顔色や動きをよく見ろ」などといわれたものです。相手をよく見ると不思議なもので、フッと気を抜く瞬間がわかるようになるんですよ。たとえばサーブなら、相手が息を吐いたそのときをとらえて打つ。息を吐くと動きが一瞬遅れて、先手が取れるんです。プレーヤーの方なら、相手の動きや表情をじっくり見ることを、ぜひ一度試してみてください。

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“オグマエ”結成?のウワサあり

2009年03月27日

「大っきいマスクしているねぇ!」と、会う人ごとにいわれます。そう、花粉症。というよりも、花粉症対策ですけどね。現役時代は、うれしいことにまったく縁がなかったんですよ。花粉症の季節には、遠征で海外にいたせいもあるかもしれません。

発症したのは、コーチになった93年のことでした。選手たちと外をランニングしていたら、なぜかくしゃみが止まらない。お間抜けなことにそのときは、「風邪かな?」と思ったくらいでしたが、テレビの仕事を始めた翌年。外の取材がすんで家に帰るとき、車内で鼻水が止まらなくなってもう大変でした。片手にハンドル、片手にティッシュを持ちながら、そのときハタと気づいたのが、「これが花粉症ってヤツ?」ということ。お医者さんにいったら案の定、「杉の花粉アレルギーが、バッチリ、出ています」。

あらゆる治療を試しました。鼻のうがい、点鼻薬、服用薬、注射……毎年、花粉の季節は憂うつだったものです。ただここ数年は、どの治療に効果があったのか、割合楽になりました。それでも、警戒するにこしたことはなく、マスクが手放せないというわけです。アスリートにも花粉症の人は多く、4月いっぱいくらいまでは気が重い日が続きますね。ドーピングがやっかいですから、薬ひとつのむにも慎重にならなければいけないし……。

4月といえば、1日から大阪インターナショナルチャレンジが始まります。日本で見られる、数少ない国際大会です。ウワサによると、小椋久美子選手と前田美順選手がペアを組む可能性もあるとか。これは、見逃せませんよ~!

※小椋選手は大阪インターナショナル欠場となりました。(4/1)

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いつかまた、センタコートに

2009年03月19日

全英オープンの話を続けますね。初めて出場したとき、徳田敦子/米倉よし子さんのペアが決勝に進んだんですが、決勝になるとコートが1面になるんです。そして会場のライトが落ちた真っ暗ななかに、センターコートだけスポットライトが当たり、選手たちが入場してくる。ウォーミングアップのときには、各選手の戦歴が英語で延々とアナウンスされるんです。とにかく背すじが震えるような、すばらしく荘厳な演出なんですよ。特別な場所、特別な時間。私は、徳田さんたちの水や荷物を運ぶお手伝いで、そのセンターコートに近づいたんですが、それだけですごく幸せな気分でした。

そして池田信孝監督のとなりに座らされ、セレモニーから試合までを見ているわけですが、池田さんが「これが全英だよ。すごいだろう。オマエもいつかはこのコートに立つんだぞ」と。私は、徳田さんたちはすごいなぁ……と思いながら、「はい、はい」とうなずくだけでした。でも内心「ホントにいつかは、ここに立てるのかなぁ」と、想像もつかなかったものです。

それが実現したのは、10年後の91年でした。森久子さんと組んで、決勝まで進出したんですよ。試合前、私の戦歴がアナウンスされるのを聞きながら感じたあの心地よさ!

これかぁ、これが全英かぁ……できることなら、ずっとそのままでいたかったくらいでした。そのときは、翌年のバルセロナ五輪で金メダルを取る鄭素英/黄恵英というペアに敗れてしまいましたが、いつか日本の選手が、ふたたびセンターコートに立つ日を期待したいですね。

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現役時代のバースデーはいつもヨーロッパ

2009年03月13日

昨日誕生日を迎えた陣内は、45歳になりましたぁ!現役時代、誕生日というとたいがいヨーロッパで迎えたものです。この時期、全英オープンを中心とした2~3週間の海外遠征がありましたから。

世界選手権やオリンピックのなかった当時、全英オープンは格式、グレードとも世界最高峰の大会でした。私が初めて出たのが、高校2年のとき。思い出すなぁ、事前にイギリスに乗り込んだんですが、全英の前にオランダでジュニアの大会が開かれていたんですね。で、当時の池田信孝監督が「行ってこい」。行きましたよ~、高校の先輩である高峯和子さんとたった2人で。もう、心細いったらありません。頼りは、身振り手振りと片言の英語です。

それでも私は、そのジュニアの大会で、単複どちらも優勝したんですよ。おまけに、イギリスの選手と組んでミックスまで。もう、インターハイなみの試合数でした。さすがにミックスは、決勝で足がつって棄権しましたが、オランダからまたイギリスに戻り、優勝を報告したら、ずいぶんほめても らった記憶があります。でもうら若き乙女が、右も左もわからない海外に2人で放り出されても、なんとかなるものですね。あれ以来、ずいぶん図太くなりました。

ともあれ、100年以上の歴史を持つ由緒正しい全英オープン。日本勢は、オグシオもスエマエも出場しませんでしたが、佐々木翔選手が男子シングルスでベスト8と活躍してくれました。いまは当時と体育館が変わっていますが、選手たちが特別な思いを抱くのは変わらないようです。

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パートナーが代わると好成績?

2009年02月27日

去年のインターハイで、2年生としては30年ぶりに三冠を獲得した松友美佐紀選手(聖ウルスラ学院英智)をご存じですか。昨年の全日本総合で、高校生ながらベスト4に進出し、準決勝でオグシオと対戦したペアの小柄なほう、といえばご記憶にあるかもしれません。パートナーの高橋礼華選手は1学年上で、今度卒業しますから、松友選手は高校では別のパートナーとダブルスを組むことになります。

私の現役時代、ヨネックスでは、最初は高峯尚子さんと組んでいました。熊本中央女子(現熊本中央)高校の1年後輩。寮も同じ、遠征に行けば部屋も相部屋、練習はもちろん休日も行動をともにしていました。スポーツ界でも芸人さんでも、コンビというのはプライベートでは別行動する、とよく聞きますが、高峯さんとはともかく、「なんで?」というくらい、いっしょにいたんです。次のパートナー・森久子さんは対照的に、バドミントンはバドミントン、プライベートはプライベート、と一線を引くタイプでした。

でも、パートナーが代わってすぐというのは、割合いい結果が出るものなんですよ。新鮮味もあるし、お互いが相手を気遣うし、ガマンもするし、それがプレーにも現れるんでしょうね。現に森さんと組んだ88年には、全日本社会人と全日本総合で優勝しましたし、バルセロナ五輪も森さんと出場したんです。

そこで、松友選手。高校生の場合、エースは単複でフル回転するので社会人とは事情は異なりますが、パートナーが代わっても、それほど心配することはないんじゃないでしょうか。いずれにしても、将来有望なナショナル候補には違いありません。気は早いですが、2年連続インターハイ三冠ともなれば、これもまた30年ぶりの偉業だそうです。

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かしこい選手は審判を味方につける

2009年02月20日

前回は審判問題で物議をかもしたWBCですが、日本代表の原辰徳監督は、選手たちに「審判を敵に回すな」という話をしたそうですね。審判だって人の子、判定に露骨に不満を示せば、どちらともとれる微妙な判定が不利になりかねない。

バドミントンもそうで、審判は、味方にしないといけません。たとえば、アウトと判断して見逃したのに、ラインズマンは「イン」。ここでラインズマンをにらんだり、あからさまに不服を表したりすると、次の微妙な判定でさらに不利になることもあるんです。これがインドネシアなど、バドミントン人気の高い国だったら、満員の観客まで敵に回すことになったりして。

そうではなく、文句をいいたくてもグッとこらえる。地元びいきの判定で、明らかにミスジャッジでも紳士的に振る舞う。それを徹底すると不思議なもので、観客があまりに気の毒に思い、こんどは味方になってくれたりもするんですよ。審判とのかけひきをもうひとつ。審判の立場として、たとえば20オールの白熱した場面では、なかなかサービスフォルトを宣告しにくいものです。さあ、ここが見どころ……と盛り上がった観客に水を差せば「せっかくいいところなのに」と白けさせることになりますから。

