■ ルール改定
ワールドカップを来年に控えているため、2010年度はルール改正自体に大きなものはない。
これまでのルールの中で、あいまいになっていた部分を、より厳格に見ていこうと強調された点がいくつかある。簡単に説明したい。
1.スクラムのレフリーコール
四段階の声をかけるのは昨季まで通りだが、これを一つ一つ確認しながらゆっくり声を出すことになる。「クラウチ(かがむ)、タッチ(触れる)、ポーズ(静止する)、エンゲージ(組む)」。クラウチで姿勢を作り、相手とタッチして距離を適性にし、いったん静止して組みあう。この動作を確実に行って行こうというもの。安全性重視。
2.ラインアウト、キックオフ時のオブストラクション
ボールをキャッチする選手が着地して相手に当たる時に、周囲でサポートしている選手がタックラーとの間に入って邪魔をしないように厳しく笛が吹かれる。昨年までとルールは変わっていないが、ルールの公平性を保つために強調された。
3.キックオフサイド
キックをした選手の前にいる選手はオフサイドでプレーできない。これは今まで通りだが、前にいる選手がオンサイドになる前に走り出す動きに厳しく笛が吹かれる。前にいる選手は静止し、キッカーか、キッカーの後ろから走ってきた選手に追い越されてから前に動く。また、ボールの落下地点から10m以内にいる選手はそこから退かなくてはいけない。オフサイドの選手が相手の邪魔にならないようにするため。攻めるスペースは広がることになる。
4.タックル
今回、もっとも注目されるポイントだ。ルール上、タックル地点でタックルに関わってる選手は、いったん相手選手を放さなくてはならない。しかし、これまではタックルしてすぐに立ち上がればボールに絡み続けても反則を取られなかった。ルール上、タックルされた選手はボールを放す義務があり、これが正確にできるようにルールの公平性を保つ目的。二人がかりでタックルをアシストしている選手にもこれは適用される。ダウンボールしたり、パスする時間が与えられることで攻撃側はボールを継続確保しやすくなり、攻撃的なゲームが促進されると期待されている。
![]()
●試験的実施ルール(ELV)説明
2008年8月1日から国際的にすべてのレベルで試験的に実施されるルール(ELV=Experimental Law Variations)が導入され、世界各地で実施された結果、2009年5月13日に正式に採用される項目が決定した。その10項目は右記の通り。
★観戦に役立つ! 試験的実施ルールのキーポイント
>>キーポイン詳細へ
★詳細な説明は日本ラグビーフットボール協会のサイトをご覧下さい
>>日本ラグビーフットボール協会HPへ
試験的実施ルール(ELV) 10項目
| 内容 | |
|---|---|
| 1 | アシスタントレフリーは、レフリーの要求に応じてレフリーを補佐することができる。 |
| 2 | 自陣の22m区域内にボールを戻し、そのボールをキックして直接タッチになった場合、地域獲得は認められない。 |
| 3 | クイックスローインはゴールラインに平行か、自陣ゴールラインの方向に向かって投げ入れることができる。 |
| 4 | ラインアウトにおけるレシーバーは、ラインアウトから2メートル離れなければならない。 |
| 5 | ボールをスローインするプレーヤーの相手側プレーヤーは、5メートルラインとタッチラインの間に位置し、5メートルラインからは2メートル離れなくてはならない。 |
| 6 | ラインアウトのプレーヤーは、ボールがスローインされる前にジャンパーに対してプレグリップすることができる。 |
| 7 | ラインアウトプレーヤーのリフティングを認める。 |
| 8 | オフサイドラインをスクラムの最後尾の足から5メートル後方に設定する。 |
| 9 | スクラムハーフのオフサイドラインを特定する。 |
| 10 | コーナーポストは、ボールがポストに触れながらグランディングされた時を除き、タッチインゴールの対象とはみなされない。 |
■ ルール解説

得点方法
| 種類 | 得点 | 得点方法 |
|---|---|---|
| トライ | 5点 | 相手陣のインゴールと呼ばれるエリアにボールを持ち込んで地面につける。ゴールラインにつけてもトライになる。 |
| コンバージョンゴール | 2点 | トライをした側に与えられるゴールキックのことで、トライした地点の延長線上から狙う。H型のゴールポストとクロスバーの上の間を越えると2点。 |
| PG/ペナルティゴール | 3点 | 重い反則があった場合、相手側にはPKが与えられる。ここから狙うゴールキックをPGと言う。成功すれば3点。 |
| DG/ドロップゴール | 3点 | プレーが継続している中で、ボールをワンバウンドさせてゴールを狙うキックのこと。FK(フリーキック)からの攻撃中には狙えない。 |
| [an error occurred while processing this directive] |
試合の進行
モール

ボールを持った選手を中心に両チーム1人以上の選手が立ったまま身体を密着させて、ボールを奪い合うプレー。モールの最少人数は3人。防御側は原則として押し返さなければならない。
ラック

(c)GettyImages/AFLO FOTO AGENCY
地面の上にあるボールを両チーム1人以上の選手が立った状態で身体を密着させてボールを奪い合うプレー。一対一でもラックはできる。原則的にラックの中では手は使えない。
ラインアウト

ボールがタッチラインの外に出た地点から、5メートル離れて両チーム1列に並んだ間にボールを投げ入れるプレー。
スクラム

ノックオンやスローフォワードなど軽い反則時や、どちらのボールか分からない場合に再開するセットプレー。基本は、8人同士で組む。
![]()
反則
- イエローカードとシンビン
- 故意の反則で攻撃の継続を妨げたり、危険なプレーなど重い反則があった場合、レフリーはイエローカードで警告を与える。10分間の一時退場処分となる。2枚で退場処分となる。重大な反則はレッドカードを示し、その場合は即退場になる。
- オーバーザトップ
- ラックなどで相手に出るはずのボールに飛び込み、攻撃を寸断する反則。
- オフサイド
- 一般のプレーでは、プレーヤーがボールを持つか、プレーしたときに、そのプレーヤーの前にいる味方のプレーヤーはオフサイドになる。オフサイドのプレーヤーはプレーできない。
- オブストラクション
- タックルしようとする相手をブロックしたり、ボールを持っていない相手の邪魔をするような動きをする反則。
- コラプシング
- スクラムやモールを故意に崩す反則。
- スローフォワード
- 自分より前にボールを投げる反則。
- ノックオン
- ボールがプレーヤーの手、腕に当たって前に落とす反則。
- ノット・ストレート
- スクラムやラインアウトはボールを入れる時に、互いの真ん中に入れるのが原則。真っ直ぐボールを投げ入れないと反則になる。
- ノット・リリース・ザ・ボール
- タックルされた選手はすみやかに、パスするか地面に置くなど、ボールを放さなければならない。放さないと科せられる反則。
- ノット・ロール・アウェイ
- タックルした選手はすみやかにボール保持者を放して退かなければいけないが、いつまでも相手を抱え込んでいるととられる反則。
その他の情報
![]()
本サイトで使用している文章・画像等の無断での複製・転載を禁止します。
Copyright(C)2005 J SPORTS Broadcasting Corporation All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission.