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ラグビー愛好日記


January 7, 2017 8:22 PM /

東福岡、三冠達成

1月7日、東大阪市の花園ラグビー場は清々しい空気に包まれていた。第1試合では、第9回U18合同チーム東西対抗戦が行われ、東軍が31-10の勝利。それぞれの高校では少人数で単独チームが作れない中で、ラグビーを愛し、奮闘する選手達に大きな声援が送られていた。そして、午後2時5分、全国高校大会の決勝戦が始まった。今季の三冠を狙う東福岡と、連覇を狙う東海大仰星の戦いは、予想以上の好試合になった。

準々決勝(対京都成章)、準決勝(対御所実業)では、LO箸本龍雅、NO8福井翔大を軸に力攻めが目立った東福岡だが、この試合では本来の姿を取り戻し、グラウンドを横幅いっぱいに使いながら各選手が伸び伸びとボールを運んだ。対する東海第仰星も反応のいいディフェンスで対抗し、攻めては素早いテンポでボールを動かし前進した。前半19分、東福岡はCTB森勇登が自陣から個人技で抜け出して先制トライをあげる。前半終了間際には東海大仰星が攻め込まれ、何度もゴールラインに迫られたが鉄壁のディフェンスでしのいだ。このディフェンスに代表されるように、東福岡は大きなゲインを許しても全員で素早く戻ってディフェンスラインを構築。ボールを奪うか、次に備えるかの判断も良く、失点を最小限に食い止めた。これが最大の勝因だった気がする。

後半2分、東福岡はWTB焼山功雅が中央トライし、14-0とリードを広げる。しかし、東海大仰星もあきらめない。攻撃のテンポをさらに上げてボールをつなぎ、6分、WTB宮崎佑基がトライ。難しいゴールをCTB松本大吾が決めて、14-7。10分にはFWの波状攻撃からFL山村幹太がトライして同点に追いつく。取られたら取り返す。両校の凄まじい攻防に花園ラグビー場は興奮のるつぼと化す。続いて13分、東福岡は東海大仰星の猛攻をしのいでミスを誘い、自陣22mライン内から展開。WTB焼山が左タッチライン際を走ってハーフウェイライン付近まで進み、タックルされながら内側へパス。これをCTB堀川優がキャッチしてインゴール中央へトライ。16分にも堀川がトライして、再び、28-14の2トライ、2ゴール差に突き放した。さすがに勝負あったかと思われたが、東海大仰星はここから驚異的な粘りを見せ、25分、再三力強い突進を披露していたPR谷口祐一郎がトライし、28-21と迫る。その後も攻め込んだが、東福岡のディフェンスがしのぎ切り、ノーサイドとなった。

両軍ともにペナルティーは前後半ひとつずつ。トライ後のゴールも一本も外さず、クリーンで集中力の高い好試合だった。レフリーの加藤真也さんも、まるでレフリーが存在しないかのように必要な笛だけを吹き、両チームのプレーを見守った。涙はなく勝ったことが信じられないかのような箸本龍雅、顔をくしゃくしゃにして懸命に涙をこらえる山田生真、両キャプテンの表情が力を出し切った戦いであったことを表していた。

僕はJSPORTSで1998年度の決勝戦からずっと解説をさせてもらっているが、歴史に残る質の高い決勝戦だったと思う。試合後のハイライト映像で、今大会が開会式から振り返られたのだが、選手宣誓をした日川高校の中澤キャプテンがこんな言葉で宣誓を締めくくっていた。「最後まであきらめず一心不乱に戦い抜くことを誓います」。その言葉が決勝戦に重なった。東福岡は京都成章、御所実業にリードされながら逆転し、「あきらめない」がキーワードになっていた。対する東海大仰星の横断幕には「一心不乱」とある。それがチームのスローガンなのだ。決勝戦の激闘を暗示するような宣誓だったわけだ。

試合後、報道陣に囲まれた箸本龍雅キャプテンは「涙は出ませんでした。(福岡に)帰って、明日くらいに優勝したのだと実感できるのかもしれません」と冷静に話した。「一人一人がチームを引っ張ってくれて、みんながキャプテンみたいでした。感謝しています」。

選手達が報道陣の囲み取材を受ける横で、藤田雄一郎監督のもとに湯浅大智監督が歩み寄った。笑顔でがっちり握手を交わし、湯浅監督は「ただ、悔しいです」と一言。笑顔を返した藤田監督は「また、あとで」とテレビのインタビューに向かった。尊敬しあう指導者同士のさわやかな交錯だった。きょうは本当にいいものを見させてもらった。両チームの選手、指導者、そして両チームを支えた関係者の皆さんに感謝したい。

■全国高校大会決勝結果
東福岡○28-21●東海大仰星(前半7-0)


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プロフィール

プロフィール写真【村上晃一】
京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。1986年度西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。ラグビーマガジン、ナンバー(文藝春秋)などにラグビーについて寄稿。J SPORTSのラグビー解説も98年より継続中。1999年から2015年の5回のラグビーワールドカップで現地よりコメンテーターを務めた。著書に「ラグビー愛好日記トークライブ集」(ベースボール・マガジン社)3巻、「仲間を信じて」(岩波ジュニア新書)、「空飛ぶウイング」(洋泉社)などがある。

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