さぁ、みんなマネしよう。サンウルブズの最後の得点を。勝利に心は動き、勝利を確定させたトライには心を揺さぶられた。

立川

トライを決めて喜ぶ立川

後半39分、ジャガーズ(地元のアルゼンチンはもちろん、ニュージーランドの放送でもハグアルスとスペイン語で呼ぶ)戦敵陣ゴール前スクラム、ダイレクトアウトから最後尾のアンドリュー・デュルタロが素早くボールを拾い左へ短いフィード、10番のトゥシ・ピシがつかむと左前方へラン、そこへ12番、立川理道が角度を変えて浮かしたパスに走り寄り、相手にさわられることなくゴールポストの真ん中へ躍り込んだ。

ニューヨーク生まれのフィジー人(デュルタロ)を経てサモアに生を授かったニュージーランダ―(ピシ)、そして天理ボーイ(立川)へ。いかにもスーパーラグビーらしく、それぞれの背景はとりどりだ。そして、この理詰めで簡潔で美的なトライには「パワーとスピードに依存せぬ球技としてのラグビー」の可能性が凝縮されている。

 

心地よい既視感があった。それは「日本のトライ」でもあった。ざっと40年前、元日本代表監督、大西鐵之祐が、サンウルブズと同様の攻撃法を考案、以後、何年にもわたり実践した。スクラムの自軍投入をダイレクトに掻き出して防御の足を一瞬止める。「ローバー」と名付けた8番のピックアップ役がそのまま拾い、近接のスタンドオフが動きながらボールを受けて、複数の守りの「あいだ」に勝負を仕掛ける。そこへ、ひとつ隣のセンターが、あらかじめ外へマーク役を引っ張る動きから、ふいに止まり縦へ切れ込んで、タックルを引き寄せた10番の空間への浮き球をひったくるようにキャッチ、相手との接触なしに裏へ抜ける。

喜ぶサンウルブズ

喜ぶサンウルブズ

昔の指導者は優秀だったと、ここに述べたいわけではない。かつての日本代表、早稲田大学、早稲田大学高等学院という当時は「体格および競技経験において恵まれぬ側」の指導に没頭するうちに、たどりついた「速さ=スクラムのダイレクトアウト。接近=タックルの誘引。角度の変化=単純なスピードの優位を必要とせぬ突破術」が、現代の先端の方法と似通う事実が興味深いのだ。

プロ化が進んで、ディフェンスのシステムは発達、選手のサイズとスピードはますます向上する。もはや人数を余らせるアタックは通じない。そこでオフロード(あえてタックルを浴びながらボールをつなぐ)のような「破調」が重視され、昨今はキックを用いた攻撃の開発も盛んだ。すなわち「強い者と強い者が戦うと穴が見つからない」ので「速さとタックル誘引と角度の変化」に世界のコーチの思いは至った。

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