トップリーグは、今季の折り返し地点である第8節を終え、ヤマハ発動機ジュビロが8戦全勝の勝ち点「38」で首位をキープ。これを同じく8戦全勝のサントリーサンゴリアスが追う展開となっている。サントリーの勝ち点は「37」で得失点差でも迫っており、2強のマッチレースがしばらく続きそうだ。今週末の第9節を終えると、日本代表活動期間のためにリーグ戦は一時休止となる。約1カ月を使って、どうチーム力を向上させるか、各指導陣の手腕が問われるところだ。

今週末の注目ゲームは、神奈川県のニッパツ三ツ沢球技場で行われるNTTコミュニケーションズシャイニングアークスと、東芝ブレイブルーパスとしたい。NTTコミュニケーションズは、前節、ヤマハ発動機に、17-21と敗れたものの首位のチームを最後まで苦しめた。南アフリカ代表のSOエルトン・ヤンチースが戻り、不動のSOとしてプレーしていた小倉順平をインサイドCTBに据え、2人でBKラインを操った。NO8アマナキ・レレィ・マフィ、日本代表スコッドに追加招集されたCTB石橋拓也は、ボールを持っての力強い突進で何度も前に出た。

対する東芝は、前節、リコーブラックラムズに敗れ、今季4敗目となったが、森田佳寿キャプテンは、「第7節の敗戦とは違う」と話した。スクラムで圧力をかけ、ドライビングモールからのトライ、そして、相手のボールを抱え込んでターンオーバーを勝ち取るタックルなど、東芝らしさが随所に出ていたからだ。連係ミスなどでチャンスを逃し、トライを与えてしまっていたが、明るい兆しの見える試合だった。

ただ、リコーのパフォーマンスも良く、東芝の出来が良くても、紙一重の差で敗れるのが今季のトップリーグだという印象を強くした。NTTコミュニケーションズと東芝の一戦も、実力拮抗の好勝負になりそうだ。NTTコミュニケーションズは強力スクラムのヤマハ発動機に対抗し、ラインアウトの成功率では上回った。東芝もセットプレーは安定しており、ここでどちらが優位に立つかは興味深い。本稿執筆時点でメンバーは未定だが、ヤンチースと小倉、そして、東芝のSO田村煕とインサイドCTB森田佳寿のプレーメイカー対決も面白い。4人共にキック、パス、ランと総合的に優れており、どんなトライを演出してくれるのか。

8節を終えて、NTTコミュニケーションズは勝ち点「22」の6位、東芝は勝ち点「20」の8位で、トップ3を狙うには互いに負けられない。東芝は、2003年から発足したトップリーグの総当たり戦では4位以下はなく、4敗以上はしたことがない常勝軍団だ。初の5敗目を喫してしまうのか、それとも本来の実力を取り戻して上位浮上の足掛かりとするのか。ロブ・ペニーヘッドコーチ就任3年目のNTTコミュニケーションズが確かなレベルアップを証明するのか。緊迫感ある試合になりそうだ。

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村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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