そこで、経験豊富な選手ほどその心理を利用するんですね。ふだんなら反則に取られてもおかしくない高い位置から、サービスを打つ。それでも審判が「フォルト」の宣告を躊躇すれば、ラリーを優位に展開できるでしょう。そのあたりを一度、注目してみるのもおもしろいですよ。

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「なんじゃ、そのラケット!」事件

2009年01月23日

ラケットに張るストリングス、いわゆるガットって、「羊などの腸でつくった細い紐」のことだって知っていました?ガットが切れると張り替えなくてはなりません。いまは、機械によって均一のテンションに張りますが、私が現役のころは、手張りが主流でした。ただ熊本中央女子(現・熊本中央)高校時代は、工藤勇参先生が一手に張ってくれていたんですよ。高校2年で初めて全日本の合宿に参加したとき、見よう見まねで初めて張ってみたら、なんともぶよぶよになっちゃって……。そのラケットを見た近藤(現姓・河本)小織さんが吹き出したんですよ、「なんじゃ、そのラケット!」

試しに張ってみろ、といわれて渡されたのが、高級なガット・シープ(ね?羊でしょう)でした。約30年前に3000円ほどした、高校生にはとんでもない高級品で、ふだん使っていたのは500円のナイロンガットなんですよ。それをおそるおそる張ってみたら、ブチッて切れちゃった。もう、真っ青です。見かねた先輩たちが、「それじゃあガットが何本あっても足りないから、かわりにやってやるよ」。ですから当時は、恐れ多くも徳田敦子さん、米倉(現姓・田児)よし子さん、近藤さんなどのヤサシイ先輩方に張ってもらったものです。少し経ってからは、自分でも張れるようになりましたけどね。

最後に、お得な豆知識をひとつ。ガットは消耗品、切れてしまうのは仕方がないんですが、ラケットのハドメをこまめにずらしたり、替えたりすると、長持ちしますよ。

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オグシオ vs. タカノリ+陣内の対戦は?

2009年01月16日

1月2日に放送された「とんねるずのスポーツ王は俺だ」、ご覧になりました?石橋貴明さんと木梨憲武さんの「タカノリ」コンビがオグシオと対戦したんですが、もちろんハンデあり。タカノリ側のコート後方に、オグシオのシャトルをはね返すように巨大扇風機を用意したり、オグシオにしゃもじくらいのミニラケット、逆に超大型ラケットを持たせたり。

それでもまるでかなわずに、1ゲームの途中から私も助っ人で加わりました。3対2で戦ったわけです。さらに、ネットを動かしてコートの広さを調節したりもしましたが、1ゲームはオグシオが先取。私たち3人で土下座して、泣きのもう1ゲームに挑戦したんですが、結果はやはり●。久しぶりにラケットを握ったんですが、悲しくなりましたねぇ。でも、ノリさんはなかなか上手でしたよ。

芸能界のバドラーとしては、森口博子さんがよく知られていますね。ほかにも京本政樹さん、TMネットワークの木根尚登さん、広瀬香美さん……みんな、芸能人バドミントン同好会「ザ・フレッシュ」のメンバーです。森口さんが会長で、私はなんとカントク!経験者はいないのに、みんなすぐに試合をやりたがるんです。「当たらないとつまらないから、基本からきちんとやろう!」という監督命令で、グリップから始めました。集まって練習する時間はなかなかとれませんが、みんなけっこううまくなっていますよ!

また波田陽区さんは、全中に出場したほどの腕前。一度おいでよ、と誘っているんですが、まだ実現しません。もし参加してくれたら、「ザ・フレッシュ」のチーム力は格段に上がるんだけどなぁ。

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日本リーグは三洋電機が7連覇!

2009年01月02日

あけましておめでとうございます! 陣内は、年末から年始にかけてゆっくりと骨休め中。主人の実家に出かけたくらいで、お正月はのんびりするに限りますね。

 さて、年末に行われた日本リーグ。女子では予想通り、オグシオの三洋電機とスエマエのNEC SKYが、最終戦で全勝対決となりました。サンヨーが連覇記録を7まで伸ばすか、それとも実力をつけてきたNECの初優勝か――。4300人という日本リーグ史上最多の観客が、大一番を見守りました。2複1単で争う団体戦です。末綱聡子/前田美順が脇坂郁/小椋久美子を下してNECが先手を取ると、三洋・廣瀬栄理子がシングルスで取り返して1-1。勝負は森かおり/潮田玲子、藤井瑞希/垣岩令佳の第2ダブルスまでもつれました。

森/潮田が1ゲームを先行し、2ゲームは若い藤井/垣岩が勝負根性を見せて20-20と同点に追いつきます。しかし最後は、経験で上回る森/潮田が2連続ポイント。三洋が7連覇を達成したわけです。「第1ダブルスでオグッチががんばっている姿を見て、勇気をもらいました。優勝のかかった最後の試合は、『私たちもプレッシャーがあるけど、相手もそう。経験では私たちが上だから』という森先輩の言葉で、競った場面でも攻めていくことができた」(潮田)。小椋が故障で2試合に欠場するなど苦しんだ三洋ですが、リーグを通じると、選手層の厚さがモノをいった感じでした。

男子はNTT東日本が優勝して盛り上がった大会。過去30回で、もっとも観客動員数が多かったそうです。そう、バドミントン界にとっては、いい1年でした。オグシオ人気に、北京五輪でのスエマエの活躍。バドの注目度が、かつてないほど上がったのが08年です。今年は、どんなドラマを見せてくれるのか。どんなヒーロー・ヒロインが飛び出すのか。皆さんも、楽しみにしていてくださいね。

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08年バドミントン回顧(3) そして時代は、ロンドン世代へ

2008年12月19日

 バドミントンに限らず、オリンピックイヤーには選手の引退が多いものですが、98年のアジア大会チャンピオン・米倉加奈子(ヨネックス)も引退を表明しました。

 私が初めて彼女に会ったのは、小平ジュニアでプレーしていた中学生のとき。一度体をひねってから前に出るフットワークなど、中国の選手みたいだな……と思った記憶があります。98年のアジアで金メダルをとったときには、「すごい!日本の選手でも、中国に対抗できるんだ」と思わせてくれたものです。00年シドニー、04年アテネと2回の五輪を経験し、06年地元開催のユーバー杯でも、すばらしいまとめ役を務めてくれました。

 今年も北京にチャレンジしていたんですが、4月のインド・オープンのときにお父さんが倒れ、急きょ帰国。結局帰らぬ人となり、オリンピックを目ざしていた緊張の糸が切れてしまったのが気の毒でした。しばらく、練習からも遠ざかっていたそうです。それでも「東京でやる大会だから、いままで応援してくれた人にプレーを見せたい」と、全日本総合の1カ月ほど前に練習を再開。そして、いざ試合になると恩師、お母さん、そして小平ジュニアの後輩たちの声援を受けながら、さすがのプレーを見せてくれました。

 大会前、ナショナルメンバーとしていっしょにプレーした廣瀬栄理子と「決勝で当たろうね」と言葉を交わしたそうです。そしてそれをホントに実現するんですから……もう、脱帽です。廣瀬との対戦は敗れましたが、「決勝まで上がれるとは、思ってもいませんでした」という笑顔はすがすがしかったですね。

 米倉のほかに、北京でベスト8に入った舛田/大束ペアも、最後の全日本でした。今後は指導者として、第二の米倉、舛田/大束を育ててほしいものです。かと思うと男子シングルスでは、賢ぼうこと田児賢一が圧巻の史上最年少チャンピオンに。女子では、高校3年の佐藤冴香が世界ジュニア選手権で準優勝を飾るなど、楽しみな若い力も目立った08年でした。

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08年バドミントン回顧(2) オグシオ、涙のハッピーエンド

2008年12月12日

 美しさと強さで、バドミントン人気に大きく貢献してくれたオグシオ。07年には流行語大賞の候補にもなったんですから、これまでなら考えられない認知度の高さでした。全日本総合の前にペア解消を発表したときも、すごく大きく報道されましたよね。

