年末、イギリス在住のある友人に会うことができました。その友人の名前は小松礼雄(コマツアヤオ)さん。F1好きの方ならピンとくるのではないでしょうか。東京生まれのアヤオさんは、F1の世界で働きたいという自身の夢を叶えるため、高校卒業後にエンジニアリングで有名でスポーツの名門でもあるラフバラ大学で自動車工学を学ぶために渡英。F1チームの大半がイギリスに本拠地を置いていることもイギリスの大学を選んだ理由でした。その後、BARホンダでキャリアをスタートし、今季はロータスのチーフエンジニアとして活躍(来季より新設のハースへの移籍が決まっています)F1ファンに知られる存在となっています。

自身も中学・高校、渡英後もラグビーをやっていたこともあり、大のラグビー好き。
前回のコラムでイギリスのセミプロクラブについて書きましたが、イギリスのクラブチームでもラグビーをやっていたアヤオさんからは、ラグビーも同じ状況で下の方のリーグに所属するチームですら、練習用のピッチ、クラブハウスを持っていて、助っ人選手に金銭の支払いがあったことを聞きました。

アヤオさんと話している間、頭に浮かんだ二人の人物がいます。ポール・アシュリー(アシュ)&アンディ・ミッテンです。アシュはマンチェスター・ユナイテッド専門テレビ局MUTVのカメラマン。アンディはマンチェスター出身のイギリスを代表するフットボール・ジャーナリストです。以前、ふたりから仕事をすることになったきっかけを直接聞いたことがあります。

フットボールとは関係のない仕事をしていたアシュですが、人生を変えたく、映像関連のコースをカレッジで学ぶも、すぐに就職をすることはできずにいました。そんな時、MUTVの求人広告を見て応募しますが、未経験者も応募可能であったため、ごくわずかのポジションに対して何万というCV(履歴書)が殺到したため、選考も当初の予定よりだいぶ遅れました。そこで諦めず、毎週、毎週コツコツとCVを送り続け、いかにMUTVで働きたいかとアピール。見事その座をつかみました。MUTVで働き始めた最初のシーズンがかの有名なトレブルのシーズンだったそうです。諦めずに応募し続けて良かったと話してくれました。

イギリスでフットボール観戦されたことがある方は目にしたことがあるかと思いますが、どのクラブにもサポーターたちが製作した同人誌的なファンジン(fanzine)が存在し、人気のあるものは全国的も知られた存在になります。サポーターの中には試合当日は早めにスタジアムへ行き、ファンジンを買いキックオフまでの時間、ファンジンに目を通すことを楽しみにしている人も少なくありません。そんな数多くあるファンジンの中でも有名なものの一つに1989年に創刊された「United We Stand」があります。この発行人がアンディ・ミッテンで1989年当時15歳でした。母親から20ポンド(4-5千円程度)をもらい、コピー機を使って作ったものが、話題を呼び100部、300部、600部、2000部、更には2万部を超える発行部数を誇るファンジンとなり、現在では全世界への定期発送やオンライン版もあります。ファンジンの発行がきっかけで、英国を代表するフットボール・ジャーナリストとなった今でも、アンディは執筆、編集に携わり、試合当日にスタジアム外で販売していることもあります。

新年の抱負を考えられている方も多いかと思う今の時期に、願いを実現させた3人を紹介させて頂きました。

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島田 佳代子
1978年埼玉県生まれ。中学生の頃にマンチェスター・シティとイングランドのフットボールに目覚め、何度かの観戦旅行を経て1999年〜2007年まで英国在住。2001年に執筆活動を開始し、著書に『I LOVE 英国フットボール』『i LOVE ラグビーワールド』『FootieLife 英国フットボール案内』ほかがある。

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