現代のル・マンは、伝統と格式を受け継ぎつつ、新たな未来への技術が問われる戦いの場となっている。

現代のル・マンは、伝統と格式を受け継ぎつつ、新たな未来への技術が問われる戦いの場となっている。 

1923年、フランスのル・マン市を舞台に始まった24時間に渡るレースが、ル・マン24時間耐久レース。2016年の開催でなんと84回目を迎える非常に歴史あるレースだ。ヨーロッパのみならず、世界中から多くのクルマ好きが毎年この季節になると国境を越えてフランスを訪れる。2015年は26万3500人ものファンが集まっており、その伝統、威容、格式からF1モナコグランプリ、アメリカのインディ500とともに、“世界三大レース”と称される。

勝利した自動車メーカーは、悠久の名声と信頼を得る

F1が世界一のドライバーを決めるレースならば、ル・マンは“世界一のクルマと技術”を決めるレースと言える。出場できるのは、クルマのなかでも最も高い運動性能をもつ“スポーツカー”だからだ。

ヨーロッパには、まだ自動車がこの世に生まれる前から“グランドツーリング”という文化がある。若者たちがヨーロッパを旅行する、ある意味で“修学旅行”のような文化なのだが、自動車の誕生とともに、『高速』で『長距離』を快適に移動できる、スポーツタイプの“グランドツアラー”が誕生した。

ポルシェ917

かつてル・マンを席巻したポルシェ917。ポルシェは長いル・マンの歴史のなかで、スポーツカーメーカーとしての名声を確固たるものにした。

ポルシェ917

かつてル・マンを席巻したポルシェ917。

ではこれらのスポーツカーのなかで、どのクルマがいちばん高速で、長距離を走りきることができるのか……!? というテーマに、答えを出すのにピッタリだったのが、耐久レースなのだ。このテーマが、ル・マンの起源とも言える。これ覚えておくと、ル・マン24時間というレースがどんな位置づけのレースなのか、大まかに知ることができるだろう。

こうして始まったル・マンだが、そのコースの過酷さ、そして注目度から、これまで世界中で多くの自動車メーカーが総力を挙げて挑戦し、名声を得てきた。ポルシェ、フェラーリ、メルセデスベンツ、ジャガー、アストンマーチン、アウディ、フォード、ルノー、アルファロメオ、ベントレー、ブガッティ……。これらのメーカーは、『ル・マンを制したメーカー』として、その後何年もクルマ好きからの賞賛と、その生産するクルマへの信頼を勝ち取ることができるのだ。

レギュレーションは紆余曲折。現代の柱は“プロト”と“GT”

ポルシェ935

多くのプライベーターに愛されたポルシェ935。1970年代後半は、現代と同様プロトタイプとGTカーが混走した時代だった。

ポルシェ956/962シリーズ

プロトタイプカーであるグループC時代を席巻したポルシェ956/962シリーズ。いまだにこの頃を懐かしむファンは多い。

ただ、メーカーとしての関与が色濃いレースだけに、これまでの長い歴史の中で、“二座席のスポーツカー”という前提は不変であっても、数多くの規則の変遷を経てきた。もともと“グランドツアラー=GT”のレースであったが、いつしか“市販する前提の、最新の技術を盛り込んだクルマ”という意味をもつ、レース専用に仕立てられた“プロトタイプカー”が登場する。ル・マンの歴史のなかで、プロトタイプカーが大多数だった時期や市販されているGTカーが大多数だった時期があった。

現代のル・マンは、さまざまな紆余曲折を経て“プロトタイプカー”と“GTカー”のふたつが参戦車両の大きな柱となっている。プロトタイプは『LMP』、GTは『LM-GTE(Eはエンデュランス=耐久の意)』とカテゴリーが定められている。

プロトタイプのLMPは、大きくカテゴリーがふたつある。ひとつは、最高峰クラスであり、自動車メーカーを中心として争う『LMP1』、もうひとつは将来のLMP1参戦を志すべく、プライベートチームたちが市販のシャシー、エンジンで争う『LMP2』だ。

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