トップリーグ 東芝 vs. ヤマハ発動機 プレビュー

トップリーグ2015-2016順位決定トーナメント「LIXIL CUP 2016」は、1月9日に行われた1回戦を経て、ベスト4が出そろった。三連覇を狙うパナソニック ワイルドナイツ、昨季の日本選手権覇者・ヤマハ発動機ジュビロ、そして、東芝ブレイブルーパス、神戸製鋼コベルコスティーラーズである。1月16日に行われる準決勝は、東京の秩父宮ラグビー場と東大阪市の花園ラグビー場に分かれて行われるが、本欄では、花園でのヤマハ発動機対東芝の戦いに注目してみたい。

両チームは、昨季のレギュラーシーズンで2度対戦し、ヤマハ発動機が2勝しているのだが勝敗は紙一重の差だった(2014年10月19日・ファーストステージ=19-14、2015年1月3日・セカンドステージ=29-28)。今季はヤマハ発動機がプールBを1位通過。東芝はグループAで2位通過だが、パナソニックと引き分けており、着実にチーム力を上げている。最終的にスコアが開く可能性はあるが、今回も互角の好勝負が繰り広げられるだろう。

1回戦でNTTコミュニケーションズを破ったヤマハ発動機は自慢のスクラムで圧力をかけ、相手の展開力を封じた。スコアは伸びなかったが、常に先手をとって仕掛け続けてNO8堀江恭佑が2トライ。ディフェンス面でもNTTコミュニケーションズのワイド展開に対応し、タッチライン際の相手選手を複数のディフェンダーで囲み、攻撃を寸断した。「前半、ていねいにプレーしていれば、あと2トライはとれた」と、清宮克幸監督。トライを獲り急いでミスが出たシーンを課題にあげた。しかし、SH矢富勇毅、SO大田尾竜彦を軸にボールを動かして、ディフェンスを崩しており、手ごたえ十分の試合だった。

東芝は、1回戦でトヨタ自動車とのフィジカル対決を制した。激しい肉弾戦は観客席を大いに沸かせたが、試合を決めたのはスクラムの圧力であり、ボールキャリアを抱え込んでボールを出させないパワフルなディフェンスだった。ルーキーのLO小瀧尚弘は、194僉110圓離汽ぅ困濃纏量も多く、憧れの存在だったベテランLO大野均とのコンビで暴れまわった。もう一人のルーキーFL山本浩輝も突破力があり、WTB大島脩平のトライを導く快走を披露。5年目のCTB増田慶介はパワーが増し、リチャード・カフイとのCTBコンビは力強い。

勝敗を分けるポイントはいくつも考えられるが、スクラムの優劣がもっとも大きな要素になりそうだ。ヤマハ発動機のトライ起点は実に83%が、スクラム、ラインアウトである。東芝は68%。ヤマハ発動機のPR山本幸輝は、「東芝とやるのは真っ向勝負で楽しいです」と語り、昨季の対戦時は、「早くスクラム組もうぜ!」と互いに言いあっていたと明かした。山本はスーパーラグビーに参戦するサンウルブズのメンバーであり、東芝の日本代表PR三上正貴もサンウルブズのメンバーだ。1番同士なので直接は組み合わないが、彼らの意地の張り合い、駆け引きは見ものである。

互いにコンタクト局面での力強さ、スキルには定評があり、プレッシャーを掛け合う中で、どちらがテンポよくボールを出して攻撃できるかも注目だろう。そして、キッカー対決は世界トップレベルの戦いとなる。タッチキック、プレースキックともに世界一の飛距離を誇るフランソワ・ステイン(東芝)、日本が世界に誇る正確無比のプレースキッカー五郎丸歩(ヤマハ発動機)が15番を背負って対峙するのだ。桁外れのロングキックが飛び交うシーンが見られるだろう。さまざまな角度から楽しめるこの一戦。見逃すわけにはいかない。

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村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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