昨年の静岡自主トレ(通称:久本塾)の期間中に起こった“ある事件”を思い出した。それは『JIB』というカレー屋での出来事だ。

塾長の久本祐一氏(現中日打撃投手)が先導し、私や裏方スタッフを含む何人かのメンバーで、練習後に晩御飯を食べに行った日のこと。

事前に与えられていたのは「美味しいカレー屋がある」という情報のみだったが、静岡県民のほとんどが愛してやまないと噂の『さわやか』のハンバーグなど、自主トレ期間中のご飯は美味しいものばかり。

そして、今回は日本国民のほとんどが愛してやまないカレーだ。絶対にハズレなわけがない。

店に到着するやいなや、高級感が漂う外装に飲み込まれそうになった。私にはわかる。ここが良いお店だということは。メニューを開くと、そこには様々なトッピングが乗っかったカレーの数々が。

どれも美味しそうだったが、男は黙って肉を乗っけるもの。迷わずカツカレーを選択した。トレーニング終わりの胃袋は自然と大盛りを求めていた。「ナンも欲しいですね」なんて声は隣から聞こえてきた。

しかし、このとき気付くべきだった。久本塾長だけが普通盛りを注文していたことに。いくらアラフォーといえど、アスリート。「カレーは飲み物だ」なんて言っていてもおかしくないのに…。

さぁ、もうみなさんおわかりだろう。目の前に現れたのはメガ盛りカレー。なんかテレビ番組とかで見たことあるやつ。

昔、新宿かどこかでチェ・ホンマンにばったり出会ったことがあったが、そのときと似たリアクションをとっていたと思う。開いた口が塞がらないとはこのことを言うのだろう。だが、その開いた口にカレーを運び込まないといけないのだ。

たしかにカレーは美味しかった。後日改めて訪れたのも事実(もちろん頼んだのはご飯少なめ)。とはいえ、味わう余裕なんてなかった。「食事もトレーニング」なんて体育会系バリバリの言葉が頭をよぎった。苦しい戦いが始まったのだ。

前置きが長くなりすぎてしまったが、そう、その苦しみを共に乗り越えたのが、5月3日の中日戦でプロ初勝利を飾った4年目の中村祐太なのだ。共に乗り越えたというのはうそになる。

私は最後に力尽きて、ライスを残してしまった。そんな私を横目に、中村祐太は苦しみながらも完食したのだ。もちろん、勢いで頼んだナンも。

「今日までずっと苦しかった」。

試合後の囲み取材で彼が吐き出した言葉。これを聞いて、メガ盛りカレーを思い出すなんて、おかしな話かもしれない。

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・5月12日(金)午後5:45 J SPORTS 1
・8月12日(土)午後5:45 J SPORTS 1
・8月13日(日)午後5:45 J SPORTS 1

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