クルセイダーズvs.チーフス

スーパーラグビー2017は、接戦が相次いだ準々決勝を経て、ベスト4による準決勝を迎える。勝ち残ったのは、ニュージーランド(NZ)カンファレンスの1位クルセイダーズ、2位ハリケーンズ、3位チーフス、そして、アフリカ2カンファレンス1位、総合でも1位でレギュラーシーズンを駆け抜けた南アフリカのライオンズだ。両ゲームともに7月29日(土)に行われるが、本コラムは、最初に行われるクルセイダーズ対チーフスに注目したい。

クルセイダーズとチーフスが、プレーオフで戦うのは、2012年、2013年に続いて3度目。過去2回はチーフスが勝っているが、20−17、20−19と僅差だった。今季は13節で対戦し、クルセイダーズが31−24で勝っており、今季のパフォーマンスだけを見ると、クルセイダーズの安定感が際立つ。総トライ数79は総合3位で、チーフスの56トライを大きく引き離す。「キャリー」(ボールを持って走った数)の1983は1位、ボールを持って進んだ距離「メーター」は、8354mで2位、ディフェンス突破は401回で2位。チーフスの1791回、7703m、351回を上回っている。また、ホームのクライストチャーチで戦えることもクルセイダーズには大きなアドバンテージで、ホームで開催されたプレーオフでは不敗という記録もある。

先週の準々決勝でのクルセイダーズは、キックで確実に地域を獲得し、安定したセットプレーを軸に手堅く戦って、17−0という完封勝ち。PRジョー・ムーディー、HOコーディー・テイラー、PRオーウェン・フランクス、LOサム・ホワイトロック、NO8キアラン・リードなどオールブラックス経験者が並ぶFWは円熟している。一方で、BKはSOリッチー・モウンガ(23歳)、CTBジャック・グッドヒュー(22歳)、FBデイヴィッド・ハヴィリ(22歳)など活きの良い選手が並ぶ。これを、CTBライアン・クロッティー(28歳)、WTB/FBイズラエル・ダグ(29歳)というオールブラックスが引っ張る。

組織力ではクルセイダーズが上に見えるが、チーフスには組織ディフェンスを個人技で崩すことができるタレントがいる。FBダミアン・マッケンジーは、ボールキャリー223回で総合トップ。メーターも1565mで全選手中1位。タックルの届かないスペースを走る抜群のコース取り、圧倒的なスピードは見るものを魅了する。11トライをあげているWTBジェームズ・ロウも、メーターは1274mでマッケンジーに続いて2位。この2人がスペースのあるところでボールを持てば面白い。チーフスには東芝ブレイブルーパスでプレーを続けるNO8リーチ マイケル、FLリアム・メッサム、三菱重工相模原、サントリーでプレーしたSO/CTBスティーブン・ドナルドもおり、身近な感覚で楽しめそうだ。

チーフスは、準々決勝では南アフリカのストーマーズに苦しめられ、17−11という辛勝だった。クルセイダーズはボール保持時間の長いチームで、チーフスにとっては持ち前の我慢のディフェンスが勝利の鍵を握っている。そして、機を見てマッケンジー、ロウを走らせたい。緊迫感ある好試合になりそうだ。

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村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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