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12月17日

【Aoki's Eye】ヘッドコーチの解任続出!開幕から2か月で6人

開幕から2か月を経過していないが、12月15日にキングスがシーズン途中での指揮官交代を決めた6チーム目となった。

「あまりにも(解任が)多すぎる。悲しい」

NBAとNCAAで頂点に立った唯一のコーチであるラリー・ブラウンは、シクサーズ時代にアシスタントだったモーリス・チークスが解任された際にこう語った。しかし、結果がすべてで、それがビジネスにも大きな影響をもたらすNBAでは、不振の責任をまず取らされるのがヘッドコーチ。これまでの解任劇を検証すると、3パターンに分けることができる。

(1)開幕前の期待と裏腹の成績:ウィザーズ、ラプターズ、シクサーズ

ウィザーズはここ2シーズン、ギルバート・アリーナスが長期欠場を強いられながらも、プレイオフ進出を果たしてきた。アリーナス不在でも、メンバー構成がほぼ同じながらも、ウィザーズは開幕から1勝10敗という不振。フロントオフィスが限界を感じたことで、エディー・ジョーダンは職を失った。

ラプターズはこのオフ、2年連続のプレイオフ1回戦敗退の壁を打破すべく、ジャメーン・オニールを獲得。クリス・ボッシュの負荷を軽減し、インサイドがより強力なチームを作ろうとした。しかし、チームは借金生活が続き、12月2日のナゲッツ戦で39点差の大敗を喫すると、ブライアン・コランジェロGMは2年前にコーチ・オブ・ジ・イヤーとなったサム・ミッチェルを解任する決断を下すしかなかった。

シクサーズもラプターズと状況が似ている。昨シーズン後半に予想外の快進撃を見せたことで、プレイオフに進出。オフにフリーエージェントでエルトン・ブランドを獲得したことで、フロントラインのオフェンス力がアップし、同じディビジョンにいる王者セルティックスを脅かす存在になるのでは?という期待も出ていた。しかし、シーズンはその目論見と逆方向に進んだことで、チーム再建に貢献したモーリス・チークスが指揮官であっても、エド・ステファンスキーGMは解任する以外に局面打開は図れないと感じた。

(2)プレイヤーが信用していない状態に陥る:サンダー

サンダーはソニックス時代の2シーズン前から、ケビン・デュラントを軸にチーム再建をスタート。若いチームということもあり、NBAでヘッドコーチ経験があることと、スパーズでいっしょに仕事をしていた縁で、サム・プレスティGMはP・J・カーリシモを指揮官にした。昨シーズンは経験を積ませるための1年と見られたが、今シーズンはそれが生かしての成長が見られないまま、開幕から13試合で12敗という低迷に陥った。

11月21日のホーネッツ戦では、地元ファンの前で25点差の大敗。この試合でのサンダーは、コーチの指示を聞いていないと思えるくらい、プレイヤーに覇気が感じられなかった。ひどい低迷でこのような事態になってしまうと、カーリシモの解任は仕方ないところ。アシスタントのスコット・ブルックスを暫定指揮官としたが、オフに新しいヘッドコーチを招聘するのは確実だ。

(3)フロントオフィスに問題:ウルブズ、キングス

ウルブズについては、先週のコラムで書いたとおり。キングスについては、リック・アデルマンとの縁を契約満了で切って以来、チームは下降を続ける。キングスの経営陣はエリック・マッセルマンを1年、レジー・セアスを2年目途中で解任。アデルマンがチームを去った後、プレイヤーが大きく変わった影響があるにしても、指揮官は人選を誤ったと言わざるをえない。

特にセアスについては、NCAAでヘッドコーチを務めたが、NBAだとアシスタントコーチの経験さえなかった。ヘッドコーチの仕事を準備ができていない人材を雇ったことが、解任によって失敗だったことを証明されたのである。

ジェリー・スローンは先週、ジャズの指揮官として20周年を迎えた。しかし、彼のような指揮官は、なかなか生まれないだろう。ヘッドコーチを5年務めることができれば、今のNBAでは長期政権と言っていい。

青木 崇 12月17日18:26

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者から98年秋にフリーのバスケットボールライターとなり、ミシガン州デトロイトを拠点に取材を続ける。 最近のお気に入りプレイヤーは、昨年のヨーロッパ選手権優勝と、世界選手権でアメリカを倒す原動力となったギリシャ代表のガード、 セオドロス・パパルーカス。NBAでは人間性のよさを理由に、ドウェイン・ウェイド、エルトン・ブランド、マイケル・レッド、チャウンシー・ビラップス、 パウ・ガソルがお気に入りのトップ5。

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