水野晃樹のセルティック移籍が実現しそうだ。ネックとなりそうだった労働許可証の申請が認められ、話がスムーズに進んだと言う。
英国の労働許可証の申請には厳しい制限が設けられている。FIFAランキング75位以上の国の選手で、過去2年間の国際Aマッチの75%以上に出場していることが条件。だからプレミアはいい選手が集まり、レベルの高い世界有数のリーグとされていると考えるのはちょっと間違いなのかもしれない。英国のクラブのなかには、獲得を希望する選手の労働許可証の取得に強いクラブと弱いクラブがある。
これは、極言すれば、いい弁護士をきちんと高額で雇い入れ、あの手この手を使って選手を獲得しようとしているか、が大きくモノを言う。イングランドで言えば4強、つまりマンU、アーセナル、チェルシー、リバプールは、どんな手段を使ってでも選手に労働許可証を発給“させる”。そのほかミドルスブラ、ウェストハム、ポーツマスなどもうまいこと労働許可証を得ている。
水野にも適用された“Exceptional Talent(将来有望で才能あふれるアスリート)”というわかりやすいものから、まずはベルギーやオランダなど比較的短期でEU居住権の得られる国のクラブに2年間修行を兼ねて入団させて、芽が出たら獲得する方法などいろいろある。
スコットランドという土地も有利に働いたのかもしれない。スコットランドは自治を認められており、紙幣すらイングランドと異なる。あくまで想像だが、英国内務省の業務を代行しているスコットランド側の担当者が快くセルティックの補強に「協力」することだってありうることなのだ。いきなりイングランドなら水野の労働許可証は下りなかったかもしれない。
ともあれ、スコットランド・プレミアというフィールドは水野にとって正解だ。全体のレベルはJリーグより落ちる。それでも海外組というステイタスは手に入る。活躍すれば、イングランドへの「南進」も夢ではない。
一番気になるのは、水野のポジションが中村俊輔とかぶっていることだ。ゴードン・ストラカン監督は右サイドに左利きのテクニシャンを配する布陣を好むが、水野の直線的なドリブルがスコットランドで通用するようなことがあれば……中村のポジションを移すのだろうか。チャンピオンズリーグのピッチに日本人が2人立っているなんて夢のような話が起こるのかもしれない。
谷岡 桂 01月11日13:49
谷岡 桂
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