憑き物でも落ちたようなピッチングが続く。6月の前田健太(ドジャース)は5登板で防御率1.71と、昨年の4月(1.41)以来となる1点台をマークした。

2度の救援があったとはいえ、その投球を見れば春先とは違う姿であるのが一目瞭然だ。

先発した3試合では2勝1敗で、今季の勝率.667も16勝を挙げた昨季の.593を上回ってきた。奪三振率9.22とともに与四球率2.34も昨季より良く、K/BB(奪三振と与四球の比率)3.94は規定投球回に達していれば75投手中16位の数値だ。

ゴロ率37.8%はかなり低い水準だが、6月は被本塁打2本のみ(5月は1被弾)で、他に浴びた長打も二塁打1本だけと“フライボール・レボリューション”の波をうまく回避した。

前回、先発した6月27日のエンジェルス戦でもゴロアウトが9つを数えている。徐々にだが、確かに結果が残ることで自信も回復し始めているのではないだろうか。しっかりと腕が振れ、この日は積極的にストライクを奪っていた。

とはいえ、勢い任せでもない。5回まで両チームスコアレスの試合にあって、前田は持てる球種を組み合わせる繊細な投球を怠らなかった。

例えば、アンドレルトン・シモンズに対しては、第1打席に初球のカーブでサードゴロを打たせると、2打席目は外角へのスライダー2球でショートゴロに仕留めている。

そして、6回に4点の援護を受けた直後の7回の対戦では、渾身の4シームを3球連続で投げ込み、2ストライクと追い込んでから再びスライダーを2球続けて三振を奪った。

このようにしてエンジェルス打線に的を絞らせなかった前田は、3塁を踏ませない内容で6勝目をマーク。7イニングス以上を投げて無失点に抑えた試合はメジャーで初めてだった。

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