 その全日本総合、決勝はスエマエとの対戦でした。野球でいえばリーグ1位同士の日本シリーズ、相撲なら横綱の全勝対決。だれもが見たかった顔合わせでしたが、いやあ、名勝負でした。決勝まですべてストレート勝ちのスエマエに対し、オグシオは四苦八苦。ことに準々決勝では、あと2点で敗退……という場面もあり、決勝は「厳しい試合になる」(潮田)と思っていたそうです。

 3年連続の決勝対決で、なんとしてもタイトルのほしいスエマエと、5連覇のかかったオグシオ。意地の激突で、一方が抜け出すかと思えば追いつき、1ゲーム目についた最大の点差が3。手に汗握る、とはこのことで、解説の仕事でなければきっと、私も大声を出していたはずです。結局25-23でオグシオが制しましたが、ある人が以前の得点システムに換算したら、まだ7-6だったとか。

 2ゲーム目は、15-19の劣勢から「急に相手の間のスペースがよく見えるようになった。不思議な感覚」(潮田)で、オグシオが6連続ポイント。個人戦最後の大会を、ハッピーエンドで飾ったわけです。どちらが勝ってもおかしくない、紙一重の試合でした。スエマエが力をつけているのも、間違いありません。でも最後は、オグシオの持つ強い勝負運が明暗を分けた気がします。肩をふるわせながら抱き合う小椋と潮田、いい光景でした。2人にはホント、ありがとうといいたいですね。12月28日、日本リーグの最終戦では、三洋電機とNEC SKYのカードが組まれています。おそらく優勝のかかった大一番になるはずで、もしかしたらここでまた、オグシオ対スエマエの対戦が見られるかも―

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08年バドミントン回顧(1) スエマエ、躍進!

2008年12月05日

いやあ、ビッグニュースですねぇ!なにがって、末綱聡子/前田美順ペア(NEC SKY)の第1回マスターズ・ファイナル(18~21日、マレーシア・コタキナバル)進出が決まったんです。この大会は、今年のスーパーシリーズ(SS)12大会の獲得ポイント上位8位までで争う賞金総額50万ドルのビッグイベント。中国やインドネシア、マレーシア、韓国、ヨーロッパの強豪が集うなか、日本からただ一組出場権を得ました。

昨年末から3戦続けてSSで8強に入り、6月のインドネシア・オープンでは日本人初めての決勝進出と、急速に力をつけてきたスエマエ。北京オリンピックで日本人最高の4位に入ったのはもう、皆さんご存じですね。08年の日本バドミントン界最大の出来事でした。現在、世界ランキングは6位。20日には日本リーグのヨネックス戦が組まれていますが、せっかくの大チャンスです。ぜひともマスターズ・ファイナルに出場し、いいニュースをもたらしてほしいものです。

私たちのときも、その年のランキング上位が集まる国際大会があったんですよ。グランプリ・ファイナルといったかなぁ……91年のことでした。この大会に出場して2位になったことで、翌年のバルセロナ五輪出場がぐんと近づいたんです。ただし日程が全日本総合と重なり、それまで継続していた女子ダブルスの3連覇(パートナーは森久子)が途切れたのはもったいなかったですが……。

早いものでもう12月。スエマエの話を皮切りに、今月は08年のバドミントン界を振り返ってみますね。

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少女・陣内を育ててくれた一言

2008年11月28日

私がバドミントンを始めた小学校4年生ころのことです。熊本の八代市で、全日本チームが合宿をしており、それを見学に行ったんですね。もしかしたら、バドミントン教室が開かれて多少手ほどきしてもらったかもしれません。シングルスの模範試合を見ていたときです。ある選手が、何度も何度も相手のシャトルを見送るんです。アウト、とジャッジするわけですね。ところが、判定はことごとく「イン」。それがあまりにも続くので、その選手、「ちょっと、コートのサイズを測ってみて」と関係者にリクエストしました。自信を持って見送っているのに、「イン」ということはあり得ない、という主張でした。

ふつう、体育館のラインが狂っているなんて考えないですよね。むしろ、今日の自分はおかしいな、で終わるはず。ですが、その選手は違いました。そして……関係者が渋々コートを計測してみると、なんとバックラインが、正規のサイズよりほんの少し長かったんです。たぶん、5センチくらいだったでしょう。私は、その選手が保存している距離感の精密さ、自分の技量に対する自信に、目が点になりました。この人、すごいっ!コート半面のタテは7メートル足らずですが、そのうちの5センチほどの誤差を知覚するんですから。

その選手、湯木(現姓・新沼)博恵さんでした。そう、歌手・新沼謙二さんの奥様です。湯木さんは当時、全英オープンで4度優勝を果たしています。当時は全英オープンが事実上の世界選手権でしたから、世界の女王、ということになります。小学生の私が、世界トップのプレーに接するんですから、目が点になって当然です。で、湯木さんが私の頭をなでてこういってくれたんですよ。「強くなれるよ、うん」

バドミントンを始めたばかりの私ですが、神様のような湯木さんからの一言で、自分は強くなれるんだ、となんの根拠もなく信じました。練習で苦しくても、強くなれる、強くなれると、湯木さんの言葉が支えになったんです。私なんか、湯木さんには及びもつきません。でも、全国の子どもたちに手ほどきし、声をかけて、少しでいいから夢を与えたいんですよ。だから来年は、全国を回って教室を開催したいな、と思っているんですけどね。

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よしっ、バドミントンを始めるぞ!という方へ

2008年11月21日

J SPORTSさんのアンケートによると、最近バドミントンを始めた、という方が増えているのだとか。むろんオグシオ効果、そしてオリンピックでの末綱/前田の活躍が大きな要因でしょう。ありがたいことですよねぇ。もともと、オリンピックに刺激されて競技人口が増えるのが日本のスポーツの特徴です。古くは64年、東京オリンピックの“東洋の魔女”ではバレー人口が飛躍的に増えましたし、最近ではメダルを獲得した体操やフィギュアスケートもそう。夢が身近になるんでしょうね。

部活動でも、バドミントンの入部希望者が増えて、場合によっては抽選で人数を絞らざるを得ない学校もあるらしいですね。せっかくその気になったのに、プレーする環境がないというのはもったいないし、「バドミントンを始めたいんだけれど、どうしたらいいの?」というママさんも多いかもしれません。そういう場合は、まずお近くの体育館に問い合わせてはいかがでしょう。さまざまな時間帯やレベルで、多くのクラブが活動しているはずですから。インターネットの掲示板で、会員募集をしているクラブも多いようです。

ヨネックスに問い合わせるのもいいですよ。ラケットやシャトルなどのメーカーですから、町のクラブなどはお得意様で、全国の情報を把握しているはずです。さらに地元のラケットショップなどに行けば、本格派から初心者までのレベル、練習頻度、チームカラーまで、細かい情報が聞けるかもしれません。

実は私、オリンピックイヤーだった今年は忙しくて、ほとんどラケットを握っていないんですよ。でもできれば、いろんなところでバドミントン教室をやりたいんですよね。子どもたちにとって、オリンピック選手に手ほどきしてもらうのは、かけがえのない財産になると思うんです。小椋選手だって潮田選手だって、「小さいころ、陣内さんに教えてもらいました!」と、いまでも覚えていてくれますもん。ヨネックスの米倉加奈子が今年で引退なので、一緒に全国を回ってもいいかな、なんて思っているんです。そうだ、おもしろい話を思い出しました。続きは、また次回で。

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オグシオ vs. スエマエの決勝対決が見たい!

