メジャーリーグのキャンプ中、チームが遠征に出る日のクラブハウスはいつもより、少しだけ雰囲気が違っている。

試合に出場する選手たちは、普段着で現れてバスに乗り込む準備をする。試合に出場せず、居残り練習だけで終える予定の選手たちは、普段より遅めの練習時間に合わせてのんびりやってくる。そのお陰でクラブハウスも閑散とした感じになってしまい、時間帯によっては選手の数よりもメディアの数のほうが多く感じてしまうこともあるぐらいだ。

3月24日、アストロズはバスで一時間足らずの距離にあるメッツの本拠地ポート・セントルーシーに遠征して、オープン戦をやる予定になっていた。閑散としたクラブハウスの中央で、セルフィーを撮っている中米出身の選手がいた。何事かとのぞき込むと、彼はテーブルの上に置いてあったセラミック製の白頭鷲と写真を撮っている。白頭鷲はアメリカの国鳥。中米で越冬することもあるそうだが、中米では普段は絶対に見かけないから物珍しいのだろう、と思ったが、実はそれだけの理由ではなかった。

「元々は義理の父のものなんだけど、うちのガレージにあったから(WBC)米国代表の試合に持って行ったんだ」

そう言ったのはアストロズのベテラン救援投手で、WBCで王座に輝いた米国代表の一員だったルーク・グレガーソンだ。日本でWBCを視聴していた人々にとっては、1点を争う好ゲームとなった日本戦の九回に登板し、最後の打者・松田宣浩をスライダーで空振り三振に打ち取った投手といったほうが分かりやすいかも知れない。

「日本だけではなく、他の強いチームにも勝って優勝したんだ。これ以上の素晴らしい結果は望めないよね」

セラミック製の白頭鷲の首には、WBC王者の証明である金メダルがかけられていた。もちろん、グレガーソンのものである。彼がアストロズのクラブハウスに持ち込んだ白頭鷲の置物は、実は米国代表のロッカーにも持ち込まれ、いつの間にか“縁起物”として選手たちに丁重に扱われていたらしい。

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