ジャパンラグビー トップリーグ16/17  パナソニック vs. NTTコミュニケーションズ プレビュー

一週の休みをはさんで、9月30日、トップリーグ第5節が行われる。開幕から4週連続で行われた第4節を終え、全勝は首位に立つヤマハ発動機ジュビロ(勝ち点19)、サントリーサンゴリアス(勝ち点18)のみ。3勝1敗で、神戸製鋼コベルコスティーラーズ(14)、トヨタ自動車ヴェルブリッツ(14)、NTTコミュニケーションズシャイニングアークス(13)、東芝ブレイブルーパス(13)、宗像サニックスブルース(12)が続いている。4連覇を狙うパナソニックワイルドナイツは、2勝2敗で勝ち点10と出遅れた。

初戦でヤマハ発動機にスクラムで圧倒されたときには、最後に追い上げて底力を見せたものの、第4節のサントリー戦は、15-45という完敗だった。「きょうばかりは、サントリーが良かった」とロビー・ディーンズ監督は言うが、ここ数年では見られなかったディフェンスの崩壊、ミスもあり、ここから立て直すことができるのか注目である。そのパナソニックの第4節の相手は、現在5位のNTTコミュニケーションズ。日本代表NO8アマナキ・レレィ・マフィ、CTB石橋拓也、セブンズ日本代表のFB羽野一志ら突破力ある選手が揃い、勢いがある。金正奎キャプテンは、サンウルブズの試合での負傷でリハビリ中だが、加入2年目のSO小倉順平が着実に成長し、地域を進めるロングキック、判断の良いパス回しでチームを牽引している。

指揮を執って3年目になるロブ・ペニーヘッドコーチは、2006年から2011年にかけてはニュージーランドのカンタベリー地区でヘッドコーチを務め、国内選手権で4連覇を達成している。この時に培われたコーチングのノウハウを軸にアイルランドでも成功を収めた。ペニーヘッドコーチがカンタベリー州代表のヘッドコーチだったとき、カテゴリーとしてはその上に位置するスーパーラグビーのクルセイダーズでヘッドコーチを務めたのが、パナソニックのロビー・ディーンズ監督だった。ディーンズはこの時期、スーパーラグビーを5度制している。大枠の約束事を決めながら、個々の選手の判断を重視する両コーチに育てられた選手達がどんなプレーを見せるのか。互いに、この試合に焦点を絞って勝利を狙うようなタイプではない。地力が問われる試合になる。パナソニックが苦しんでいるスクラムでNTTコミュニケーションズが圧力をかけることができるのかも、大きな注目ポイントだ。

パナソニックは、稲垣啓太、堀江翔太田中史朗らディーンズ監督のラグビーをよく理解した選手達が軸になっているが、今季は新加入の選手を積極的に起用していることもあって、「あうんの呼吸」でパスがつながる場面が少なく、ミスが増えている。2年目のWTB児玉健太郎は、昨季はディーンズ監督に試合のたびに細かく指摘を受けて、局面に応じたプレー選択を的確にできるようになってきたという。すぐにパナソニックのラグビーを理解するのは難しいということなのかもしれない。いまは、再び黄金時代を築くための我慢の時期と言うこともできるが、負けが続けばファンを悲しませることになる。白星を重ねながら、若い選手達を育てて行く、そのバランスが求められている。パナソニックが、どんなメンバー編成で臨むのかも興味深い。ベテランが軸かここでも一年目の選手達を多数起用するのか。

昨季は、2015年12月5日に対戦し、パナソニックが35-28で勝っている。今年は、9月30日午後7時30分キックオフ。パナソニックが復調の兆しを見せるのか、NTTコミュニケーションズが自信をつけることになるのか。試合結果がどちらに転んでも、試合後、観戦した皆さんが大いに語り合える内容になるのは間違いない。

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村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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