2008年11月14日

 全日本総合前の記者会見で、オグシオが、ペアの解消を発表しましたね。小椋は「4年後のロンドンを目ざしたい」、潮田は「ロンドン五輪は見えない」。年内の試合はペアを組んで臨むのになぜ?と周囲は思うでしょうが、これはお互いを思いやった結果だと私は思います。気持ちを知り尽くしているだけに、小椋は「玲ちゃん、もう一度やろう」とはいえないし、潮田も「オグッチ、私がまたその気になるまで待って」とはいえない。オリンピックレースはすぐに始まりますし、それにはできるだけ早く新しいペアで挑戦したほうがいいからです。

 私は、「ご苦労様」といいたいですね。これまでは周囲が、オグシオに期待しすぎました。2人は、その期待に応えようと精一杯やってきた。オリンピックが終わり、そこでようやく「小椋」と「潮田」という自己を率直に出せるようになったのでは、と思います。

 それはともかく、全日本総合は今日でベスト8が決まりますが、どんな顔ぶれになるんでしょうか。昨年は佐々木翔(北都銀行)、今別府香里(三洋電機)の男女シングルス、川口馨士/川前直樹(NTT東日本)と、3人(組)の新しいチャンピオンが誕生していますが、今回の大注目はやはり!賢ぼうこと田児賢一でしょう。世界ランキング16位(11月13日付)は、いまや日本人最高位、第1シードです。テニスの王子様こと錦織圭選手も同い年だけど、ランキングはこっちが上だぞっ!

 昨年はベスト8に終わりましたが、社会人となってたくましさを増した今年は、決勝までは行くのでは……?佐々木も、昨年4連覇でストップした佐藤翔治も、うかうかしていられません。もし賢ぼうが優勝すれば、男子シングルスでは98年の舛田圭太以来の10代でのチャンピオン。しかも、早生まれの舛田選手は日体大の2年生でしたから、実質では社会人1年目の賢ぼうのほうが早いことになりますね。女子シングルスでは、廣瀬栄理子(三洋電機)や藤井瑞希(NEC SKY)が陣内の優勝候補です。粘っこい後藤愛(NTT東日本)も、海外で廣瀬に勝っており、侮れないですね。

 それと、女子ダブルス。最後の大会を5連覇で締めくくりたいオグシオと、初優勝を狙うスエマエの決勝対決が見られるでしょうか。 6月の実業団ではスエマエが久々に勝ち、オリンピックもご存じの通りですが、スエマエはあれがピークだったかもしれません。悲しいことに好調って、なかなか1年間は続かないものなんですよ。となると、オグシオが意地を見せて花道を飾るか?スエマエは受けて立たず、向かっていく姿勢が肝心でしょうね。

 また、98年のアジア大会で優勝した米倉加奈子(ヨネックス)、舛田/大束ペア(トナミ運輸)らにとっては、最後の全日本。日本バドミントンの功労者たちの姿を、目に焼きつけておきたいものです。

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代々木第二体育館は小龍包に似ている……

2008年11月07日

代々木第二体育館

 11日からは全日本総合選手権が始まります(本選は13日から)。各年代・カテゴリーの大会の上位進出者、また日本ランキングの上位だけが出場できる、日本一を決める大会。私たちは“全日本”とか“総合”とか呼んでおり、国内ではもっとも格式の高いトーナメントです。今年の会場は、代々木第二体育館。別の会場で行われることもありますが、やっぱり“総合”には代々木第二が似合う。なんというか、雰囲気がよくて絵になるんですよ。バドミントン=ヨヨギ、という感じですね。

 現役時代は、地下鉄の明治神宮前駅で降りて、歩いて会場入りしたものです。歩道橋を渡り、第一体育館を右に見ながら石畳を右に折れると、点心の小龍包みたいな代々木第二が見えてきます。駅から体育館までは10分くらいの距離で、“帰りには、どんな思いでここを通るんだろう”と緊張しながら体育館に向かった記憶があります。

 初めて出場したのは、高校2年(1981年)でした。米倉よし子(賢ぼうのママです!)さんに負けてベスト8で、高校3年では、準決勝で北田(現姓・芝)スミ子さんに負け。ファイナル、9-2で勝っていたんですが、あまりの調子よさに体が動きすぎ、アウトのスマッシュを捕っちゃったんです。あれがなければ……と、いまでも覚えていますね。北田さんはこの年が2回目、合計では8回も優勝していますが、私は結局シングルスでは優勝できませんでした。トボトボと足を引きずって、石畳を帰ったわけです。

 初めてのタイトルは84年のミックスで、ダブルスは88~90年まで3連覇しています。きっとそのときは、スキップでもしそうな勢いで帰ったんじゃないかな。もし観戦に行くのなら、選手たちのそういう思いを想像しながらあの石畳を歩いてみてください。

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ドリームボーイ・賢ぼうに注目~!

2008年10月24日

 YOJ08でベスト4に入った19歳・田児賢一は、日本バドミントン界が夢を託すドリームボーイです。とにかく、指先の感覚がずば抜けている。予想もつかないようなショットを繰り出す。コートサイドで見ていたかつての名プレーヤーたちもいいますよ、「とにかく、田児の試合は見ていておもしろい」って。舛田選手なんかも「19歳で、バドミントンを知り尽くしている」と脱帽していました。

 小、中とダブルスでタイトルを獲得し、埼玉栄高校2年の06年には、インターハイで単複を制しました。特筆はこの年、アジアジュニア選手権のシングルスで優勝していることです。強国の集まるアジアを制することは、世界を制することに限りなく近いんです。事実、この大会の歴代覇者には、タウフィック・ヒダヤット(インドネシア)、林丹(中国)と、のちのオリンピック金メダリストが名を連ねています。昨年には、世界ジュニア選手権でも準優勝を飾りました。

 お母さんは、田児(旧姓米倉)よし子さん。すごい人でした。私が高校生で出場した81年のユーバー杯ではすでにナショナルメンバーで、全日本総合では6連覇を含むダブルス8度(単、混合も含めると10度)の優勝があります。もっとすごいのは、89年に出産するとすぐにコートに復帰し、91年の全日本社会人の女子複で優勝しているんですよ。そのころ、体育館に賢ぼうを連れてくることもしばしばで、合宿などで一緒になると、陣内がオムツを替えていたわけです。

 だから賢ぼうにとっては、小さいころからラケットとシャトルが遊び道具でした。3歳になるころにはいっぱしにバックハンドでサービスを打ち、ジャンプスマッシュをしてはちゃんと足を入れ替えて着地していたんですよ!あの母にしてあの子あり、という感じ。本人も「とにかく、うまい人のプレーを見るのが好きだった」といいますが、賢ぼうにとっては、子どものころから一流選手のプレーを見てきた、という環境が非常に大きかったと思いますね。間違いなく、ロンドンの星です。

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SSで、ロンドンの星をさがせ!

2008年10月17日

 来週からはデンマーク、フレンチと2週続きでSSが開催されます。いまは、インターネットを通じてリアルタイムで試合経過がわかる(……らしい。アナログ人間の陣内にとっては別世界の話で、人から聞くほうが手っ取り早いのですが)し、J SPORTSさんが放送してくれるのが、なんといってもファンにはうれしいでしょうね。私が現役のときも放送してほしかったなぁ。なにしろ陣内は、自分の試合のビデオなんて、ごくわずかしか持っていないんです。

 ロンドン五輪まではあと4年ありますが、「なんだ、まだまだ先か……」などとのんびりしていられませんよ。確かに、オリンピックレースが始まるのはその前年ですが、獲得ポイントの大きいSSには、ランキング上位者しか出られません。2010年ころには、ある程度のランキングにいたほうが安心です。つまり、勝負の年にSSの出場権を確保するには、早くからポイントを稼いでおきたい……というわけで、いまのうちにロンドンの星をさがしておくのが“通”の見方でしょう。

 たとえば、スエマエ。アテネ五輪後の04年、デンマーク・オープンがデビュー戦でした。それが4年後に五輪4位になるとは……オグシオにしても、04年末には世界ランキング30位台だったのが、グ~ンと成長していったんです。その点で、いま楽しみな日本選手といえば、田児賢一(NTT東日本)で文句なし!です。ああ、思い出すなぁ……なにしろ私は、賢坊(そう呼ばせてください!)が小さいころ、彼のオムツを替えていたんですから。それがいまではYOJでベスト4なんて。ホント、お母さんのような気持ちで見ていたんですよ。この続きはまた来週!

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日本リーグが始まりますよ~!

