2月9日のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)プレーオフ・FC東京対チョンブリ戦を皮切りに、本格的なシーズン幕開けとなった2016年日本サッカー界。ACL本戦は23日、Jリーグは27日にスタートするが、それに先駆けて行われたこの一戦は、城福浩新監督率いるFC東京の仕上がり具合がどの程度まで行っているのかをチェックする絶好に機会となった。

新生・FC東京はこの重要な今季最初の公式戦で、GK秋元陽太(前湘南)、左サイドバック・駒野友一(前磐田)、ボランチのハ デソン(前北京国安)、右MF水沼宏太(前鳥栖)、FW阿部拓馬(前甲府)という新加入5人をいきなりスタメン起用。その一挙手一投足が注目されたが、彼らは予想をはるかに超えるインパクトを残してくれた。

この日のFC東京は開始早々の6分、水沼の右CKからいきなりオウンゴールを誘うと、3分後には水沼の左サイドの突破から阿部が豪快に2点目をゲット。前半34分の東慶悟の3点目も徳永悠平と右のタテ関係でいい流れを作った水沼の動きが大いに光った。

3−0で迎えた後半も、前田遼一、米本拓司、水沼、河野広貴の2発とオウンゴールの合計6点を加えたが、米本のゴールは駒野の左クロスから生まれ、河野の1点目も水沼がドンピシャリのアシスを決めており、新たな戦力が物怖じすることなく自分らしさを出すとともに、チームに溶け込んだ様子を見せていたのだ。

2014年ブラジルワールドカップ韓国代表のハ デソンも得点シーンにこそ直接的に関与しなかったものの、後半途中までは米本とダブルボランチを組んで中盤をコントロール。終盤はアンカーとしてチーム全体を掌握するとともに、しっかりとゲームを終わらせるように仕向けた。経験豊富な彼の安定感は今季のFC東京にとって非常に大きなポイント。彼の出来不出来がチーム躍進のカギになることは間違いなさそうだ。

こういった面々の中で、とりわけ異彩を放ったのが水沼である。本人は「イージーなシュートを外しすぎた」と反省しきりだったが、自らの1点を含めて5ゴールに絡む働きは強烈な印象を残した。サガン鳥栖時代も右サイドだけでなくトップ下や最前線などさまざまなポジションをこなし、多くの得点に絡んできたが、今季はその経験を全てピッチ上で出し切ろうという強い意欲が見て取れた。

もともと水沼は、城福監督がU-17日本代表を率いていた時の秘蔵っ子だった。2007年U-17ワールドカップ(韓国)では、柿谷曜一朗(C大阪)と並んで攻撃の軸を担うとともに、傑出したリーダーシップを発揮していた。もともとハードワークと守備意識の高さには定評のあった選手だが、当時所属していた横浜F・マリノスでは思うように出番を得られず、栃木SCへのレンタル移籍を強いられる。その栃木時代に実績を重ねて自信をつけ、鳥栖に移籍してからは完全に攻撃のキーマンの1人に君臨していた。彼のアグレッシブさと得点への執着心は、昨季までのFC東京に足りなかった部分かもしれない。そういう意味でも、この男の存在は極めて重要だ。本人も「またいつか日の丸をつけて戦いたい」とコメントしていたが、今季のパフォーマンス次第では日の当たる舞台に返り咲くことも十分可能と言える。今年はFC東京の背番号48から目が離せないだろう。

お知らせ

J SPORTSオンデマンド

◆ J SPORTSオンデマンドサッカーパックは
サッカーコンテンツ盛りだくさんで月額1800円!
・プレミアリーグ全試合
・ブンデスリーガ毎節4試合
・デイリーサッカーニュースFoot!
【会員無料動画】Un Poco Foot! 月曜日〜水曜日
詳しくはこちら »

サッカーパック :月額1,800円 (税抜)
※25歳以下の方は、U25割月額900円 (税抜)でご利用いただけます!

スカパー!×J SPORTS J SPORTS オンラインショップ