国際大会における継投の難しさ。今大会2度目の日韓戦は、継投のが明暗を分けた。

85球での大谷降板は早過ぎたように感じる。不安定な松井を満塁の場面で送り出すというのも、無理を感じた。実際、試合後の小久保監督もそうした起用を総じて反省の弁を述べていた。とはいえ、それらはすべて結果論であり、選手起用が監督の専権事項(言い換えれば信念)に基づいたものである限り、正解はない。勝ったら「名采配」で、負ければ「迷采配」なのだ。それは小久保監督が指揮官としての場数のなさを加味したとしても。

あれは北京五輪のときのことだ。金メダルを獲得した韓国代表は予選リーグの第2戦、対カナダの試合を1対0の最少点差で勝利した。先発の柳賢振(リュ・ヒョンジン)が完封した試合だった。スタンドで見ていた筆者は、柳賢振の低めに徹底してコントロールされた制球力に驚き続けるとともに、いかなる継投に入るのか。そこに着目して終盤を見ていた。ところが代える気配はない。結果、完封となった。韓国には十分なブルペン陣がいた。柳賢振を完投させる意味とはなんなのか。些末かも知れないが、少しでも球数少なく終えれば、次の試合に余力も残せるのでは……素人の記者はそんな仮説を持った。

大会後、代表監督だった金卿文(キム・ギョンムン)監督と“答え合わせ”をする機会があった。ソウルで会った彼は、いとも簡単にこう答えた。「あれがシーズンの試合だったら代えました。でも国際大会だったから代えなかった。それだけです」

彼の言葉の意味するところは、継投の難しさだった。投手には、マウンドで投げていなければ感じ得ない、独特の試合勘があるという。流れ。一打席ごとに微妙に変わる相手打者の狙いや、気持ち。気配。そうしたものは打席に立っているときでないと、言い換えれば自身がマウンドに立つていないとわからないものだというのだ。

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