ラグビー 全国高等学校ラグビーフットボール大会 準決勝 プレビュー

全国高校ラグビー大会は1月3日、東大阪市の花園ラグビー場で準々決勝が行われ、優勝候補の東海大仰星(大阪第1)、2連覇を目指す東福岡、2度目の優勝を狙う桐蔭学園(神奈川)、初のベスト4進出となる石見智翠館(島根)が勝ち残った。直後に行われた抽選会で準決勝の組み合わせは次のように決まった。

◎2016年1月7日
第1試合(12:45)
東福岡 対 東海大仰星
第2試合(14:10)
桐蔭学園 対 石見智翠館

従来の大会方式では試合は一日おきに行われてきたが、選手のコンディション、観客が見に行きやすい休日に決勝をもっていくことなどを考慮し、準決勝、決勝はそれぞれ中3日の間隔がとられている。ベスト4に勝ち残ったチームは、石見智翠館を除くと決勝進出の経験があるチームばかり。花園での大会を熟知した指導者たちだが、この中3日をどう使って選手のコンディションを整え、戦術・戦略の準備をするか、手腕が問われる。

第1試合は、連覇を狙う東福岡と、春の選抜大会、夏の全国7人制大会を制し、昨季の東福岡に続いて三冠王者を目指す東海大仰星の横綱対決だ。選抜大会では、東福岡が準々決勝で大阪桐蔭に敗れたため、東海大仰星との直接対決は実現しなかった。しかし、秋以降の東福岡はめきめきと力を上げている。2回戦で本来のSO丸山が頭部を強打し、今大会でのプレーが不可能になったが、NO8服部綾キャプテン、LOウォーカー・アレックスらが力強く前に出てFB古賀由教らスピードあるBK陣がワイドにボールを運び、危なげなく勝ち進んできた。準々決勝の大阪桐蔭戦では、前半は早めにボールを動かしすぎていたところを修正し、後半は一人一人が強いコンタクトプレーで防御を崩すなど懐の深さも健在だ。

対する東海大仰星も京都成章の自在の攻めに鉄壁だったはずの防御が後手を踏んだが、後半は修正し、パワフルなFWで圧力をかけ、LO横井達郎らが力強く前進。最後は、キャプテンのFL眞野泰地がラックのど真ん中を突っ切ってトライをあげ競り勝った。個々に目立つ選手は少ないが、一人一人が判断良く防御のいないスペースを探す伝統のスタイルと、組織ディフェンスは磨かれており、才能ある選手が揃う東福岡とも互角の勝負ができるだろう。高校大会史上屈指の名勝負が期待できる。

第2試合は、天理を前半で圧倒した桐蔭学園と、関西学院を破った石見智翠館の対戦となる。桐蔭学園は、藤原秀之監督が「私が見てきた中で最高のスクラムハーフ」という齋藤直人キャプテンが卓越した戦術眼でチームを引っ張る。フィジカル面を鍛え上げた各選手がボールを保持しながら縦横無尽に攻撃を仕掛けるが、その中心には常に齋藤がいる。ただし、準々決勝では天理の粘り強い防御に苦しみ、単調な攻撃が多かった。このあたりは修正が必要だろう。対する石見智翠館は、2年生のWTB仁熊秀斗の自在のランニングが光る。準々決勝の後半も仁熊の突破からトライが生まれ、とどめのトライは仁熊が自陣から転がるボールを足でひっかけ、自ら追いかけてインゴールに飛び込んだもの。11番を背負っているがディフェンスでは12番(CTB)に入るなど万能BKとして攻守の軸になっている。安藤哲治監督も、「心臓に毛が生えているくらい強気で、頼れる男です」と称賛。昨季の花園で躍動した竹山晃暉(御所実業→帝京大)のようなタイプで、桐蔭学園に対してもその個人技を見せてくれるだろう。

2試合とも高校レベルを超越した戦いになること必至で、見逃すと後悔することになるかもしれない。

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村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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