年末はプレミアリーグだろう。

なにしろ、他の国のリーグ戦がウィンターブレークに入った年末年始に、プレミアリーグは連日試合に沸く。そして、ヨーロッパ大陸出身の監督たちからがその過密日程に対して苦言を呈するというのも、毎年の恒例行事のようになっている。たしかに、年末年始にかけて連戦を行うイングランドの過密日程は想像に絶する。

今年は幸いイングランドでも暖かい日が多いようだが、厳しい寒さの中では、プレーするにも、観戦するにも大変だろうに……。イングランド人は(当たり前のことだが)本当にサッカーが大好きのようである。まあ、年の暮れになって急にカップ戦の準々決勝が始まって、元日に決勝を行うという不思議で理不尽な日程に固執する極東の島国の人間が言うのもおかしいのではあるが(おかげで、12月の1か月間で僕は23試合も観戦できた)。

閑話休題。もうちょっと真面目に考察すれば、もともと中世のイングランドで行われていた民俗フットボール(ほとんどルールもない乱暴なゲームだったので「モッブ・フットボール=暴徒のフットボール」とも言う)は、真冬のキリスト教のお祭りに合わせて行われるものだった。だから、現代社会の最大のお祭りの一つである年末年始の寒さの中でフットボールを楽しむのは、イングランド人にとっては当たり前の行動なのかもしれない。

そのあたりが、19世紀から20世紀にかけて完成された近代スポーツとしてアソシエーション式フットボール(つまり、サッカー)を取り入れたヨーロッパ大陸の人たちとの感覚のズレなのだろう。といったことは別として、この時期に試合を開催するのはプレミアリーグにとっては、マーケティング的にもとても重要なことなのだろう。なにしろ、この時期は旧正月を採用している国や、ヒジュラ暦を採用しているイスラム諸国を除けば、全世界が連休となるのだ。そこで、「さて、休みの夜に大好きなサッカーでも見ようか」となった時に、見ることができるのはプレミアリーグだけなのだ。リーガ・エスパニョーラが好きな人でも、セリエAが見たい人でも、ブンデスリーガファンであっても、この時期は必然的にプレミアリーグを見ることになる。

もともと、中国でも、東南アジアでも、全世界で圧倒的な人気を誇るプレミアリーグだが、こうして年末年始の世界の休日にコンテンツを配信することによって、全世界にさらに浸透していくことができるということになる。そう考えてくると、ヨーロッパ大陸諸国のリーグが、なぜプレミアに対抗して年末年始に試合を行わないのかが、むしろ不思議と言える。寒さのせい?いや、寒さはこれから1月、2月が本当に厳しくなってくるのだから年末年始に試合を行わない理由にはならない。

お知らせ

J SPORTSオンデマンドサッカーパックは
サッカーコンテンツ盛りだくさんで月額1800円!
・プレミアリーグ全試合
・ブンデスリーガ毎節4試合
・デイリーサッカーニュースFoot!
【会員無料動画】Un Poco Foot! 月曜日〜水曜日
サッカーパック :月額1,800円 (税抜)
※25歳以下の方は、U25割で月額900円 (税抜)でご利用いただけます!
詳しくはこちら »

スカパー!×J SPORTS J SPORTS オンラインショップ