2008年10月10日

 早いもので、この12日からは日本リーグが始まります。懐かしいなぁ……日本リーグって、もちろん試合は厳しいんですが、選手にとっては楽しみでもあるんですよ。日本各地で生のプレーを見てもらえるし、団体戦だから、会社あげての応援合戦も盛り上がるんです。私は87年にヨネックスが優勝したとき、最高殊勲選手賞をいただいています!

YOJでの舛田・前田ペア

 オグシオ vs. スエマエなど、ナショナルチームの選手たちの激突が見ものですが、舛田圭太/大束忠司(トナミ運輸)のペアにとっては、これが最後の日本リーグ。大束選手はこの後、指導者の道を歩むようです。この2人、オリンピックでベスト8に入ったように、ここへきて円熟味が増していますよね。スピードこそやや劣りますが、体ごとぶつけるようなレシーブでしぶとくラリーを続ける姿は感動モノでした。先のYOJでも、楽しそうにリラックスして試合に臨み、ベスト4に入ったのは見事。今年になってSSで好成績が続き、引退するのはもったいない、という声がもれたほどです。 (写真)YOJでの舛田・前田ペア

大束選手

 このブログの読者でもある大束選手は、YOJの準々決勝で勝った日に、『かねいし』に食事にきてくれました。舛田選手とは、五輪出場2回と、長く日本のバドミントンを支えてきたペア。ことに団体戦に燃える性格ですから、4年ぶりの優勝で、花道を飾りたいところでしょう。日本リーグは、間に全日本総合選手権をはさんで年末まで続きます。新潟を皮切りに、全国18会場で開かれますから、ぜひ足を運んでみては? (写真)舛田・前田ペアをスタンドで応援する大束選手 →拡大する

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層の厚い中国、対抗した廣瀬栄理子

2008年10月03日

廣瀬栄理子

 国内唯一のスーパーシリーズ(SS)、ヨネックスオープンジャパン(YOJ)2008が終わりました。日本勢はがんばった!男子シングルスで田児賢一(NTT東日本)、男子ダブルスで舛田圭太/大束忠司(トナミ運輸)、女子ダブルスで末綱聡子/前田美順(NEC SKY)が準決勝に進出したほか、女子単・混合複含めたすべての種目でベスト8以上ですから。

 オリンピックが終わって初めてのSS。各国とも新旧が入れ替わる時期で、ことに中国女子は、北京のシングルス金・銀メダリスト、張寧と謝杏芳が不出場と、若手を試す大会でした。野球でいえば、二軍の選手を一軍の試合に抜擢するようなものです。チャンスをもらったほうは必死ですよね。この大会がSS初優勝となったワン・イーハンにも、そういう切迫感が感じられました。逆に、世界ランク2位で北京代表の慮蘭は準決勝敗退。層の厚い中国ではうかうかしていられません。

 惜しかったのは、ワン・イーハンに準々決勝で敗れた廣瀬栄理子(三洋電機)でした。初戦で世界ランク6位、前年の世界選手権王者の朱琳に勝つと、ワン・イーハンにも1ゲーム17-12、2ゲームも20-15と終始優勢。いずれもひっくり返され、ベスト4進出はなりませんでしたが、昨年7月の故障(右足肉離れ)からは完全復帰したと見ていいでしょう。

「オリンピックのベスト16が自信になっています。決勝戦を見ながら、自分もあれくらい強くなりたい、と思いましたね」と本人。小さな体でパワーもありませんが、シングルスというものをよく知っていて、実は中国勢が一番嫌がる相手なんです。そんな廣瀬にとって、YOJは3年ぶりの勝利。ロンドンに向けて、好スタートを切りました。

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携帯電話の忘れ物に注意!

2008年09月19日

オグシオ

 今日はヨネックスオープンジャパン08の準々決勝。残念なのはオグシオの欠場で、体や気持ちが万全じゃないままプレーしてはファンに失礼、といっていましたが、ファンはそれでも出場してほしかったのでは。日本では数少ない国際試合。オグシオのプレーを楽しみに、チケットを買った人も多いことでしょう。ほかのオリンピック組は、「組んで練習したのは先週から」(舛田圭太選手)というように、決して万全ではなくても、この大会に合わせてきました。それは、ファンが楽しみにしていることを知っているから。オグシオがバドミントン人気に貢献してくれたことを、ファンは十分わかっています。だからこそ今回の大会には、負けるのをおそれず、出場すべきだったとあえていいたいのです。

 それはそうと日本勢では、男子シングルス・田児選手、女子シングルス・廣瀬選手、男子ダブルス・池田/坂本ペア、舛田/大束ペア、女子ダブルス・前田/末綱ペア、赤尾/松田ペアが順調に勝ち残っています。活躍に期待しながら、北京話の続きを……バドミントンはあちらでは人気競技ですから、取材するにはIDのほかにチケットが必要でした。男子ダブルスの1回戦では、そのチケットが手に入らず、とうとう見られずじまい。日本から観戦に出かけた人でも、チケットのトラブルは多かったようですね。

 ほかにも苦労したのは、会場に入るときのチェックの厳しさです。全員の荷物を、ひとつひとつ入念にチェック。たとえば、パソコンをいちいち立ち上げるんですから、そりゃ時間がかかりますよね。ボランティアの係員に罪はないんですが、自分のいわれたことをこなすだけで融通が利かないというか……。

 地下鉄に乗るのも警備が厳重で、ふだんなら10分で着くはずなのに、1時間もかかったりするんです。渋滞を計算に入れても、 むしろタクシーのほうが時間を読むには確実でした。ただ、英語を話せる運転手さんが少なく、おかげで「右」「左」「まっすぐ」くらいの中国語は覚えましたね。

 タクシーで食事に行くときでした。現地のスタッフに、電話でレストランの場所を聞いていたスタッフが、運転手さんに自分の電話を渡して「中国語で直接話してもらったほうが早い」。おかげで、無事レストランに着いたはいいんですが、電話を渡したことはすっかり忘れていました。気づいたのは店に入り、椅子に座ったとき。と青くなりますよね。 ところがなんと!そのタクシーの運転手さんが、わざわざレストランまで電話を届けてくれたんです。あとで聞いたら坂本修一選手も、タクシーに置き忘れた携帯電話を、空港まで届けてもらったとか。 オリンピックでは、そんなふれあいもありました。謝々!ですね。

陣内貴美子

(写真)ヨネックス・オープン・ジャパンの会場内にて

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ヨネックスオープンジャパン、陣内の注目は?

2008年09月12日

 北京話の続きは次回に譲るとして、16日からヨネックスオープンジャパン(YOJ)08が始まります。05年までは4月の開催で、オリンピック後に行われるのは初めて。ロンドンへのスタートとなるわけです。オリンピック直後のため、金メダリスト勢ぞろいとはいきませんが、それでも年間12戦のスーパーシリーズのひとつ。 素晴らしいメンバーがやってきます。

 日本勢で私が注目するのは、とくに女子シングルス。オリンピックでベスト8まであと一歩だった廣瀬栄理子は、昨年のケガから完全に復調し、ロンドンへ向けてのエース格ですね。さらに平山優、今別府香里、藤井瑞希……ほぼ1歳刻みで、有望株がそろっています。 藤井とは北京で出会って「どう?出たくなった?」と声をかけたら「もちろんです!」と即答しました。私と同じ熊本の出身ですし、期待しているんですよ。男子ではミラクルボーイの田児賢一、信太郎の弟・池田雄一らが注目ですね。

 ダブルスでは、スエマエとオグシオはもちろんのこと、男子の坂本修一/池田信太郎。日本勢で唯一、オリンピックの白星がなかったので、 かなりショックだと思うんです。坂本は、まだ小さい娘さんも応援に来ていて、「子どもがわかるようになるまでプレーしなよ」と激励させてもらいました。信太郎の場合、イケメンと騒がれるより、実力で覚えてくれ、という意地があるはず。九州男児ですからね。YOJは巻き返しのチャンスだと思います。それと、長年日本の男子ダブルスを支えた舛田圭太/大束忠司。それぞれ引退を視野に入れ、国内の国際試合では、おそらく見納めとなるでしょう。しっかりと、目に焼き付けたいと思います。

