ブルペンでの石橋

「投げっぷりがいい」「強気の内角攻め」「エース則本昂大を彷彿させる」

担当スカウトの沖原佳典氏が強調していた。いずれも今季イーグルスに入団した石橋良太の評価。身長も体重も則本とあまり変わらない。プロ野球選手としては小柄な身体だが、めいっぱい連動させて、140キロ台だがキレのある直球と多彩な変化球をテンポよく投げる。

見ていて小気味よく、スカッとする。実践での登板にも結果を出しつつある。2月27日に宮崎で行われた韓国・斗山との練習試合では、9球で三者凡退。そして3月5日、倉敷でのオープン戦初登板でも、先頭をあっという間に3球三振。走者2人を出すも、いかにも落ち着いた様子で無失点に切り抜けた。

◆内心は…「自分の球、おっそ!」「早く慣れたい」「生きるのに必死」

久米島キャンプの初ブルペンでもそうだった。物怖じした雰囲気もなければ、淡々と持ち球を披露した。すぐ隣では則本も投げていた。2人ともが躍動感あふれる美しいフォームで次々とミットに乾いた音を響かせ、とりわけ周囲の注目を集めていた。

ところがこの時の心境について石橋は、「いやあもう…(比較して)自分の球、遅っっ!て思いました」と言うのだ。「(周りは)見られなかったです」「(自分のことだけで)必死でした」とおよそ想像もつかない胸中をあらわにした。

ポーカーフェイスというのは、投手にとって不可欠な要素の一つ。にしても、まったく緊張した様子がみられないのだ。ルーキーらしく、「早く慣れたい」「毎日、生きるのに必死」と吐露してくれもしたが、石橋は特にそう見えないのだ。

数日後、ブルペンで初日と同じように堂々と投げる石橋に、その後の変化を尋ねると、「(最初の頃と違って)もう隣もあんまり気にならないです」とあっけらかんと語った。正直、私にはその差がさっぱりわからなかった(最初から気になってないようにしか見えなかった)。

◆とにかくストレッチ。ケガなく、疲れはその日のうちに

石橋はとにかく入念にストレッチをする。「少しの隙間時間でも」「もう自然にやっているぐらい」と言うほど。キャンプ中の気分転換も「ストレッチ」だった。理由は、疲れを明日に残したくない、ケガをしたくないから。

拓殖大4年時に右肘を痛めたことがある。卒業後はHondaに入社し、都市対抗や日本選手権などで活躍し、最多勝利投手賞のタイトルも獲得。ドラフト5位で楽天から指名されるに至っている。

ケガがなければ、大卒でプロ入りしていたかもしれない。社会人時代の活躍につなげたが、ケガからの復活には相当な思いがあったはず。入念なストレッチはこうした経験からくるものなのだろう。

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