スカルポーニへの追悼

フランス語で「最古参」を意味する“ラ・ドワイエンヌ”の別名を持ち、サイクルロードレースシーンにおいて最も歴史あるワンデーレースとして愛されるのがリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ。春のクラシックシーズンに別れを告げるレースとして、ひときわ華やかに、そしてどのレースよりも劇的な展開に出会うことができるのも、“ラ・ドワイエンヌ”ならではだ。

そんな美しいレースでも、悲しみを避けて通ることはできない。大会前日の4月22日に飛び込んできた、アスタナ プロチーム所属のイタリア人ライダー、ミケーレ・スカルポーニの訃報。亡くなる前々日までレースに出場し、この先のスケジュールに意欲を燃やしていた矢先での出来事だけに、スカルポーニ自身さぞかし無念だったことだろう。それを推し量るように、やり場のない混乱と怒りがロードレース界を大きく包み込んだ。

コート・ド・サンロッシュでファンが路面に記したスカルポーニへの追悼メッセージ

コート・ド・サンロッシュでファンが路面に記したスカルポーニへの追悼メッセージ

それでも、悲しみを乗り越えて前進しなければならない。そう、選手もファンもみんな。アスタナ プロチームは、レース前日のチームプレゼンテーションは欠席したものの、レース本番には姿を現した。追悼を意味する黒い腕章を着け、スタートラインでは先頭に並んだ。レース直前のセレモニーでは、多くの選手が人目をはばからず涙を流したが、スタートの合図が鳴ると元気に出発した。それはいつものレースのように。いつまでも悲しむことは、スカルポーニも望まない。しっかり走ることが何よりの手向けだと言わんばかりに。

レースが始まれば、選手もファンも熱くなる。筆者が向かった先は、ベルギー南部・ワロン地方の新緑に染まった丘陵地帯を抜けて迎える2つ目の登坂セクション、コート・ド・サンロッシュ。スタートから116km走って訪れる上りは、登坂距離1km、平均勾配11.2%の激坂。フィニッシュまで半分以上を残しており、優勝争いに直結こそしないとはいえ、壁のような坂を選手たちが上る姿を一目見たい、そんなファンで溢れていた。

ビール片手に記念撮影に講じるファン

ビール片手に記念撮影に講じるファン

4日前のフレッシュ・ワロンヌ同様に、丘の麓には出店が並び、ビールやハンバーガー、ソーセージの販売が行われていた。やはり、ベルギーに人たちにとってビールはロードレースに欠かせないアイテムのよう。ビールを手に入れると、コップ片手にお目当ての観戦ポイントへと急ぐ。

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ツール・ド・ヨークシャー

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■ツール・ド・ヨークシャー
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