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「泣いちゃったよ!」と松尾雄治さん

2008年09月05日

 オリンピックが終わってから約2週間……思い返すとバドミントンのほかにも、水泳、卓球、陸上と、さまざまな競技の取材に行きました。残念ながら、日本勢の金メダルの瞬間に立ち合うことはありませんでしたが、私の中では末綱聡子/前田美順の快挙が金メダル級でした。そう、中国の楊/張に勝ち、史上初めてのベスト4に進出した準々決勝です。

 日本選手が中国と当たると、1、2ゲームはなんとかついていけても、3ゲーム目に突き放されるのが負けパターンでした。向こうはギヤを入れ直すのに、こちらは息切れして足が止まる。それが今回はまったく逆で、スエマエは3ゲーム目でもスタミナを保ち、より集中し、神がかり的なレシーブも返っていました。ペアを組んで5年目。「お互いがB型なので」(末綱)ぶつかることもあったそうですが、大会前からの好調ぶりを本番でピークに持ってきたのはすごいですね。

 うれしかったのは「こんなにバドミントンを一生懸命見たのは初めて」という人が多かったことです。ラグビーの松尾雄治さんなんか、スエマエが準々決勝で勝ったあと「見たよ見たよ、すげえなあ! 思わず、泣いちゃったよ」と、北京まで電話をくれたほどでした。ほかにもオグシオや舛田/大束のベスト8、シングルス勢の活躍などは、バドミントン界に貢献してくれたと思いますね。ホント、みんなをハグしたいくらいです。ありがとう!

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“スエマエ”の検索ランキングが大アップ

2008年08月22日

末綱・前田ペア 陣内貴美子

 北京から帰ってきました。末綱聡子/前田美順ペアは結局、3位決定戦に勝つことはできませんでしたが、それでも4位というのは日本バドミントン史上最高の成績です。なにがすごいって、とにかく世界ナンバーワンの中国ペアに勝ったこと。大会前、私たちもメダルを期待しましたが、バドミントンをよく知っている人ほど、中国に勝つむずかしさは身にしみてわかっています。事実、「10回やったら1回勝てるかどうか」と本人たちもいっていました。

 その、10回に1回できるかどうかのプレーを、オリンピックという大舞台、しかも中国のホームで成し遂げたのがスエマエでした。東京の知人からの電話では、金星の翌日は一般紙の一面に扱われたとか。スエマエの認知度がイッキにアップしたわけです。「オリンピックは、楽しすぎます!」と前田がいったのは、メダルは逃しても、最高のパフォーマンスができたという満足感でしょうねぇ。 北京ではほかにも、舛田/大束(話はそれますがこのブログ、選手もけっこう見てくれているようで、7月25日付に登場した大束選手からも「見ましたよ」とお礼を言われました)組がベスト8に入るなど、日本はチームとしても最高だったと思います。

 気になるのはオグシオの去就で、ことに潮田は、帰国会見で「いまは今後のことは考えられない」。競技者の立場として、わかるんですよね。いまは、4年間というマラソンレースを走り終わったばかりで、まだ呼吸も荒い状態です。考えられない、というのはホンネでしょう。周囲も、しばらくはそっとしてあげてほしいんですが……そうもいかないのが人気者のつらさかなぁ。

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日本バドミントン界の歴史が変わる!

2008年08月15日

末綱・前田ペア

 北京からニイハオ! 末綱聡子/前田美順ペアがやってくれました! 準々決勝で、世界ランキング1位・アテネ五輪金メダルの楊維/張潔●(雨の下に分)ペアに勝利! 準決勝では韓国ペアに敗れましたが、今日(15日)の夜には、日本バドミントン界初めてのメダルのかかった3位決定戦があります。

 スエマエはずっと、オグシオや赤尾亜希/松田友美に続く三番手でした。06年、日本で行われたユーバー杯でも、団体戦のメンバーには入りながら大事なところでは出番なし。「出たいですぅ」と、東京体育館の1万人の観衆を前に、私に訴えたものですが「それなら、もっと練習しなきゃ」。陣内、冷たく突き放しました。それ以来、相当練習したんでしょう。赤尾/松田を抜いてオリンピックレースに勝ち残ったんです。

 北京での本気度もすごかった。一生に一度あるかないかの開会式にも出ず、バドミントン会場の視察にいって風の具合などを入念に確かめていたとか。準々決勝ではとくにレシーブがさえ、ファイナルゲームなどはどちらが世界ランク1位かわからないようなプレーぶりでした。日本勢はほかにも、舛田圭太/大束忠司がベスト8入りし、廣瀬栄理子や佐藤翔治もいい試合をしてくれました。アテネでは、全員がかりで1勝しかできなかったことを思えば、日本チームとしてはベストな結果です。さらに今日、スエマエがメダルをとってくれればいうことなし。みなさん、ぜひ応援してくださいね!

Photo:杉本哲大/アフロスポーツ

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さあ、開幕!ワクワクドキドキの開会式

2008年08月08日

 あ~、ワクワクします。今日はオリンピックの開会式!92年、バルセロナのときを思い出しますねぇ。入場行進では、日本はアルファベット順で真ん中くらいで、順番を待つのに1時間半以上。だけど初めての経験ですから、あちこちを見回したり、退屈はしませんでした。横一列に8人ずつ、だいたいの身長順に並ぶので、先頭はバレーの選手。私は前から5、6列目で、バドミントン勢と固まっていましたね。なかには、私はテレビに映りたいから列の端っこがいい、などという選手もいて、整列にも性格が出るものです。

 行儀よく、きちんと行進しなくてはいけない、という頭があって、写真撮影なんてできないだろう、と私は自重していたんですが、行進中に先陣を切ってシャッターを押したのがなんと田村(現姓・谷)亮子ちゃんでした。するとみんな、あれだけの国民的人気者が撮っているんだから、とばかりに次々にカメラを取り出し、ぱしゃぱしゃ撮りまくります。私はカメラを持っていませんから、周りの人に頼んで撮ってもらうしかありませんでした。う~ん、惜しいことをしたなぁ。

 今回気の毒なのは、佐藤翔治と廣瀬栄理子です。開会式は立ちっぱなしの長~いイベントで、9日から試合のあるシングルス勢は、コンディションを考慮して出席を見合わせるとか。記念すべき式典なのに……残念ですが、ここはひとつ、試合に集中しましょう。

 陣内も明日から、北京へ行ってきます。次回は、現地のホット情報をお届けしますね!

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がんばれ、九州勢!

2008年08月01日

 オグシオが負けて話題になった全日本実業団が行われたのは、熊本の八代。そう!私の故郷です。八代をはじめ熊本県でバドミントンが盛んなのは1965年、インターハイが八代で開かれたのがきっかけだったのかも。そういえば富山県高岡市も、国体の競技会場になってから人気が出て、いまは舛田 / 大束らが所属するトナミ運輸が本拠を置いています。

 八代は指導者も多く、子どもたちがバドミントンを始める環境が整っていましたね。私が小学生のときにはほとんどの小学校にバドミントン部があり、ほかに社会体育のクラブもありました。ふつう、実業団大会ってお客さんはさほど入らないんです。それが八代では、猛暑にもかかわらず連日満員だったとか。やはり、愛好者が多いんですね。

 それにしても九州は強い!今回オリンピックに行く10人のうち池田、潮田(福岡)、末綱(大分) / 前田(鹿児島)、大束(長崎)……な、なんと半分の5人が九州出身です。そういえば私の熊本中央高校時代の恩師・工藤勇参先生は、他県から練習に来るチームも、まったく拒みませんでした。のちにライバルになるかもしれないのに。そういう一体感も、九州がバドミントン王国になった理由のひとつでしょうね。

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暑さ対策で沖縄合宿。ああ、それなのに……

2008年07月18日

 私が出場したバルセロナ五輪は16年前。正式種目になって初めての大会ですから、いろんなドタバタもありました。いまと同じように、世界ランキングの順位によって出場が決まるのですが、ポイント制などが確立していず、さまざまな情報が飛び交います。獲得ポイントが2カ月で消えるとか……そのためには出場できる大会はとりあえず出ておこうと、無理を重ねて世界を転戦しました。真偽のほどは別にして、とにかく、だれも確かな情報を持っていないんです。

