ところで今年のアムステル・ゴールドレースでは、伝統の勝負地カウベルフが今年のフィニッシュ手前から姿を消し、多くのパンチャーたちを嘆かせた。幸いにしてフレッシュ・ワロンヌは、「クラシック」の名にふさわしく、1983年から変わることなくミュール・ド・ユイが最後の最後に控えている。たしかにコース自体には、しばしば、細かに手が加えられてきた。起伏の数が増えたり(2013年)、3度のユイの通過感覚が変わったり(2014年)。ユイ直前に激坂を組み込まれたかと思えば(2015年)、中盤にやたらと長い登坂が登場したり(2016年)。

ただし、コース途中が変わっても、レース展開はほぼ同じ。つまり厳しい集団コントロールが続き、3度目のユイの壁突入まで集団は大きいまま。結局はフィニッシュ直前の数百メートルの加速一発のみで、勝負が決まってしまうのだ。

2017年も開催委員会は、諦めずに、異なるアプローチを試みる。上りの数は昨年の12から9へと一気に減らした。去年仲間入りした長い山道も姿を消した。一方で2年前に取り入れられたユイ直前の激坂=コート・ド・シュラヴ(登坂距離1.3km、平均勾配8.1%、最大15%)は、通過回数を2回に増やした。つまりアップダウンの繰り返しで疲弊させ、集団を少しずつ削っていくのではない。難しい上りを利用した大加速一発で、プロトンを一気に小さくばらけさせるのが狙いだ。

もちろん、誰もが望むのは、手に汗握るレース展開の果てに、3度目のユイの壁で最後の激戦が繰り広げられること。小さなチャペルが立ち並ぶ激坂の、最大勾配26%のシケインで、本当に強い選手が鮮やかな加速一発で全てを置き去りにしてしまうこと。でも、もしも、激坂に単独で飛び込んでそのまま逃げ勝利をさらい取ってしまう選手が現れたとしたら……、それは2003年以来14年ぶりの快挙となる。


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宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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