SUPER GT

スーパーGT第4戦が終わり、日曜決勝日の帰りの途につき、眠気に誘われながら、子供の頃に見たマンガ映画(当時はアニメーションなどとは言いませんでした)を思い出したのです。確か東宝マンガ祭りの「孫悟空」。暴れん坊の孫悟空がお釈迦様と会い、生意気な言動を吐く。筋斗雲に乗って地の果てまで飛ぼうとしたが、果てだと思っていたところがお釈迦様の手のひらの内だったというシーンが蘇ってきたのです。

何が言いたいのかって。人間は大自然には勝てない。人間は自然の流れの中でもがいているということ…。先週の東北地方は大雨に見舞われ、特に秋田県で大変な被害が出ていました。お見舞い申し上げます。スーパーGTの会場、スポーツランドSUGO周辺は、被害は出ていませんでしたが、決勝日は不順な天候に翻弄されたのです。今や天気予報の精度はかなり高いし、菅生のサーキットの特徴からアクシデントの確立は高いことも分かっている。当然、セイフティカーが導入されることも予想がついた。しかし、しかしですよ、分かっていても御することはできない。各チームは、自分が有利に立つ戦略を常に考え、戦況を読んでレースを進めるのですが、どうしても思ってもいなかった展開に巻き込まれてしまう。高度な技術力によって仕立て上げられたマシンを最高のテクニックを有するドライバーが操って走らせる。しかし、自然の、天候だけはどうすることもできない。どんなに筋斗雲が凄い速さで飛ぼうが、孫悟空がどれほど優秀な使い手だろうが、お釈迦様の手のひらの中で足掻いていただけのことと同じ。日本最高峰のレーススリーズでも自然のスケールの中では、天候の変化の中で右往左往させられるだけ。

モータースポーツはやはり大自然を相手にしたスポーツであることを再確認した次第。メーカー間、チーム間、そしてドライバー同士の闘いはその次に来ることがらで、まずは、自然との闘いに勝たなくてはならない。

それにしても最終ラップに向けて再び雨が降り始めて路面を濡らすとは、全知全能の神は、少し悪戯が過ぎたようです。番組的には最高の盛り上げとエンディングではありましたが…。

これからは、「菅生には魔物が居る」というよりも「菅生の神は悪戯が好き」と言ってみてはどうでしょうかね。

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高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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