 笑ったのが、7月の終わりに沖縄でキャンプをしたこと。とにかくバルセロナは暑いらしい、その対策には気温も湿度も高い沖縄で慣れておかなくては、というわけです。したたる汗で床が滑るような体育館でやりましたよ、五輪直前のハードな練習を。ところが……いざバルセロナに行ったら、体育館はがんがんにエアコンが効いて涼しいじゃないですかっ!!!なんだったの、あのつらいつらい練習は……それだけ、情報不足だったんです。いまなら実際に現地に足を運び、会場を下見し、各国とも4年に一度の勝負にかけているでしょう。いま思い出しても笑い話ですね。

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キュートな日本代表ユニフォーム

2008年07月04日

小椋・潮田ペア

 6月22日、オリンピック代表選手の記者会見で、代表ユニフォームのお披露目が行われました。女子は、五輪史上初めてのワンピース。胸元に桜をあしらったりして、なかなかかわいいですね。私の現役時代は、もっぱらシャツと短パン。いまのウエアはストレッチ素材のうえ、軽量化、カッティングなど動きやすい工夫がしてあります。さらに今回のモデルは、衣服内の温度を3度低く保つ素材を採用していて、笑ったのは舛田圭太選手です。

「太っている僕にとってはありがたい」。そのあと、陣内さんがいたからヨネックスに気を遣ったんですよ……と耳打ちしてくれました。さすがベテラン、会見でも落ち着いたプレーぶりです。

 会場にはこの日も、100人を超す報道陣が集まりました。バドミントンが注目されるのはうれしいんですが、ただ、カメラの放列が狙うのはもっぱら、ヒザ上何センチというオグシオの脚線ばかりで、それも露骨に下からあおってみたりと、ちょっとお下劣。興味本位ではなく、競技そのものをもっととりあげてほしいですね。第一、いつもオグシオばかりでは、会見に出席したほかの選手にも失礼でしょう。いまは報じる側にいる陣内ですが、マスコミの今回の傍若無人ぶりには複雑な思いでした。

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イケメン・ショウジを見逃すな

2008年06月20日

佐藤翔治

5月のユーバー杯では、小椋久美子選手の欠場や、オリンピックレースの疲労もあり、ベスト8入りを逃すという残念な結果に終わりました。その分、というわけではないですが、男子ががんばりましたね。トマス杯で、3大会連続のベスト8進出は、パチパチパチ!です。なかでもアッといわせてくれたのは佐藤翔治選手でした。  

ショウジのおもしろいところは、ふつうは勝てないだろう……という選手に勝ってしまうんです。06年のトマス杯で、アテネ五輪金メダルのタウフィック・ヒダヤットに勝ったのもそうですし、今回は世界ランク10位、デンマークの第一人者であるピーター・ゲードから金星を挙げました。体は大きくないし、パワーもないんですが、とにかく読みがすばらしく、読みがいいから動きが速く、そのうちに相手が「あれっ?」といらだってくる。そうなったらもうショウジのペースで、ホントにおもしろい選手ですね。

「団体戦に強いよね。いつも団体戦のつもりでやったらどう?」

「そうなんすよ、みんなにそういわれるんですが、なんでだろうなあ」

と笑っていましたが、この不思議な強さがオリンピック本番で発揮されたら、期待できますよ。

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復帰したオグッチは元気です!

2008年06月13日

小椋・潮田ペア

ファンの方が気になるのは、オグッチこと小椋久美子選手の状態でしょうね。高校時代からクセになっている腰痛がぶり返し、ユーバー杯を欠場しましたから。でも、記者会見のときの表情を見ると元気そうで、心配はないようです。オグッチはわかりやすい性格をしていて、不安があると顔に出るんですよ。口数も少なくなる。それが、

「ナショナルチームを離れている間は、午前と午後にみっちりトレーニングをして、少しずつ羽根を打つ時間も増やしています。自分を待っている人がいてくれるので、腰を治してコートに戻ることだけを考えていました」

と口調もしっかり。これに潮田選手が「待つことには慣れていますから」と切り返すなど、コンビネーションもばっちりでした。

6月に入ってペアでの練習を再開した2人。1カ月間いっしょに練習ができなかったわけですが、プレーヤーの立場からすればまったく問題ないんですよ。それぞれが20年近くもバドミントンをやっていますし、ペアを組んで8年目。しばらく乗っていなくても自転車に乗れるように、感覚は、すぐに戻るんです。また潮田選手なんかは、別のパートナーと組んで試合をしただけに、よけいにオグッチとの相性のよさが再認識できたと思いますね。

小椋選手にとっても、じっくりトレーニングできたことはむしろプラス。シンガポールオープンは出場を見合わせるようですが、スーパーシリーズのインドネシアOPには出場する見込みで、そこで手応えを確かめていくことでしょう。

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今年も!ヨネックスオープンジャパン

2008年06月06日

小椋・潮田ペア

9月に開催されるヨネックスオープンジャパン2008の記者会見に行ってきました。つめかけた報道陣は、腰痛でユーバー杯を欠場した小椋久美子選手が出席したこともあって、なんと100人超!オグシオは「この大会は思い入れの強い大会ですが、2年連続ベスト16止まりなので今年は上位を目ざしたい」と抱負を語っていました。

陣内もこの大会には思い出があって、まだジャパンカップといっていた1980年に16歳で出場したんですよ。これが実質的な国際舞台のデビューでした。そしてなんと、当時の世界チャンピオンだったベラワティという選手に勝ってしまった……「大金星」なんて新聞に報道されて、先輩の徳田敦子さんも「陣内、よくやった!」と大喜びです。実は、私の次の対戦相手が徳田さんだったんです。結果は……スコーンと負けました(笑)。  

ともかくヨネックスオープンジャパンは、年間12試合しかないスーパーシリーズのひとつ。日本のファンの方が、世界トップのプレーを目の前で見るビッグチャンスです。しかも今年はオリンピック・イヤーで、メダリストが多数出場してくることが確実ですから、ね、いまから楽しみでしょう?

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「メダルもある」とイケメン・信太郎

2008年05月23日

池田・坂本ペア

男子は坂本修一/池田信太郎、舛田圭太/大束忠司の2ペア、そしてシングルは佐藤翔治が北京に挑みます。

サカイケは去年の世界選手権銅メダル以後、ちょっと停滞しました。スーパーシリーズで6大会すべて2回戦止まり。上位入賞が度重なり、警戒され研究されたこともあるでしょう。しかし、3月の全英オープンでは、日本勢21年ぶりのベスト4と、見事に復活!

「北京でのメダルもあるんじゃないか、と思えるようになりました」とイケメン・信太郎はにくいセリフを残しました。とにかく、スピーディーなラリーが見ものです。

それぞれ3度目、2度目のオリンピックという経験豊富な舛田/大束。以前は舛田の攻撃力が目立ちましたが、いまは鉄壁のレシーブ力を誇るベテランのプレーになってきました。もっと若いプレーをしてもいいと思いますが、調子の波がほとんどないのはさすが。日本勢の精神的な支柱となるでしょう。

ショウジはなんといっても、スピードが持ち味です。06年のト杯、アテネ五輪金のタウフィックから大金星。コートがあれほど狭く見えた選手は、久しぶりです。ただ気になるのは、最近ちょっと粘りがないんですよ。踏ん張りがきかず、前に出たときにやや腰高に見えます。ヒザかどこかが痛いのでは?と陣内は見ているのですが、北京まではまだ時間があります。しっかり治して本番へGO!

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末綱/前田は、仲のいい姉妹みたい?

