「そこの坊主、ちょっと来い!」。関西訛りの大きな声で、米村理コーチが福田将儀外野手を呼んだ。福田がルーキーだった昨年、久米島キャンプでのこと。福田が(何か悪いことでもしたかな…)と恐る恐る駆け寄ると、米村コーチはこう言った。

「お前、ええ選手やな」

打撃練習する福田と米村コーチ

福田は鮮烈に覚えているという。わからないことだらけのプロ初キャンプ。疲れの出てきた1クール終わりに、そう発破をかけられた。シートノックの後、米村コーチはさらに言った。「オレは、一目見ただけでわかるんや。お前はええ選手や」。

2014年の秋、福田はドラフト3位指名を受け、イーグルスに入団。2015年、ルーキーでは野手でただ1人、開幕1軍メンバーに選出された。4月にプロ初安打、初盗塁、初打点、初猛打賞をマーク、5月には初本塁打も記録した。

しかし、6月には打撃不振に陥り、2軍へ。そこで、昨季2軍野手コーチを務めていた米村氏に再び指南を受けた。

◆吹っ切れた迷い。米村コーチの愛情に満ちた叱咤激励

2軍で再スタートを余儀なくされた頃は、体力的にも精神的にも限界だったという福田。「落ち込んだという言葉では表せないくらい。好きな野球から離れたい気持ちにもなりました」と悶々と悩んだ時期を振り返る。

開幕1軍の切符を手に、福田は試行錯誤した。1つでも多くを吸収しようと、さまざまな人の意見を聞いて実践した。

ジャイアンツとの交流戦では、中央大学の大先輩である阿部慎之助のもとへ挨拶に行き、アドバイスを請うたことも。プロで結果を出したいと、貪欲に学び続けた。

がむしゃらに次々と取り組み、気づけば迷いから抜け出せなくなっていた。「自分のなかで整理できてなかったんだと思います。でも米村コーチの言葉で迷いが吹っ切れました」。

打撃も進化した福田

米村コーチは、繰り返しこう言った。
「お前はええ選手や。できるんや」
「オレは信じてるぞ。ずっと見てるからな」

打席でのアプローチを教わり、福田は自分らしさを取り戻した。そして米村コーチは、今季から1軍の守備走塁コーチに。久米島キャンプでは、二人三脚で日が暮れるまで特守に取り組んだ。

沖縄本島での練習試合では、途中出場ながら毎試合ヒット。さらに21日、中日とのオープン戦で先発出場すると、4打数3安打の活躍。出塁しては、好走塁をみせ、持ち前の俊足もアピールした。

「何とか結果を残して、米村コーチのおかげですって言えるようにしたい」と福田。そう言える日はきっとそう遠くない。

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