11月、小熊は沖縄の太陽の下で汗を流していた。今年の悔しさはもちろん、大きな手応えを掴み、来シーズンへの期待を自分の中に感じていた。チームは最下位に終わったが、小熊は今シーズン5勝をマークした。

14試合に登板、5勝2敗 防御率2.80 。トータル54.2イニング、そして5勝はキャリアハイの数字だ。小熊は「5勝できたことは自信になりました。でも悔しい思いの方が少し強いですね」と話す。

なぜ、悔しさが強いのか。「故障がなければって考えると、もう少し勝てたかもしれませんし、力を出し切った感じがなくて。だから手応えより悔しさや後悔が強いです」。

春から好スタートも5月5日阪神戦、原口のピッチャーライナーを右手首に受け約2ヶ月間、1軍を離れた。「とっさに顔をかばおうとして、右手に当ててしまいました。捕らなきゃダメなんですけどね」。

一瞬のミスが長い離脱に繋がってしまった。さらに小熊はこう続けた。「それ以上に後悔しているのは、復帰した最初の阪神戦ですね。なぜあんなピッチングしかできなかったのか…」。

7月2日の阪神戦、2-2と同点の5回。ゴメス、福留、西岡に3者連続四球を与えてしまった。その回、勝ち越し点を許し、マウンドを降りた。

4回3分の1、6安打3失点 6四死球。「チームとしても大事な時、それ以上に僕にとっては復帰して1軍に呼ばれた試合。節目という大事な登板ですから。あれは本当に悔しいです」。

小熊の弱点が凝縮されたと言ってもいい試合だった。独り相撲。マウンド上で一人苦しみ、負のスパイラルに入って行く。

結果、四球を連発。抜け出せないまま、気づけば交代を告げられている。小熊は「今年は1つ、本当に恥ずかしい数字があります。K/BBですね」

「K/BB」。Kとは三振、BBとは四球 奪三振÷与四球 三振が多く四球が少ない投手はこの数字が大きくなる。一般的に好投手ならば3.00を超える事が多い。

ドラゴンズの吉見一起投手を例に挙げてみると、今シーズン奪三振81 与四球27、K/BBは3.00となる。2013年の13勝をマークしたシーズンは、K/BBで5.85をマークしている。

では、今年の小熊は。奪三振25 与四球29 K/BBは0.87。三振より四球が多くなってしまっている。小熊は「1点切るってあり得ないですよ。恥ずかしい。先発をやっててこの数字はない。どれだけ歩かしてるんだって」。

「でも、この数字を上げたいってわけではないですよ。僕はバタバタ三振を奪う投球はできませんから。三振を増やすことは頭にない。大事なのは四球を減らすことです」。

お知らせ

【結束!侍ジャパン】
侍ジャパン・トップチームに密着取材


2017年3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシックに向けて招集された侍ジャパン・トップチーム。 チーム強化のために組まれた、メキシコ、オランダとの試合にJ SPORTSのカメラが密着取材しました。

★放送予定:11月28日 (月) 午後7:30 J SPORTS 1

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