2008年05月16日

女子ダブルスのもう一組は末綱聡子/前田美順。前回のユ杯では、代表に選ばれなからなかなか出番が回ってこず、「出たい、出たい」といっていたものです。「それなら、出られるようにもっと練習しないとね」と励ましたんですが、赤尾亜紀/松田友美を抜き去っての代表はよほど練習を積んだんでしょう。

決してハデではないんですが、勝ちたいという気持が前面に出る泥臭いプレーが持ち味。ネット前が抜群にうまい末綱と、乗ったら爆発力のある前田。どちらも九州出身で、仲のいい姉妹のようなペアですね。前田は熊本中央高校出身。そう、私のかわいい後輩です。

女子シングルスで初出場の廣瀬栄理子は、中国選手も警戒する選手です。小柄ながら足腰が強く、かわすようなタマにもしっかり追いつくんです。しかも、相手のスピードを計算しながら、省エネで動く。決まるはずのコースが決まらないと、もっと厳しいコースを狙うでしょう。すると、ミスをしやすくなる。だから、中国選手が廣瀬をいやがるんです。爆発力はありませんが、ずっと同じペースでプレーできるのが廣瀬の強み。あの体であのスタミナ、相当努力していると思いますね。

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大人になったオグシオ

2008年05月09日

小椋・潮田ペア

4月一杯でオリンピックレースは終わり、日本勢は合計10人が代表の座を勝ち取りました。オメデトウ!まずはなんといってもオグシオ、小椋久美子/潮田玲子ペアです。小椋の攻撃力、潮田の前衛力はもちろんですが、この2人がすごいのは、どちらかの調子が悪くても、パートナーがしっかりとガマンして、支えること。ダブルスって、2人とも絶好調ということはそうそうないんですね。そこで調子のいいほうまで引きずられることが多いんですが、オグシオはしっかりとガマンできる。そうしているうちに、悪かったほうもエンジンがかかってきて、イッキにペースをつかむんです。

ガマンできるのは、パートナーを絶対的に信頼しているからだと思います。たとえば片方がイージーミスをしても、視線はネットのむこうの相手をとらえている。なんでミスするの?という表情や仕草は、一切ないんです。生まれ変わってもペアを組みたい、という2人ならではの絆ですね。

2人を見ていると、大人のペアになってきたなぁ、と感じます。それが、強さの秘密。オリンピックでも、2人の笑顔が見たいものです。

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ト杯・ユ杯はバドミントンの“W杯”

2008年05月02日

陣内貴美子

北京オリンピックの出場者が決定しましたが、オリンピック前にも、目が離せないビッグイベントがあります。5月11日からインドネシアで行われる、トマス杯/ユーバー杯(男女の国別団体戦・いずれも出場は12カ国)です。2年前の日本開催は、記憶にあるんじゃないですか。日本は男女とも、2月の予選を勝ち抜き、出場を決めました。本大会は、予選リーグで決勝トーナメントのシードを決める方式。注目は、女子ですね。前回、よもやの準々決勝敗退を喫した相手のオランダ、また地元で大きな後押しを得るインドネシアと同じZグループ。ただ順当なら、1位で突破するでしょう。

山場は準々決勝。X組2位との対戦は香港になりそうですが、戦略上韓国が2位通過してくるかも。いずれにしても強敵で、タフな戦いになるはずです。しかしここを抜ければ、次はおそらくマレーシア。予選では勝っていますし、となると81年優勝(ちなみに、陣内はこのときのメンバーです!)以来の決勝進出も見えてくるじゃないですか!

男子はデンマーク、ニュージーランドと同じグループ。デンマークが強いですが、ダブルスを2つ取れば、1位通過もまんざら不可能じゃありません。かりに2位通過でも、決勝トーナメント1回戦はタイとの対戦になりそう。これも、予選で勝っている相手ですから、準々決勝進出の公算は大です。

各国が威信と名誉を賭けて争う団体戦。スーパースターもずらりで、日本チームもオリンピック代表がそろいました。北京の前哨戦としても、目の離せない大会になりそうですね!

(写真キャプション)ト杯・ユ杯の組み合わせを熱心に検討する陣内です

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知っていますか?バドミントンのルーツ

2008年04月25日

重さわずか5グラムほどのシャトルを打ち、スマッシュの最高初速はなんと350キロ!このスピード感が、バドミントンの魅力のひとつですね。バドミントンの起源にはいろいろな説がありますが、1820年ころからインドのプーナという地方で行われていた遊び、というのが有力です。イギリスの植民地だったインドから帰国した兵士が、この遊びを紹介しようとしました。その場所が、グロスターシアのバドミントン荘という邸宅だったため、この名がついたというのです。1870年代のことでした。もうひとつは、イギリスのバドミントンという村で、貴族がやっていた遊びという説。だから、品格を重んじるゲームになったということです。

いずれにしても19世紀終盤にはルールが統一され、1899年には第1回の全英選手権が行われています。日本では、戦前からクラブチームで行われていたようです。日本バドミントン協会の設立は1946年。60年代~80年代にかけて、女子の国別対抗戦であるユーバー杯に5回優勝(そのうち1回は、陣内もメンバーです!)し、一般にも普及するようになりました。そしていまは、オグシオ効果もあり、見るスポーツとしても人気が高まっています。

それにしても……インドからイギリスへ、この遊びを紹介した人に感謝ですよね。それがなければ、私たちはいま、バドミントンを楽しめなかったかもしれないんですから。

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オグシオ、地元で優勝!

2008年04月11日

小椋・潮田ペア

4月6日に終了した大阪インターナショナルチャレンジという大会で、小椋久美子/潮田玲子ペアが見事優勝しました。昨年のヨネックスオープンジャパンで敗れた韓国ペアに決勝で勝ち、国際大会では3年ぶりの優勝です。

すでにオリンピック出場を確定している2人ですから、コンディション維持のためには無理して出場することもなかったんです。事実、潮田選手などはあちこちに痛みがあったらしい。ただ、大会が行われたのは守口中央体育館で、彼女たちの所属する三洋電機の本社も守口市にあります。そう、地元も地元!そういう大会でファンや、応援してくれる人のために、と懸命なプレーを見せ、優勝するのですからパチパチパチ!ですね。

残念ながら私は取材に行けなかったのですが、地元ということもあり、体育館には大勢の観客が詰めかけたそうです。報道陣の数も相変わらずで、多くのテレビカメラがオグシオを追いかけたんだろうなぁ。そういえば私が現役のころ、メディアはバドミントンの取材に慣れていなくて、人が練習しているコートを平気で横切ったりもしたものですが、いまはさすがにマナーが守られ、さほどの混乱もなかったようです。これもオグシオ効果?

また海外では、インドオープンで廣瀬栄理子選手、末綱聡子/前田美順ペアが好結果を残し、五輪出場をほぼ当確にしました。本当にオメデトウ!

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こんにちは!

2008年04月04日

小椋・潮田ペア

こんにちは、陣内です! 

いやあ、決まりました。

3月15日、小椋久美子と潮田玲子の美人ペア・オグシオの、北京五輪出場が確定したんです。出場権争いは去年5月に始まりましたが、オグシオは昨年の世界選手権銅メダルなどの実績があるため、五輪レース終了の1カ月以上前に出場が決まったんですね。私は92年のバルセロナ五輪に出ていますが、オリンピックなんて意識しようもありませんでした。なにしろ、正式種目に採用されたのがその大会なんです。ところが彼女たちは、オリンピックを目標にずっと努力してきて、しかも、メディアの熱い視線を浴びながら実現したんですから、お見事です。彼女たちには以前、ひとつだけアドバイスしました。

「騒がれるのは宿命だね。でも重圧を乗り越えなくちゃ」。

16歳でナショナルチーム入りしたり、92年の五輪のときなど、私も自分だけが注目されるのがすごくイヤだった。オグシオの注目度は、当時の私どころじゃありません。ときには、うんざりすることもあるはずです。

でも彼女たちがエライのは、いつも笑顔で、しっかり受け答えすること。私が担当するニュースのスポーツコーナーでも、バドミントンを扱う機会が増え、鼻高々なんですよ。だってオグシオ以前は、バドのニュースなんてせいぜい試合結果くらいでしたから。とにかく、オグシオ効果はすごい。流行語大賞の候補になるなんて一昔前のバドミントンでは考えられないことですよ。そんなわけでこのコラムでは、バドミントンに限らず取材した選手のこぼれ話、また私の日常や交友関係についてもふれていきたいと思います。よろしくおつき合いください!

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