93年のJリーグ発足から22年が経過し、Jアカデミー出身者の台頭が一段と加速してきた。以前は宮本恒靖(G大阪ジュニアユースコーチ)、稲本潤一(札幌)、宇佐美貴史(G大阪)らを輩出したガンバ大阪、槙野智章、柏木陽介(ともに浦和)らを送り出したサンフレッチェ広島、柿谷曜一朗(バーゼル)や山口蛍(C大阪)らを育てたセレッソ大阪の優位性が顕著と言われたが、国内タイトル通算17冠を誇る常勝軍団・鹿島アントラーズは育成出身者の活躍ぶりが今一つだった。過去に79年生まれの曽ヶ端準、81年生まれの野沢拓也(仙台)の成功例はあったものの、チームの軸を担う人材が思うように出てこなかったのは確かだ。

そこはクラブ側も問題視しており、本拠地の鹿島に続き、99年にノルテ(日立)、2008年にはつくばにもユースを発足させた。つくばは2011年にアカデミーセンターが設置され、茨城県内の多くの選手を集められるようになるなど、環境がかなり拡充されたという。さらに同じタイミングの2011年に鹿島第1次黄金期を担った元ボランチの熊谷浩二をユースコーチに抜擢。2014年には監督に引き上げた。

「熊谷がユースに行ってから、トニーニョ・セレーゾ(今年7月に辞任)との連携がよくなり、ユース選手のトレーニングや練習試合参加がスムーズにできるようになった。トップのスタッフがユースの選手を見に行く機会も増え、今年トップに昇格してシーズン終盤に結果を出した鈴木優磨のような選手も出てきた。今はJクラブが全国各地にでき、よその地域の選手を簡単に取れなくなった。だからこそ自前の選手を育てて、常勝軍団の歴史と伝統を守らなければいけない」と鈴木満常務取締役強化部長も強調していた。

12日の高円宮杯U−18サッカーリーグ2015チャンピオンシップでの鹿島アントラーズユース初優勝は、まさにクラブ全体でつかんだタイトルだった。この日の鹿島ユースは17歳でJリーグデビューを果たした堂安律、トップ昇格が決まっている高木彰人らタレントを擁するガンバ大阪ユースを徹底した守備で封じ込め、セットプレーとカウンターでチャンスを作った。そして後半13分、巧みな左サイドの崩しから来季トップ昇格が決まっている田中稔也がゴール。電光石火の攻撃は常勝軍団の弟分らしい迫力があった。その後も相手の追撃を許さず、しぶとく1点を守り切った。まさに鹿島らしい戦いぶりで、2種の頂点に立ったのである。

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